2012年01月

連休修行 Day Two ある清々しい朝の出来事

1月19日の日記







年間を通して、好きな海に通っていると色々と気付く事がある。
そしてまた、その釣りごとに、旬となる魚との出会いがあるものだ。
ここで言う旬とは味覚のそれではない。
例えば、毎年、だいたい決まった時期にそこに魚が集まり、ある釣法にて目立った釣果が得られる。
釣り用語を借りるならば、それは、シーズナルパターンとでも言えるだろうか?

とはいえ、好機が来たからと、イージーに釣果となる訳ではないだろう。
様々な要因がうまく噛み合えば、比較的、容易にそれは結果となる。
もし、それらの要因が揃わない時、はたしてどうするか?
自身が積み重ねて来た経験をもとに、その引き出しをフルで開けてそれに合わせて行く。
簡単ではないからこそ、その一匹の価値はそのアングラーにとって大きなものとなる。
携帯電話やパソコンを起動させ、僅かにクリックすれば無数の釣果を見る事が出来る昨今、その様な感覚は気薄となっているかも知れない。

話しが逸れてしまったが、はたして、その要因とは何であろうか?
極論すれば、それは宇宙の法則であり、大自然のリズムではなかろうか。
しかし、我々人間にはなかなかそれが分からない。
ゆえに、自然の中の様々な現象を手掛かりとして、少しでも近づこうと、日夜研究を重ねていらっしゃる方も多い事だろう。





今回は、先日の日記の後篇となります。
最近、ライトゲームに夢中ですが、その傍ら、自然からのサインを一つ一つ確認する毎日でもありました。
そしてまた、ライトゲームから何かを見出そうともしていました。
そうして、その時を静かに待っていたのです。
自身の中では、機は熟したと思いました。
しかしながら、それは海の事であり、当然、行ってみなければ分からないのです。
あまり気負わずにゆっくりと磯を楽しもう。
その位の気持ちで挑む事にいたしました。









南紀特急の中で目覚めたのは、午前6時20分であった。
5時半に携帯電話のアラームをセットしたのだが、やはりそれで起きる事は出来なかった。
真っ白に曇った窓ガラスを指で拭いて行く。
煙草に手を伸ばし、まだよく開かない目で外を眺めるのだった。
小粒の雨が静かに降っている。
そのせいか、まだまだ辺りは薄暗いのだった。
とはいえ、もうこれ以上、朝の好機を無駄には出来ないのだ。
エンジンをかけすぐにハンドルを切った。


駐車スペースには一台の車も無かった。
余程の物好きでない限り、真冬の雨の磯を喜ぶ者はいないのだろう。
知らず知らずの間に、私もまたそんな物好きの一人となった様だ。
ニヤケながら携帯電話で呟いた。
雨の為、普段、愛用している防寒着をはおる事は出来なかった。
とても暖かいものだが、残念ながら防水ではないのである。
真冬の上物師よろしく、綿入りのゴアテックスが欲しいのだが買う余裕は無い。
寒いのだが、フリースを一枚重ね着して合羽をまとうのだった。
少しストレッチをすると、中からポカポカとして来る。
自身には珍しく体調も良い。
雨模様とは裏腹に、とても清々しい一日の始まりであった。
気分も高らかに、足早に磯への道を歩いて行くのであった。



しばらくして磯に降りた頃、ようやく自身の勘が目を覚ましてくる。
もちろん、朝の磯はとても寒い。
しかしこの日、ただ寒いというだけの感覚では無かった。
僅かにだが、降り注ぐ雨を暖かく感じるのであった。
頬に当たる、そよぐ程の風もどこか優しいのである。
波の音は静かであり、広がる海はとても凪いでいた。
この日は若潮であり、これからの時間帯には干満の差も僅かである。
歩きながら釣れるかもと思った。
これを書いている現在も、何故か鮮明に蘇る記憶である。
やがて、目標とする先端が見えて来るのだった。
はたして、今日の釣りをどうしようかと、とても興奮する一時である。








タックルを持ち、磯際へと立った。
すっかり陽は昇ってはいるが、それでも雨の為に光量は控えめである。
見渡す限りの海は全くの凪であった。
凪とはいえ、池の様な海だという事ではない。
波こそ無いものの、ちゃんと潮流は走っているのだ。
微かだが、左手より潮は上っている様に見えた。
それらを感じながら今日のドラグを決めて行く。
感覚では、約7キロほどとしてみた。
これならば、非力な自身でもいきなりノサれる事は無いだろう。


まず、最初のルアーとして結んだのはペンシルであった。
自身の経験から、それが最善であると直観したのである。
好きなポッパーでは光量がありすぎるし、ミノーでは波が足りないと思った。
それについては、「あくまでそういう事が多い」、という位のものでしかないとお断りさせて頂きたい。
もちろん、真昼間でもポッパーで釣れるし、凪でもミノーに喰いつく。
その勘が間違っていたら、また違うものへとシフトして行けば良いのだから。
海を見て、投げてみて、その日の魚の気持ちを探してみるのも楽しいものである。


とりあえず、気になる流れへとルアーを届けて行った。
ゆっくりと、そのルアーの動きを確かめる様にアクションして行く。
また、ゆっくりと我が身をほぐして行くのだった。
おそらく、もし、魚が居るとすれば既に射程圏内に入って来ているはずだろう。
いつもながら、見えるベイトの姿は全くもって無い。
既に、磯際まで到達しているのかもしれないが、今のルアーにて探るのは難しいと思った。
ならば、その根の更に向こう側、その深みにいる奴を引き寄せるのみだと。

全く、自己中心的な発想に間違いないのだが、実はそれには訳があるのだ。
お恥ずかしい話、自身の腕ではフルキャストした先のルアーに細かい動きを与える事が出来ない。
だからこそ、そこに至るまでの間は、ルアー本来が持つ泳ぎの能力に頼るしかないと考えている。
ルアーが生まれながらに備える、その魅力で惑わし、奴を誘い寄せるのだ。
最後にキメのアクションを叩き込み、そこで狂わせてやる!
そんなシナリオを浮かべる。
ウォーミングアップを5投ほどで終え、気持ちも新たに本腰を入れて行くのだった。







続いて、竿先を向けたのは違う流れであった。
やはり、沖には根が沈んでおり、その更に向こう側へとルアーを送る。
自身の立ち位置からは右斜め前方の地点となる。
当然、立ち位置から、真正面にキャストすれば最も飛距離は稼げるだろう。
あえて、斜めに引きたいのは、その時の流れ、風、波の向きが理由であった。
それらにうまくルアーが絡むならば、未熟な自身の操作であっても、時としてすこぶるベイトライクに泳ぐ時があるからである。
そしてまた、そのトレースライン上では、過去に何度かのチェイス、ヒットを得ていたからでもあった。
この日、幸運にもそれらが合致しているのだった。
1投、また1投と、少しずつルアーの着水地点を変えて引いて行った。
アップテンポに泳がせて行く。
そこに魚が居て、ルアーを意識していると信じる事にした。
再度、全力でロッドを振って行く。
空気の壁を切り裂き、ルアーは沖へと飛んで行った。
着水と同時に、その重みにより大きな水飛沫が上がる。
くしくも、自身の黄金のラインに乗ったのだった。
そこで根魚のライトゲームを思い出す。
欲しかったのは、その極スローさであり、待ちの呼吸感であった。
ゆっくりと動かし、ふとその呼吸で止めてみる。























すると、今にも爆発するかの様な勢いにて、ルアーの後ろの水面が膨れ上がるのだった!
やはりついていたか!!
考えるより先に手が動いていた。
全くの手癖でアクションを入れていたと思う。
刹那、音も無くペンシルが消えた。
飛沫さえも見えはしなかった。
アワセもまた、奴の鼓動を感じてからとか、そんな風では無かったと記憶している。
何か身体が自然にそうしているのだった。
























ズドン!









かなぐり上げたレイジングブルはすぐに動かなくなった。
より小さく、リールの少し上を意識してもう一回だけそれを入れた。
気持ち、ロッドを引き寄せながら奴の鼓動を確かめて行く。
ツバスのそれではない、重量感のある感覚が伝わるのだった。
思えば何か月ぶりだろう?
やっと、良型のブルーランナーとつながったのである。

喜ぶのはまだ早い。
奴の下は根だらけなのである。
すぐさま、リールを巻き殴って行った。
おそらく、奴は咄嗟の事に戸惑っていたのかもしれない。
もしくは、こちらに向かって泳いでいたか!?
どちらにせよ、思いのほか軽く寄って来たのであった。
しかし、約10メーターほど寄せたところで、突然、奴は目を覚ましたのであった。
グンっと穂先を曲げたかと思うと、そのまま強烈な力で潜り始めたのである。

これには面喰らった。
たまらずに悲鳴をあげるソルティガ!
勢いの乗ったその走りにドラグが止まらない。
ロッドを抱かえる様に持ち、スプールを止めながらも、ドラグノブを何回転かさせて行った。
やっと、リールの逆転は止まったが、今度は奴のパワーがフルにロッドを襲う!
たちまち、レイジングブルが美しい弧を描いて行った。







何メーターほどラインをやってしまっただろう?
出されず、また、寄せれずの硬直した状態で考えていた。
幸いにも、あの嫌な根ズレの感触は伝わっては来ない。
これでもか!と曲がるロッドを見ていると、ふいにその力が弱まった気がした。
よく分からないが、竿の曲がりが元に戻ろうとする力によって、少し魚が浮いて来た感覚であった。
更にドラグノブを回し、そこからは、いつも通りの力まかせによるファイトに移った。
結果的には、これは大きな間違いであった。












すぐに、膝を使ってのショートポンピング、そしてゴリ巻きで寄せて行った。
強烈な引きに、実はスレ掛かりではないかと疑っていたのである。
沖に逃げようとする素振りを見せる奴だったが、グッと竿を使うと意外にも素直にこちらを向くのだ。
おそらく、逃げれそうな根を見て、火事場の馬鹿力を出したのでは!?と思う事にした。
ともかく、その姿をすぐに見たい!
長らく見ていない奴に焦ったのである。


磯際、約2メーターほどまで寄せた頃、いつもの抵抗が始まる。
これをかわせば、勝利は目前である。
おそらく、その油断も一つの原因であったろう。
ロッドを立て、強引に巻き寄せていると奴の動きが変わった。
再び底に向かって走り出したのであった。

リールが巻けなくなり、ただ耐えるしかなかった。
それでも尚、強さを増す奴の引きにとうとう力負けしてしまう。
体勢を保てなくなり、腕を持って行かれてしまった。
魚との距離は僅かであり、それがダイレクトすぎるのだ。







その瞬間、磯際に向けて突っ込み、それに沿って真横に走ろうとする。

危ない!!

