2013年05月

沖磯三日

5月13、14、15日の日記









少し遅めの連休を頂きました。
今回は三日間もあります。
天気も安定している様で夢を求めて沖磯に乗る事にしました。










今回の目標はまず海の様子見であった。
そろそろか?
まだ早いか?
自身の感覚ではそんな感じ。
知りたい事は情報として頂く事は無い為、当然、自分で探しに行かないとならない。
良い潮も徐々に入って来ている様子なので期待は膨らんだ。



二つ目の目標はタックル、システム、そしてルアーの様子を見たいというもの。
少しずつではあるが、それらの仕様も変えて来ている。
また、ルアーについては色々なものを新しく購入もした。
無い頭で考え、イメージしたものを揃えているのだ。
無論、それらが本当にマッチしているかは分からない。
だからこそ、現場で使って確かめてみたいのである。









初日。

前日までの波がまだ僅かに残っていた。
よって、潮が引くまでは足場の高い磯に乗る。
珍しくも、朝一番よりしっかりと潮が効いていた。
何かが起こりそうな予感である。



この潮ならという事で、まずは信頼のポッパーを引く事にした。
数投するとルアーの背後に水面のざわめきが追って来た。
足下まで寄せて来て魚を見る。
50センチ前後のシオの群れであった。




何度かに一度、こうしたチェイスが繰り返される。
しかし、どうにも勢いが無い。
まるでジャレる様に面白がって着いて来るのみであった。
何とか喰わせようと頑張ってはみる。
これまた好奇心なのか、ルアーを口先でつつく様な事は何度かあった。
よく分からないが、とても喰い付いているという感じではない。
試しに、ミノーやシンペンに換えてもみた。
しかし、それらでは全くチェイスがない。
元に戻すとまた追ってくる。
そんな繰り返しであった。
熱くなったが、結局はシオに遊ばれただけであった。






潮が引き、波も落ちた頃、やっと希望の磯に乗る事が出来た。
ご一緒となったのは底物の方が一名である。
時折、談笑しながらゆっくりとキャストして行った。
幾つかのルアーを試しながら辺りを見回す。
その時、沖に真っ黒な何かが飛んだ。
遠目でもそれが巨大な事は分かった。
翼を丸めながらジャンプを繰り返す。
この目にしっかりとそのシルエットを焼き付けるのだった。
おそらくだが、南国のダイビングで有名なあの魚である。
















「マンタ」









いるという事は知っていたが、こうして姿を見るのは初めてだ。
結構な数がいるのか、何度もその華麗なジャンプを見る事が出来た。
どうやら、彼らもやみくもに泳いでいる訳では無さそうである。
違う大きな魚がよく跳ぶ所に集中していた。
おそらく、そこには何かがあるのだろう。


狙う獲物の気配を感じる事は無かった。
マンタを眺めて終了であった。











二日目。

昨晩、遅くまでアジングしていたので寝坊してしまう。
アジが難しくて手を焼いた。
どこに行こうか迷ったが、普段、あまり行く事のない磯に向かう事にした。
ともかく、いざという時の為にポイントを知っておきたいのだ。
無理をお願いして船頭に乗せて頂く。
陽はすっかり昇っているが特に問題はないだろう。





ともかく、ここでは新しいルアーを試すのに躍起となった。
今日はベタ凪であり、おまけに潮も緩い。
かなりの横風、波高の時にしっくりと馴染んだルアーを投げてみる。
やはりというか、全然クイックではない動きしかしない。
モコモコと重く漂うのみであった。


また、違うルアーを投げてみる。
しっかりとした重量のあるそれだったが、他に比べてまったく飛距離が出ない。
重心や形状のせいだろうか。
飛ばす為に投げ方も工夫してはみたのだが。
それでも飛ばなかった。


重量のあるシンキングペンシルも試してみた。
水平フォールだけではなく、リトリーブでも魅力的に泳ぐと謳っている商品である。
さすがに飛距離こそ素晴らしいが、全くもってちゃんと泳がなかった。
リーダーや結束金具を換えてみたが変わらない。
リトリーブスピードに問題があるか!?
6500番のハイギヤで全力で巻いてなおである。
どう使うか全く分からなかった。



