2010年05月

誤算

5月28日の日記


前回の釣行で悔しい思いをしたのでチョッと無理をして立て続けに行ってみる事にしました。
あまりにも時間が無く、前回の課題もまったく消化してはおりません。
とりあえず技術面では改善するだけの時間がありませんでしたので、道具の方だけでもと工夫してみます。

前回はフッキングに涙する結果となりましたが・・・。
私の素人考えでも、ST-66の2/0サイズは今のメインターゲット相手には少し太いかと思いました。
腕のある方ならばそれでも問題なく使われるのでしょうが、腕の無い自分はとりあえず道具に頼る事に・・・。
単純にですが、太いよりは細くシャープな針のが刺さりやすいかと・・・。
そこでフックを交換する為に仕事帰りに近くのショップに行きました。

前回は全身ビショ濡れになったのですが、まだスパイクシューズもグローブもレインウェアも完全には乾ききっていません。
天気予報を見ると同じ様な風向きで、波高は前回よりも高いとの予報でした。おまけに大潮ときています。
とりあえず濡れたシューズをはくのは嫌ですし、前々からちゃんとしたブーツも欲しいと思っていたので購入する事にします。
高いっ

フックですが大幅に変更しST-46の1/0としてみる事にします。
フックの重量が変わるのでルアーのバランスも変わってしまう・・・。
それにも何となくチューンを施してみる事にしました。
帰宅後、そんな作業をやっていると大幅に遅刻の時間となってしまいました。急いで出発します。

現場到着は午前4時前。おそらくもう磯では皆んなスタンバイしてみえることでしょう。
装備を整えて磯に向かいます。
前回は山の中ですら凄い波の音が聞こえていましたが・・・拍子ぬけする位に静かです。
高台から見おろし驚きました。まったくの凪なのです。
天気予報は・・・。
もっと細かく海況を予測する術を身につけないといけませんね

磯を歩き始めてすぐ今回のブーツ購入が裏目に出てしまいました。
少し大きめなのですが、グニョグニョして非常に歩きにくいのです。
おまけに新品のフェルトスパイクのソールはまるでグリップしません!
何でもない所で滑ってしまいました。
転んでリールを強打しそうだったので、とりあえずヒジをついて耐えます。
打ちドコロが悪かったのでしょう・・・猛烈に骨に響く痛み。
ポイントに到着するころにはすっかり腫れてしまいました。

到着すると約7人ほどの方がスタンバイしてみえます。
お声をかけ空いている場所に入れて頂きました。
準備をそこそこに薄暗いうちから大きめのポッパーで様子をみます。
かなりの抵抗がかかり、痛めたヒジがポッピングの度にズキっとします。
いよいよ海面が見える様になり本命のペンシルで探って行きます。

ミノーを高速で巻く方、ペンシルを使う方など様々ですが、誰一人として竿が曲がる事はありませんでした。
凪のまったく平和な海が広がっています。
っと、約十数メートル先の一級場所にてミノーを投げてみえる方の竿が曲がっています!!
いよいよか!? しかし単発で誰も後が続きません。
しばらくして隣の方が移動しました。
すぐに竿が曲がりますがフックアウト・・・。

もう一人の方も移動されます。
この方は前回もいらっしゃいました。
私の父親ほどの年齢の方ですが本格的なルアーマンでいらっしゃいます。移動されてすぐにヒットされています!!
自分も必死なので終始を見届けてはいませんが・・・。
慣れた手つきで全てを終え、担いで上がってみえたのは何と!
80センチはあろうかというメジロでした
非常に厳しい中でお見事でした。

それを最後に一瞬のチャンスタイムは終焉をむかえた様子で・・・。
一組、また一組と帰っていかれます。
ほとんど手ぶらでのお帰りでした。

最後の方が上がられる様子でしたので、ようやく立ちたい場所に移動します。実際に立つのは今日が初めてでした。
どこから来たのか聞かれ、三重県からですと答えますと、熊野からちゃいますの!?っと。
津市からですとこたえますと苦笑い
何でやねん(笑)

