2013年10月

リールの快適化

10月8日の日記









前回の釣行で感じました、リールの回転の重さ。
どうしても、やりにくいのでぼんやりと調べてみる事にしました。
とはいえ、メカ音痴の私には構造的な事はサッパリです。
調子悪いのかな?位の事しか思い浮かびません。
とりあえず、手元にある二台を交互に巻き比べてみます。










当然にして機種が違いますから、回転フィールは各々特色があります。
共に 「MAG SEALED」 という先進の機構を備えてはいる様です。

LUVIAS の方は滑らかで柔らかい感じ。

CERTATE の方は硬質でシャキっとしたイメージに思いました。


しかし、負荷がかかっていない状態でも、明らかに CERTATE の方が重く感じます。
重い、否、動きが渋い様に思います。
どうやら、本体内部の重さではない感じです。







そこで、ハンドルノブの動きを確認してみます。
やはりでした!
明らかに CERTATE が渋いのです。

実は少し前の釣行で、
LUVIAS のハンドルノブの隙間にラインを噛み込ませてしまったのです。
暗闇でうまく取り除く事が出来ず、あからさまに渋くなったそれを我慢してやりました。
たったそれだけの事ですごくやりにくかったのです。


普段、大型リールをゴリゴリと巻いている私には盲点でした。
ライトタックルでは少しの違いで変化を感じてしまう。
言い換えれば、大型リールでもやはり確実に変わるのでしょう。
話が逸れてしまいました。








要するにラインが絡んだ時に、どこか CERTATE と似た感じがすると思っていたのです。
改めて、確認するとヤハリ!でありました。

ハンドルを両方のリールから外し、ノブをつまんで回してみます。

LUVIAS の方はスルスルと回りました。


CERTATE の方は!?





固着してまんのん???








回らない事はありませんが、それ程に動きが悪いのです。
もしかして、軸が曲がってはいないか?
そんな風に疑ってしまう程でした。
ちなみに LUVIAS の方もそれなりであります。
例えば、指でプンっと弾いてやっても、高速で何回転もする訳ではありません。
それにしても、CERTATE が酷く思いました。
もしかすると、私の物だけの不具合かも知れません。











そこで、インターネットで調べてみる事にします。
ふむふむ、ほーなるほど!

CERTATE ってノブにベアリング使ってないじゃん。


結構、高額でしたので意外に思いました。
いや、ベアリングでなくとも、例えカラーを使用していても別に良いのです。
気持ちよく動けば特に不満はありません。








更に色々と調べてみますと。
社外品でベアリング化のキットが出ている様でした。
また、かなり詳しい方のブログ等では、
そのサイズを特定し、ベアリングメーカーから必要な数だけ購入というのも述べられています。
ただ、どちらにせよ、今すぐに近くで手に入れるのは難しいと思いました。
私、思い立ったら即、試してみたい性分なのです。











そこで考えました。
あと、数時間後には釣りに出かけたいのもありました(笑)
とにかく、時間がない!

ポンっとそこで閃きます。
そうだ、昔、オーバーホールに挑戦して、
再起不能にしてしまったリールの残骸があるかも!


急いでガラクタ置き場を見に行くとありました。
やったね! であります。
専用工具なんて有りませんから、ペンチとクリップを加工して作業してみました。



逆ねじと知らずに思いっきり絞めこんでしまったり・・・。
そんな事には負けていられません。
苦労してやっとできました。
ふぅ。

























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この際、見た目がどうとかは言ってられません。
ちゃんと動くかどうかが大事なのです。
指でプンっと弾いてみますと。
シャァァァァーっと勢いよくノブが回ります!
多少、ゴロゴロしてるのはスルーしましょうか。





























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リールにハンドルをつけて巻いてみます。
おおー!!
別物のフィーリングですよ!