持ち込んだ殆どがこの場所、この時の海にマッチしなかった。
しかしながら、僅かに手応えを感じたものもあった。
ルアーは高額で、なかなかおいそれと購入は出来ない。
しかし、今後もこうして自身に合ったものを探して行きたいとは思う。





もうそろそろ上がろうかなという頃。
潮に乗って、大量のキビナゴが回遊し始めたのだった。
まあ、その内、何かしらのフィッシュイーターも回って来るかなと思った。
そこで、最近特に思っている事を試してやろうと閃く。
どうやら、自身は 「釣りたい」 という気持ちがとても強いと思うのだ。
釣り人の殺気など、世間的にもよく言われるそれの話しである。
ある種、これは 「念」 ではないかと思う様になった。
前々からもそうだが、特にここ最近はそう感じる事が多いのである。
文字通り、気を抜いた瞬間に出た事が何度となくあった。






そこで、今回は一番よく経験したケースを再現してやろうと考えた。
帰り支度をした途端に沸いたとか。
帰った後、残った友人が爆釣したとか。
冗談みたいな話だが、意外にもある話だと私は思っている。
そこで、持って来たタックルのリーダーをカットしてやった。
潔くスパっとやってやった。
これが、驚く事に本当に沸いたのである!





切ったラインと幾つかのゴミを袋に詰めていた時に起きた。
ドボ! ゴボ!!
急いで目をやると、60~70センチの群れがシャローにキビを追い込んでいるではないか。
僅かの瞬間だったが、それも私が愛してやまない、まっ茶色の軍団である!
磯上で一人爆笑してしまった。
まさかとは思ったが、タイミング良すぎだ。
否、あるのかも知れない。
今後も機会があれば試したいと思う。

二日目終了。









最終日。

日焼けで半分やけどの様になり。
重い道具を投げ続け力も入らない。
気力も殆ど無い。
疲れ果て、磯からあがると倒れる様にして眠り込んだ。
南紀特急の中で目覚めたのは午前2時であった。


もう帰ろうか?
もしくは、好きな地磯に行けばハマチが釣れるかも知れない。
何をするでもなく、真っ暗な海を見ながら考えていた。
しかし、なかなか答えは出ない。
結局、おもむろにリーダーを組み直している自身に我に返る。
昨日とはまた海は違う。
確かめなければならない事もある。
やはり沖へと。








渡船屋に行くと懐かしい顔に出会った。
しばらくして、もう一人。
そうか、今日は水曜日だったか。
これから、また楽しくなるなと準備を整えて行った。





いささか、定員オーバーぎみではあるが、無事に希望の磯へ乗る事が出来た。
体のあちこちが痛むので、なるべく負担の少ない釣り方でスタートして行く。
やはり、今日もまたアレを試してやろうと思っていた。
ちょっと、ヨソ事を考えていたり、ヨソ見をした時にドーンと出る。
ふと、「念」 が緩むからなのか!?
もしくは、無意識に絶妙なるアクションを刻んでいるのか!?
何にせよ、あるのだから気になるではないか。
ならばと、試しにキャストしてみた。
ある程度、水に馴染んでから試してみる。
全くヨソ見をして、違う事を考えながら動かしてみた。
誠に驚くべきである。
また、現実となった。





ゴポ!っという音の後、衝撃と共にティップが入る。
無論、ヨソ事を考えているので対応出来なかった。
連続して同じ動作を繰り返していた時の事であるのだ。
喰ってきているのに、ジャークを続けていたのだ。
案の定、すぐにバレる。
結局、釣れないところが実に私らしいではないか。
ともあれ、この 「念」 の話。
やっぱり、何かアリそうで面白い。
出来れば、念をギリギリまでこらえてうまく対応したい(笑)








時間がたつとアチコチでボイルが立った。
狙いのルアーでは微妙に届かない距離である。
小型の青物か、サバかなと先輩と話していた。
ルアーをシンペンに換え、苦手なナブラ撃ちをやってみようと思った。
疲れていた為、沸くまで休めるというのも魅力的だったから。
結局、二度ナブラに入れる事は出来た。
勿論、フンフンして例の念は全開だったろう。
全くカスリもしなかった。