まぁ、十数メートル離れているだけの今までの場所とはまったく感じが違う様に思いました。
対岸にはお一人、一心にキャストを繰り返してみえる方がいらっしゃいます。私RockBeachもひたすらキャストして行きます。
手をかえ品をかえ・・・繰り返し繰り返し。
気がつけば開始から7時間が経過していました。
風向きが南からの風に変わり、やっと波けが出てはきたのですが・・・。
どうにも反応はありませんでした。

前回はハマったアクションのパターンも今回はまるでダメ・・・。
何度か繰り返しやってると、更に沢山のアクションが少しの入力で可能な事に気づきました。
何て奥がふかいのか・・・。
魚の反応も無いまま色々と試して行きますと、いよいよよく分からなくなってきました(笑)

今回、ほんのわずかなチャンスタイムに、確実に狙って貴重なビッグワンを手にするベテランアングラーを見て、まざまざと経験値、そして技術の差を思い知りました。

今日はダメだった・・・また明日頑張ろうと前向きな方。
そして自分の様に・・・何がダメであったか悩み考えてしまう方・・・。
色々でしょうが答えはきっと海の中にしかないのかもしれません。
謙虚な気持ちで今回の経験をふまえ頑張って行こうと決心した一日となりました。

 



フックアウト

5月26日の日記


約一週間ぶりの出撃である。
目的地は南紀、いつも通りです。
しかし、今回違うのは今まさに釣れているって事。
RockBeachは好調の海が初めてなのです(笑)


だからこそ、どこに入るか迷い悩みました。
釣ってやろう!ではなく・・・釣って良いものかと。
結局、結論は出ず、いよいよ出発しないと間に合わないって時間になって一本のメールが届きました。奈良のS氏よりのメッセージです。
道中、お電話をすると南紀に向かわれるという事。
それで急遽、今回はS氏とご一緒させて頂く釣りとなった。

現場に着くともうすでに何台かの車が停まっている。
まだ夜明けまでずいぶん時間はあるが噂通りの盛況ぶりだ。
氏のご案内で今回は初めてのポイントに立つ事に。
山に入って行くと遠くから大きい波の音が聞こえてくる。

ポイントまで何か所かのプチ難所があった。
明るければ何でもない場所も真っ暗闇の中では結構大変。
今朝は潮位が高いので海面ギリギリを行く場面もある。
タイミングを見計らっているとゴオオーっと暗闇から真っ白な波が打ちよせてきた!
避けるすべもないまま、ドッパーンと波しぶきをあびる。
ポイント到着前にもうパンツまでビチャビチャになった。
正直ビビッったが先に向かわなければならない。
数度波に耐えながらおさまるのを見て一気に進んでいった。
一人なら絶対に引き返していました

到着すると先行者さま一名。波が高いのでちょっと高い場所に待機してみえた。
今回、立ちたい場所はまだ少し先なのだが予想以上に波とウネリが強く水没している。仕方ないので手前のこの場所でやる事にする。
連日の好調を物語るかの様にあたりには悪臭が漂っている・・・。
ヘッドライトで照らすと磯が真赤に染まっている。
大量の青物がシメられたあとである。
いやがおうにも期待が高まってくる。

夜明けを前にタックルを準備しスタンバイする。
しかし・・・投げるルアーが決まらない。
初めての場所で勝手が分からないのと、風が強いので飛距離が出るルアーと考えてしばし悩んでしまった。
とりあえず結んだのは大型のポッパーであった。

薄明るくなっていよいよ実釣開始!!
比較的波静かな場所を狙ってポッピングで様子を見る。
まだ回遊が無いのか雰囲気がない。
海面が見えるくらい明るくなってきたので潮が動いている場所に移動する。
しかしそこはまた、波が足元に当たり豪快に波しぶきを受ける場所だ。
ずぶ濡れを覚悟し気合で立つことにする。
一人なら絶対に立たない状況です
それでも慎重に立ちたい場所の五歩ほど手前に立つ。

潮と波が大きく動いているのでポッパーから得意のペンシルに交換してみた。
今回、回遊している群れが何のベイトをおっているかも知っていたし、どんなルアーに好反応かも少し聞こえてはきていた。
そこで素直になれないのが自分の悪いところかもしれないが・・・。
いつもの修行のままのルアーで行くことにする
釣れなくても仕方無いし釣れたら嬉しい。
約15センチのファットなペンシルである(笑)

