2011年09月

シーバス修行

9月22日、26、27日の日記







シーバス釣りを少しでも学びたくてちょっと必死です(笑)
よく分かりませんが、なかなか出会う事が出来ません。
よって、ボウズの日々が続いていますので、そんな日々を一まとめに綴ります。
悶々としたカオスの世界です。












釣りの方は全く見るにたえない内容ですので、普段、お世話になっているアイテムを少し。







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よく、コンビニの片隅に置いてある、アルコールティッシュです。

Rockbeachにとって、夏季の釣りには欠かせない品となっています。
例えば、灼熱の磯、未明時から闘いきった午前11時。
熱中症とも闘いながら、朦朧とした意識の中で使用する。
一気に爽快な気分となり、再び投げる気力が沸いて来るのです!
また、とても眠い帰り道、そっとコイツで顔をゴシゴシすると眠気が薄れます。
本来はボディー用ですが、私は構わずに顔を拭きます。
肌の弱い方にはオススメ出来かねますのであしからず~








9月22日


台風15号は21日の午後には通過して行った様だった。
ピーク時、市内の病院にて健康診断を受けていた。
道中、河川は氾濫の一歩手前であった。
まっ茶色の濁流が土手を超えようとしていた。
この日、胃の検査の為にバリウムを飲んだのだが、これがどうにも自分には合わない。
以前、これを飲んですぐに南紀に旅立ったのだが、磯にて悶絶する事があった。
どうにも、バリウムを体外に排出するのが苦手な身体であるらしい。
その経験から、今回はそっと家で下剤を飲み待機する事にした。
やはりというか、難産に苦しむのであった。
結局、翌日の午前3時すぎまでかかってしまう。
台風通過直後の調査を楽しみにしていたが、結局、腹部の違和感に断念するのであった。




翌22日、先輩よりホットな話しを聞かせてもらう。
やはり、昨夜の海は凄かったらしい。
勿論、その夜は行くつもりであったが、その話しに更に熱く燃えた。
仕事が長引き、現場に到着したのは午後10時を回っていた。
山側からは非常に強い風が吹き荒れている。
まあ、それでも、前回の台風直前の風に比べれば優しいものである。
土手を下ってくると、川からかなり離れた小高い場所に、巨大なボラの死骸が横たわっていた。
同時に、その傍らには大水で流された木々が散乱している。
こんな所まで溢れたのかと、とても驚くのだった。
まだまだ、潮位がある時間ではあったが、川の水嵩は全く普段と変わらないものであった。
おそらく、昨日、一日で水位は殆ど正常に戻ったのだろう。
濁りも薄れ、何も無かったかの様であった。



キャストしながら辺りを観察して行く。
水面に広がる、小魚のライズも見当たらない。
鈍感な私ではあるが、気配というものを全く感じないのであった。
台風が過ぎ去った夜の風は、最早、夏の名残りを微塵も感じさせない。
冷たいそれに秋の深まりを感じるのだった。
二時間か、それより少し投げ続けた様に思う。
全く、カスリもしなかった。
おそらく、山から吹き付ける冷たい風に、水温が一気に下降したのが原因ではないかと仮定した。
しかし、その考えは間違いであった。
後日、聞くところによると、それより僅か数時間前、とある方がそこで良い釣りをされたとの事。
全く、私に感じる事は出来なかったのだが、そこにシーバスはいたのである。
はたして、自身の操るルアーが不自然なのか、はたまた、タイミングのズレであるのか。
嫌々さえも追い、喰わせる事の出来ない自分が情けなかった。







9月26日





この日は二連休の前夜であった。
いつもであれば、南紀の磯に向かう準備をしている頃である。
前回の釣行の帰り道、峠にあるトンネルを通過中にふいに爆発音に飛び上がった。
トンネルには私しかおらず、最初、タイヤのバーストかと思ったのだが、車を降りてチェックするも異常は見当たらなかった。
しかし、次の日からどうも南紀特急の調子がおかしい。
具体的には、エギゾーストノートに元気が無く、ガソリンやオイル臭ではない嫌な臭いがする。
また、信号待ちなどでアイドルが急激に下降したり、低速でのトルクを感じられないといった具合であった。
この症状はいつかと同じであった。
職場にて、メカニックにチェックしてもらうと、やはり、圧縮が抜けているのである。
前回の不調では、エギゾーストバルブの一つが痩せていた事が原因であった。
今回の抜けは、またそれとは違う気筒での事。
修理の際、ヘッドをおろし、各気筒ごとに万全の確認をしたにも関わらずである。
今の私には、エンジンをのせ換える事も、部分的に修理をする事も無理だ。
金銭的に全く余裕が無い。
先々を思うと気分が暗くなった。
全く気分が乗らなかったが、どうしても確かめてみたい河川があり向かうのだった。




この河川を知る訳ではないが、意識する様になってからずっと気にはしている。
前回の台風では、約二週間を経ても、泥水が澄む事は無かったのである。
今回の台風でも水は出ただろうが、前のものに比べるといささかマシではと仮定してみた。
濁りは取れないだろうが、おそらく水位は平常通りとなっているだろう。
前の日の朝方、この地域でちょっとしたゲリラ豪雨が降っていた。
今日も微量ではあるが、朝からシトシトと小雨がパラついてもいる。
はたして、これが良い結果をもたらすかどうかの確認である。




