2010年10月

一年生の最後

10月27日の日記


去年の10月30日。
それは自身が初めてロックショアに立った日である。
それから約一年、はたして自分は何か成長出来たろうか。
今回の釣行は実質的に、一年生最後のものになる。
偶然にも連休となった。

今回も釣りに行く数日前から頭の中でプランを練る。
どうやら、先週に引き続き天候が思わしくないのだった。
自身の力に見合った、安全に、また余裕を持って釣りが出来る場所を絞って行くのだった。

そんな中、仲間のM氏より一通のメールが届く。
メッセージを開くと一枚のフォトが添付されている。
それは立派なメジロを写したものであった。
そして、更なるM氏の話に携帯を持つ手が震えた。


メジロは何本か釣れたのですが、デカイ奴に二回やられました・・・。

「その内、一匹は何もさせてもらえずラインブレイクしました。」


かなり良いサイズの魚でも、M氏はゆらりと上手くあしらい、ものの数十秒で簡単に抜きあげてしまう。
そんな彼がただ、何も出来ないまま切られた魚がいる・・・。
退屈な週末を一変させる出来事であった。
後ほど、より詳しい話をM氏、そして同行したTK氏にも聞いた。
どうやら相当な状況であったのだという。
今回はそんなお二人にあまえ、自身初の場所に立つ事とした。
天気予報では台風14号の発生を知らせていた。


釣行前夜の天気予報では、風速7~9メートル、波高3メートルとの事。
前回の風の経験をもとに考えてはみるが、まあ、しかしながら実際にその場に行ってみないと分からないものである。
しかし今回は厳しいだろう。
自宅にいてさえ風が轟々と音を立てている。
とにかく自宅を出発しなければならない。
そんな心配が天に届いたのだろうか!?
車を走らせる内に、どんどん風は静かになって行った。


ポイント近くまで来て少し仮眠する事にした。
二時間の睡眠の予定だったが、一時間も寝坊してしまう。
目を覚ますと遠くの空が赤くなって来ている。
急いで準備を済ませ、更に険しい道をひた走る。
車から降りると身体を冷気が包む、どうやらこの秋一番の冷え込みの様だ。
ふいに懐かしさを感じる。
しかし、今は感傷的になっている場合ではない。
ヘッドランプがいらなくなった空の下、急いで磯へと続く山道に入るのだった。

しばらく山中を歩くと小高い場所に出る。
なるほど・・・そこから辺りを見回し、入る場所を探す。
予想よりも風はずっと収まり、波もまるで無かった。
小さいうねりはあるが、拍子抜けする位の感じである。


P1000715
美しかったので写真を一枚。


早速、釣りの準備にかかる。
今回もタックルには悩んだが夢を見ることにした。
RB XR-2と6500Hにかけてみる。
PE5号にリーダーは130LBの組み合わせである。
下手だからこその選択であり、デメリットもまた大いにある。
本来なら、80g~100gのプラグを結びたいところではあるが、それでは自身の釣りが成立しない。
ゆえに飛距離と動きを大幅に失う事になるのだ。

目立った潮の変化も無いが、まずはキャストして行く。
ペンシルの様な動きも出来るポッパーにて手返しよく誘ってみる。
数投したがどうにも馴染みが良くない。
続いてはシンキングペンシルを投げてみる。
時折、宙を舞うくらいの速い動きで引いて行く。
アチコチでダツが反応してはジャンプしながら向ってくるのだが、本命がいる様子は無いのだった。

一通り探ってみたところで、今度は軽くジグを泳がせてみる。
ジグイコール、着底させてシャクリあげてというイメージが強いが、自身の中ではそれは一つのパターン。
ミノーの様に泳がす事もあれば、シンキングペンシルの様に探る時もある。
漁港で3グラムのジグで遊ぶのも、磯で120グラムをブン投げるのも、私の中ではそんなに変わらない。
リールが強いので引き重りが半端ではない。
軟弱な我が腕はすぐに悲鳴をあげてくる。
しかし、楽をしたいから釣りをしているのではない、と自分に言い聞かせるのだった。