いつも通りに丁寧にアクションさせて行く。
まだまだうまく操作出来ないので、思いどうりに操れるのは2回か3回に一度といった感じだ。
立ち位置の高さ、波の高さ、風向きなどによって更に難しくなる・・・。
今回も頑張って練習!?しているとガツンっと来た!!
焦って竿を立てるとグングンっと引いてフっと軽くなった。
よし!!魚が来たぞっと思ったら次は右隣さんにヒット。
左隣さん二名も竿が曲がっている!
ふいにカツオの一本釣りのシーンが頭に浮かび笑ってしまった

笑っている場合じゃあナイ!
焦りながらも丁寧に通して行くと、自分がやりたいアクションが出来ると絶対にバイトしてくる様になった。
しかし・・・ゴンっと持って行かれるがすぐにフックアウト。
ガツンっと合わせを入れてもフックアウト・・・・。
ドラグが緩かったのか合わせを入れたらジーっとリールが鳴きポロリ。
人一倍、魚は喰って来てるのになかなかカケれない。
周りは順調に魚をブチ抜いている

やっとのことでフッキングさせ、いつもより強引に巻き寄せて抜きあげたのは約60センチのハマチ
何というか、見たことない位に体高がありまん丸い奴だった。
パンパンに太っていていかにも美味しそう。
ささっ シメとこかな
っと荷物の場所に魚を持って駆け寄ったときにバタバタバタっと暴れ始めた。ツルっ! ぼたっ!!
あああああー!! 岩の穴から海にお帰りになってしまった。

急いで戦線復帰するもやっぱりフックアウトが数回。
自分のヘタさが身にしみた瞬間でした
すると群は去り静かな海に戻っていきました。
周りでは皆んな解体ショーの真っ最中
諦めきれずに続けているとゴボっという音とともにサラシの中でヒットしてきました!!
よしっと竿を立てますと穂先がガンガンガンっと叩かれます!
さっきよりはずいぶん強そう。
がーっと走ったかと思えば…一気に潜り始めたり。
急に動きが変わるので巻くに巻けない感じ。
何とかゴリ巻きして寄せると、また足元に来てグングンと潜っていきます! タイミングが悪いもので、さっきから大波が打ち寄せっぱなし。
波が上下し、頭からしぶきを浴びまくり。
三歩前に行けばもう少し何とかなりそうですが、どうにも動くことが出来ない状況でした。
ぐんぐんっと潜りついには根にラインがスレてきました。
万事休す。あと三歩が前に出ません。
最後のゴンゴンゴンっという突っ込みの後・・・またしても軽くなってしまいました。無念・・・。

しばらく頑張るもその後は群が回ってくる様子もなく。
S氏も昼から用事が入っているとの事であがる事にしました。
今回、人とは違うルアーとアクションで好反応をみせてくれたので嬉しかったのではありますが・・・。
どうにも上手くカケられず非常に悔しい思いをしました。
釣れている場所っていう事に躊躇したのですが、やはり実際に魚と向き合うことでそこから学ぶ事は多いのかと思いました。
釣れない海での修行も好きですが、この様な修行も大切かと。
今回、フックがST-66の2/0と大きく太いものだったんですが、これに合わせるタックルのバランス、そしてカケる方法を考えてまたリベンジしたいと思います。
楽しい経験をさせて頂いたS氏に大感謝です
また機会があればぜひ(笑)

 

 

 



一週間


この一週間、ワケあって結局、海に行く事が出来ませんでした。
前回、落下した際に痛めた足首もぜんぜん治らず・・・です。
釣れてるよ!ってお話も聞いてはいましたが
まっ、なかなかウマク行かないもんです。


海に行けないので、会社帰りにこんな事をして遊んでみたり・・・。












P1000420



P1000425
ナマズ釣りです
捕食がヘタなコイツでフッキングのイメージトレーニングのつもり(笑)


雑誌やDVDを見てみたり、NEWタックルを注文してみたりしていました。
今週の休みにはまた海に行こうと思います
チョット気分を新たに試してみたいルアーをいくつか揃えてみました。





P1000430
じゃーん! 何か美味しそうでしょ!?