とりあえず、これで CERTATE の方は様子見って事で完成しました。
あと二つ、ベアリングが余りましたから、
LUVIASの純正ノブにも移植出来ないかやってみる事にします。


加工したクリップでキャップを取って。
ネジを緩めて行くとノブがとれました。
ノブの形状は CERTATE と変わらない様に見えます。
しかし、内部の部品が少し違いました。
動きの差はこの辺の違いにもよるのかも知れません。




結果、CERTATE と同じ風にベアリングを二つ入れる事は出来ませんでした。
ワッシャーなどで誤魔化してみましたが、
どうしても、ネジを締め込んで行くとノブが動かなくなってしまうのです。
時間もありませんので、一つだけベアリングを入れて終わりました。
それでも、指で弾けばシャァァァーに変わりました。
にひひ。



それから、急いで準備をして釣りに行きました。
遠いですが、台風通過の最中の海。
とてもエキサイティングでしたよ。
それはまた後日。









交換後の実釣での感想はずいぶん良くなったという感じです。
内部の動きの問題か、もしくはベアリングにガタがあるのか。
負荷がある状況でリーリングしていますと、
微細ですがコッとした違和感を感じる時が多いのです。




気を研ぎ澄ませてやっておりますと、巻きでアタリをとったりする事もあります。
その違和感で分からなくなったり、
アタリかと勘違いしてフッキングしたり。
ともかく、まだほとんど CERTATE は新品状態ですから。
もう少し使い込んで様子を見たいと思います。






LUVIAS の方は絶好調って感じで扱いやすいです。
そうそう、これを書きながら、各々のハンドルごと交換して巻いてみました。
面白いですね!
たった、それだけの事で回転フィールが変わって感じます。
柔いが硬いに、滑らかがシャープにと変わって思いましたよ。





高額な社外ハンドルに交換する前に。
ちょっとこうしたチューニングも良いかもと思いました。







それでは






地元アジ!?

10月7日の日記












最近はアジ釣りがとても楽しいです。
釣れて、食べる楽しみもまた魅力ですね!
揚げたてのアジフライとビール
もう、たまりませんっ。




暗い海を見つめながら、アジはどこにいるのだろうと考える。
ルアーを通しても通してもアタリは無い。
色々と試し、やっと小さい感触が伝わる。

そんな感覚がたまらないのです。
魚の大小に関係なく。
楽しい事で頭の中はいっぱいになってしまいます。





釣行当時、数人の方から気になるお話を頂いていたのです。
なんと、我が町でアジが釣れているというのです。
子供時代、父親に連れられてやったサビキ釣りには確かにアジは釣れました。
しかし、それも、サバなどが回遊してくる僅かなタイミングだけだった様に記憶しています。
何にせよ、もう、30年近く前の話。
気合こそ入りませんが、この目で確かめてみたくなりました。
うーん、何かとても難しいアジの予感です

















地元とはいえ、せっかくの釣行なので試したい事も持って行く。
それは単純に道具の事。
3月に購入してからずっと使っていなかったものがある。

DAIWA 13 CERTATE 2004CH



メイン機と考えて買ったはずなのに何故か。

一つ目の理由。
04号のラインを巻いたのだが、それが自身の癖に全く合わなかった事。
少しでも気を抜いてやっていたりすると、すぐにラインがグシャグシャに絡まってしまうのだった。
これでは、いくらラインを巻き替えてもキリがない。



二つ目の理由。
先に購入した、
12  LUVIAS 2004H に比べ、私の感覚が重いのであった。
購入時、顔見知りの店員さんからも、
「何故か重く感じますから、ルビアスを追加頂いた方がよろしいのでは」 と。





はたして、今の感覚ではどうか?
それが知りたくて、
ラインには同じ、03号を新たに巻いて臨む事にした。
これで、いつもの感覚にリールだけが違う事になる。

















会社から帰り急いで現場に向かう。
近いとはいえ、高速に乗り、あともう何十分か走れば南に行けるので微妙な感じだ。
いつも、あと30分、あと30分と思っている内に気がつけば地図の一番下にいる。
これが私の悪い癖だろう。
遠くに行けば釣れるわけではないのに。