体力、気力の限界を感じ、自身は早上がりで幕を閉じた。
探していた海の変化も一応見る事は出来た。
二日間、その姿を見せたマンタを最後の日に見る事は無かった。
僅か数時間の間にも海は変わり行くのである。
今回の釣行では悩む事も多かった。
釣行後、後悔した事もある。
今も考える毎日である。






それでは





GW釣行

5月5日の日記








ある、爆発的なバイトがきっかけでやっとピントが合いました。
思えばこの何年か。
釣りに行っていますと僅かに有るのです。
しかしながら、いつもアタックやバイト止まりでした。
すれ違いざまにヤツらの顔も見てきました。
それらは、とても 「リベンジ」 などの言葉で片付けられる魚ではありませんでした。
今でも、まるで昨日の事の様に蘇る瞬間なのです。


ならばと、そのナイトメアに真向から挑んでみたいと思いました。
しかしながら、その機会はおそらく数年に一度あるかどうかの事になるでしょう。
俗語で言うならば、交通事故的な出会いです。
狙って会えるのか!?
全くそんな自信もありません。
それでも、求めないならば釣る事は出来ないでしょう。
万に一つの可能性もやらなければ叶いません。


そんな思いで新たに挑戦する事としました。
資金的な障害もあるのですぐにとは行きませんが。
今やれる事からボチボチと歩んで行きたいと思っております。







今回の釣りは予定外でした。
釣友のTNK氏が、GWを利用して南紀入りされてみえました。
お話を聞く内に、もう、たまらなくなって!
急遽、休みをもらっての出撃って感じで(笑)













TNK氏とご一緒させて頂くのは約二年ぶりとなる。
その間も、氏とは別々であったが互いに釣りを重ねて来た。
たまに情報交換はする。
しかし、微妙にお互い交わる事は無い。
めいめいの想い、スタイルがあるからだろう。
限られた時間の中、氏の思うやり方で素晴らしい魚達との出会いを繰り返えされてみえた。
お話を聞く度に胸が熱くなった。
そうして、この二年の月日は流れたのである。


今回、自身は彼にお任せする事にした。
お話を伺っていたとはいえ、一度も彼の好きな磯に乗る事は無かった。
しかし、今回は違う。
あくまでも、氏の釣りにご一緒させて頂きたい一心であった。









途中の事は今回は省略させて頂く事にする。
前日、氏単独での釣りはドラマティックであった。
あけて今日、二人共に思う様には行かなかったのである。
一体、何が違うのか!?
初めての磯である為、自身には想像もつかない。
これが厳しい現実である。









磯から上がり、しばらくすると先輩が来て下さった。
TNK氏も交流のある方である。
自身、これまた久しぶりのご対面であった。

それから、場所を変えて食事をし、パーキングにて数時間お話をさせて頂くのだった。
出会ってから数年経過しているのだが、一堂に会したのはこれが初めてであった。
瞬く間に時は流れて行く。
釣りをした時間の何倍も。



GWらしい一時であった。
たまにはこんな日も良いだろう。
とても楽しかった。





皆、違うものが胸にある。
同じ南紀を目指すのだが。
干渉はしない。
それでも尊敬している。






それでは



腹痛に泣いた日

4月30日、5月1日の日記









GW前半に連休を頂く事が出来ました。
私には大型連休はありませんから、普段通りに一日、
もしくは二日間の休みとなります。

前回の磯釣行にて、
自らの釣りが、より明確に見える様にもなりました。
きっと、長い長いトンネルを彷徨う事になるでしょう。
一歩一歩と自らで探してみたいと思っています。



今回は体調不良に悩まされました。
数日前から続く下痢。
原因不明の下腹部の痛み。
それ以外にも、持病が猛威を振るっていました。
おそらく、家でじっとしていても回復はしないでしょう。
同じ辛いならば、海で過ごした方が良い。
そう思って行く事にしました。




















仕事が長引き、おまけに、前日の夜はほぼ寝込んでしまった為に用意もままならなかった。
結局、準備が全て終わったのは午前3時前であった。
何より、急げ飛ばせ!と自身への激が入らない理由は天候にある。