あわや、PEが磯を擦るところであった!
咄嗟に前に出て、ベールを返そうとする。
しかし、強いテンションが掛かっており、PEがローラーに喰い込まんばかりに締め付けられているのだ。
返そうにもベールが起きないのである。
調子に乗った奴はその強さを増すばかり。
とうとう、穂先が海面に刺さりそうになった。
ここで、バキッ!っと嫌な音を立て、衝撃と共にベールが起きてくれたのだった。
最悪の事態は何とか免れた。







事あるごとに、私はよくベールを返して難をしのいで来た。
この行為には、おそらく、賛否両論があると思う。
フリーにしている間、まさに、魚まかせ、運まかせとなってしまう。
出したつもりが、逆にラインを根に巻かれたり、根の深い部分に魚が入ってしまったりもあるだろう。
おそらく、そのファイトを、全て自身の支配下に置く様なアングラーの皆様はしないかもしれない。
勿論、自身もそれは心配である。
しかし、そうしなければ間違いなく切られていただろう。
ならば、そこで、ジ・エンドなのだ。
少なくとも、五分五分の可能性が残されるこの行為を、きっとまた、その時が来たら躊躇無く行うだろう。
本来的には、そうならない様なファイトへと運ぶべきであろうが。








ベールを返している僅かな間に、大急ぎでドラグノブを緩めて行くのだった。
ドラグが出ないという事は、テンションを残しながら魚を出してやる事が出来ないという事。
その時の自身はそう思った(それが正しいかは、現時点の私には分かりません)。
フリーにする事にて、仮に根をクリア出来たとしても、フックオフの可能性もまた高まる事だろう。
それと同時に、ある思いに足が震え始める。
きっと、これはバラしてはいけない魚なんだ!!
喜びよりもむしろ、ある種の恐怖にも似た感情が芽生えるのだった。
ミスはもう許されない。






ベールを元に戻しきいてみる。
幸いにも、再び奴の鼓動を感じる事が出来た。
幸運にも、殆どそこから動いてもいない様である。
磯際より、約3メーターの位置にあり、根に触れる感触も無くオールクリアーとなった。
そこから先は慎重なファイトを心がけた。
寄せてはまた出し、そんな事を何度か繰り返して行った。
少しづつ、確実に奴の力が衰えて行く。
しっかり眠ったおかげか、自身の力にはまだ余裕があった。
そして、軽くなった奴が浮き始める。
姿を現したそいつは、ゆっくりと右に左にと向きを変えた。






















でかい。





ただただ、頭に浮かんだのはその言葉だけだった。
よく見ると、リヤフックの2本だけが、かろうじて奴の口元を捉えているのみである。
一度、水面に頭を出し、激しいヘッドシェイクをした時はめまいがした。
何故、すぐにランディングに入らなかったのか!?
自宅にギャフを置いて来てしまったからである。
滅多に使わないのでよく忘れるのだ。








もちろん、今、磯にいるのは私一人。
眺めていても魚は上がって来てはくれないし、もし、今度暴れたら外れてしまうかもしれない。
そこで覚悟を決める事にした。
歩きながらリールを回し、可能な限り、緩くそのテンションを保つ様にする。
そして、磯際まで降りて行った。
中腰まで屈んでみたが、あと少し、どうしても魚に手が届かなかった。
私を見て暴れ出す魚。
万事休すである。



その時、またもや幸運が味方するのだった。
寄せる波ではなく、不思議にも海面がゆっくりと上昇して来たのである。
焦る様な勢いではなく、とてもスローに膨れ上がった様な感じであった。
それに乗り、奴もまた、私のもとへと近寄って来たのである。
今しかない!
次の瞬間、尾っぽの付け根を鷲掴みにしていた。
ゴンッっと振り払われそうになったが、絶対に離すものかと!
その時、目の前で静かにフックが外れた。
間一髪である。
水から出そうとして、その重みが腕にのしかかる。
もう、無我夢中で引き抜いていた。
ついに、我が手中に横たわったのである!!




































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ブリ 97センチ 7.8キロ!!

感無量です
手が震えて写真がブレました。





























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暴れさせては可哀想と思いタイドプールへ。
食べる派の私はもちろんキープしますが、しばしその姿を見ていたかったのです。
互いによく粘りました。
何か胸が熱くなって行くのでした。
おそらく、その長さのわりにはかなり痩せていると思います。
後にシメましたが、まだ小さいですが卵を抱いていました。
産卵前の荒喰いなのでしょうか。
数少ないメジロの釣果を得た時、その殆どがメスである事が多いのです。
シイラもまたそうであり、より大きく、重量のある、オスへのアプローチは他にあるのかと疑問が生まれました。
ともかく、やったね!です。
嬉しい







その後、気分を変えてエギングをしてみたり。
更なるヒットを得られないかと数時間粘ってみた。
何といっても、到着早々、10投にも満たないキャストでの事だったからである。
結果として、その後、二度とは魚信を得る事が無かった。
シメた魚の胃は空っぽであり、ヒントとなる様なベイトの残骸を見る事は出来なかった。
いったい、そこに何匹の魚が居たのか知る術は無い。
その中で、自身のルアーに反応する魚と出会えた事は、幸運以外の何ものでもないだろう。
また、そのファイトやランディングの中でも、幾度もその幸運に助けられた気がするのである。
今回もまた、南紀の海の仏様が微笑んだ気がしてならないのだ。
海と魚に一礼しその場を後にした。


それでは





My Tackles


Rod  MC Works RAGING BULL 100XR-1
Reel  DAIWA 10 SALTIGA 5000
Line   YGKよつあみ PE #4
Leader   VARIVAS NYLONE 80LB


連休修行 Day One 疲労困憊

1月18日の日記






今回は、Taka氏との釣りです。
年末年始となかなかタイミングが合わず、今年初めての氏との釣行となりました。
しかし、氏の仕事が忙しい為、二人での釣りはこの一日限りです。
私は連休となりましたので、次の日は単独で釣りをする予定となりました。
出発前夜、Taka氏は愛知にほど近い場所にて遅くまで仕事。
私はと言いますと、急な業務が立て続けに入り、結局、22時過ぎまで職場にいる事となりました。
帰宅して休む間もなく用意をし、何とか翌午前0時半に家を出る事が出来ましたが・・・。
気持ちも身体もクタクタでした










Taka氏とは別々に現地へと向かう事となった。
途中、尾鷲のコンビニにて合流する。
向かうは熊野の海であった。
ここが最後のコンビニとなる為、必要なものを幾つか購入して行くのだった。
今回の行先を決めた理由は明確である。
まず、Taka氏の休日は今日一日だけであるという事。
氏もまたハードな日々を過ごされており、帰りを考えての選択であった。
体調も万全ではない為、渡船を利用しての釣りを決めたのだった。




現場付近に到着したのは、午前2時過ぎであった。
出船まではまだ時間があり、付近の漁港にてライトゲームを楽しもうという事になった。
ポイントに着き、いざ車から降りると結構な風が吹いている。
風向きはおそらく北東からであり、外向きの海はジャバジャバと波立って見えた。
横風がきつく、僅か数グラムのルアーでは、おそらく何をしているか分からないだろう。
それでも、まずは魅力的な外海から探ってみる事にした。
立ち位置を考えれば、何とか釣りは成立するかに思えた。
自身は、1.4グラムのジグヘッドを結んだが、ちゃんと飛んで緩やかにフォールさせる事も出来た。
だがしかし、シモリ周りを探るならば、瞬く間にそのワームが短く細くなってしまうのである。
おそらく、キタマクラ等のフグの仕業であろう。
三つそれを交換したところで心が折れた。

続いては内向きである。
しかし、何もアタりはしなかった。
少し移動しようと歩き出すと、暗闇からふいに声がかかった。
釣れますか?っと男性の声がする。
先を歩いていた、Taka氏がその声にお答えするのだった。
続いて私にも話しかけて下さったが、いきなり私の名前を呼ばれてビックリであった!
怖々とその彼を見ると、SEIJI氏でいらっしゃいました
本当に驚きました。
その後、移動して竿を出すも、数投で二人共が根掛かり(笑)
車に戻り、ご準備中の氏としばしお話させて頂き、短くも楽しい一時を過ごす事が出来た。
ご一緒させて頂きたかったのだが、あまりに疲れている為、一足先に仮眠するのだった。
残念であり、とても申し訳ない気持ちになった。
SEIJIさん、誠にすみませんでした。
是非、またチャンスがあれば宜しくお願いいたします