そんな事を思っている内に駐車スペースに着いた。
確か台風の影響だったか、強い風と波の音がすごい。
やはり、人は誰もいなかった。


道具を持って、ここかなと思う場所に歩いて行く。
情報を頂きはしたが、詳しいポイントは訊かないでいた。
自身の経験からだが、漁港では特に立ち位置が重要となる様に思う。
僅かに数メートル離れただけでアタリが出ない。
広大な護岸でさえ釣れるのは数点のみ。
自身の釣りではそうだったし、それは海の中の何かかも知れない。
故に魚を探す楽しみだけは残しておきたかった。





水際に着いて、長靴を履いてこなかった事を後悔する。
潮位がある事もあって、風波でどこも潮を被っているのだ。
何だかアジ釣りではない緊張感が漂う。
静まり返った漁港もけっこう怖い。








何とか濡れない場所に荷物を置く。
街灯の明かりが海を照らしているが、見えている魚は居なかった。
暗闇の部分に目を凝らすと、たくさんのイワシがそこに溢れていた。
半ばこんな近場でもと、そのイワシの群れに感心してしまう。
早速、気になる箇所にキャストを初めて行った。









5投、10投、様子を伺うが何もない。
レンジを変え、アクションも変え探って行く。
それでも全くである。
そこで、普段はあまりしないアプローチをしてみる事にした。
すると、コツンっとした手ごたえが出る。
半信半疑で合わせると乗った。
引きが違う・・・。
パシャパシャっと跳ぶのだった。































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セイゴちゃんが釣れてくれました。
それにしても可愛いサイズです。
そっと逃がしました。











その後、先程の感じで探って行くとセイゴが連発となった。
狙い方をかえると数センチはサイズアップした魚が出る様になった。
しかし、アジは全く姿を見せない。
やるほどに本当にアジはいるのだろうか?と不安になる。
いや、人は確かにこの漁港で釣っているのだ。
自分だけが釣れない事はいつもの事。
しかし、例えば、ジグヘッドの号数やルアーを変えるなどはしなかった。
正直、セイゴによく遊んでもらって満足だったから。







やはり、リールの重い感覚は前と変わる事はなかった。
意識していてもしなくても、どうしてもやりにくいと思ってしまう。
道具にはうとい私ではあるが。
少し調べてみようと思いウイスキーに手をやるのであった。





それでは





My Tackles

Rod  THIRTY FOUR Advancement HSR-610
Reel  DAIWA 13 CERTATE 2004CH  
Line  THIRTY FOUR Pinky 620g
Leader SUNLINE BLACK STREAM  #1.25






釣り満喫

10月1日(夜)~10月2日(夜)の日記











変わった魚を釣ってみたい。
これは、私の少年時代からの欲望かも知れません。
思えば、筏用のチヌ竿に小型のベイトリールを持って。
脈釣りで各地の堤防で釣りをしたものです。

その頃は家に大小様々な海水の水槽を置いていました。
美しかったり、珍しい魚が釣れるごとに、
アクアリウムは賑やかになって行ったものです。
魚好きの私の釣りでした。



おそらく、その頃に培った感覚なのでしょうか。
変わった魚、あまり釣れない魚、そんなのに強烈に心が動きます。
今でいいますと南方系でしょうか。
セイゴでしたら丸よりはヒラ、更にいうと星。
シオでしたら本よりはヒレナガと。
釣りの醍醐味が云々ではなく、手にすると意味もなく嬉しいのです。






少し前から力を入れている、ワームを用いたライトゲーム。
とても苦手な釣りを克服したくて、再開したのが懐かしいです。
特にアジを狙った釣りにはハマりました。
釣りをする中で、色々なアジが釣れる事を知りました。
その中でも、比較的に近場で出会える強烈なヤツ。
それが 「トンパク」 です。