南、南西の風向き、波高3メーターとの予報を見ていたからだ。
南風でなければ、実は予報よりも控えめな事は多い。
勿論、ポイントにもよるのだが。
実際に行ってみると、足場の高い場所であれば問題なく立てる事も多いのである。
しかし、うねりが入れば話はまた変わる。

その見極めが難しい。
怖いと思ったら、潔く止めておく事だと自身は思っている。
話がそれてしまったが、今回、まず、この天候では目的の磯は無理だと判断したのだ。
少なくとも初日は。
おまけに体もいつもの状態ではない。






やはりというか、車を走らせてすぐに違和感を感じた。
もう、目を開けていられないのだ。
歌おうが叫ぼうが、何をしても眠気を覚ます事が出来ない。
カフェインを飲むが全く効果無しである。

「交通事故」。


海難事故と同じく死神が笑う。
もしかすれば、人をも巻き込む事態に発展する。
何より恐ろしい事である。
よって、初日は諦める事にした。
パーキングでゆっくりと眠り、再び走り出すのだった。
串本到着は午後三時前であった。

























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パンを一つだけ食べると急激に具合が悪くなってきました。
トイレから出てもすぐに動けません。
海はもうすぐそこなのですが・・・。






しばらく休み、磯へと降りるのだった。
良い機会なのでと、波を避けた場所にてヒラを狙ってみる事にする。
少し前、ヒラにも使えそうなロングロッドを中古で購入していた。
自分なりにベストマッチだと思える番手のリールは無い。
思うより小型のそれには、PE2号、35lbsのリーダーを巻いた。
普段、青物竿でやる時には投げない 「三本フック」 のルアーをいくつか持って来ている。
自身が思うより少し潮位が足りない気がした。
それもあっての選択であった。
























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4~5投目でのヒットでした。
ファイトも分からず、ともかく、竿を立ててリールを巻くのみでした。
すぐに浮いたヒラはまず頭を見せました。
尾ヒレは小さい団扇くらいに見えました。
デカい!
しかし、足場から約5メーター先のシモリに魚はつっかえてしまいました。
強引に寄せたところでフックアウト。
僅か数秒の事でした。







久々に頭が真っ白になる感覚であった。
なんと難しいのだ!
少し場を休める為、周辺のサラシを探って行く事にする。
しかし、他では出る事は無かった。
休憩を挟み、再度、同じサラシを通して行く。
途中、カッ!っとした鋭い感覚があった。
おそらく魚だろう。
反射的にアワセたが乗りはしない。
更に粘ると、今度は約70センチほどの魚が飛び出して来た。
ゴンっと一瞬だけ重みが伝わったが、そのまますぐに帰って行った。
その後、数人のアングラーがみえたが、見渡す限りでは釣れていなかった様子である。
悔しさだけが残った。













日没を待ち、今度は漁港へと向かった。
久々にアオリをやりたかったが、餌木用のラインを巻いたリールを忘れて来てしまった。
そこで、アジを探し、数か所を回ってみる。
しかし、反応するのは小型のハタンポのみであった。
自身の鉄板ポイントへと来ても同じであった。
少し前と同じく、数多くのアオリが表層付近でライズ?している。
バシャ!っと出るのはアオリなのだ。
そして、餌木には全く反応しない。



アジが居ない訳がないだろう?
段々とそう思ってきた。
しかし、自身のセオリー通りに探るも全くである。
単に時合ではないからか?
否、沖に向かって潮はしっかりと流れている。
ルアーの泳層、動き、様々なものを変えて行く。
いつも、最後の最後で試すパターンで引くとやっとアタリがあった。
あぁ、今度はカマスが喰ったか・・・。
その引きにそう信じて疑わなかった。



























20130430_201345













強い引きに勘違いしてしまいました。
まさかのサイズにビックリです。

やったね!






