ギリギリまで休みたい為、渡船屋さんの船乗り場に向かった。
しかし、駐車スペースに着くと何やら様子が違うのである。
何と言うか・・・。
海だった所に砂の山がある
これじゃどう見ても、ココからは船に乗れそうもない。
少し戻り、お店の前まで来ると、タイミング良くも若い方がいらっしゃった。
どうやら船頭もおみえの様子。
聞けば乗り場は変わり、おまけに今日は休みとの事であった。
すぐに引き返し、もう一軒の渡船屋さんに向かうのだった。
到着すると、駐車場はほぼ満車状態である。
隅っこに車を停め、受付の時間までしばし眠る事にした。
寒くて寝つけなかったが、それでも小一時間ほどウトウトとしたであろうか。
上物師達の準備の音で目覚めるのだった。
受付を済ませ、お弁当を二つお願いする。
船頭にはルアーである事、また、渡りたい磯をお伝えさせて頂いた。
あとは準備を整えながら出船のその時を待った。
すぐ近くの港までは、マイクロバスとワンボックスの二台に乗って移動する。
お客さんがとても多く、二台ともほぼ満車となった。






港に着き荷物をおろして行くが、結構な風が頬に当たって来る。
釣り師を一杯に乗せた船は港を出て行ったが、思いのほか船は大きくアップダウンを繰り返した。
予想以上にウネリが大きく、静かな湾内磯への渡礁でさえも、ガクンっと船が傾くのであった。
港から近い順に釣り師を降ろして行ったが、外海に出れば出る程にそれは困難を極めて行った。
一度など、大きく船が下がり、座っている身体がポンっと宙に浮いた程である。
ガツン! ゴガガガ!!っと磯に打ち付けられる船。
波はそれほどな感じであるが、やはり、ウネリが相当に強い感じであった。
何度もそれを繰り返し、ようやく我々の目標とする磯が見えてくる。
しかし・・・。
遠目にもハッキリと、その島は真っ白な波の中に浮かんでいるのであった。
ダメだ



波とエンジンの音で殆ど聞こえないが、船頭が何やら叫んでいる!
ニュアンスにて、渡礁は無理であり、違う磯でやってみて欲しいと言っているのが分かった。
聞こえないながらも、分かりました!っと大振りな動作のジェスチャーにて答えた。
やがて船の向きが変わり、船首は陸を向いて全速力で進む。
ここか!? あそこか!? いくつかの魅力的な地磯を通り過ぎ、まだまだ船は陸に向けてその走りを止めない。
船が向かっているのは、その辺りでも一番奥にある磯であった。
私も過去に行った事がある場所である。
詳しくは知らないのだが、おそらく、熊野の磯の中でも最も近く、エントリーしやすい場所の一つだろうか。
他の釣り客もまだ沢山乗っていらっしゃる。
今更、後戻りは野暮であると降りる準備にとりかかった。
やはりそこであった。
すぐさま磯に降り立つ。
遠ざかる船を横目で見ながら、荷物を高台に移動させて行くのだった。
まぎれもなく、ここは地磯である。
二人して顔を見合わせ苦笑いするが、ともかく竿を出さねば何も始まらないのだ。
勿論、こんな事は、私には一度や二度の事ではない。
Taka氏には申し訳なく思ったが、意外にもそれが良い結果となった事もあった。
荷物を置き、海を見渡すならばまんざら雰囲気は悪くないのである。






ほぼ同時にキャストを始めて行く。
まず、結んだのはペンシルであった。
セオリーにあらず、自分らしいサイズのものを選んだ。
風が強く、フルキャストでもそれほど飛距離は出なかった。
スラッグを回収し、すぐにアクションを入れて行った。
しかし、どうにも風向きと、波の向きがそれの邪魔をする感覚である。
ルアーは問題なく動いているのだが、どうにも水に絡まない様に思った。
ちゃんと動いているし、アクションの入力も伝わってはいる。
だがしかし、ただバタバタと動いているに過ぎないのである。
おそらく、これでは余程、魚の気持ちが強くない限りはヒットは得られないだろう。
リールを巻きながらそんな風に思った。


立ち位置を変えようと移動した直後、沖から大きなウネリがやって来た。
海面が大きく持ち上がり、やがてグッと下がって行った。
すぐに強い波が押し寄せて来る。
バッシャーン!っと波飛沫が高く舞い上がった。
地寄りの磯であるとはいえ、やはり今日のウネリは手強いのだろう。
波を被らずに立てる場所は限られている。
遠目に見える磯の先端は波の中であった。
今やれる最大限の事をやる。
そんな気持ちでキャストを続けて行った。







投げ続ける限りチャンスはある。
また、ルアーが水の中に無ければ釣れる事は無い。

勿論、それは嫌という程に分かっているつもりだ。
しかし、この日、いくらそれを思い返そうとも、どうにも身体がいうことを聞いてくれない。
一投、一投ごとにそれは心に澱の様に積もって行く。

ふと、Taka氏を見るとやはり同じ様に見えた。
正直、渡船を利用して尚、駐車スペースから僅かの距離にいる事も大きいだろうか。
そしてまた、気力を保つのに欠かせない体力が乏しい為かも知れない。
どちらにせよ、とても投げ続ける気がわいてこないのだった。
私は気分転換としてエギングをしてみた。
そしてまた、根魚を狙ってもみた。
しかし、自身の力量では共に何も起こす事は出来なかった。
休憩しては投げ、また休憩する。
ウネリは一向に収まる気配は無く、むしろ強くなっている様に見えた。
気がつけば、Taka氏はそっと横になっている。
再び投げ始め、集中して来た頃に弁当船が来たが、そのウネリを前に磯変わりする気にもなれなかった。
いつもなら無言で投げ続ける二人ではある。
この日、それは無理であった。
たまにはノンビリとしようよ、おそらく二人ともが言ったと思う。
早々にご飯を食べ、青空の下で少しだけ話した。
この釣りの夢を語り合いながら、短かくも幸せな時間が過ぎて行った。




その頃、目の前の海もまた穏やかな表情を見せたのであった。
満腹で動くのも億劫だったので、携帯電話でムービーを撮ってみる事にいたしました。
当ブログ初の動画であります。
雰囲気は伝わりますでしょうか?









































その後、しばしは、かわりばんこでキャストを続けて行った。
おそらく、ルアーで釣れる魚達は回遊して来ていただろう。
郷に入れば郷に従え。
先人達、そしてエキスパート達が、努力の末に見出してきたそれを無視する事は愚かな事である。
勿論、釣れなくても良いと思ってはいないが、その時、自分流でやってみたかったのだと思う。
このブログを見て下さり、今、熊野は釣れていないとは思わないで頂きたい。
私達の釣りが、その場に合っていないだけだと流して頂ければ幸いである。








気力、体力とも限界を感じ、そっと横になって目を塞ぐのであった。
ポカポカとした陽気の中では、吹き付ける潮風さえもが気持ち良い。
いつの間にか眠りに落ちてしまっていた。
Taka氏に起こされ、目覚めたのは、午後1時半であった。
どうやら、何時間か完全に寝てしまっていたのだろう。
贅沢すぎる磯寝となってしまった。
道具を片付けていると、時間より少し早く迎えの船が見えた。
何人かの釣り師を迎えに行き、やがて無事に帰港となった。
渡船屋さんに戻ると、餌師の皆様は釣果をバッカンから出し始めた。
磯魚の他には、スマだか、ヤイトガツオが沢山釣れた様子であった。
どのカツオも良型であり、よく肥えていてとても美味しそうであった。
我々にはお土産は無い。
誠に残念な結果となったが、この日、出来る限りの事をしたのである。
少なくとも、その気持ち、そして、その体調にて可能な限りあがいてみた。
私に限っては寝てしまったが、やむにやまれぬ行為であると今も思う。
ここで、Taka氏とはお別れとなった。
名残惜しいが、また次回、とても濃厚な釣りの時間を共有したいと思います。
Taka君、どうも有難うございました!
また行きましょう










その後、自身は南紀へと向かうのであった。
美しい熊野の海沿いの道をひた走る。
流れ行く景色の中に、時折、オレンジ色に光るものが目に入る。
少しスピードを落とすと、それは店頭に並ぶ、みかんが入った袋であった。
もし、熊野を訪れる機会がございましたら、車をとめてそれを味わって頂ければと思います。
手に取ってみればすぐに分かるでしょう。
とても艶があり、綺麗なオレンジ色をしたそれは、驚く程にその皮は薄く、実がたっぷりと詰まっているのです。
みかんってこんなに甘いの!?
初めて食べた私はそう思いました。
私も三重に住んでいますが、機会があればこの熊野のみかんを買って帰っています。
家族、そして職場でも美味しいと喜ばれています。
びっくりする位に安価なんですよ!
Rockbeachのおすすめグルメ情報でした
チョット脱線(笑)






やがて新宮の街並みとなる。
午後三時をかなり過ぎた頃であったが、冬の今、陽が暮れるのはとても早いものだ。
どこに入るか少し悩んだが、その昔、アオリ釣りでウロウロした場所に向かう事とした。
おそらくは、南紀のメバルの好ポイントに近く、誰しもが来る事のない磯かと推測するのだった。
はたして、ここにメバルが生息するかは分からない。
日没までの僅かな時間、この場所にかけてみる事にする。


磯に立って辺りを見回してみる。
足下には沈み根があり、そこから先は深場へと続いている様である。
また、少し離れた場所には、ゴロタ石ほどの岩がいくつか散らばっており、その水深は今の潮位では約50センチ程度に見えた。
極シャローもまた魅力的に思えた。
その岩の点在するシャローより先は、やはり急に深くなっている様子であった。
潮位は低いのだが、潮は僅かでも動いており、風でサザ波が立っているのだった。
今まさに沈み行く太陽、夕暮れるその瞬間に何か起きないか?
その一瞬を夢見てキャストして行った。
シモリ際を丁寧に探っていると、一気に持って行く様なアタリが出る。
反射的にフッキングを入れるも、その重さはメバルのそれではなかった。

