その後も、様々な引き出しを開けて探ってみたが反応は無い。
今か今かと、海の状況が一変するのを待ちながら投げ続けるものの、何も起きないまま時間だけが過ぎて行った。
しばらくすると、沖で数匹のトビウオが必死になって逃げている。
おそらく、結構な大きさの何かに追われている様子だが、近づいてくる事は無かった。
結局、昼頃まで粘り続けてみたがノーバイトに終わる。
いよいよとタックルを片付けていると、どこかで聞いた懐かしい音がする。
ドボッ、ゴボッ!!
足元まで2~3匹の群れが獲物を追ってきたのだろう、捕食が終わると勢いよく沖に消えて行った。
残念ながら、今回夢にみていた奴ではなかったが、情けないがこんなものだろう。
釣り人がよく言う殺気・・・アルのかもしれないなと苦笑いしてその場を後にするのだった。


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恥ずかしい話だが、半日も荒磯で重いタックルを振りまわしていると、精神的にも体力的にもボロボロになる。
エラそうな事を書いてはいるが、ナイーブな初心者であるのだ。
鉄のハート、身体を持つ仲間や先輩達とは違う。
夕まずめを再び狙う気力は残っていないので、そのままの足で癒しを求めて漁港に行ってみる。

さすが、秋という感じになってきた。
水温も少しずつ下がり、色々な魚達が楽しそうに調和している。
エギングロッド片手に自分も馴染んでみる。


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ギュイーンっと竿を絞ったのは良い型のカマス。
スイッチが入れば入れ食いにもなるが、渋い時は本当に難しい。
40センチ以上のアラハダもヒットしたが、バラシも多くキャッチ3匹。
不思議と海が変わる一瞬には、持ち前の獰猛性をフルで発揮し、携帯サイズのアオリイカを捕食していた・・・。
脂がのって最高の味であった。
マズメに本気でやれば(笑)


気まぐれな青物相手なんだから、当たり前かもしれないが、変な気負いがあるのか酷く落ち込んでしまったRockBeach。
小物との楽しい一時を終え、食事を済ませそのまま眠ってしまった。
目を覚ますと18時。
辺りの雰囲気は一変してどんどん荒れてきている。
このまま一夜を過ごし、再び明日も磯に立つか!?
南紀特急の中で一人、グラグラと気持が揺れた。
おそらく相当なシケになる・・・はたして釣りきれるか。
しばらく考えたが答えは出ない。
外はどんどん荒れて来る。
今、やれる事はあるはず!っと急いで風裏に向かった。




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抱いてくれて有難う
思わず熟〇の様な台詞が出てしまう。
今夜は激しいね(笑)

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全部400~500グラム位かと。
青物ダメでアオリってワンパターンですが、同じ命、有り難い海の恵みと感謝せずにはいられない。
その後は大風が吹き、漁港でも頭から波をかぶる様になって、帰宅する事にしました。


これでとうとうロックショア一年生が終わって行きます。
この一年、いったい何を学んだろうか。
膨大な時間を費やし、生命の危機を何度か経験もした。
勿論、釣った魚はわずかでしかない。
キレイ事を言うのは嫌いだけど・・・。
大した成長は無かったけど、沢山の素晴らしいアングラーに出会えたのは宝であったのではないかと思う。
仲間がいるから頑張れたし、先輩、そして目標のアングラーがいるからキャストし続けれたのかもしれない。

今回の釣行では少し、いやかなり落ち込んでいます。
ロックショア二年生となってまた頑張って行きます。
様々なデータを読んだり、様々なルアーや操り方を学ぶのも大切かと思いますが・・・。
なによりも、もっと自然に同化したいなと思うのです。
不思議な、不思議な海、そして生命、けっしてデータには表せない事。
それを肌で感じられる自分になりたいです。

それでは

























乗らない

10月20日の日記


色々あって実は先週一週間の釣りはキャンセルする事とした。
これは実にストレスであった。
休みも無いので、夜な夜な次の釣行先を考える毎日であった。
どこに行けば釣れるという訳でもないが、自分なりに色々と調べ、また考えて魚との出会いを夢見るのは嫌いではない。
勿論、自分にはまだ経験も少なく、ましてやデータを分析する力も無いのではあるが。

今回も何箇所か行ってみたいポイントを絞ってはいた。
その殆どは実際に自分で立った事は無い場所。
しかし、毎日、天気予報をチラ見してると、どうやら今週は海が荒れそうな感じであった。
結局、前日まで色々と調べてはみたが、どうやらこの天候では選んだ場所には、どこも立てそうにないのであった。
出発を前にヤル気は半減してしまう。