現場には干潮の二時間前頃に着いた。
早速、釣りを始める。
水色はかろうじてルアーの姿が見える程度でしかない。
ボラがジャンプしているので、それ程は悪い状況ではないだろう。
ボイル音などは聞こえないが、時折、ボラとは違う感じの跳ねる音がする。
持ってる限りの引き出しを開けてみたのだが、何も起こす事は出来なかった。
苦し紛れに、漁港の街灯下に立ち寄ったが、イワシの類と小アジの群れだけであった。
更に他の釣りに向かう気力は無く、そのまま帰宅する事とした。
南紀特急の力は失われ、高速道路でも流れに乗る事が出来なくなっていた。
いずれ更に悪化するだろう。







9月27日




この日はその殆どの時間を家にて過ごした。
もう、しばらく夜の調査は行きたくないと思っていたはずだったが・・・。
少し時間を置くと、それを忘れるのが私の困ったトコロである。
夕方より、比較的に大きく潮が動く時間があったのだが、その時間帯にはすべき事があった。
干潮前の約一時間を狙って、近所の河口に行ってみる事にする。



久々に来たホーム?のポイントであったが、土手を下るにつれて不思議に思った。
見慣れない場所にそれはあった。
高場についた潮の跡である。
こんな所にまで海面が来ていたのか!?
不思議に思った。



キャストを開始した頃は、まるで池の様な状況であった。
それからすぐ、ワラワラと流れ始めて川らしくなって行った。
潮位が低い為、あちこちにヨレの様な変化が生まれている。
ボラの活性は最高潮?なのか、もう、ウルサイ位に跳ねていた。
巻いてみたり、流してみたり、イレギュラーに誘ってみるが何も起こらない。
少し離れた場所に、電気浮きがチラホラと見えたので、帰り間際に話しに行ってみた。
何を狙ってみえますか?っと聞く。
セイゴですと釣り師。
どうやら、潮がよく動いた、午後9時頃からずっと粘っているが、まったくもって浮きは動かないそうである。
餌でも難しいのか・・・。
すぐに帰宅する気になれなかったので、市内を流れる河川を見に行ってみる事にした。
海から見始め、明かりの付く上流部まで移動してみる。
普段、私が通う、物静かな河川とは全く様子が異なる。
小さい街ではあるが、ほぼその中心地を流れる川なのだ。
街灯が立ち並び、水門の様な所から本流に合流している場所に来てみた。
干潮時であるので、本流筋を除く部分は露出している。
その地形がよく分かった。
しかし、川からは悪臭が漂っていた。
川底が出ているせいだろうか、辺りはドブの臭いで満ちている。
釣れるかもしれない。
しかし、そこで竿を出す気にはなれなかった。
釣れた魚は美味しく頂きたいから。





こんな感じで今回の連休は終わって行きます。
休みの最後、あまり筆は進みませんがこうして書いています。
なかなかうまくは行きませんね。
来週は久々に青空の下、釣りが出来たら良いな。

それでは












The 15th TYPHOON

9月20の日記





台風15号の接近に伴い、この日は職場での台風対策におわれていました。
当然、日常業務もある訳ですから忙しいのですが・・・。
内心、そんな状況も満更ではない自分がいました。


先日、新規開拓した河川は、小規模で清流なのです。
余程の雨が降らない限り、大きく水嵩が増したり、濁る事はないかと予想していました。
そこでの濁りを体験したい。
そう思っていた矢先の台風です。
はたして、どんな変化が待っているのか?
胸躍らせての出撃となりました。






次の日は水曜日であり、本来ならば休みなのだが、今回は健康診断の予定であった。
よって長居する事は出来ず、短期決戦のつもりで向かう。
高速をおり、山道に差し掛かると叩きつける様な雨となった。
南紀特急のワイパーを一番速くするが、全くもって前が見えない!
おそらく、前を行く車はフロントガラスに撥水加工でも施してあるのだろう。
何も無かったかの様に走り去って行く。
私はたまらず、最寄りのコンビニに駆け込んだ。
さすがに、この雨が続くならば、釣りは出来ないかもしれない。
引き返そうか悩んだが、せめてポイントだけでも見たいと向かう事にした。
少し小降りとなったタイミングで峠を抜ける。
やがて小雨となり、海に近づく頃には降り止んでしまった。
本当に僅かの距離なのでとても不思議に思った。





それからしばらくして、ポイント近くの駐車スペースに到着する。
やはり、台風は近づいて来ているのだろう。
生暖かい風が、沖から強く吹き付けていた。
今夜もウェーダーを履くが、それは雨に濡れない為である。
まったくの初心者が独り、荒れた河口で釣りをしようというのだ。
無理は絶対にいけない。
準備をして、早速、ポイントに立つ。
今夜もまた、下げのタイミングを狙って来たが、やはりその水量は増えていた。
流れる水の勢いも相当に強い様子だ。
少し離れた場所にて、ヘッドランプを灯して水色を見る。
その色もまた、願った様な色をしている。
もし、魚が入っていれば、何かしらの反応を見る事が出来るかもしれない。
期待してファーストキャストを打った。






しかし、何という風だろう!
ロッドを振り抜いた瞬間から、おびただしくラインが風に持って行かれてしまう。
急いで手でスプールを掴み、ラインがふけるのを止めた。
今の立ち位置からは、狙いの場所にルアーを届ける事は出来る。
しかし、思った様なラインを通してくる事が難しいのであった。
試しに、風の影響を比較的受けない方向に投げてみる。
すると、今度はどうにもルアーがちゃんと泳いでいない様に思えた。
とてもストレスフルな釣りになるが、吹き付ける風が、一瞬弱まるタイミングを待ってキャストして行った。
フッと風が止み、思い通りのラインを引く事が出来た時、小気味好い感触が伝わってきた。


































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かわいい~
久々のマルセイゴちゃんでした。
とても綺麗な魚体をしていました。
よく太って健康そのものです。
優しくフックを外して海に帰しました。
やったね!