P1010288

アナハゼの仲間です
かなり獰猛な感じです。









結局、日没間際となって、FGの結束部分が崩壊するのだった。
手で引っ張ったらすぐに抜けてしまった。
細いPE、リーダーとの結束は本当に難しい。
再び、結ぶ間に陽は暮れてしまうのだった。
諦めて小移動し、付近の大型港へと向かった。
街灯下に、メバル、約10センチ程が群れていたが、ワームには全く反応する事は無かった。
すると目の前で、ガボッという音と共に水面が盛り上がった。
しばらく見ていると、大きな銀鱗の魚体が反転して行った。
良いサイズのスズキであろう。
少し移動してキャストしていると、何かが喰ってそのままツーンっと走って行った。
上がってきたのはカマス。
細く、30センチ程度の魚であった。
10センチ未満のベイトが大量に集まり、急にバシャバシャと飛び跳ね出した。
干潮までは約一時間の頃であった。
何度かアタリはあったが、その時、カマスには満足していたので移動する事にした。








やがて串本町に入り、物静かな港へとハンドルを向けた。
月明かりも無く、街灯の灯りも無い。
真っ暗闇を、堤防に沿って引いていると違和感を感じた。
前回、メバル釣りで感じる事が出来た、咥えるだけのアタリと同じ様に感じた。
アワセを入れると何かが掛かった。























P1010290

ハタンポにしてはデカイかも
上顎がとても硬く、フックがなかなか外れませんでした。
口を傷めてしまったので・・・キープ
食べましたが、今度はうまく逃がしてあげたいと思いました。










結局、ここでも本命には会えず。
20時を過ぎたので、街のスーパーに半額の食材を求めて向かうのだった。
今宵のディナーは、本ガツオとカンパチのお刺身、焼き鳥三本、そしてライスとした。
あくる日のお茶を二本買って、しめて750円ほど!
ボリューム満点であった。
英気を養い再び釣り開始。
メバルは諦め、久々のアジングをやってみる事に。

























P1010294

これがなかなか渋い状況なのです。
先行者は何時間もやって二匹との事・・・。
自身も全くアタリませんでした。
手をかえ品をかえ、やっとパターンをつかむまでが大変でした。
見えないのでハッキリとは分かりませんが、この時は海底のズル引きにアタリが集中したのです
ほとんどヤケクソでたまたま見つけました(笑)
中でも純粋な白色のワームに反応が良かったです。
ただし・・・。
アタリは頻繁に出るのですが、その殆どがうまく掛かりません。
なかなか喰い込んでくれない感じなのです。
一匹が連続して長い間喰ってきたり、いきなり竿をギューンっと引っ手繰るのですが
きっと何かがズレているのでしょう。
しかし、アジングも最高です!
とても小さいのですが、おお!っという位に引くんですよね。
もちろん、タックルもライトなのですが、そのドキっとする感じは他の魚釣りと変わらないと思いました。
だからこそ釣りは面白く楽しいのでしょうね。
メガアジとか掛かったら凄いのでしょうね









あまりに楽しくて時間を忘れてしまった。
23時半をまわっていたのである。
これ以上は、明日に支障をきたすと終える事にした。
潮は上げて来ており、根魚も含めて良くなりそうな気がしたのだが。
出来れば再び磯に立ちたい。
後ろ髪ひかれる思いで竿をしまったのだった。
それでも、とても時間には起きれそうにはない。
そう思い、ポイントのすぐ近くまで行って眠る事にした。
やがて、横になった頃、窓ガラスを大粒の雨が叩いて行った。
この雨、朝まで降り続くのかなぁ・・・。
降って欲しいなぁ
そんな事を思いながら意識を失うのでした。
後篇に続く




それでは































































近場修行

1月13日の日記






このところ、立て続けに釣りに行っておりまして、日記の更新が遅れております。
いつもの事やろっ!っとお叱りを受けそうですが
何とか、時間をつくって書いて行きたいと思いますので、すみませんがどうぞ宜しくお願いいたします。
今回の釣行記は近場での根魚狙いの模様を綴ってみます。
急に休みを頂き、まったく、思いつきで出発となりました。
よろしければみて下さいませ









前回の釣りでは、半ば天候に負け、アオリを真剣にやってみる事にした。
だが、実のところ、メインではメバルを追ってプランを組み立てていたのである。
夜間の釣りはアオリに費やし、結局、陽が昇ってからの調査となってしまったのではありますが
日中のメバル、もう、全くもって私には歯が立たなかったのであった。


では、夜のメバルならば釣れるか?と言えば、やはり自身にはとても難しい釣りである。
「癒しの釣り」、と呼ばれる事もあるこのメバリングで、いったい何故釣れないのか!?
もしかしたら、読んで下さっている方々の中にも、不思議に思われる方もいらっしゃるかも知れない。
確かに、小型中心となるものの、とても魚影の濃い地域で竿を出すならば、この私でさえも少しは釣る事が可能である。
言い訳がましいのだが、それとは違うエリア、ポイントにて、比較的に少数の群れでいる、中~大型に的を絞って釣行を重ねているのである。


この釣りの世界の事には全くうといのだが、回を重ねる内に、どうやら同じ釣りでもかなり違う釣りなのではないか?と思う様になってきたのだった。
とは言え、釣りの先輩方は同地域において、良型を何匹も仕留められているのだ。
ひとえに、私の釣りが間違っているという証ではなかろうか。


自分なりにかなり考えてはみたが、どうにもそれらしい解決策を見出す事は出来なかった。
そこで、ここは素直に、先輩のお一人にお聞きする事にしたのである。
また、出発前に、ショップにて新しくルアーも購入する事にした。
その一つは、ラパラ社の通称、アイスジグと呼ばれるルアーである。
過去の釣りにて、自身、日中のメバルにとても効果的だった記憶があり、再び購入する事とした。
もう一つは、バークレイ社のガルプであり、こちらも言わずと知れたものであろう。


実は、このガルプについては、しばらくは購入しないでおこうと思っていたのである。
特殊なエキスに入ったそれは、そのニオイがとても有効であり、絶大な効果を生むと幾人もの方より聞いていたからだ。
未熟な自身の釣りにおいて、はたして、その集魚力に頼って良いものかと思った。
ある程度、自身の釣りがズレていても、第二のエサがごとく釣れてしまうのではないか?
そんな風に考えての事であった。
身近でも、それが話題となる機会を得たのだが、実際はどうやらそうでは無いらしいとの事。
トレースさせるレンジ、喰わせる間、そしてアクション等、その場の情況にマッチしないならばやはり結果は出ないとの事であった。
自身、子供時代にはブラックバス釣りに傾倒し、ニオイや味のついたワームで釣りをした事がある。
正直、そうでないものと比べ、歴然とした釣果の差を感じた事は無かった。
また、餌釣りをする事もあるが、餌とて喰わない時はどうやってもダメな時がある。
なるほどな!っと解釈する事とした。
釣れないよりは釣れる方が健全であるし、その力を確かめてみたいとも思った。
頑固なコダワリをいったん捨てる事にしたのであった。







今回もまた、準備が整って出発し、現場に着いたのは午前1時過ぎであった。
干潮にほど近く、ポイントに立つとかなり下に水面が見える。
自身、この釣りを始めてからも、潮位が下がるにしたがって、どんどんと反応させる事が難しいと思う事が多かった。
まだハッキリとは分からないが、どうやらその様な傾向性が強いのかもと認識し始めていたのである。
しかし、自身に与えられた時間はそれでしかないのだ。
良いタイミングではなくともチャレンジするのみである。



早速、新しく購入した、ガルプ ベビーサーディンをジグヘッドに刺してキャストを始めた。
街灯の明りが当たるポイントである。
明るい所からまず探って行き、徐々にそのレンジを深くとってみた。
しかし、反応が無い為、今度は船や障害物の影となる部分にキャストしてみる。
レンジを変えるとはいえ、おそらく、深いところでも水深3メーターは無いだろう。
目立った根など、それらしいストラクチャーも見つける事は出来ない。
ジグヘッドを少し重くしてスピードを上げてみたり、トレースラインを変えてみるもアタリは得られなかった。
そこで、かなりロッドを立てて負荷を与えてみる。
更にゆっくりとテンションフォールさせてみる事にした。
ここで、ココンッとした感触を得る。
軽くアワセると何かが乗った様子である。
























P1010265

ちーん
あなた様はどちら様でしたでしょうか?
記憶が正しければ、ウミタナゴさんでしたか??
早々にお帰り頂きました







しばらくすると、水面で何やらライズが始まった。
潮は止まってみえるが、何かを境に急にメバルのスイッチが入ったのだろうか!?
少しだけ期待して、より自由に表層を引けるルアーに交換してみる。
弱シンキングとなる、小型のミノープラグを結ぶのだった。
リールの回転によるリトリーブでは、きっと、少し早過ぎる?かと思った。
速い割に、効果的な波動が生まれないのではと。
そこで、リーリングではなく、ロッドの横方向への移動のみでルアーを泳がせてみる。
フケたラインだけを、リーリングで回収する様な恰好となる。
ロッドを大きく動かすと、ブルブルブルっとした泳ぎが伝わって来る。
そして糸フケを巻いて行く。
その僅かな瞬間が、同時に喰わせの間になる事にも期待する。
二度、三度とキャストしていると、シェードからギラリと何かが飛び出して来た。
反転するのが見えたので、そのまま即アワセを入れてみた。
ギュッギュッとロッドを絞り、次の瞬間に水面を跳ねたのだった。


























P1010266

ヒラセイゴでした
メバルではありませんが、何だかチョット嬉しい
チビミノーをガッツリと頬張ってくれました。
美味しそうに見えたのでしょうかネ。
やったね!