経験上、こういう時は行かない方が良いのだが、今週も竿を出さないとするとストレスでパンクしそうである(笑)
一応、青物、ヒラの真似ごと、アオリと三通りのタックルを準備して南紀特急に積み込んでみた。
しかし、この時点でまだ行先は決まっていない・・・。
そんな時、いつもお世話になっているN氏よりアドバイスを頂く。
波は3メートル、風も強風の予報で頭が一杯であった自分。
N氏いわく、風を考えてみなさいとの事。
なるほど・・・分かってはいるはずだったが、その言葉に冷静になって考える事が出来た。
N氏、有難うございます! っとなれば行先は一つです!?っと今回も南紀に向かうRockBeachであった。

南下するにしたがって雨が当たってくる様になった。
雨はさすがに予想外!
自分が見ている天気予報に雨の文字はどこにも無い。
県境を過ぎる頃には土砂降りの時もあった。
なるほど・・・普段は静かな港さえザブザブと波立ち、風のせいで雨が横から自身を叩く。
これは厳しい釣りになる。

しばらく、風を意識して移動して行くとガラっと様子が変わる。
ところどころ、海は凪の様になり、風の影響も殆ど無い。
これが風というものかと改めて感心してしまう。
早速、立つポイントを探す為に海をチェックしに向かう事にする。
まだ真っ暗な海面にライトを照らすと、その光にかなりの数の小魚が群れで飛び跳ねている。
どうやら、しっかりとベイトが入っている様子である。
朝一はココにしようと早速、準備をして向かうのだった。

しかし・・・何も起きないままチャンスタイムは終了してしまった。
ベイトも潮位も潮の流れも申し分ないはず。
しかし、気まぐれな青物が現れる事は無かった。
更に先へと車を飛ばして行く。
次のポイントに着くと波はあるが危険ではない様子。
しかし、目視で確認できるベイトも魚も全くいないのだ。
しばらく粘るが、ココも切り上げる事にした。
少し行けば実績のポイントが二つあるのだが、この様子だと大差ないだろうと判断し、大きく移動してみる事にした。

移動後、数時間粘るが全く反応が無い。
よくベイトが群れている場所なのだが、今日はグレがチラチラと見えているだけであった。
様々な事を試してみたが、全くもって反応無しで終了となった。

何も食べてなかったので、ガッツリと食事にする。
その間も天気予報などをチェックしてみるが、次の日に状況が回復する様には自分には思えないのだった。
相性の良いポイントを何箇所か見て回ったが、どこも大きな波に洗われているのだった。
もう、これは潔く帰るのが良いと決断する。
一睡もしていないので、帰りにそなえ本気で寝る事にする。

ゴウゴウと風が唸り、南紀特急を揺らすので目が覚めた。
辺りはもう真っ暗である。四時間ほど寝ていた様だ。
更に雨は一段と強さを増していた。
しかし・・・このまま何のアタリも無く手ぶらで帰るのは精神衛生上ワル過ぎるだろう(笑)

一日中、降り注ぐ雨、おまけに強風、波、うねり・・・。
厳しいのはよーく分かっているが。
もうエギングするしかないっ
自分には持ち球はそれしか残っていない。
そもそも、エギングが成立するギリギリの感じではあるが、自身の経験から、こんな時だからこそという憶測のもとポイントを選んだ。
向かうはシャローポイントであった。

ここはイカの数は少ない。
おまけにピンスポットでしか反応が無い。
最初のシャクリから、二回目のフォールで何も無ければ抱いてもこない。
だが、運良くイカが入って来ていれば、他より少し大きいのに出会える。
自分にはそんな場所だ。
おそらく、10投で勝負はつくだろう・・・短期決戦である。


一投目
風にラインをとられ、トレースラインがずいぶんとズレてしまう。

二投目
シャクったらネンブツ鯛をスレがけしてしまう ゴメン

三投目
よし!飛距離も申し分ない。
うまくフリーフォールも出来きたし、沖へと払い出す流れにしっかりとエギが馴染んだ様だ。
抱いてくるなら今しかない。
エギが潮に引かれ、ゆっくりと沈んで行く重みを穂先に感じていると、そのまま更に少しだけ重みが増した。
すぐさま大きくアワセを入れる!
どんっ!!
ヨッシャーやっぱ抱いたわ

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500くらいでしょう。なんとかボース脱出の瞬間(笑)