とても小さいのだが、元気にルアーを喰ってくれた。
それが素直に嬉しい。
更に魚信を得たくて、意気揚々とキャストを続けて行った。
しばらく、何の反応も見る事が出来ないでいたが、少し流れが変わってきた様子であった。
僅かに流れの速度が落ちた様である。
それならばと、新しく購入したルアーに換えてみた。
すると、すぐに足下近くで反応を得た。
ゴン!っと来てティップが少し入ったが、油断をしていた為、フッキングに失敗してしまった。
良さそうなアタリだったので残念である。
気を取り直し、何度か投げていると、ガガ!っという感覚!
構えていた為、今度はしっかりとアワセを入れる事が出来た。
ドンっという手ごたえがあり、即座にハンドルを巻いて行く。

っとおかしい!
ドラグが出て行くのだ。
流れもある為か、ラインテンションが緩んで行く。
フックが外れない様にすぐに糸フケを取って止まるのを待った。
すると今度は、ゴンゴンっと底に潜ろうとするのだ。
シーバス? おかしいな。
ドラグを少し締め込み、強引に浮かせてみた。
バシャッっと水面を割って出たのはコイツである。

































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やった!
チヌが釣れました。
ちょっと重いからズリ上げしてみました。
荒れているせいで高活性なのかな?
嬉しい~
やったね!







更なるヒットを求めてみるも、風の止むタイミングがどんどん短く少なくなって行った。
とうとう、辛抱出来なくなって車に戻るのだった。
もう一か所、どうしても確かめておきたい所がある。
すぐに車を飛ばした。
ポイントに近づくにつれ、轟々と風が唸りを上げていた。
ハンドルを小刻みに動かしていても、真っ直ぐに走らせる事が困難な程である。
いったい、風速何メートルあるのだろうか。
早速、車を停めて外に出る。
突風のせいでキャップは脱げ、レインウエアは破れんばかりにバタバタと音をたてた。
山側では恐ろしい風の音が響いている。
少し歩き、川を一望する。
そこに普段の面影は無かった。
異様な雰囲気に包まれているのである。
一瞬、背筋に冷たいものを感じたが、ここまで来たら竿を出してみたい。
更に慎重な足取りで土手をおりて行った。






異様な感じがするのは、おそらくこの水嵩であろう。
もうすぐ干潮をむかえるというのに、今にも溢れそうな位の水位である。
そして、吹き荒れる風によって、海と見間違うほどの波が立っていた。
水色も申し分ない。
しかし、問題はどうやってルアーを飛ばすかである。
立っているのもやっとの事なのだ。
更に強い突風が吹き、ヘッドランプもろともキャップが飛んだ。
暗闇で苦労してランプを探しあてる。
やはり、風が弱まる、一瞬のタイミングでキャストして行くしかない。
2分か、3分かに一度、そんな瞬間がやって来る。
一投、一投がとても大切な物となった。
確か、5投目だったろうか、ルアーを引き始め、流れに馴染んだ頃であった。
風のせいで感覚が遠いが、とても小さくコツっと感じた。
瞬時に鋭くアワセを入れる!
新しいタックルは、普段の磯のそれに似せて選んだつもりだ。
そして、その選択が間違いでない事を悟り始めていた。
ガッとした感触を感じながらも、まったく躊躇無く巻き殴って行く。
一瞬で水面を割り、暴れる魚がずっと水面を滑ってくる。
足下でギラリと銀色が光った。
そのまま抜き上げた。


































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嬉しい!!
やりました~




























P1010125

ヒラセイゴ 47センチ
南下すれば何てことないサイズでしょう。
でも、この地域で出会えた事がとても嬉しいのです!
台風が与えた小さな小さな奇跡。
最高の瞬間でした。
やったね!!









今夜は何が起きるか分からないと、更に集中力が高まってくる。
しかし、嵐の風はその勢いを増すばかりであった。
とうとう、立ってはキャストが難しくなり、しゃがみこんで釣りを続けた。
サイドからロッドを振り、水面スレスレをライナーで飛ばす。
しばらくすると、それもままならなくなった。
再び、ヘッドランプが飛んで行ったのをきっかけとし、納竿する事となった。
幸運だったのは釣果だけではない。
釣りを開始してから、まったく雨に降られなかったのである。
おそらく、雨が叩いていれば気持ちはもたなかっただろう。
僅かに、そこから10分ほど走ると豪雨となった。
所々が冠水しており、高速道路では川をみている様であった。
他に通行する車は無い。
台風が迫る来る、真夜中の熱いひと時であった。


それでは




タックル

Rod  YAMAGA Blanks EARLY 100MR
Reel   DAIWA MORETHAN BRANZINO 3000
Line  YGKよつあみ GALIS JIGMAN X4 PE #1.2
Leader VARIVAS NYLONE 30LB
Lure     SHORE LINE SHINER R40+SSR F-G
            SHORE LINE SHINER SL10 F-G
            Tuned K-TEN TKLM"12/18"

The hell

9月18日の日記






磯のルアー釣りを始め、おそらく、大きく生活が変わったと思います。
その、あまりにも辛く? また面白すぎる釣りによって
しかし、真の釣り地獄は身近にあるのかもしれません。