どうやら潮も下げきり、その後は何のアタリも無くなってしまった。
そこで、周辺のポイントを回ってみる事にする。
まず向かったのは、足下に消波ブロックが敷き詰められた場所である。
所謂、テトラポッドとは違い、平たい形状のものであった。
その継ぎ目、継ぎ目となる部分には穴が出来ていて、所々、ブロックが崩れて更に穴が広がっている。
日中、この場所にて尺近いサイズのメバルを見た事があったのだ。
全く灯りが無い、真っ暗闇の場所である。


潮位は低いが、はたしてそこにメバルはいるのか?
それを知りたくてやって来たのだった。
何度かキャストしてみるが反応は無い。
素直にここでは諦めてみる事にした。
とても寒い、平日の真夜中には誰一人いない。
アングラーらしき姿もまるで無い為、思い切って水中を見てみる事にした。
ヘッドランプの光度をマックスまで上げ、さらに光を絞って海中を照らしてみた。
消波ブロックの先、少し深みに落ちる部分から見て行くも、その姿は全くもって無い。
ブロックの穴にはとても小さい、赤や金色に光る小さな点が無数に光っているのだった。
やがて目が慣れて来ると、それが何か見える様になった。
おびただしい程の、半透明なエビが群れているのだった。
試しにその穴にワームを落とし込んでみる。
チョンチョンっと動かしてやると、ふいに陰から黒い魚体が躍り出て来た。
15センチ程度のメバルであった。
強いライトの光を受けているにも関わらず、果敢にもルアーにバイトして来る。
コンッ、コンッとティップにそれが伝わるのだった。
但し、どうにも喰いにくいのか針掛かりはしない。
幾つか穴を探ってみたが、どうやら、メバルが潜む穴は何かしらの流れの変化がある様子であった。
まったりとした流れの中にある穴からは出ない。
ブロックが崩れていたり、その周辺の他のストラクチャーなどの影響で、何かしらの流れが当たる穴に反応が集中したのである。
浮いている魚の姿は全く無く、穴の中の物陰にひっそりと姿を忍ばせているのみであった。
いくらルアーを通そうにも、アタリが無い理由の一つかも知れなかった。





その後も、数か所を見て回るのだった。
文字通り、「見て」、行くのである。
勿論、目の届かない部分、深い場所の事は分からない。
ライトアップして海中を見る前、当然、釣りにて探ってもみたが全く反応は無かった。
目で見るのが確実ではないにしろ、かなり有効な手段である事も確かだと考えている。
あくまで、他にアングラーが居ない時だけである。
そこは自分なりにではあるが気を付けている。
自身の気になる場所を巡り行く中、いくつかの所で釣り禁止、立入り禁止の看板が目立った。
それらは、全く釣り自体を禁止しているものではないのだ。
〇時~〇時まで、釣りをしないで下さいといった意味の言葉が書かれている。
また、〇月~〇月の期間云々とも記されている。
どうやら、海老漁の為、周囲に網が仕掛けられているらしかった。
すぐにその場を後にするのだった。






陽が昇るまであと1時間程となった頃、気になるポイントに到着する。
勿論、釣りをして良い場所である。
ここでは過去に、堤防際、水深約50センチ程度をトレースしていた際、腕ごと引っ手繰る様な強烈なアタリを得た事がある。
薄明りがさす、その一瞬にかけてみる事にする。
夜明けまでの一時、ただただ集中して攻めて行った。
表層からボトムまでを、良かれと思うルアーをローテーションさせ探ってみる。
異なる形状、泳ぎ、色など、明確に違うものを数個換えて行った。
夜を通して海辺にいて、一番寒さが厳しいのがこの時間帯に思う。
鼻水は止まらないし、指先はちぎれんばかりの痛さ。
かじかんだ手の感覚は薄れ、ルアーを換えるのにもたつき、ふとタックルを持つ力さえも見失いそうになる。
それでも、その一瞬だけを信じてキャストを続けて行く。
やがて空は白み出し、あちこちでバシャっとライズ音が響く。
水面を割っているのはカマスだろう。
あえて無視をする事にした。
とうとう、ヘッドランプが必要無くなる頃、寒さに耐えるのも限界となった。
釣りの心もまた折れて行く。
もう限界や・・・。
そのまま傾れ込む様に南紀特急に乗り込んだ。
暖房がきき始めるまでの時間がとても長く感じた。
ガチガチと歯が鳴り、震える身体が止められない。
そのまま深い眠りへと落ちて行く、Rockbeachであった。






目を覚ましたのは午前9時過ぎであった。
先程まで釣りをしていた場所に戻って驚いた。
自分がキャストを繰り返していた場所に、良型のメバルが数匹浮いているではないか!
25センチ程の魚の姿がそこにはあった。
はたして、先程の暗い時間にもそこに居たのだろうか?
居たのに喰わなかったのか、消波ブロックの場所の様にどこかに身を隠していたのか?


どうにも気になって、すぐに違う場所にハンドルを切った。
そこはそう、ヘッドランプを点けて海中を見た場所であった。
目立ったストラクチャーも無く、コッパグレとウミタナゴと思われる魚達が群れていたのみであった。
ポイントに着き海中を見て愕然としたのである。
何と!尺をゆうに超える魚体が二尾も悠然と浮かんでいるではないか!!
その周りにも、20センチ台後半のサイズが数尾見えるのだ。
いったい、どこに潜んでいたというのだろうか。
勿論、釣りでの探りでは全くもって反応は無かった。
何故、明るくなるとシャローに姿をみせるのか?
その答えを知る由も無いが、紛れも無くそこに奴等は存在するのだった。
快晴ではあるが、強風の為にさざ波が立っている。
もしかしてと、ワームをそっと流し込んでみた。
見える魚は無視をしたが、どこからともなく一匹がワームに近寄って来る。
しかし、あと、もう一歩が踏み出せない様子だ。
ガルプのニオイをもってしても届かなかった。
続いては、アイスジグを投入してみる。
ベラやコッパグレはどんどん集まるのだが、この日、メバルが反応する事は無かった。


夜も反応は無く、日中にも喰わす事が出来ない。
いったい、どうすれば釣れるのかと立ち尽くしていると、一人の初老の漁師さんがやって来た。
メバルを狙っていますとお伝えすると、色々な事を話してくれた。
ここからは届かないところを指さし、あそこら辺にはこんな奴がいるんやと手を大きく開いて話す彼。
開いた手はざっと、40センチ近いものであった。
あながち大きすぎないせいか、妙にリアリティーを帯びていたのである。
話しの最後に彼は呟く様に言った。
一週間ほど前はこんなにも潮が澄んでいなかった。
その時には小魚が溢れ、それを追う魚も鳥達も凄い数であったと言う。
漁もそうだが、こんなに澄んでいたら厳しいと、苦笑いして仕事に戻られるのだった。
はたして、それを確かめる機会があるのか、今後チャンスがあれば再び戻りたいと胸に刻むのだった。






その後、どこにもメバルの姿を見る事は無かった。
もう帰るか?とも思ったが、せっかくの休日をこのままフイにするのも勿体ない。
大きくエリアを移動し、パーキングで再び仮眠する事にする。
勝負は陽が傾いてからだと英気を養うのだった。
日没と共に目覚め、まず向かったのは先日のアオリの場所だった。
中途半端にしていたテトラ帯が気になったのである。
結果、やはりそこから魚を引き出す事は出来なかった。
幸いにして、先日より風は少し弱い。
アテ潮が緩んではいないかと、再び餌木を投げてみる事にした。
しかし、潮は以前にも増して強く感じた。
まったくもって釣りにならない。
例の潮の穴が無いかと、それだけを求めキャストして行った。
すると、今日は足元付近にそのスポットを見つける事が出来た。
そこだけ、どうも沖に払い出している感覚であった。
止めながらきいていると、プンっとラインのテンションが逃げた気がした。
ロッドを煽ると、ズン!っとした手応え。
アオリからのサインに大感謝である。
























P1010270

可愛いサイズですが、十数時間ぶりのアタリに嬉しさが込み上げてきます
良かった~っていうのが正直なトコロ。
有難うね!






その後、何度か流れの変化を捉えたが、そこで再びアオリが抱いて来る事は無かった。
腕時計を見ると、21時半であった。
ともかく、なるべく家に近づかなければならない。
帰り道、どこかで竿を出せる場所がないか、探しながらひた走るのだった。
結果、チョッと迂回してしまったが、良さそうな港を見つける事が出来た。
ここからは下道で帰れる為、費用削減の為にも好都合である(笑)
再び、ガルプを刺してキャストして行った。
初めての場所で水深が分からない為、少し重めの、2.0グラムからスタートしてみた。
テンションフォールでもすぐに着底の感覚が伝わってくる。
結構、大きめの船舶が係留されているのだが、水深はかなり浅い様子であった。
ここではアタリが無かった為、港内の街灯絡みの場所に移動してみた。
狙いを定め、その場で一番まったりとした部分に撃ってみる。
ッゴゴン! ギューンっといきなり引っ手繰って行ったではないか!
一気に根に向かって突っ走る迫力がたまらない。
























P1010272

タケノコメバルというのでしょうか?
タイガーストライプがとても勇ましく見えました。
サイズのわりに強いです。
やったね!








続いて二投目、いきなりガン!っと喰って来た。
よしっ!とアワセると、グングンっと頭を振って抵抗する。
かなりの重量感にニヤケたその瞬間、ニュルっとフックオフしてしまった。
























P1010274

見づらくてすみません
フックが曲げられてしまいました。
私の癖、そしてタックルではすぐに曲がってしまうのです。
気をとり直し、太軸に換えてすぐに続投です!
フォールを遅くする為、1.5グラムのジグヘッドに換えてみました。

























P1010276

すぐに結果が出ます
楽すうぃー
今度は明確な流れに向かってキャストします!
ボトムでズルズルした後、上方向へのジャークでゴンっと来ました

























P1010283

今日イチさんでした
パワフルな引きがたまりません。
やったね!!


