機会あるごとにコイツを探し狙ってはきました。
しかし、なかなかその姿を見る事は出来ませんでした。
単純に出会いやすい時期というものがあるかも知れない。
そう思い、今年は少し早めにアジ釣りを始めたのです。
釣り方も考え、ポイントも自分なりに絞りました。
結果として、やっと釣りのピントが合い出会う事が出来たのです。
故に休みの度の台風も愛おしいと。
頭の中はこの 「トンパク」 でいっぱいでした。















前置きが長くなったが、ここからはいつも通りの日記となる。
連休ではない休みが取れ、心は南紀へとシフトし始めていた頃であった。
いつもの天気予報、波高をチェックするが芳しくない。
もしかすれば、僅かであればあの磯には立てるかもしれない。
否、その確率もかなり希望を持って見たものである。


悩んでいる頃、Taka氏より連絡があった。
氏もまた、ライトゲームの面白さに目覚め、
最近よく通ってみえるのだ。
「よかったら一緒に釣りしようぜ」
そのお誘いが決定打となった。
磯釣りは別の場所でも出来る。
仕事で遅くなったが、準備をして氏のポイントへと車を飛ばした。















トンネルを抜け、しばらく走ってそこに着く。
氏の車が見えてすぐ隣へと停めた。
あまり感覚は無いが、結構な月日会っていなかったようだ。
いつも元気な氏が久しぶりと手を振った。
早速、道具を持って氏の方へと向かう。
釣れた?ときくと、ポツポツとの事であった。
なかなか渋いらしいが、それでも釣れ続く感じの様である。
自身、このポイントでのアジ釣りはなかなか難しいと感じている。
結構な水深があり、潮が動けば川のごとくだ。
ストラクチャーが点在し、ブレイクか何か?
結構、手前で魚の反応がある。
そんな風に認識している場所である。
探るのにかなりの時間と忍耐が要求される。
故に難しいとなる。








この日はあまり考えずに始めた。
固定観念に縛られやすい自身であるからだ。
他の場所同様の探りからスタートする。
コクン、ビシッ!
いきなりのアタリからのアワセであった。
全く幸先良すぎである。
しかし、やはりというか、その後が悪い。
氏は隣でアタったアタったとキャッキャ言っているのだが・・・。
自身には全くもってアタりはしない。
これこそが何とも面白いところではないか。
タックルやライン、ジグヘッドやルアーの違い。
そして、釣り手の引き方などなど。
僅かな事の積み重ねが明暗を分ける。





今までであれば、何が違うのかと釣れている人に合わせようと試みた。
タックルボックスやルアーケースをひっくり返し、一心不乱でノットを組んだりとしたものである。
気がつけば釣れないか、ただただ慌ただしいだけで集中できないか。
そんな事ばかりだった様に思う。
よって、最近は自分の持っている物だけで探してみる事にしている。
本当にその日の正解はただ一つなのか。
他の道もあるのか。
それはやってみなければ分からない。

この日も釣れない中で色々な道を探した。
少ない引出しでしかないが、それでも、通うほどに色々と増えるものである。
そして、やっと自分の物でアタリを得る事が出来た。
後は 「再現性」 があるかどうか。
他の事をしてもダメでも、それをすればアタリが再び訪れるか。
喰い込み云々は後の話である。







結果、自分パターンは成立した。
それでないと、どうしても自分の釣りではアタリを得れなかったのである。
それは 「ボトムより少し上を高速巻き」 であった。
自身のハイギヤリールの選択の意味がここにある。



今回はルアーサイズでも違いが出た。
メインとしては2種類のルアーを使っている。
1.8” と 2.8” のものだ。
それぞれ、気になる色を何色か取り揃えている。
前途の自分パターンでは、 2.8” のものでしかアタリは出なかった。
色はさほど関係ない様子であるが、どうやらサイズはよく見ている様だ。
これで何匹かのアジを釣る事が出来た。
中には、20センチ強のも混じり、さすが深場の釣りだなと満足する。
しかし、Taka氏のアタリの多さとはかけ離れていた。
互いにショートバイトに苦しむが、どうやら、氏の釣りの方がそれが顕著であるのだろう。
ちなみに氏の釣りは私には止めているかの様に見えていた。
さすがの繊細さである!