20130430_203502























みパンパンのプリップリです。
喰いのエンジンかかってきました!
しかし、良く引きます。
手前に寄せてから、ギューンっと突っ込んで行く姿は青物そのもの。
楽しすぎです。
























20130430_221105













潮が止まるまでの小一時間が時合でした。
MAX27cm
粒ぞろいではなく、様々なサイズが混じったのも面白く思いました。
あくる日に備え、早めに眠るのでした。
















二日目


夜の間に風向きは変わり、幾分かは波も落ちたと思われた。
しかし、それを目で確認してからでは遅いのである。
立ちたいのはより沖であるのだ。
勘をもとに、二つのエリアを天秤にかける。
おそらく、一番の希望では波があった場合に立つ場所は無い。
もう一つのエリアはどうか?
最悪、狙いを変えれば釣りは出来る。
ただし、移動の時間を考えると悩んでいる暇は無い。
天気予報では昼前から西の大風が吹くとあった。
どちらにせよ、長くはやれそうもない。
僅かな期待を胸に向かうのであった。










やがて、渡船屋の扉をくぐる。
久々に会う船頭は変わらない様子だ。
ご挨拶をして、早速、希望の磯を告げる。

しかし、ご返事はノーであった。
波があって無理だと。
やはりかと気持ちは落胆したが、それでも構わずに乗船する事にした。
おそらく、船頭もまだ今日の海は見ていないはず。
僅かな可能性に賭けてみる。








それから小一時間して、ようやく船のアンカーが上げられた。
待ちに待った出航の時である。
船は港を出てスルスルと進む。
予想とは裏腹な感じである。

しばらく進むと沖に浮かぶ岩々が見えて来た。
まだ、ここからは目指す磯は見えない。
一体、これからどの磯に乗せてくれるのかと不安に思った。
キョロキョロと見回していると船頭が呼ぶ。
無言でその磯を指さすのだった。
そこは自身の希望した磯であった。








自身の他に、若い上物師が二人渡る事となった。
まず、私が磯へと上がり、次いでお二人が続く。
どこで竿を出されたいかお尋ねするとコッチだとの事。
ではと逆の方に座を構える事にした。


風が出るまでが勝負だ。
おそらく、すぐに迎えの船がやってくる。
しかし、焦る事なく準備をして行った。
まず、何より、今日は新しい取り組みを試してみたいのだ。
よって、仕様を分けた二つのタックルを用意する必要がある。
ラインシステムなども大きく変えた。
すぐにでも投げたい心境だったが、そこはグッと我慢して準備をして行った。










まず、真っ先に狙ったのはヒラであった。
今日は青物竿での挑戦である。
ルアーもそれに合わせたものを結ぶ。
しかし、サラシも薄く反応は見られない。

約10投ほどで見切りをつけ、シモリに着くであろう別の魚を狙ってみる。
ルアーを換え、アクションも泳層もかえてみたがこちらも出ない。
一か所に固執する事なく、多方面にキャストしてみても反応は無かった。
海はいかにも釣れそうな感じである。
何かが足りないな。
そんな風に思って上物師達を見ていた。






やがて、西から風が吹いてくる。
途端にザバザバと波立って行くのだった。
表層だけを見れば、潮も少し違った流れとなって行く。

そこで、メインタックルの方に持ち替えた。
光量も充分となり、いよいよの時が来たかと期待して投げる。
奴はいつ回遊してくるだろうか。
分かるはずのない事を夢想する。
ただ、投げ続ける事でしか知る術は無い。
ともすれば、ずっと回ってこないかも知れない。
そんな、期待と絶望の狭間で投げ抜く事が心地良かった。












どれ位の時間が流れたろうか。
瀬に当たる潮がわらわらと沖に沸く様な流れとなる。
おそらく、こんな潮が好きな魚達は来るだろうと思った。
そこで、少し狙い目をかえて通してみる事にする。
二度、三度と泳がせると、ガボ!っと水飛沫が立った。
しかし、まだそいつはルアーを捉えてはいない。
そこで、喰わせに入る。
更に派手な水飛沫をあげて襲いかかって来た。
ゴンっとしたショックにアワセを叩き込む。
一気に巻き寄せて抜く。





























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元気いっぱいの子が喰ってくれました。
4/0のフックを丸かじりです!
狙いの魚ではありませんが嬉しいですね









丁寧に昇天の儀式をしてからキャストを再開する。
少し時間が経った為か、追加は無かった。
再び狙いを戻しながらも、疲れたらタックルを換えを繰り返す。
ジグによるアプローチも様々にやってみた。