P1010278

少しポイントを変えると本命が来ました。
可愛すぎサイズですね
このサイズを15匹くらい釣ってはリリースを繰り返しました。
魚の喰いが立ってるのか、はたまた、ガルプのマジックでしょうか!?
ともかくよく釣れます
























P1010285

より深いレンジには、より大きい魚ってのが僕のジンクス?です。
感覚的には、約50センチほど下を丁寧に探ってみました。
少しだけサイズアップしました
いぇい!


























P1010286

スレて来て反応が遠くなると、フォールのみ⇒ストレートリトリーブ⇒シェイキング⇒ダートなどのアクション変化、それらの複合で再び喰い気を戻す事が出来ました。
ヒットの大半はオチビちゃん達。
撮影はお休みして純粋に釣りを楽しみます
足下にすぐに逃がしても、群れの喰い気が下がる事はありませんでした。
























P1010287

ラストはこの子で納竿としました
沢山釣れて慣れて来たのでしょうか?
そっと咥えるだけのアタリが捉えられる様になって来ました
その繊細さがまたタマりません!
もっとライトなタックルにて、更に繊細な釣りをしてみたくなりました。
私にはもっと、小型の数釣りの経験が必要なのかもしれませんね。
とても楽しく、密度の濃い時間を、一日の最後に体験出来てラッキーでした。
また行こう


それでは






My Tackles


Rod 13READEN Squid wicked game LC90shallow/longcast
Reel DAIWA EXIST HYPER BRANZINO 2508R
Line   SUNLINE PE #1.0
Leader SUNLINE FLUORO #3.0


Rod 13READEN GRF-TR83deep
Reel DAIWA EXIST HYPER BRANZINO 2508R
Line  RAPALA RAPINOVA-X PE #0.6
Leader SUNLINE FLUORO #1.5




1月11日の日記





9日間の初売りセールでしたが、10日、目標には遠く及ばないものの無事終える事が出来ました。
お世話になりました、お客様方には感謝の気持ちで一杯です。
誠に有難うございました


タイミング良く!?
あくる日は休日となりました
ホッと一息、肩のチカラを抜く為にも釣りに行く事にします。








実のところ、出発間際まで、どこで、どんな釣りをするか迷っていた。
とはいえ、金銭的にけっして余裕がある訳ではないので、1日限りの南紀での釣りは断念する事とした。
県内の各所を思い浮かべ、いつも利用しているデータを眺め考えるのだった。
それらのデータの中でも、とりわけ、水温を見ながら、ここ最近は不思議に思っていたのだった。
残念ながら、去年のその記憶がない為、はたして、それが毎年の事かは分からない。
また、それが私の思い過ごしであるかもしれない故、ここで述べる事は控えようと思う。
ただ、一つハッキリとしている事だけ記しておきたい。
来年のこの時期、再び読み返した時の為に。

それは、比較的に近場である、志摩エリアの水温が高いという事である。
時として、南紀串本と比べて、2℃以上も高い時があるのだ。
串本は黒潮の影響を色濃く受けるエリアであり、通年、この三重の海よりも高水温であると認識している。
ただし、水温観測ブイの設置場所、計測している水深等、その条件は等しくはないであろう。
これら、二場所の水温差が重要なのではなく、同じデータによる日々の観測値との差異に着目するのである。
詳しい理由は分からないのだが、釣り人として解釈するならば良い潮が入っていると言えるだろうか。
はたして水温の上昇が、ここ最近追っている、「メバル」、の釣りに良い影響となるかも不明である。
ただ、自身の経験則において、アオリイカには良い傾向となる場合が多かった。
とはいえ、家で空想していても何も分からないのである。
ならば答えは一つ、釣りをして確かめようと志摩に向けハンドルを切った。






現地に到着したのは午前1時頃であった。
潮位が自分好みではないのだが、色々と用事を済ませてからの出発なので仕方ないだろう。
向かったポイントもまた、過去の経験からの選択肢の一つであった。
外洋に面しており、その地形的な条件によっても、接岸するには良好な場所では?と自身は思っている。
駐車スペースに車を停め、外に出て驚くのであった。
物凄い風が吹き荒れていたのである。

零下に近い気温の中での走行は、南紀特急をオーバークールにさせ、暖房のききが著しく悪くなってしまうのだ。
その為、窓を閉め切ってファンを強く回していた。
また、眠気ざましにと大音量でステレオを鳴らしていたのもあるだろう。
過酷な走行を続けてきて、サスペンションは劣化しているし、スタッドレス装着の為にハンドリングも曖昧である。
どうやら、その風の音、そして振られる車体に気付く事無く来てしまった様であった。
もちろん、天気予報にそんな風の事は無かった。

どちらにせよ、根本的な誤りである。
お恥ずかしくも、自身はそれ程のものでしかない。
これもまた、一つの挑戦であると思う事にした。
我々、ホリデーアングラーには、良い日ばかりを選んで竿を出す事は難しいのである。
当然、とても釣り辛い状況の中やらなければならない時もある。
ここで、背を向けてしまっては、いつまで経っても、自身の釣りの厚みを増す事は出来ないであろう。
そう思って準備に取り掛かるのだった。






風が大きな唸り声をあげている。
普段は静かな港内でさえ、ザバザバと波立っている。
係留された船からは、カンカンとした金属音が聞こえている。
ロープが風に揺れ、その金具が何かに当たっているらしかった。
暗闇に包まれたそこには誰の姿も無い。
嵐の前のそれに思えた。
とても不気味であった。

すくむ足を半ば無理矢理に前に向かわせる。
手にしているのは二つの竿である。
メバル用とアオリ用のタックルを用意したのである。
ゆっくりと歩いて行くと、やがて外海が見えてくる。
月明かりに映し出された水面には、幾重にも連なる白波が見えた。
途端に強い風が私を揺らす。
それに乗った波飛沫が頬を濡らして行った。
波はまだしも、その風はおそらく釣りが出来るギリギリの感じだろうか。
不測の事態を想像し、立ち位置を決めて行くのだった。





まずは手前から攻めてみる。
テトラが積み上げられたそこで竿を出す事にした。
まず、結んだのはジグヘッドである。
水深はそう無いものの、この強風に打ち勝つ為、3グラムとしてみた。
案の定、吹き付ける風を前にしては飛距離も出ない。
10メーター強が精一杯であったろう。
テンションを残しフォールさせるも、すぐに底を擦ってしまうのだった。
どうやら、かなり先までテトラ、もしくは根が広がっている様子である。
ロッドを立てて調節したいところではあるが、おそらく何をやっているか分からなくなってしまうだろう。
仕方なく、すぐにリーリングに入り糸フケだけを巻き取って行く。
ジグヘッドが重い為、それでも速いルアーの泳ぎとなってしまうのだった。
何度か通してはみるが反応は得られない。
そこで、比較的にコントロールしやすいミノーに換えてみた。
弱シンキングのものである。
リトリーブを止めればそこで僅かに沈む為、とりあえずはスローに探る事が出来る。
また、喰わせの間ともなるかもしれない。
しかし、思った以上に速く足元まで帰って来てしまうのであった。
どうやら、風だけではなく、手前に向けて強く潮が当てている様である。
ルアーは潮に押され、ちゃんと泳ごうとしない。
かなり速く巻かない限り、ブルブルとした手応えを穂先に感じる事が出来ないのだった。
ならばと、小刻みなトゥイッチを続けて無理矢理に泳がせてやる。
何度も続けたが、やはり魚信を得る事は出来なかった。
心が折れて来た為、さらに先へと向かいアオリを狙う事にした。





先端付近まで来ると、よりいっそうの風が吹き付けている。
いったい、風速にしてどれほどかは定かではないのだが、
強い時にはまともに立っている事が出来ない程である。
かなり着込んでいる為、余計に風を受けてしまうのだろう。
落水の危険もあるので、しゃがみ込んで釣りをする事とした。
しかし、これほどの風を受けてはいるものの、剥き出しとなっている頬はそう冷たさを感じない。
それよりはむしろ、生暖かいとさえ感ずる位であった。
おそらく、余程、沖には温かい潮が流れているのだろうか。
一瞬、吹き付ける風が弱まるタイミングを待ち、ここぞという具合にキャストして行く。
急いでスラッグを回収し、餌木と自分が真っ直ぐになる様にラインを張る。
真下に向けて、突き下ろしたティップは水面に届かんばかり。
なるべく早く、ラインを海面に浮かせたい為である。
ゆっくり、10カウントほど数え、シャクリに入ろうとさらに糸フケを取って行く。
しかし、ハンドルを回しても回しても、なかなかエギの重みを感じる事が出来ない。
やっと、餌木を感じ、シャクリを入れるとゴンっとした抵抗がある。
どうやら、足元から僅か先に餌木はある様子であった。
ある程度は予想していたものの、その想像より遥かに潮の流れが強いのである。
磯以外では、こんなにも強い潮は今までなかった。
餌木はもちろん、より重い、DEEPタイプを結んでいる。
いくら、風で飛距離が奪われているとはいえ、これほど厄介なアテ潮をどう攻略して良いものか・・・。






先程の、一連の動作に間違いがあったかもと、もう一度、始めからやり直して行った。
真っ暗闇の中で釣りをしていると、その感覚とは大きくかけ離れた状態に陥っている事も少なくはない。
それで勘違いして、???となりながら釣りをしている事も多かった。
疑問に思った時、あまりリスクを恐れずにヘッドランプで状況を確認する様にしている。
強い光が原因で、そこにいるものに警戒心を抱かせる事もあるだろう。
しかし、ことアオリに関しては、それで全くダメになったという事は無い様に思っている。
ギャフ入れの際にヘッドランプで照らしても、その後も釣れ続いた事もあった。
今回もチェックしてみたが、別段、変わった事は無い様に思えた。
あくまでも風と波の方向が同じで、強い潮が手前に当てて来ているとしか思えなかった。