シーバス釣り。



狙っても狙っても、子供時代からずっと釣れなかった事は、以前、日記でも書いたかと思います。
正直、マルスズキには大きなコンプレックスさえ抱いているかもしれません。
釣りは皆んな、きっとつながっていると信じている私ですが、シーバスだけは別!っと今でも思うほどです(笑)





シーバス釣りを真剣にやってみようかと、まだまだ軽い気持ちで思ったのは少し前でした。
その理由の一番とは、恥ずかしながら、「財政難」、であります。
ロックショア通い、そして様々な事情で金銭的に厳しくなったからでした。
ともかく、ルアーを投げていないと禁断症状が出る
そんな欲求を満たす為、比較的近場でも出来るこの釣りがスタートしたのです。



しかし!!!
今ではそんな、「仕方ないからお前で我慢するよ~」、的な気持ちはもうどこにもありません。
もう、大本命です。
自信を持って、俺の彼女だって皆に紹介できるホドです(違)



やればやる程にのめりこむのはどの釣りも同じ。
私にとってはとても難しく、釣れない釣りです。
当ブログは、釣れなくても毎回、釣行を日記にしています。
ですから、釣れていない日記ばかりが増えて行くでしょう。
難しいからこそ面白い、そんな地獄に墜ちてしまった様です。






この日は三連休の中日。
サービス業の私にとって、半期の決算の連休は勝負である。
もちろん、様々なお客様と直に接する事で、充実感とともにストレスも感じる事が多い。
精神的にも肉体的にもとてもハードな一日であったが、晩酌をして寝るだけでは満たされないのだ。
帰宅後、すこし休憩し、すぐに釣りに向かった。



最寄のポイントまでは20分ほどで行く事が出来る。
そこも悪くはないのだが、少しの夢を抱いてちょっと足をのばしてみる。
高速を使って一時間弱、それだけでも海の様子は大きく変わる。
お世話になっている先輩、釣友の皆さんはシーバス釣りのエキスパートばかり。
貴重な話しを聞かせて頂く事もしばしばである。
とても恵まれた環境にあるだろう。
既に多くのヒントも頂いたと思う。
しかし、今までの釣りは独り、ゼロから歩んできた。
失敗ばかりであったが、こうして今も飽きる事なく情熱的でいられるのは、それが一つの理由かもしれない。
末永く釣りを続けて行きたいからこそ、通るべき苦労の道があるのではと思っている。
教えて欲しいのだが、その前にその場に立って感じないとならないのではないか。
そんな思いで、今回は知らないポイントに向かってみた。





ポイントへのアクセスは、事前に航空写真でチェックしていた。
後は実際にその付近に行ってみて、明確にして行くのみである。
予想よりも楽にその場に立つ事が出来た。
すでに潮は下げ出しており、まだたっぷりとした水量の河川が眼下に広がっている。
早速、ルアーを結び、まずは足元を中心に丹念に探って行った。
磯の釣りでもそうだが、回収するまで油断はしない。
ピックアップ寸前、ルアーが水面に向かって飛び出す間際のアタックが意外にあるからである。
実際にベイトを追い回し、捕食をしているフィッシュイーターを見れば理由は明確かもしれない。
あらためてそう思いながら、何度も繰り返していると、やはり回収間際に突然バシャっと出た!
残念ながらヒットしなかったが、魚がいる事が分かったので一安心であった。
だんだんと水位が下がって来たので、今度は沖にフルキャストして探ってみる。
街灯が無い為、暗くて流れがよく見えない。
昼間の事前調査も無いので、その場では芯となる流れがどこか分からなかった。
ルアーで感じようと試みるが、潮がかなり効きだして流れが速くなって行った為、いまいちつかめない感じだ。
時折、ゴツゴツとした感触が伝わって来る。
投げる方向によっては、けっこうなシャローとなっているのだろう。
また、ブルブルっとした感触、ギュンっとティップが入る事もあった。
ベイトかどうかは不明だが、かなりの小魚が集まっている様である。





流れの中を、どの様なラインで引いて良いのかそれが分からない。
セオリーや基本が自身の中に無いからだ。
一概にルアーがよく泳げば良いのではない事は知ってはいる。
真っ直ぐにあまり体を振らず、漂う様にしていて喰った事も何度かあった。
しかしこの時、それはあえて考えない様にした。
おそらく、今が好機であり、スローに難しい動きを与えて行く事が得策ではない様に思った。
この時選んだのは、逆にルアーがもっともよく泳ぐであろう条件だ。
下げ潮時に、もしかしたら自然に反している行為かもしれない。
ルアーを海から川にのぼらせてみたのである。
でたらめだったかもしれないが、数投後に反応を得た。
僅かの変化をもとらえるロッドによって、小さなそのアタリが手に伝わって来た。
即座にフッキングを入れる。
バシャバシャバシャっと聞こえる音に重みはない。
まさか、いつかのウナギであろうか。
























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とても小さいですが、ヒラセイゴが釣れました!
少し足をのばした甲斐がありました
新規ポイントで釣れたのでとても嬉しかったです。
やったね!!