良い感じや。
しかし、おそらくあと数投で潮は止まってしまうだろう。
そんな潮位であった。

四投目
またもや強風でラインをとられる。重いエギを使いたいところだが、浅すぎてそれも難しいのだ。

五投目
何もナシ。

六投目
最初のフリーフォール時に、サミングしている左手にかすかな違和感を感じる。
なるべく、イレギュラーで反射的に手が出そうなイメージでシャクッてやるのだが、そのままテンションフォールでは何も異常なし。
5秒ほどボトムにステイさせ、トリッキーな動きを与えた瞬間にガン!!っときた!
そのままグイっと走ったのでアワセを叩き込む!
ドン!!
最高

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800はいったかな。抜きあげギリギリって感じです。
元気良くって手で歩く歩く(笑)

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この位あるとグイングインっと良く引いてもくれるし楽しい。

やはり、その後すぐに潮が止まり、全く反応が無くなって終了となった。
青物の方では全く思い通りの釣りも展開出来なかったので、次回までにはまた考え直さないといけない。
釣りは難しいです。

それでは

 


LOST

先日、自身の未熟さゆえに殉職させてしまったRB 100XR-1。
その後、保証書を探したのだが、何故か保管していた場所に無かった。
他のタックルの保証書もまとめて無くなっているのだ。

たとえ保証書があったとしても、免責金額は高額であり、また修理期間も最低でも一カ月との事である・・・。
最高のロッドではあったが、この貴重な時間をただ指をくわえて待っているワケにはいかない。

勿論、普通のサラリーマンの私にとって、ロッドの購入は一大事。
しかし、どうにもStopさせるわけにはいかなかった。
数々のショップをあたり、ついに即納品を見つける事が出来た!

MC WORKS RAGING BULL 100’XF-1’

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今秋、発売されたNEW RAGING BULLである!


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カスタムオーダーには憧れるが、待っている余裕は自分には無い。
それはまた別の機会にする事にしよう。

素人の私が述べられるインプレは無い。
それはMC WORKSのHPを見て頂いた方がよっぽど分かりやすいはずである。
私には、実際、フィールドで使用してどうかが全てだ。

それでは










夜のお楽しみ

10月6日、7日の日記

前回の日記の続きです。
青物釣りの内容を楽しみにしていて下さった方には申し訳ありません。
夜の漁港でのお楽しみです。

 
トラブル!?はあったが・・・。
楽しい釣りが出来たし、そのまま帰ろうかと思った。
しかし、仲間のM氏よりメールを頂き、翌日ご一緒する事になった。
M氏と竿を出すのはとても楽しい
よって、南紀にて一泊する事にする。
疲れてはいるが、寝るにはちょっともったいないなという感じで、久々にゆっくりエギングしてみる事にした。

数や型狙いなら、磯に行けば良いのだが…。
夜の磯は気持ち悪いし、お手軽感覚はない。
何を隠そう、自分は釣った物は、すぐ近くの車に積んだクーラーBOXにそっと入れるのが一番好きなのだ
なので、激戦区で渋いのだが、漁港でするのが好き

先日、仲間のTK氏がコウイカを釣ったと。
またまた、何を隠そう、自分はコウイカ好き
エギンガーさん達はクルクル、キモい!と嫌うけど…。味に癖はないし、コリコリした食感はヤミツキになる。本当は大型のカミナリさんを狙いたいが、ちょっとまだ早いかなと。

入れ替わり立ち替わり、毎日毎日、もうエギンガーやヤエンの方々に攻められてる場所に来てみた。
潮は左から右にしっかり流れてるな。
この時期はシャローにて手返し良くパンパンやった方が良いんだろう。
でも、やっぱ自分はDEEP好きだ。深いなら深い方がいい(笑)

さいわい、釣れてない?のか、良い時間なのに誰もいない。
こりゃ、静かに集中してやれるわ
妙に集中力も高まり、さっそくキャストを開始する。
丁寧にラインを出してやらないと、エギの着水地点から遠くかけ離れた所に着底してしまうほどの流れである。

2投目のシャクリ後のフォール中、竿にパチッとすごく小さい感触が伝わる。
きっと、むっちゃ小さい手でイカがお触りになったのだろう
少し意地悪してジラシてやると、再度パチッときた!
ひと呼吸おいて、竿をあおるとドスッ!ときた。
ググググッと特有の引き。一瞬魚?と思うコレがたまらない
しばらくして上がってきたのは、まぎれもないコウイカちゃん。




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ええ目ツキやね(笑)