少しずつキャストポイントを移動させながら、何度も何度も繰り返して行った。
着底はまず不可能と判断し、5カウントからすぐにシャクリに入る事にする。
二度、三度、軽くだけ跳ね上げ、そこからしばしテンションフォールで誘った。
止めを入れ、再びシャクリに入る頃には、最早、足元まで餌木は流されて来ているのである。
上の方の潮だけが強いのかと、なるべく最初のフォールを長く取ったり、シャクリを一回だけとしてみたが同じであった。
まず、ラインが流されてしまっていて、餌木が引っ張られているのかもしれなかった。
さすがにそれは目視では確認は出来ない。
飛距離は奪われたとしても、フルキャストにて、20~25メーターほどの飛距離は出ていただろう。
シャクリを入れてフォールでアタリを取る、よく出来て二回出来れば良かった。
何と手返しが速く、確立の低い釣りなのかと悩むのだった。





かなりの時間が経ったが、潮が緩む様な気配はこれっぽっちも無かった。
おまけに潮はどんどんと上げて来ている。
出来る事といえば、キャストポイントをズラしながら、どこか潮の変化を探す事だけであった。
何が要因でそうなるかは分からないが、速く、強い潮の中でも、ピンスポット的にそんな部分がある様に思う。
まるで、小さな穴の様なそこは、潮が緩んでいたり、少し流れが違うといった感じかもしれない。
ふとした拍子に、たまたま、その様な部分に餌木が入った時にアタリを得た事があった。
おそらく、不安定だった餌木が、そこでだけ良い姿勢となった為ではないかと想像する。
他にコレといった対処法を知っている訳でもない。
この風では、ロッドワークで操る事もままならないのだ。
無心になって繰り返していた頃、ついに一つの変化を感じる事となる。
どうやら、餌木が流れに乗り、自身の位置からは流れに逆らう様な感じとなったみたいだった。
途端にぐうーっとテンションが掛かって行く。
とうとう、餌木が止まってくれた・・・。
こい! 今なら抱けるだろう!?
さあこい!!
祈る様にしてその時を待つ。
ほんの微かに、その流れに逆らう重みとは別の重みが増して行くのだった。
一瞬だけ送り、躊躇なくロッドをかなぐり上げる。







ドン!






手元に伝わるその衝撃を、これ程嬉しいと思ったことは無かっただろう。





























P1010262

ついにやりました!
何て事はないサイズですが、この一瞬にかけた思いがとても強かったのです。
何より、そこで抱かせた事が嬉しい。
最高の瞬間でした。
やったね!!












その後、また辛い時間だけが過ぎて行った。
先程の部分を大まかに覚えたつもりであったが、何度キャストしても同じ流れに乗せる事が出来なかった。
はたして、それは一瞬の潮の変化であったのか。
そこで、以前に何度か経験した不思議なパターンを試してみる事にした。
殆ど潮が動かない様な場所にて、餌木を止める事無くアオリが乗って来た事があった。
シャクッたら乗っていたという感覚でもない。
水の中が見えない為、あくまでも手先の感覚による想像とはなってしまうのだが・・・。
その感覚からは、まるで、シャクッている最中に乗って来たと思ったのであった。
長い足先だけがカンナに掛かったという感じでは無かった。
ジャーク中にモワっとして、カツンッと来て乗ったイメージであった。
エソなどの魚かと思う程であった。
ろくに沈められず、また安定させて止める事も難しい今、ルアーの様に動かし続けてみてはと思ったのである。
正直、まさかとは思ったが釣れてしまった。






























P1010264

嬉しいやら、驚くやら、とても複雑な気分でした。
活性が高い個体なのでしょうか?
写真を撮る為にしばらく放置しても、餌木を強く握ろうと足を絡ませていました。
吐いた墨の量にもビックリでした。
おそらく、常に餌木の重みを感じながらジャークしていたと記憶しています。
多分ですが、水中でフケて流されたラインを餌木と勘違いしてシャクリ続け、フケが無くなった事で、抱いていたアオリをアタリと勘違いしたとは思い難いのです。
見えない夜の釣りなので、もちろん、確信はございません。
もっと修行を積み、いつか分かる様になれればと思います。






夜明け前となり、一段と風が勢いを増して来た。
潮もかなり満ちて来て、とうとう波を被る程の荒れ具合となって行った。
これから空が白みだし、状況は良くなるかもと思ったが・・・。
やはりそこは安全第一であろう。
潮時であると判断し撤収する事に決めた。


とても辛い釣りであったが、自分なりに満足のいく結果であった。
その後、何か所かのポイントを見て回った。
ある場所では、一か所だけにメバルが群れていた。
20センチ前後のサイズばかりであった。
そっと、バーチカル気味にワームを落とすも反応はしない。
そうかと思えば、ふいにどこからか近づいていて、一気に寄って来るがルアーを鼻先にピタっと止まってしまう。
口さえ開ければ針掛かりしそうな距離まで来て、ジーっと見つめたまま動かないのである。
最後の一歩がどうしても踏み出せない。
マイクロジグを投入すると、何匹かは驚いて逃げてしまった。
しかし、何匹かに一匹はとても良くジグを追う。
一生懸命について来るが、どうにも速くて喰うタイミングをはかれない感じであった。
間を与えようと止めると、今度は遠ざかってしまうのである。
激しく動かすとまた追ってくる。
その繰り返し。
日中の釣りは全く分からない。
間違いなく何かがズレているのだろう。
午前中に海を後にする事にした。
久々に、吉野家で牛丼を頂いたがやっぱり美味しかった。
牛丼はシンプルが良い。


それでは



My Tackles


Rod     13READEN Squid wicked game  LC90shallow/longcast
Reel    DAIWA EXIST HYPER BRANZINO 2508R
Line   SUNLINE  PE #1.0
Leader SUNLINE FLUORO #3.0




2012 釣り初め 

1月6日の日記






新年は2日より出勤となりました。
毎年恒例となっています、初売りセールに勤しんでおります。
やっと、一日だけ休みを頂く事が出来ましたので、初釣りに行ってみる事にいたしました
どこに行こうか悩みましたが、まずは気になる紀東に行ってみる事にします。
ショアジギング、エギング、そしてライトゲーム用の各タックルを積み込みました。
結果オーライ、その時の気分!?で気儘にやってみるつもりでした。





職場より帰宅は午後9時とそう遅くはなかった。
晩御飯を済ませ、色々と雑用をする内に気がつけば23時を過ぎてしまう。
前回の釣り納めにて、ジグヘッドとそれに付けるワームについて考えさせられる事があった。
それにつきましては、全くの初心者の感覚なので述べられません
あくまでも、素人の癖、感覚による一つの方向性、可能性を垣間見たいというものであります。
結局、物凄く! 苦労してセットしたそれを、一度、全部リセットして新たに組み直してみる事にした。
要するに、付けたワームを取り外し、再びセットしたという事である。
ただし、今回は日中の釣りも視野に入れている。
比較的に軽量なジグヘッドのみではなく、3グラム以上のものも用意してみる事にした。
また、マイクロジグなどのメタル系も同時に準備してみる。
とても繊細なバランスに、今回もヤキモキしながらの作業となった。
僅かな事をするにも、かなりの時間を要してしまうのだ。
結果として、何とかカタチになったのは午前2時を過ぎた頃。
出発のタイムリミットはとうに超えている。
まあしかし、仕方ないと家を出るのだった。






目指したのは熊野であった。
現場到着は午前4時すぎ、夜明けまでにはまだ少し時間がある。
ゆっくりして、それから磯に向かうという選択肢がない訳ではない。
まずは、海のすぐ近くまで来て車を停めてみた。
南紀特急から降りると、キンッとした冷気が頬を刺す。
しかし、心配していた風はそれほどは吹いていなかった。
おそらく、磯に出るならば凪の海が広がっているだろう。
だからといって可能性が無いか?
勿論、そうではない。
ただ、どうも今は青物の釣りに気持ちが向かないだけである。
また、すぐに車を走らせ、少しだけ灯りがある場所を目指す事にした。
ライトゲームでは、自身初となる場所に向かった。
ここでは、山からの風が強く吹いていた。
幸いにも、背中から風を受けるカタチとなるのでそう気にしない。
はたして、今、ここにメバルがいるか?
全く分からないが、チャレンジしてみるのだった。






まず、表層付近から様子を伺ってみる。
3投、4投・・・反応は無い。
そこで、一気にレンジを下げてみる事にした。
アジも魅力的な獲物ではあるが、それを考えると混乱してしまうので考えない事にする(笑)
ボトムを執拗に探っていると、ココッとした手応え。
スイープに合わせると何か掛かった様だ。
全く手応え無く、浮いてきたのは、ネンブツダイであった
魚に触れずにお帰り頂く。
少しパターンを変えて探ってみると、今度はコツンっとした感触があった。
少し送り込んでから合わせてみる。
どうやら、うまく針掛かりしたみたいである。
やはり引きはしないが、それなりに抵抗を受けて、PEが鳴いていたと記憶している。
やがて、水面に浮かんだその魚は細長かった。
もしかして・・・。



























P1010249

超嬉しいです!
ムツっ子が釣れてくれました。
最近、ずっと狙ってたんですよね
やったね!