河川の水色はすこぶるクリアーであった。
もし、もう少し濁りが入ったらどうなるだろう。
そうして、課題というか、次回釣行の理由が生まれてくるのである。
それが地獄の所以でもある(笑)
更にヒットを求め様々やってみる。
先程攻めていた足元は完全に露出してしまった。
月明かりのみで不気味ではあるが、入水してみる事にする。
とても怖がりな私だが、思えばかなり進歩?したのだろうか。
沖に出て行って尚、ルアーがボトムノックを繰り返す様になって行った。
この河川、相当に浅い様子である。
しからば、入るタイミングは満潮前後かと夢想する。
また、もっともっと、シャローを泳がせる事が出来る、更なるルアーの補充も必要であると思った。
しつこい様だが、これもシーバス地獄の所以である。





とうとう、手持ちのルアーでは攻める事が難しくなって来た。
もう少しだけ釣りをしたかったので、車を飛ばして違うポイントに寄ってみる。
浅い川だと思っていたのだが、それでも先程と比べると充分に水深があった。
シャローランナーは全く問題なく引く事が出来た。
キャストを始めて数投、対岸の際でヒットした。
とても小さいセイゴの様で、テンションを抜いて泳がすとすぐにフックアウトしてくれた。
今夜は何が違うのか、数多くの魚達がライズしている。
凄く小さなものであったが、魚が濃いという事は悪い事ではないだろう。
しかし、その後が続かない。
粘ったが、最早、帰らないと寝る時間が無くなってしまう。
帰り際、ヘッドランプで少しだけ水際を照らしてみた。
とても驚いた。
フッコサイズのシーバス数匹の姿がそこにあり、小魚がライズしていた周辺をウロウロしていたのだ。
勿論、何度もルアーを通してはいる。
しかし、シーバスがその口を使う事は無かった。
はたして、どうやって食わせるか・・・最大の課題が生まれたのだった。





この様に行く度に疑問が生まれ、また、足りないものを補う為、釣り具店に寄ってしまう日々である。
シーバス道具もまた安いものではない。
結局、抑えていても出費は生まれるのだ。
何より、一番怖いのは身近であるという事。
私さえその気になれば、毎晩でも釣りに行く事が出来るのである。
嗚呼、なんと悩ましい地獄であろうか。
面白すぎて寝不足である。


それでは










Too much

9月14、15日の日記







以前の日記でもお伝えした、新しい仲間のTaka氏。
その後も、ほぼ毎日、釣りの話しをしては互いに夢を膨らませています
とても、情熱家のTaka氏ですが、仕事が忙しくなかなか釣りに行く事が出来ません。
毎日、残業を繰り返し、やっとつくった休みには台風が来たり
溢れそうな想いを、ルアーやタックルを揃えて行く事で何とかクールダウンされてみえます。
実は少し前も、ご一緒させて頂く約束をしてはいましたが、急な仕事が入りキャンセルとなりました。
この時も、釣行日直前まで仕事を調整され、何とかご一緒出来る様になりました。
互いに久々の磯で期待が高まります。






今回は連休をとり、南紀の磯で二日間の釣りを予定していた。
とはいえ、自身は体調が優れず、二日間無事に闘いきれるか自信がない。
本当は、Taka氏の車に同乗したかったのだが、あえて別々の車で向かう事に決めた。
リタイヤとなった時、Taka氏の釣りの邪魔になりたくない。

しばらく南紀に来ていなかったので、海況は分からなかった。
前の週、何人かの釣友たちが磯に立っていたが、誰もが物凄い水潮であったと言う。
大きな被害をもたらした、例の台風の影響である。
何十年もその地に暮らす方々にして、こんな雨、被害は初めてだというその台風。
海に与えた影響もまた、記録的なものであったかもしれない。
磯での釣りはかなり厳しいとの情報を頂いてはいた。
しかし、なかなかどうして、他の釣りは好調との事。
河川でのヒラスズキ、漁港でのアジなど、磯以外でも楽しそうな釣りに期待が膨らむ。





しばらく磯の釣りをしていなかった為、ルアーを始めタックルの準備が出来ていなかった。
釣行から帰り、塩を洗い流して干す、そのままの状態で放置であった。
まず、それらを使える状態にし、更に重点的に使用するルアー達をまとめて行く。
フックを研ぎ、また交換する。
あらためて取り掛かるととても時間がかかった。
前回の釣りで、不安が生まれた自作のアシストフックにも少し手を加えてみる。
























DSC_0127

ともかく、根ズレ対策を優先しました
巻いたチューブにより少し硬くなり、その自由な動きは妨げられます。
はたして、コレでも魚が掛かるか試して行きたいと思います。





フックとともに、リーダーも今回は新しいものを取り入れてみる。
最近はナイロンラインばかりを使っていた。
素材が柔らかく、適度な伸びもあって、プラグの釣りがしやすいのが理由であった。
磯のルアーを始めた当初、フロロラインの60lbを使用していた。
当時、僅かではあったが、ジグでツバスやハマチなどが釣れてくれた。
やがて、プラグの釣りを多くする様になり、ナイロンへと移行して行ったのだ。
しかし最近、少し疑問を感じている。
それで、再びフロロを取り入れてみたいと思った。
使用するのは、フロロラインの100lbである。
非常に硬い為、キャスティングにも影響が出るだろう。
こちらも色々と試してみたい。







磯だけでなく、今回は様々な釣りもするつもりである。
それらのタックルを用意して行くのにも時間がかかった。
気がつけば朝の五時をまわっていた。
釣行の前々夜の事である。
結局、2時間ほどしか眠る事が出来なかった。
それから丸一日仕事をして、そのまま南紀を目指す。
いねむり、また、過労運転で事故を起こさない様、いつもより慎重に、数回の休憩を挟み向かった。
南紀到着は午前3時前であった。