気を良くして続ける。
今度もまた小さい違和感。まるでボトムの岩にエギが静かに落ちた様なコココッって感じが伝わる。
パンパンと数回、エギの頭だけを振ってやる。
レンジを変えず水平飛行させてやるイメージだ。
またまたコココッ。
次も同じだったので合わせてやった(笑)
ドスッ! やっぱね
グイングイン…。
あらら、こちらは今回は外道の方だった。
500ないくらいのアオリちゃん。



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 もう!楽しい

そんな感じで、飽きない程度にコウちゃん、アオリちゃんと釣れてくる。
深場で、やけに小さいアタリを感じとりながら釣って行く…。
もう何というかこれも最高に良い!!
真っ暗な海底でエギに忍び寄るイカが見えるかの様。
今回、一番面白かった瞬間であった。
数日は酒の肴に困らない。


翌日、M氏との待ち合わせの場所に行くと、先輩のY氏もいらっしゃいました。更に楽しさ倍増です!
しかし・・・。
この日の海は非常に厳しい感じであった。
三人がそれぞれのスタイルで頑張るも、時間だけがただ過ぎて行く。
昨日、良かった時間になって少しだけ魚達の活性が上がったが、どうにもヒットにいたらないのだった。
やはり、青物と出会うのは難しい。

自分はずっとボトムの根周りにコダワッていたので、ライン、リーダーの痛み、根がかりによるラインブレイクばかりしてしまった。
とうとう、キャストすれば下糸が顔を出す様になったのでゲームオーバーとなった。
そして今回も自身の悪い癖が・・・。


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M氏の盗撮
いやいや、やっぱ私に無い天性の何かを持ってみえる釣師である。

お二人には申し訳ないなと感じましたが、また機会があればぜひご一緒させて頂きたいと思います。
それでは






ジギ修行PART1 さらば・・・

10月6日の日記


先週はフルパワーで釣りをする事が出来なかった。
天候のせいにしてみるが・・・。
それよりはむしろ、自身の感情が問題なのだろう。
釈然としない気分だったので、あえて自分にプレッシャーを与えてみる。
結果を出さなければならない状況を自らつくってみるのだ。
おまけに、今回は家を出る時に家族に言われる。

「もう、冷蔵庫にお魚が無いからちゃんと釣ってきて!!」

さすが、おかんであるっ!
これで準備は整った、自身のハングリーさに完全に火がついた(笑)
午後11時半、南紀特急に喝を入れた。


午前2時、いつもの駐車場に到着する。
しかし、この日の道中は物騒な感じであった。
パトカーと何度もすれ違うし、途中の峠では結構な事故で路面に大量のガラスの破片が散乱していた。
交通量の少ない深夜ではあるが、慎重な安全運転を心がけたいものだ。


2時間ほど仮眠してからポイントに向かう事にする。
この日の天候は、前日の予報通り非常に穏やかなものだった。
風はほとんどなく、波高は1.5メートルとの事。
大潮に入ったばかりで潮位は高いのだが、現場に着くとほとんど凪といった感じで安心してポイントに立つ事が出来た。
自分はやはり静かな海が好きである。
荒れた方が良いと言う方々は多いが・・・。
時に波が気になって釣りに集中できないからだ。
自分ではまだ、荒れが良いというのはあまり実感出来てはいない。
はたしてどうなのか、その辺も今後は探って行きたいものである。

まずは早速、トップから探ってみる事にする。
ジグの修行とはいえ、やはり朝一には一度はトップを投げてみたい。
やはり、大きなポッパーにドフォ!!っと出るのはロマンである
ポッパーにて手返し良く、広範囲を探ってみるとペンペンがバイトしてきた。
アワセてやると豪快にジャンプしたが、そのまま飛んで行ってしまった。
大型を想定したルアーだったので、仕方ないなとバラシは気にしない。
ワンサイズのルアーで、全てのサイズの魚に対応させるには無理があるのではないか・・・。
下手な自分はバラす度にヘコムので、そう思う事にしたのである
現実はどうか知らないですが(笑)


次はペンシルにてスローに誘ってみるが反応はない。
続けてみない事には分からないのだが、あえてこの日は見切りをつけてジグに切りかえる事にした。
直観半分、あとは思い込み半分である。
ジグにかえてすぐ、とりあえず結果は出たのだった。
ペンペンが二匹、そして良型のサバが一匹釣れた。
一瞬はサバの連続ヒットを想像したのだが、なかなかそんなに甘くはなかった。
それを最後にしばらく何の気配も無くなってしまう。