時が経つにつれ、明暗の境あたりに妙な動きをするものが見えだした。
ヘッドライイトを照らしてみるが速すぎてよく見えないのである。
長さは10センチ位であり、魚のようにも見えるのだが。
たまに見せる動きから、おそらく 「蟲」 ではないかと考えた。
それにしても速い。
時折、護岸の影に潜むシーバスが反応している。
自身のパターンとの関係は定かではないが、高速で動く長い蟲をアジも意識しているならば?
無い話ではなかろう。











渋いながらも釣れ続いてはいた。
しかし、それでも、アタリが遠のく事はあった。
そんな時、半ば本気で笑いながら言う。
アオリの大群が押し寄せて来たぞっ!

鼻歌まじりでエギを投げる氏。
なんと!一投目からアオリを抱かせているではないか。
そして、二投目も釣った。
さすがに三投目は無かったが、飽きたと言ってまた黙々とアジを釣る。
アジを釣り続けては、「アオリの大群がやってきた」 と言ってまたイカを釣った。
アジも良型だしイカは美味そうだ。

我慢出来なくなり、エギが結んである氏のブランジーノを奪い取った。
わざわざ、右ハンドル仕様のイグジストのハンドルを左に付け替えてやった。
しかし、しゃくれどしゃくれど、自身にイカが釣れる事は無い。
すると、今度はまあまあサイズのミノーを投げてムツを釣っているではないか!
夜が更けていくにしたがい、だんだん、Taka氏の釣りが神憑かって行く。
おそらく・・・。























小物の神 がおりた。

















釣れなくてさすがにボヤキ出す私。
ボヤキながら釣る。
これが実に楽しい!
なかなか、おいそれと誰にでもというワケにはいかないのであるが。
いつもそんな釣りが楽しい、Taka氏に大感謝なのである。
気がつけば午前3時前。
後ろ髪ひかれながら氏と別れ、自身は次のステージである磯へと向かった。

















約一時間後に周辺のパーキングへと到着した。
スマートフォンを開け、最終の天候、波の確認を行う。
おそらく、予報よりも現実は荒れているだろう。
そう考え向かう先を決めた。
波に強い磯を知らないわけではなかったが、今回は渡船を利用する事にした。
全く寝ておらず、険しいルートが不安だった事。
(落ちれば死ぬ可能性が高い)
そしてなにより、そこで小物の餌釣りをしてみたかった為である。
家を出る時にしっかり磯竿を積んで来ていたのであった。












荒れた日という事もあり、渡船屋にいるお客さんは少なかった。
そしてまた、今までにお顔を見た事があるなという方達であった。
おそらく、釣りキチの常連さん方であろう。
出船するとどうやら、私が一番沖にある磯を希望している様だった。
他の方の渡礁は後回しにし、私が渡るのを今は最優先に考えて下さる様子である。
おそらく、一番浅い経験値の私を不安に思ってみえるのだろう。


目的の磯が近づくと自然と唾が音をたてて喉を降りて行った。
まるで、何かのアトラクションを目の前にしているかの様な錯覚を覚える。
ここが良いと伝えた事を少し後悔した。
いざ、荷物を持って船首を目指すと後ろから一斉に檄が飛ぶ。
そこは違う、今は待て! とそんな感じでタイミングを教えてくれた。
その声に合わせて一気に飛び移ると、足元を白波がギリギリにかすめて行った。
間一髪、無事に渡礁する事が出来た。



そこから更に高台を目指して磯を歩いて行く。
途中、波で待機を余儀なくされたが、それでも何とか一番高い場所へと辿り着いた。
荷物を紐解いていると、一段と大きなうねりが沖に立った。
手を止めて見守る。
うねりが磯を叩くと、とてつもない水の塊が這い上がってきた。
まさかと思う場所にいくつかの道具を置いていたが、波は悠々としてそれを飲み込んだのである。
磯竿こそ無事であったが、玉の柄が波に持って行かれてしまった。
これは海面から目が離せないな。
そんな感じでスタートする事になった。