すぐに、Taka氏の待つパーキングへ急ぐ。
ご挨拶もほどほどに、朝に立つ場所の相談をして行った。
この日の波高は1.5メートル。
その高さだけを見れば、ほぼどこでも安心して釣りが出来る様に思った。
しかし、どうにも風が気になる。
想像でしかないが、どうにもウネリが大きくなる様な気がしていた。
最終的には2か所のポイントで悩んだ。
1つ目の場所はかたく釣果を得られると予想している。
もう1つは分からない。
しかし、夢のある場所であった。
結局、直前まで決める事が出来ないでいた。
単独であればここまで悩む事はない。
ただ考えていても仕方ないので、ポイント付近の海を見に向かった。


月の薄明りに照らされて海面がキラキラとしている。
やがて闇に眼が慣れてくると、更にハッキリと水面が見えてくる様になる。
やはり、沖合のウネリが大きく見えた。
しかし、幸いな事に、今は風が背中から強く吹いている。
風予報に関しては、天気予報の中でも比較的にアタる事が多い。
おそらく、これから数時間は変わらないだろうと信じた。
今日はここで勝負する。
夜明けと共にポイントに立った。






波は低いが、当てる潮の勢いはとても強い。
轟々とかき混ぜる様な潮は不規則なウネリを生む。
それが押し寄せてきて激しく磯を叩く。
普段、波高1.5メートルでは何もない場所も水没していた。
はたして、それが良い潮かは分からないが、自身のモチベーションはグングンと上がって行く。
磯の周りには濃いサラシが生まれていた。
しかし、やはり水色が普通ではない。
バスクリンではないが、乳白色な緑色をしている。

まずは広範囲にミノーで反応を見てみる。
しかし、どうにも良い気がせず、すぐにトップへと交換した。
足場は高いのだが、幸いにしてあまり風の影響はない。
それでも、直ペンではうまく水を捉えられない感じだ。
なるべく、ラインスラッグを出してもちゃんと泳ぐルアーを選んだ。

丁寧に見せて行くのだが反応が無い。
まだ、そこに魚が回ってきていないのだろうか?
それとも、その泳ぎでは魚は躊躇しているのか?
そんな事を考えながら、何度もキャストを続けて行った。
しかし、どうにも出ないのだ。
それでも粘り続ければ釣れるかもしれない。
しかし、最近はどうもそうは思えない。
出にくいのならば、こちらからその鼻先に届けてやれば良いのだから。
シルエット全体を見せる事によるデメリットはある。
荒れていない海が好きな私には尚更だ。
速さや激しさでのリアクションを狙う訳でもない。
それをあくまでスローに演出してみる。
明確なものは何も無いのだが、何となくのイメージで最近よく試す様になっていた。



そのルアーに換えて数投目、リトリーブ中にカツンっと小さい衝撃を感じた。
おっ!っと思いながら、更にゆっくりと巻いて行く。
すると、連続して同じ様なアタリが出た。
カン、カン、カンカンカン!!そんな感じである。
おそらく、群れの数匹が入れ替わりアタックして来ているのだと思った。
カン、カン・・・ゴン!!
やっと一匹が掛かった様であった。
ギュンっとティップを持って行ったのでアワセを叩き込む。
グン!っとした手ごたえを感じるやいなや、ソイツはグググッっと潜って行った。
片手でいなせる程度の軽いものであったが、そのファイトにはいつも興奮させられる。


























P1010102

大好きなシオが釣れました。
超~やったね!


小さいですが、その身を切り裂いてまで突っ込むファイトにシビレまくりです
急いでストリンガーに付けようと魚を持ちますが、いつものパールピンクの輝きがない様に見えました。
釣りを再開して、ストリンガーを見るとウネリに揉まれています。
シオを見ると衰弱してぐったりとしていました。
それが上の写真です。
やはり、全体的に茶色が多い気がしました。
尾びれの白い線も見えません。
もしかしたら、ヒレナガのシオかもしれませんね。
幼魚の判定はとても難しく、素人の私には断定できません。







釣りを再開するものの、シオの群れは消えてしまったのだろうか。
もしくはすぐにスレたのか、全くもって後が続かない。
やがて満潮となり、猛烈な潮の流れはおさまってしまった。
一服したり談笑しながら、ゆっくりとキャストを繰り返して行った。
互いに信じるルアーを結んだが、チェイスも無く時間だけが過ぎて行った。
私はジグでボトムを狙っていたが、突然、ひったくられる様なアタリにハッする。
すぐに大きく合わせると動かなくなってしまった。
どうやらシイラの様子である。
ゆっくりと浮かせて来ると、メーターを上回るメスが姿を現した。
真夏の磯でシイラ修行をした際、うまくやれば全く抵抗しない事を体験した。
同じ様にすると、やはり今回もおとなしく磯際まで寄ってくる。
そのまま見ていると、3~4匹、さらに大きなシイラ達が近づいてきた。
すぐに、Taka氏に伝え、氏がキャストすると、とてつもない速さでアタックして来る。
パーンっと空に向かってルアーを弾き飛ばしたのだった。
続けてキャストするとザバーっと海面から背びれを出してヒット。
その間、終始じっとメスシイラは待っていてくれた(笑)
問題はどうやってフックを外すかである。
この足場の高さでは抜き上げは怖い。
かといって、ギャフでグサリでは可哀想である。
そこで、折れない様に竿を寝かせ、僅かの斜面を利用して頭を上げてズリ上げた。
ティップが一瞬、あらぬ方向に曲がってしまったが、何とか事なきを得た。
暴れるシイラを持つのに手間取ったが、何とか海に帰す事が出来た。
元気に泳いで行ったので何とか成功であったろう。