今日は何か潮の色が変やな・・・。
いつもは濃いブルーの澄んだ色をしているのだが、淀んだ様な緑色の海であった。
未だ海はベタ凪のままではあるが、潮はかなりよく動いていた。
しかし、ベイトの数はいつもより少ない様だ。
時折、ジグを表層付近までシャクリ上げたりはするが、基本的にはボトムだけを執拗に探って行く。

どのぐらい経ったであろうか、先ほどよりは海は少し青さを増してきた。
太陽も完全にのぼり、ベイトも活発に行動し始めてきた様子。
潮位はどんどん下がっていくが、潮はいつもよりも複雑に動き続けている様に見えた。
キャストを繰り返しながら、キョロキョロとずっと辺りを観察する。
しかし依然として何の変化もない。

とうとう、予報での干潮の時刻をむかえる事となる。
潮も完全に止まってしまったのだった。
しかし・・・。
潮が止まったのを境として、急にベイト達の動きが活発になってきた!
何というか、そこにいる数々の小魚達の活性がグングン上がっていく。
っとその時、元気なシオの群れがジャコめがけてアタックした。
急いでキャストしてみるが、全くもって無反応である(笑)
その後しばらく、何度かシオが現れるのだが、どうにも決まった法則にのっとりベイトを捕食しているみたいなのだ。
よく分からないが、決まった場所で同じ様にアタックしては水面直下までその姿を見せる・・・。

今度はソウダ、サバと思われる群れがバシャバシャしだした。
しかし、狙いを定めようにも非常に足が速く照準が定まらない。
くやしがっていると、今度は少し離れた瀬際で70センチほどのペンペンが猛烈に追い回しているではないか!
あちこちで数々のフィッシュイーター達が、同時多発的にボイルを始めたのだった。
干潮の潮止まりである。
一瞬、あまりの光景に翻弄されそうになる。あわてて小さいプラグを結びそうになった。
しかし、今はペンペンやソウダを狙っている場合ではない。
これだけの魚が狂っているのだから、もしかしたら青物も回って来るかもしれないと思った。

よく、あれは大きそうな魚のボイルだったなどと聞く事も多い。
海面にボコっと出る水飛沫などの迫力から魚のサイズをはかりがちである。
しかしエキスパート達はそうではないと言う。
ボイルやナブラの迫力では魚のサイズは分かりにくいものだ、ハッキリと魚が頭を水面に出さない限り・・・と。
今回はそれを身を持って味わう事になるのだった。


気を落ち着かせようと少し離れた高い場所にて一服する事に。
その間もアチコチで小規模なボイルが頻繁に起きている。
ちょうど煙草を吸い終わった頃、瀬際約4メートルほどの所でパシャパシャとボイルが起きた。
足場は良くないが、少し投げれば届く場所である。
軽い気持ちで90グラムのジグをポンっと投げてみる。
するするっと沈ませてジャークさせるとゴンっと来た。
よし!っとグイっと合わせてやってすぐ、それが間違いであった事を瞬時に悟るRockBeachであった!
アワセを入れた手がその重量感で止まってしまったのだった。
やばい!

そう思うやいなや、そいつは真下に向かった!
ギャギャギャギャッっと乱暴にドラグが出る。
通常の立ち位置まで3メートル程離れた場所にいたので、その間に一気に磯を駆け下りた。しまった。!!
立ち位置に戻るとすぐに、深みから一気にコチラを向いて走ってきた!
だいたい、カケた場所が近すぎる。
足元まで4メートルほどしかないのだ。
おまけに、足元から水中に向かって荒い根が約2メートルほど張り出しているのだった。
ヤツは一瞬にして根に突っ込んできた!
とても止められない。まず、ガガガガッっとラインが根に擦れる感じが伝わって来た。
めいいっぱい竿を突き出して止めてみる。
一瞬だけソイツは止まった、しかし、グイっと軽く穂先を曲げたかと思うと、またもや一気に潜り始めたのである。
まったく垂直に向かって突っ込んでいくのだ!
っと止まらない・・・・。
真下に向かっているせいで、ガイドとラインの抵抗が大きすぎるのか、筋力の無い自分には、ソルティガ4500Hのハンドルは巻こうにもビクとも動かない。
真下からロッドパワーだけで浮かせてくる以外に選択肢はないのだ。
少し浮かせる事に成功するが、浮かせてはスラッグを回収しを数度繰り返すと、またもや強烈な下への突っ込みが始まった。