P1000429



P1000428
高価なんですが良い感じがするのでフンパツしてみました。


いつもお世話になっているN氏からポッパーも良いよ!ってアドバイスを頂きました
自分は普段あまりポッパーは使わないのですが、確かに有効になる時はあるはず。早速、ストックから出してみる事にしました。


P1000437
ピンクは見やすいので好きです。


P1000435
きっと少し古いものだと思いますが、サイズ、そして重量もありいかにも飛びそうな感じです。
フックを現代のものに交換してみました


最後は自分の中で少しやってみたい事がありますので、コイツにも少し手を入れてみました。


P1000433
凄く有名なルアーですね。
フックふとっ!
結果でるかなぁ

次回の釣りはこいつらを中心にやってみたいと思います。
さて、どこに行こうかまた悩みますよ!
それでは。



















 








落下

5月11日の日記

今月、おそらく最初で最後の二連休がとれたので楽しみにしていた。
大好きな串本の海で二日間ミッチリやったろうと

しかし現実は厳しいものである。
全身のダルさと激しい下痢・・・。
おまけに雨と強風の予報である。波高は3メートルから次第に2メートルとの事。まあ、いつもながら天気予報はあまりアテにはならない。

なにより自分をナーバスにさせているのは海の状況だった。
さすがに、これだけ毎週毎週通っていると、どうにも固定観念に縛られてくるのである。
どうしても、その海の状況がイメージとして頭から離れないので、
何故か力が入らないのだった。

正直、今回はパスしようと思った。
釣りには全力ではあるが・・・一応他にもすべき事、またやりたい事もあるのである(笑)
結局、行くか行かないか悩む時点で答えは出ているのかもしれない

行こうと思っても今回は体がついてこない。
普段の出発時間にも関わらず・・・ピーシャーである
とにかく疲れた体を休ませねば・・・もう遅刻はいたしかたない。
三時間だけ真剣にベットで寝ることにした。


結局、アラームでは起きられず、一時間オーバーの4時間の睡眠をとって出発する事にした。
おそらく現地到着は午前7時頃になるだろう・・・。
急いで高速の料金所に向かった。

しばらくすると、だんだん空が白々としてくる。
紀伊長島、尾鷲と順調に進む。
七里御浜を見てゾッとした。
風向きの加減だろうか、今まで見たことがない位に荒れているのだ。
海が怒っている・・・何故かそんな気がした。
あともう少し! 眠たさを噛みしめ、振り払いながら一路串本を目指す。

やはり到着は午前7時過ぎであった。風のせいで漁港ですらザバザバとしている。青物釣りとしてはオモイッきり遅刻であるので、きっと足場の高い実績場所は満員ではないかと判断し少し北上してみる事にした。
本来なら青物よりむしろヒラ日和なのであろうが・・・。
浮気してどっちも釣る様な腕は持ってないので考えない様にする。

まあ面白い事に北上してすぐに海の様子が激変した。
あれだけ荒れていた海が急に静かになった。
相変わらず爆風が吹き荒れてはいるが、これなら多少低い場所でも何とかなるだろう。
本当は一級場所で粘り続け、一瞬の青物の接岸にかけてみるのが今の時期は正しいのかもしれない・・・。
でもまあこんな日はノンビリと小場所ランガンもアリだろう(笑)

早速準備して磯に向かうことにする。
歩きながらも時折、強風に背中を押されバランスを崩しそうになる。
まずは海を眺めてみる・・・いつも何かしらのベイトが見えるのだが・・・。
今回はコッパグレが楽しそうに泳いでいるのみだった。




P1000409

風に逆らってキャストするとまったくルアーが泳がない。
水深が無い為、風に負けない様な重量級のジグではよくない。
我慢しながらも、あの手この手で探ってみる。
しかし、静まりかえった海には何の反応も見ることは出来なかった。
あまりの風に重い荷物が入ったバッカンが飛ぶほどであった。

仕方なく場所を変えようと戻ることにする。
この場所に来るには一か所、約2.5メートルほどの高さの壁をロープで降りる場所がある。
当然、帰りはロープで登る。
そのロープを握りしめ、岩肌の突起に手、足をかけながらいよいよ這い上がろうとした時である。