波を見計らい、さらにルアーが飛び出さない様に気をつけて釣りをする。
簡単な様に思えるがとても難しい。
ルアーに気を取られていると、ふと、沖に立ったヤバイうねりを見逃しそうになる。
とても集中など出来なかった。
うねりが立てば一目散に上へと逃げる。
朝からそれを繰り返すばかりであった。


そろそろ、ヒラがサラシに付いてはしないかとミノーでチェックを入れてみる。
何度か通してはみたものの反応は無かった。
しかし、今いる立ち位置では、回収の際に絶対にルアーを磯に当ててしまうのである。
ボディーは傷だらけになり、フックの先はみるみる潰れて行く。
ジグに換えてもそれは同じ。
様々な層を自分なりに攻めてみたが反応はない。
潮位も落ち、風が少し変わったのを見て休憩する事にした。






























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少し静かになったとはいえこのサラシである。
間を置いてミノーを泳がせてみたが魚は出ない。
一度は風が緩んだが、今度それは沖からの風となって行った。
潮位が下がった分、何とか立てるのだがジグの泳ぎがぎこちない。
よって、潔く、いったんルアーを諦める事にした。
続いては本命の小物釣りである。
いつもの胴つき仕掛けをキャストして行った。
しかし、これが思いの外難しいのであった。











あて潮と言うべきか、単純にうねりが強すぎるのか。
沖へと投げた仕掛けは、あっという間に磯際へと押しやられてしまう。
僅かでもタイミングを見誤ると根掛かりしてしまう。
その加減が分からなくて仕掛けをいくつも失ってしまった。

少しでも潮が緩そうな場所を探すのだが。
糸フケを取って竿を立ててみても、まったくすぐに糸が緩んでしまうのだ。
ハンドルを巻きながらアタリを待つも何もない。
上げてみても餌はそのままの姿で針先に付いていた。
あまりに難しくさらに熱が入る。


磯上を行ったり来たりして、ともかくハニースポットを見つけるのに必死となった。
釣りが成立しつつ、魚が群れている場所はきっとあるはず。
青緑の海面からは分からないだけで、荒れていてもきっと魚はいるはずだと。
ともかく、躍起となってそれを探した。
しばらくしてついに見つける。
仕掛けを下していく暇がない!
落ちているその時から喰ってくるのだ。
小物天国に出会う。











一発目は真っ青なベラの仲間であった。
赤いベラも釣れたし、穂先が舞い込むと尺を超えたアイゴがヒットした。
磯竿のしなりに不慣れな自分はそのファイトを充分に味わった。
あまりの忙しさに手先もウエアもオキアミの汁だらけとなる。
臭くて嫌なのだが釣りは止まらない。
それでも、ちょっとタイミングを誤ると根掛かりとなった。
道糸3号がなかなか切れてくれない。
沖へとキャストするとまたアタリが無くなる。
おそらく、魚がいないのではなく、イメージとは裏腹に仕掛けが立っていないのかと思う様になった。
竿を立て糸を張っているのだが、おそらくはちゃんとなっていないのだろう。
手前の攻防戦のみがその時の切り札となった。





























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小さくても嬉しい魚が釣れました。
やったね!
いつか手軽な方法でもう少しサイズアップしたいと思っています。
































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よし!っと本命登場です。
グッドサイズに自然と笑みがこぼれます。
お腹パンパンですね。