徐々に風は強まり、出来る事も制限されて行く。
このころには原因不明の腹痛も強まり、直立しているのが辛くなっていた。
猛烈な尿意をおぼえるが、いざとなると殆ど出ないのだった。
おぼろげに、おそらくアレではないかと悟り始める。
それにも増して腸が痛い。
座り込み、休憩してはキャストをする。
そんな釣りを強いられた。




再び、瀬が生む流れに通してみる。
モワっとルアーの後ろの水が盛り上がった。
アタックして来るが、やはり喰いきれない様子であった。
先程と同じアクションを入れるとすぐに喰った。
なかなか興味深い傾向である。



























P1020784













またしても、フック丸かじりでした。
喰い気が旺盛なんでしょうかね?
ラッキーだったのかしら



























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カッコイイ魚だったので記念撮影
私には珍しい、男の子でした。

やったね!!






二匹目を絞め終わると、上物の方から道具を片付けて下さいと告げられる。
どうやら、船頭から撤収と連絡が入った様であった。
すぐに船が迎えに来てくれて移動となった。

向かったのは、より地寄りの場所。
磯替わり後すぐに風が吹き荒れる。
沖を見ると連続した白波が立っている。
さすがのタイミングであった。


真横から風を受ける場所なのでルアーの殆どが泳がない。
気休めに少し横になる事にした。
起きても風は弱まらず、早々の磯上がりで幕を閉じるのだった。
一日やりきりたかったので無念である。
自然には逆らう事は出来ない。
百も承知でも。




それでは




My Tackles


Rod  MC Works RAGING BULL 100XR-2
Reel  DAIWA SALTIGA Z6000
Line   YGKよつあみ PE #5
Leader VARIVAS NYLONE 100LB


Rod  MC Works RAGING BULL 100XF-1
Reel  DAIWA 10 SALTIGA 5000
Line   YGKよつあみ PE #4
Leader VARIVAS NYLONE 80LB




濁り

4月23、24日の日記
(正確には23日深夜と24日の夜の話となります。)











渋いアジと出会いたくて就業後に出かける事となった。
あくる日は休日であったが、職場の改装の為に朝の内だけ出勤しなければならない。
故に、短時間の釣りの為に高速を使うのだった。

まず初めに、アジの釣果は無かった事をお伝えしたい。
唯一の釣果は小型のメバルが一匹であった。
考えられる事はおおかた試したのではあるが・・・。











釣り場に着いて海を見ると、まるで泥水の様な白い濁りが入っていたのである。
おまけに海藻やゴミも多く浮遊していた。
粘るも何の反応も無い。
シェードの表層で何とかメバルを一匹のみ。
喜んでいたのはスズキだけだったろうか。
馬鹿デカイ奴がガバガバやっていた。
仕方なしに移動する。








次に訪れたのは、外洋に近い港だった。
いつ訪れても、おおよそ底までクッキリ見える程の透明度がある場所。
周囲に中・大型の河川は無い。


しかし、ここでも状況は同じであった。
何故にこうも濁っているのか!?
皆目見当がつかない。
ここ数日の間、まとまった雨も時化も無かったはずである。
結局、反応を得られないままこの日は納竿となった。













次の日。


朝の仕事を終えて帰宅する。
面白くないからもう釣りはいい。
しばらくはそう思っていた。
確かに、他にすべき事もあるのだ。
しかし、やっぱりどうにも気になるのだった。
そこで、夜だけ再び釣りに行く事にする。











自身の感覚において、可能な限りにエリアは遠ざけたつもりであった。
現実はどうか?
水色は全く同じであった。
いったい、何が原因なのだろう?
想像もつかない。





アジは居ない訳ではなかった。
その証拠に、シラス漁の方が目の前でアジがシラスを喰っていくと嘆いてみえたからである。
水面を割るとか、ボイルがあるとかは全く無いのだ。
それでも、アジはシラスをついばんでいる。






しかし、それが分かって尚、全くもって喰わせる事が出来ないのだった。
更にエリアを変えても海は同じだった。
海面を乱すのは、小さなトウゴロウと海毛虫のみであった。
正直、この時期に通っていないから分からない。
この濁りは何なのか。
水温の上昇によるものなのか?
ともかく、全く魚信を得る事は無かった。




それでは





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