全力で止めながらリールのハンドルを巻くのだが、魚が根の深い部分まで入ってしまったのだろう。ずっとガリガリとラインが根に擦れる嫌な感じが伝わって来ている。
おそらく、これ以上のテンションをかければラインブレイクしてしまう・・・。
ほかに方法が見つからなかったので、イチかバチかベールをオープンにしてみる決断をとった。そのまま根に巻かれればアウトである。

フリーにしたラインはスルスルと海中深く入って行く。
絡まない様に指でサミングしながら送り込んで行くのだが、まだ潜るのか!?という位にそれは続いた。
非常に不安なままそれを続けていると、少しだけ水中に刺さるラインの角度が変わった気がした。
そこでベールを戻し、すこしきいてみると魚は少し沖に出た様子だった。
ここで一気にポンピングで浮かせに入る!
根さえ気にしないで良いなら、多少のラフファイトでも何とかなりそうだ。
半分位まで巻き上げただろうか、またもやソイツは根に向かって突っ込むのだった。
巻き寄せれば当然に根に寄せているのである。
いったい、いつまで抵抗するのかと次第に恐ろしくなってきた・・・。
ラインをやったり、また巻き上げたりを二度ほど繰り返しただろうか。
ガリガリとラインが擦る感覚は続いているのだが、もう一気に勝負をかける事にした。
真下での攻防は想像以上にコチラの体力を消耗する。
これ以上はもう自身がもたないと判断したのだった。
ロッドパワーだけで持ち上げる様に浮かせる。
何度、大きなストロークで浮かせてきただろう、ようやく水中にソイツの姿が見え始めた!
ハッキリと姿は見えないが、銀色に光るソイツを見て思った。
太い!!

やっと水面まで浮かせるとバシャバシャバシャっと最後の抵抗をする。
しかし魚にももう殆ど抵抗する力は残されてない。
すぐに顔みしりの底物師が側に来てくれた。
これはチョット抜きあげは無理やろ!? タモか何か無いのか?
っと底物師。
ギャフはまだバッカンの中だったので、お願いして組んでもらうのだが、慣れない作業に時間がかかってしまうのだった。

待ってる内に再び息を吹き返してくる奴・・・。
もう待ってはいられないと判断、一気に抜いてみる事にする。
しっかりとタメて力を入れてリフトさせるとソイツは宙を舞った。
重い! イケるか!?
磯まで上がったその時、耳元でパンッ!!っと破裂する音が響いた。
ロッドが耐えきれず折れた音だった・・・。
転げ落ちそうになる魚をもう無我夢中でつかむ!
魚をとった喜びと、ロッドをブレイクさせたショックで頭が混乱したが、とにかく勝った!















P1000689
お恥ずかしながら・・・何て事はないメジロです。
しかし、今までよりずっと重たい



P1000687


P1000688
自分の下手さのせいで折れてしまったXR-1と共に・・・。



P1000690

せっかくなので・・・と顔みしりの底物師が撮ってくれました。
喜びよりも、疲れとショックで顔がヒキツってますな
情けないです。
手元のオーシャングリップでの計測では5キロ弱でした。
帰宅後、サイズを測ると77センチ。
サイズ的にはまだまだですが、油断をするとメジロであっても磯では強敵となる様です。高い魚になりましたが、良い経験になったと思います。



P1000693
無知ゆえに折ってしまったRB XR-1
短い付き合いでありました
ファイト中もロッドには全然、余裕がありました。
足りないのは私の筋力とスタミナ。
アングラーの体力が無ければ、釣り上げるのが難しい事も多いのだと実感したのでした。
本当に良い竿だったので悔やまれます。
いつか再び所有したいです。


今回、出会いのキッカケは本当に小さいボイルであった。
小さいソウダほどのボイルでしかなかったが・・・。
やはり、ボイルの感じだけで魚種、そしてサイズを読む事は難しい様である。大きな痛手をおったが、非常に様々な事を学べた良い日であった。
その後、精魂つきて撮影したり、シメたり、セカンドタックルを準備している間ずっと、様々なフィッシュイーターが水面を割っていた。
干潮潮止まりの一瞬のお祭りであった。
その後は全く魚の気配は消えてしまったのだった。

実は次の日も残って釣りをする事になりました(笑)
楽しい釣りになりましたので、また後日続きを書いてみます。

それでは



















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