ぱん!!
ふいにテンションが無くなった! バラシではない(笑)
ロープが切れた音であった。

一瞬の事ではあるが落下しながら思った。
真下は荒れているので落ちれば怪我をするだろうと。
落下しながら岩を蹴って更に後ろに落ちようとした。
けっこうな勢いで背中から叩きつけられたが、バッカン、そしてライフジャケットがクッションになって怪我は無い様子だ。
しかし、起き上がってすぐに左足に激痛が走る。
どうやら捻挫したみたいだ。

今回はたいした落差もなく、また水際ではなかったので事無きをえたが、
もしこれが岬や熊野の某所であれば、勢いで落水、落ちた衝撃で大けがをしていたであろう。
先人たちが開拓してくれた磯ではあるが絶対はない。
頑丈なロープだって風化や紫外線で痛むのである。
痛い思いをしたが良い勉強になった。


びっこを引きながら・・・再び北上して行く。
捻挫のせいで激しいルートはキツイので比較的楽な場所を狙ってみる。
非常に波ケがありサラシもあって今にも浅場に向かって青物が突っ込んできそうだ。
しかし・・・二時間ほど粘ったが何もおきなかった。
痛みと疲れでしばし漁港にて食事休憩とする。
けっこう良い場所で、おそらく時期が違えばメジロなんかは回ってきそう。
おにぎりを頬張りながらチョイとジグを投げてみると!
わあーっと小サバが追っかけてきた(笑)
さすがにジグが大きすぎてバイトはしない。面白いので手をかえ品をかえてやってみる。
極小ではあるが・・・その動きはどこか青物に似ているかもしれない。
ルアーに触れる寸前までは追いかけてくるんだが
また、ちゃんとルアーに飽き見切ったりもする。

あれこれやってやっとカツンっとバイトを得る事が出来る様になり満足!
こんな遊びもいつか生きるかもとニヤケながら楽しい食事を終えた。
ここで一気に大島まで戻る事にした。
好きな磯にてまた竿を出すがやはり何もない。
なかなか簡単にはチャンスはやってこないのである。
実はここに来る途中で少し驚く光景をみた。
普段は沖を悠々と航海する貨物船などが集団で波静かなワンドに待機していたのだ。
それほどまでにシケているというのだろうか・・・。

少しではあるが、だんだんと風、波が収まってきた様子であった。
これならばと一路岬を目指して車を走らせてみる。
駐車場に着くと数台の車が停まっている。
この天候で凄いなあっと思いながら自分も準備する。
夕マズメまでのラスト二時間にかけてみる事にした。
負傷して痛む足にはいささかハードな道のりではあるが、かたく靴ヒモを縛り足首が動かない様に固定しながら気合で行くことにした。

先端は先ほどの車の方々が入ってみえるはずなので、もう一つの低い方の先端に立つことにする。
やはり波の勢いがあり、足元の岩にぶつかって凄い勢いで砕け散っていた。
先っぽに立てなくはないが・・・波飛沫を被るのは確実だし、下手をすれば直撃するかもしれない。
悔しいがチョット手前からフルキャストしてみる。
ジグで海中の様子を見てみると沖に向かって、まるで離岸流の様に払い出している潮がある事に気づいた。海底は浅く、また風のせいであまりルアーを飛ばせない。
ここは一発、大型のペンシルにかけてみる事にする。
可能性は低いがもしかしたらと投げ続ける。

いよいよ夕マズメという感じで陽が傾いてきた。
しかし、無情にも大粒の雨が当たってきた。
この磯は濡れると非常によく滑る・・・。
今回、足を捻挫している事もあるので悔しいが早々にあがる事にした。

駐車場に戻りゆっくりと道具をしまっていると、一人、また一人と屈強な男達が磯からあがってくる。
何と言うか、自分が普段みかける県外からの方々とはまったくオーラが違って見える。
それも当然だろう、なんと自分が尊敬してやまない方々であった。
思えば去年の秋より、様々なポイント付近でニアミスはあったのだが・・・。
こうして間近でお見かけするのは初めてだ。
少しだけお話させて頂いたが・・・緊張してうまく話せませんでした


非常に辛い一日ではあったが最後に憧れの方々とお会いできて晴れ晴れとした気持ちになった。
次の日も休みではあったのだが、丸一日投げ続ける精神力が今は保てないので帰る事にした。
久々にいつものファミレスに入り、大海老フライ御膳を食べる
ここの料理は非常に美味しい!
大手チェーン店しか近所にないので残念である。