やがて潮が下げて行って、先ほどまで大きく波を被っていた場所に移動した。
近くで竿を出していた、よくお見かけするアングラーも移動してみえた。
聞けば、トップにてツバス、シオ、シイラとの事である。
やはり、トップでも出ない事はないのだろう。
その後、三人で投げ続けるも全く何も起きない。
9時を過ぎ、そろそろ小魚の姿も見えるはずであるが、コッパグレがまとまって泳いでいる程度であった。
丸二日、僅か2時間足らずの睡眠しかとっていない私にはもはや限界であった。
Taka氏には申し訳ないが、少し磯の上で眠らせてもらうzzz
一時間少々眠る事が出来てとても楽になった。
寝ている間もずっとキャストしていた二人だったが、やはり何の反応も無い様であった。
























P1010105

とても厳しいので・・・悪いクセで盗撮してみました。
Taka氏の雄姿。
得意のミノーイングの最中かな







昼マズメを期待するものの何も無く。
諦めて磯を後にする事にした。
今日は夜の部がひかえているので、木陰で二人、爆睡するのだった。
目が覚めたのが19時。
Taka氏を起こしに行くと電話中であった。
表情がうかない感じに見えた。
すぐに電話が済むと、急で外せない仕事が入ったとの事である。
何とか他の人に代りをつとめてもらおうとも考えた様だが、氏は仕事の責任者なのだ。
釣りが出来ないのは氏本人にも残念ではあるが、ここは仕事第一と帰宅される事に。
ファミレスでの楽しい夕食の後、急いで三重に戻られたのだった。
別れてからしばらくして、自身は漁港に向かった。
久々のアジングをしてみようと。
最近は様々なアジング道具も出ているらしい。
ハイテク!?なワームなんかもあるそうである。
とりあえず、自身は昔から使っているタイプのものを結んでみた。
























P1010107

おっっ! 珍しいヒレナガアジがヒットしました(嘘)
すみません、ハタンポの仲間です
足下のさらに暗い所が好きな様です。





隣では地元のアジフリークなサビキお爺さん達が沢山釣っていた。
ほぼ、クーラーボックスに一杯である!
「おう、お前~どんだけ釣った?」
「よう釣ったわ、10キロは釣った」

10キロ!! 匹じゃなくてキロ単位である!
驚きながら聞いていたが、いっこうにアジのアタリが無い。
レンジを深めたり、フォールさせてみたり様々やっているとやっとアタッた。
15センチほどの元気なアジが釣れた。
しかし、アタリは多いがどうにも吸い込まない。
ワームをちぎって短くしたりしたが乗らない。
ジグヘッドは1.5グラムしか手持ちが無く、それ以上、道具で魚に合わせる事は出来なかった。
イージーに釣れる時はまさに入れ食いだが、渋い時もやはり当然にある。
今日がその日なんだろう。
必死に5匹ほど釣って眠る事にした。








あくる朝、目が覚めるとすでに陽は高く昇っていた。
完全な寝坊である。
強い風に南紀特急が揺られているのだった。
おそらく、磯ではシケているだろう。
昨夜は疲れてしまい、河口でのシーバスは見送った。
ならばと、磯にヒラスズキを探しに行く事にした。
一応、レイジングブルも持って歩いて行った。
やがて、磯に辿り着くとすごい風である。
沖から強烈に吹きつけており、それにともなって大きなウネリが打ち寄せていた。
その場で一番高い場所に立ってみたが、それでも砕け散った波が頭から降り注ぐ。
波が直撃する事は無いが、それでも気持ち悪いものだ。
何よりとても寒い。
今回のヒラ探しはかなり真剣であった。
一つ一つのサラシ、その他気になる箇所に執拗な探りを入れてみる。
あまりにも複雑で強い流れが出ている為、殆どのヒラ狙いミノーが泳がない。
シンキングペンシルを用いると、まったくもって馴染まずに水面を滑って来る。
やっといくつかのミノー、バイブレーションなどでキャストを続けるが何も起きなかった。
下手な私には難しすぎる。
更に風、波ともに強くなって来た為、怖くなって上がる事にした。




P1010112







帰りまであと2時間。
少し漁港で遊んでみる事にした。
早速、ジグにカマスがアタックして来たが乗らない。
5~6回通すが、チェイスはあれどやはり掛からないのだ。
どうも食い込みが悪い。
小型のミノーを投げていると、メッキが追いかけてきた。
手の平より少し小さいサイズである。
ゴンっと来たがすぐに外れてしまった。
しばらく投げていると、凄い速さで見た事もない魚が突っ込んで来た。
黄色っぽい白と黒が特徴的な魚であった。
背びれが高く突き出して見えた。
最初、コショウダイの幼魚かと思ったが、どうも違う様である。
その色、模様から、おそらくは大型魚の幼魚であると思われるのだが、幼魚とはいえ40センチはあった。
その親はいったいどんなサイズになるのだろう。
ここでは昔、アイブリの子供を釣ったが、南方系の珍しい魚が多い様に思う。
これからのハイシーズン!? 機会があればコチラの釣りも楽しみたい。

ここでも下手っぴにはこの子だけであった。

























P1010114

いつもドキっとさせてくれておおきに!