目の前に広がる海には、今、ムツがいる!
自身の中で一気に興奮度マックスとなってしまった。
ジアイだったらどうしましょ
しかーし! そんなに甘いモンやおまへんですネ。
同じパターンを刻むも何も起きず。
アレコレやるもムハン!
そうこうしている内に、遠くの空が茜色に染まってくるのであった。
急いで竿をたたみ、ここで小移動となった。
少し離れた、ゴロタ場、堤防の基礎を打つ為にである。
しかし・・・結果として全く何も得られず。
ネンブツ君の反応のみで沈黙してしまった。
何年か前、ここでは尺上のメバちゃんを見てはいたのだった。
しかし、今日、明るくなってもその姿を見る事は出来なかった。
仕方なしにジグヘッドを3グラムに換えてみる。
それをボトムに届け、しばし放置してみた。
おそらく、そのワームには、臭いも味も付いてはいない。
それでも、ゆっくりと近寄って頬張ってくれたみたいです。
























P1010251

ちいちゃっ!
でも嬉しいな
撮影後、そっとお帰り頂きました。
しかし、根魚って何か可愛いと思いませんか!?
昔飼ってたからかな・・・。
ガシラもナツイテきますと、水面まで浮いて来て手から餌を食べる様になるんですよ。
いつかまた、部屋に小さな海を設けたいと思うのです。








その後、反応が途絶えてしまったので、またもや小移動となった。
テトラやシモリなど、分かりやすいストラクチャーを探ってみる事にする。
陽は完全に昇ってしまった為、デイ用に良かれと思うルアーでも探ってみた。
対象魚の生態を未だ全く理解していないワタシ。
ともかく、デイならばボトムかと探ってみるのだった。
テトラ帯に立ち、少し先にキャストしてからしっかりとボトムをとる。
しかしながら、よく見えないまでも、波で崩れたテトラはけっこう先まで入っている様である。
少しだけルアーを地に這わせてみるも、すぐにそれらの沈みテトラが邪魔をするのだった。
正直、現時点においてテトラ帯をとてもではないが攻略出来ないのである。
思いつく限りの事を試すも、とても、攻めきる手立てが頭に浮かばない。
今の自身には難しすぎる。
よって、ここでは全くもって魚信を得る事は無かった。
はたして、これが見えない夜の釣りならばどうか!?
正直、どうにもならない気がするのだった。






この場での釣りを諦め、一気に移動してみる事にする。
向かったのは大規模な港であった。
勿論、釣り人が後を絶たない場所であり、手つかずの場所など殆ど無いはずである。
それでも、何故にそこを目指したかといえば、あまりの澄み潮であったからだ。
ポカポカ陽気となり、防寒具を着ていては汗が出る程の天気であった。
波気やサラシなど、ルアーシルエットをごまかしてくれる要因も無い。
ベタ凪の池の様な海が広がる中、ドがつく程のクリアな水質にどうにも釣れる気がしなかったからに他ならない。
大型船舶が往来し、生活排水が注ぐここは、そんな美しい海の中でも、より都会的な海の色をしている。
普段であれば、全くそんな場所は敬遠しているのだが・・・。
下手な私はそれにかけるしか無かったのである。
フリース一枚でちょうど良い日差しの中、おそらく僅かに水温が上昇したのだろう。
水面下には、なかなかのサイズの魚達の姿が見える様になって行った。
コッパグレや海タナゴの群れが殆どではある。
しかし、時折、ギラッと反転する魚体も混じる様になって行った。
まだ、ハッキリとは見えないものの、それがルアーで狙える魚かもしれないと思った。
ものは試しと、持ってきたマイクロジグをスイミングさせてやる。
ガツン!っといきなりバイトがあった。
しかしながら、二度目は無かった。
おそらく、この感じ・・・メッキに間違いはない。
ワーム、そしてプラグと換えてみるが全く反応は無い。
おそらく、適正な水温を下まわり、最早、まっとうに行動する事すらままならないのだろうか。
ゆっくりと、漂う様に泳いでいる様に見えた。
すこぶる活性が低く、好んで捕食する様な状態にはとても思えない。
しかし、先ほどはヒットがあった。



メッキは最盛期ですら、ジアイの外において、三度目、四度目のキャストでは反応が鈍る。
ルアーを学習すると言うか、見切るのがとても速い様に思うのだ。
おまけに、今は、泳いでいるのさえ息も絶え絶えといった雰囲気である。
しかし、こんな状況であるからこそ興味深く思うのだった。
試せるチャンスは限られているだろう。
僅か数投で答え合わせをしなけらばならない。
この時、自身が出した結論は単純であった。
所謂、リアクションで口を使わせるしかないと・・・。
手にしたのはメタル系のルアーである。
重量にして約7グラム、テールスピン式のものであった。
おそらく、横の釣りでは見られてヨシに終わるだろう。
縦の釣り、それも落ちの一瞬の煌めきに期待するのだった。
結果としてこれが正解となった。

























P1010253

この日、この場において、唯一のヒットパターンであったと思われました。
他にお一人の方がみえましたが、充分に魅力的な攻めを様々と繰り出されていましたが、どうにもヒットさせる事までは出来なかった模様です。
また、見えている群れの層では反応が得られませんでした。
かなり、ナーバスになっているのでしょうか・・・。
ルアーが沈下する、僅かな間に群れは警戒して散って行きます。
逃げて行く前の刹那、その、僅かに反応する層に達しなければならないといった感じでありました。
要するに、ルアーを素早く沈下させ、見えている群れの少しだけ下にいる、喰い気のある個体だけにアピールするしか無かったのであります。
運良くも答を見つけられたのは、他の様々な釣りを経験してきたからでしょうか。
すぐに、そのアングラー様にお伝えしましたが、生憎、手持ちのルアーではその様な攻めが難しかった様です。
厳寒期に出会えた事はとても貴重な経験となりました。









その後、遅めの昼食をとって車内にてしばし眠るのだった。
アラームをセットし、起きたのは午後5時である。
海山まで戻って来ていた。
すぐに近くのポイントに向かった。
カマスやタチウオを求めてであった。
ポイントに着くと、ルアーマンの先行者がみえる。
どうやら、ワインド釣法にて本格的に狙ってみえる様子だった。
自身は、変わらずジグヘッドにてスイミングさせて行く。
しかし、反応は無い。
ワインドの方は小型のタチウオを上げられた様だった。
それでも、思う様に潮が流れず、かなり渋い様子である。
求めるのはメバルが第一の私、潮を待つ余裕は無いと諦めて移動する事にした。




続いて向かったのは、三重の紀北エリアである。
点々と並ぶ、漁港ポイントを駆け足でランガンして行こうと思った。
一つ、また一つと、気になる場所を探っては移動する。
しかし、どうした事か全く何も起きない。
あまりに何も無いので、とうとう、ヘッドランプを灯し水の中を覗き込んでみた。
そこには、ベイトはおろか全くもって魚は居なかった。
目の届かない部分にまで、はたして魚が居ないかどうかまでは分からない。
しかし、探れど探れど、どうしても魚信を得る事は無かったのである。
メバルの生態には全く無知ではある。
あまりに魚が居ない為、例えば、産卵などで他所に移動してしまったのではないかと本気で思う程であった。
チビちゃんさえもその姿は無い。
いったい、いくつのポイントを巡った頃かは忘れてしまったが、街灯の絡む極シャロー、捨て石のエリアにてやっとアタリを拾う事が出来た。
とても高活性な個体であり、向こうアワセにて掛かってくれた感じであった。
数時間ぶりの魚信に安堵する。

























P1010257

元気なおチビちゃんが喰ってくれたのです。
あまりにも情けない釣りですが、その時はそれでも嬉しいんですよ。
しかし、その後は全く後が続きませんでした。
エリアを変えるべく、一気に移動して、結局、とうとう志摩エリアまで来てしまいました。
しかし・・・ここでもその姿を見る事はありませんでした。








いつも、南紀への釣りの往復500キロをそうシンドイと思う事は無い自身。
しかし、今回のランガンはとても疲れました。
おそらく、実釣時間よりも、車での移動の方が長かったからでしょう。
一つの場所にて粘る、そういう気持ちにさせる海を探す事が出来なかったからです。
自身の今のレベルでは、そこから魚を絞り出す事が出来ませんでした。
本気でそこに魚はいないと思う程でした。
後日談になりますが、あまりに不思議に思って、地元のローカルの方々のブログを開いてみました。
愕然としましたね・・・。
そこには、尺をはじめ、良型を連発させてみえる釣果があったのです。
ピンポイントで魚の居場所を特定し、予想される時間帯にピタリと合った釣法にて仕留める。
まさに、そんな結果ではないかと思いました。
丸一日かけて広範囲を見て来た自分。
全てがズレていたのでしょう。
とてもショックでした。
はたして、私にもそんな釣りが出来る日が来るのでしょうか?
新たに、何かを見出さなければなりませんねきっと。
私には、メバル釣りが癒しの釣りなんてとても思えません(笑)
歴然と結果が出る、とても厳しい世界だと改めて感じるのです。





















P1010258

帰宅後、簡単に塩焼きにしてみました
ムッツリさんが美味しくて美味しくて!
しかし、驚いたのはメッキの方でした。
夏から秋にかけてのそれとは、もう、格段に感じが違うと思いました。
お腹まわりには、しっかりと脂が乗っており、淡白な中にも上品な濃厚さが感じられました。
もし、出会う事が出来たなら、是非ともキープされる事をオススメいたします。
おそらく、死滅回遊魚の彼等には越冬のチャンスは僅かしか無いでしょうし。
何とか頑張ってくれて、磯で大きくなった彼等に出会えたら嬉しいですけど


それでは



My Tackles


Rod 13READEN GRF-TR83deep
Reel DAIWA EXIST HYPER BRANZINO 2508R
Line  RAPALA RAPINOVA-X PE #0.6
Leader SUNLINE FLUORO #1.5




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