今回もまたボウズでしたが・・・。
次回までに気持ち、体調、タックルと少し充電しまた頑張ろうと思います。








困惑

5月6日の日記



今回は非常に苦悩の中の釣りです。
自分の釣りに対し、考え、悩みはつきものなのですが・・・。
今回、自分の中でのテーマは大きく三つあった(ありすぎやろ)


まず、前回の沖磯では、私として初めてのノットで挑んだのだが、
130グラムのジグを投げていると、結束部分からホドけてしまい大事なジグをロストしてしまったのだった。

チャレンジしてみたのは定番のFGノットである。
正直、いままで使ってきたノットの強度については、まったく心配のないものであった。
しかし、流行りの摩擦系ノットではなく、今の様に太いライン、リーダーを使用すると結束部分のダマが凄く大きくなってしまうのだった。

自分はその結束部分がガイドに当たり、カシャン!っと引っ掛かりながらキャストする感じが凄く嫌であった。
だからいつも、結束部分を先端のガイドから少しだけ出し、なるべく長くリーダーがとれる様にかなり垂らしを多くしてキャストする様にしていたのである。

しかし、下へ下へ、また根へ根へと突っ込む、ヒラマサやカンパチがもしかかった場合短すぎるリーダーでは切られてしまうよとの話。
滅多に出会える魚達ではない。しかしもし喰ったなら・・・自分のせいでチャンスを逃したくはない!

手先があまり器用ではない自分なので、今まで極力難しいノットには見て見ぬフリをしてきた(笑)
今回、避けては通れなさそうなので仕方なく頑張って覚えることにする。
しばし順序を覚え何度か練習してみた。
意外とすぐにカタチにはなってきた。
何度目かでようやく見た目もスッキリと仕上がったのでコレで良しとしたのである。

しかし結局はホドけてしまった・・・。
何がいけなかったのか。
釣行前に再度何度も繰り返し、精度を上げる為に締め込みに道具を使用し、ハーフヒッチなども丁寧にやって再度チャレンジする事にした。


もう一つのテーマとは・・・。
竿を出すポイントそのものである。
こんな自分ではあるが、ご親切にも色々と教えてくださったり、情報を伝えて下さる方がいらっしゃいます。
勿論、ありがたく参考にさせて頂いてはいるのですが、ほとんどは自分なりに海の状況や天候を考え、その時々にココが気になるなって場所に行く様にしてます。

今回もおよその好調との情報、また自分の予想を裏切るかのごとく、どうしても気になる場所に入る事に決めたのでした。
勿論、喉から手が出るほど釣りたいのです(笑)
しかし・・・気になる事をどうしても、自分で実際に体験し知りたい。
誰も周りに釣り仲間もいなく、ひたすら孤独に開拓しまくっていた一昨年の秋よりずっと変わらない気持ちなのです。


そして最後のテーマとは・・・。
どうも最近、やたらと潮やらジアイやらそんな好条件ばかりに目をとられがちで、どうにも投げ続ける粘りが無くなってきている事に不安を感じていたのである。
パッと見で気配がある、気配がない・・・。
はたしてそんな感覚だけで深い海の中の状況など分かるものなのか。
ましてや、いつ魚のスイッチが入り喰ってくるか、それらを読む事など今の自分には出来るわけもないのだ。
気を抜いて機械的にダラダラとやっていた中でガツンっといきなり来てビックリする事など誰しも経験があるだろう。
簡単な話、ルアーが水の中に無いのであれば釣れるわけがない。
だからこそ今回は、自身の軟弱で折れやすい精神力をコントロールし、ひたすら集中し投げ続ける事への挑戦もテーマにしたのである。



そんな複雑な想いを胸に、今回はいさぎよく青物タックルだけを南紀特急に積み込み出発する事にしました。
目的地は南紀串本・・・をまだずいぶん行った場所です。
午前4時に現地付近に到着。
ヘッドライトをたよりに山道を歩いて行きます。
季節も移り変わり、ずいぶんと日の出も早くなってきましたね・・・。
山道を歩いている最中にすでに空は明るくなってきました。
かなり風が強く、遠くからはまるで急流の川の様なザーザーっといった波の音が聞こえてきます。
今日は気をつけないといけない。歩きながら覚悟を決めて向かいます。