帰る途中、シーバスに良さそうな河川に立ち寄ってみた。
潮位があって、明るい内の川の様子を見ておきたかったのだ。
流れを見たかったので、軽くミノーを流してみた。
良いサイズのメッキがチェイスしてきたので、すぐに小型のポッパーを結ぶ。
パシャ、パシャっと出るのだが、またしても乗らない!
小型のミノーでトゥイッチをかけてやると、すぐに飛びかかって来るが乗らない!
今回の釣りは本当に難しかった。
下手すぎだぜRockbeach
次回は頑張ろう・・・。



それでは


























DNA

9月10日の日記





仕事から帰り、夕食の後、ウトウト~としていると、部屋の扉を叩く音にハッとする。
「釣りに行くけど行かへんか~」、親父の声であった。
どうやら、豆アジが回遊しているらしく、ウズウズして出撃するとの事である。
全く、心の準備が出来ていない私だったが、少し考えて一緒に行く事を告げた。
親父には申し訳ないが、途中下車をして河口で釣りをする事にした。
願わくばアジのフライと、スズキの洗いのご馳走である





河口に到着したのは23時頃であった。
早速、道具を持って水辺に向かう。
薄明りに照らされる水面は思ったよりずっと下にあった。
釣りに行くと思っていなかった為、全く潮汐を意識していなかったのだ。
川底が大きく露出していた。
なるべく水深のある場所に移動してみるが、それでも深い所で膝丈ぐらいだろうか。
シャロータイプのルアーを用いてさえ、すぐにボトムノックしてしまうのであった。
これではまともに釣りが出来ない。

大失敗ではあったが、これ程までの水位の変化を見て、また一つ学ぶ事が出来た
ずっと、ただ待っているのも嫌なので、難しいとは思ったが、トッププラグを投げてみる事にした。
ロッドでのアクションは付けず、リトリーブのみでヨタヨタと泳がせてみた。
少しずつ、少しずつ潮は上げてくる。
それに合わせ、徐々に潜航深度の深いミノーへと切り替えてみる。
しかし、全くもって何の反応も無い。




何時間もそんな事を繰り返していた時、遠くからザバザバとした水の音が聞こえてきた。
真っ暗で何も見えないのだが、おそらく、その音の主はゆっくりとコチラに近づいている様子だった。
やがて、その懐中電灯の明かりが見えると、かすかに人の話し声の様なものが聞こえる。
真夜中ではるが、人が水の中にいる様である。
しばらくすると、その声はハッキリと耳に届く様になって来た。
シュノーケルを咥えたまま会話しているのだろう。
言葉が聞き取り辛い。
何をしているのか分からなかったが、それを気にして手を止めている訳にはいかない。
無理矢理に集中し、気になる部分を何度も通して行く。





おそらく、水の中の人間もコチラに気付いたようだ。
微かだが、「あそこでルアーを投げているヤツがいる」、っと言っているみたいであった。
また、こんな場所で何を釣っているんだと聞こえた気がした。
それからすぐ、水をかく音は更に大きくなった。
どうやら、話していたのは二人ではない様子で、遅れて来ていた何人かと合流したみたいである。
こんな場所で何をやっているのか!? こっちが聞きたい位であった。










向こうは自分の存在を認識している。
おそらく、釣りをしている事も知っていると思っていた。
少なくとも、相容れない、互いの間合いというものが、暗黙の了解としてあるのだと思っていた。
しかし、それは私の思い込みでしかなかった。
みるみる内に彼らは、私のキャスト範囲にまで踏み入れて来る。
そして、その足をいっこうに止めようとはしない。
ついに、その一人が私の真ん前まで来たのだった。
たまらずに声をかけた。



こんばんは、漁師さんですか?っと私。
「いや、遊びや遊び!」、っと一人が言った。
釣りしてるんやけど・・・っと、私が言い終わらない内に、少し沖にいた一人が怒鳴り声をあげた!
いきなり逆上し、聞き取れない程に舌を巻いている。
すると手前にいたもう一人も、それにつられて何やら高い声で叫びだした。
人けの全く無い夜中の川辺で、不気味な、真っ黒なウエットスーツに身を包んだ四人が相手ではあまりに不利である。
やがて、頭に血が上った奴らのとる行動は一つだろう。
だから、すぐに話しの先をかえた。
何を獲ってるんですか?と私。
すると、自慢げにウナギだと答えた。
シーバスなど、一匹も見なかったと重ねて言った。





しばし、沈黙が続き、何事も無かったかの様に彼らは川を上って行った。
もちろん、私の心は別としても、これではとても釣りが出来はしない。
あまりにも残念な展開に、私の気持ちは完全に折れてしまった。
行き場の無いおもいに、ガックリと力が抜けてしまった。
あまりにも残念であった。
そして悔しかった。





すぐに親父に電話すると、そちらもアジの回遊がまばらで、釣れてもとても小ぶりだとの事。
あくる朝、私はいつも通りに出勤でもある。
親父には悪いのだが、釣りを止めて迎えに来てもらう事にした。
帰宅は午前3時。

道具を洗い、すぐに床についたが、悔しさのあまりしばらく眠りにつく事は出来なかった。
あくる朝、目が覚めると親父の姿は無い。
母に尋ねると、二時間ほど寝て、もう一回釣りに行ってくると出かけたとの事であった。
丸一日、仕事を終えて帰宅するが、まだ親父の姿は無かった。
やがて、22時頃、いつものハイエースの音が聞こえてくる。
早速、クーラーボックスを開けると、そこには20センチ弱のアジが一杯に詰まっており、
25センチ程のキス、手の平より少し大きいグレの姿もあった。

寝ずに、いったい何時間、釣り糸を垂れていたのだろう。
この、困った、「DNA」、が確実に私にも継がれているのだなと実感した。
行けば必ずに釣る親父。
海の素晴らしさ、釣りの喜びを教えてくれた親父。
母共々に、末永く、そのROCKな人生を生きて欲しいものです。
アジのフライ、手が痛いと、ボヤキながら作ってくれた母に感謝!
とても美味かったよ



それでは



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