やがて磯に到着し、そこからまだしばらく岩山を歩いていきます。
凄い波の音です・・・。
やがて先端付近まできますと何と自分はもう3番手でした。
おそらく地元の若いルアーマンが一人、そして小高い場所には底物師がすでに釣りをしてみえました。
自分が立てるスペースを探すと、いつもは釣りしやすい低い足場が空いてはいます。
しかし、潮位が低い時間なのですが、時折すごい波がやってきて足元を洗っているのです。
磯が濡れている場所は危険である・・・少ないながらの自身の経験則です。当然、時折くる大波で波を受けているのですから。
最高の時間にもかかわらず、しばらく海をじっくり観察しながら高台にてタックルを組んで行きます。

よし!! おそらく何とか大丈夫だろうとその場所に入る事にしました。
念のために全ての荷物は高い場所に置くことにします。
沖からの波に全神経を集中させつつ釣りを開始しました。
向い風でザバザバと波がたってはいますが、さいわい大きなウネリなどはありません。
荒れているせいでしょうか、まったく潮目や流れを目視で確認する事は出来ませんでした。
自分にとってはどこにキャストしたら良いのか・・・非常に悩む状況とも言えます。しかし・・・いかにも大物が飛び出してきそうな雰囲気にも思います(笑)




P1000388
鉛色の空、少し濁った海。
吹き付ける向かい風・・・何故か恐ろしいほどの緊張感と期待に包まれながらのファーストキャストとなりました。


最近、やたらと練習しているアクションでまずはトップを攻めていきます。
いつもならすぐにローテーションをするのですが、今回はトップでまずひたすら粘る事にしました。
毎回毎回、様々な工夫をしながらルアーに命を吹き込んで行きます。

遅く、速く、時には止める・・・。
強く、弱く、また両方を織り交ぜて行く・・・。
水面で、水面直下で、時にジャンプさせながら・・・。

ただひたすらに投げ続けて行きます。
ようやくミノー、そしてジグと一通り試した頃には、すでに三時間あまりがたっていました。
けれども、その間まったく何の反応もありません。

まったく見えるベイトもいない・・・。
当然、鳥達もいやしない。
そんな状況でしたが、諦めずにただキャストして行きました。

FGノットの方はどうか・・・。
さすがにホドけてしまう事は無かったのですが、何度もキャストを繰り返している内に結束部分すぐのメインライン側が毛羽立って切れてしまいそうになっています。
どうやらノットの出来栄え云々というより、自分のキャスティング技術にも問題がある様に思えてきました。
不安なのでいつものダブルラインを組み直し続投する事にしました。


しばらくすると、漁船が磯際までやってきます。
どうやらトローリングの様にトップ系のルアーの様な物を引きまわしていました。しかし、まったく何の魚も釣れてはいない様子。
結局、まったく何の反応も得られないまま五時間ほどひたすらに投げ続け、このポイントに見切りをつける事にしました。

今度はうってかわって高台から海の中の様子がよく見えるシャローポイントに入ってみます。
数々のシモリ、沈み根があり、いかにも魚が入ってきそうなポイントです。
サラシに通しながらひたすらミノーを巻いてますと・・・。
ふいに茶色い平たい魚、約40センチの群れが寄ってきました。
すかさずルアーをアクションさせると、群れの内の二匹が一瞬だけミノーに興味をもちましたが、すぐに群れと一緒に消えて行きました。
今回の釣行での唯一の魚の反応でした。

一気に串本まで戻り、更に二か所の磯に入ってみます。
投げても投げても反応はありません。
もう手持ちの全てのルアーを試し、思いつく様々なアクションで練習してみる事にします。とにかくずっと投げ続けてみました。
かなり練習にはなりました(笑)

結局、移動や少しの休憩を除き、約10時間投げ続けましたがチャンスが来る事はありませんでした。
四か所も磯を転々として投げ続けたので体中がガクガクと悲鳴をあげていました。
まあヘタくその自分にはこんなもんです。
次回までまた一度気持ちをリセットし直し頑張ります。








  • ライブドアブログ