夢中になっていて気づかなかったが、沖からの風はどんどんと強さを増していたのであった。
おまけにどうやら満ちてきた様子である。
急に立ったそれを見逃してしまった。
磯へと押し寄せ、グンっと大きく海面が下がったのを見て後悔した。
おそらく、もう間に合わない。
竿を持ったままで、その場の出っ張りにしがみつくのが精一杯であった。
ドゴーンっという音とともに青い塊が押し寄せる。
刹那、強大な力が自身を包んだ。
持って行かれまいと岩をつかむだけであった。
一瞬の事であったが、タックル以外すべてが海へと消えた。
おそらく、ルアーに換えてもこれ以上は無理だろう。
荷物を片付け、すぐに来た船に乗って撤収する。
いや、それにしても餌釣りが楽しかった。
































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ずぶ濡れになってしまいましたので、常連さんにきいて温泉を探しに来ました。
安い方ならこっちかなとのお言葉にあれよあれよと着きました。
平日の真昼間という事もあり、お客さんは自分だけです。
ワクワクしてのれんをくぐりました。





























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思わず 「ウワァ~」 な景色です!
何か海の色が南国の海みたい。
素晴らしき景色を見ながらゆっくりとお湯につかりました。
あぁ極楽極楽。















少し仮眠をして最後のアジ釣りへと向かった。
最近、あるきっかけで、スペシャリストである、W氏とよくお話をさせて頂いている。
尊敬している氏とお話しできる事自体がまず嬉しいのだが、
およそ、どんな釣りにも明るくて、そのエピソードの数々に感動する事ばかりなのだ。

自身が今通っているのはアジの釣り。
磯からは遠ざかっている為、そちらを中心に自身の事もお伝えさせて頂いている。
先日、この、W氏のポイントについて教えて下さった。
場所が変われば釣りが大きく変わる。
最近、それをとても実感している。
果たしてどんな釣りとなるだろう?
とても気になるので、まずはそちらへと向かう事にした。











ポイントに到着すると他に人は居なかった。
駐車スペースに車を停め、結構歩いてその場に立った。
早速、釣りを始めると間断なくネンブツダイが釣れてくる。
物凄い数の彼らが集っている様子である。
レンジを変えようがアクションを変えようが、釣れてくるのはこの金魚達ばかり。
アジは居ないんじゃないかと錯覚する程である。

しばらくすると、若いアングラーが三人やってみえた。
丁寧にご挨拶され、三人並んで釣りをスタートされる。
っと、いきなりヒットがあり、ロッドを曲げて巻き上げてみえるではないか。
なんと、私が釣る事が出来ないアジである。


それから、約30分の間、彼らはアジを連チャンで釣って行った。
やはり、自身に釣れるのはネンブツダイのみだ。
まるで悪夢を見ている様であった。
そんな彼らもパタっと喰いが止んでしまう。
そして、帰ろうといってサッと帰ってしまった。
何という効率の良さか!
完全に自信喪失して移動するのだった。












最後に向かったのは、自身の好きな 「トンパク」 のポイントである。
開始から、やはり、5投くらいは金魚の連発であった。
先程の悪夢が再びよみがえる。
頭をリセットし、トンパクの事を考えてのみアクションを刻んだ。





























20131002_222621














コン、ビシッ!
ジィィィーっと狙い通りに乗った。
目まぐるしく変わるパターン。
分刻みで変わり行くレンジ。
ただただ、夢中になって釣りを続けました。









しかし、その引き。
よく引くなんてものじゃない。
縦横無尽に走り回り、走れなくなると足元深く突っ込むその姿。
まさに、磯のあの魚とそっくりではなかろうか。
同時に釣れるマアジよりも、3センチは小ぶりだろう。
しかし、数段上のクラスのファイトを見せる。
それがまた、私を熱くさせている理由だ。
時間など忘れ20数匹の捕獲に成功する。
今回は夢中になっていたので他の撮影は無い。
家で撮影したものをご紹介させて頂く。



























20131003_094740













一番上がマアジです。
二段目からがトンパクで、三段目は絞めたものです。

画像では分かりにくいと思いますが、
まず、釣れた時の色が違います。

暗闇にいてさえ、
トンパクはその魚体が青光りしているかの様に見えるのです。

体型は小さいながらも、
とても肉厚で砲弾の様なシルエットをしています。
マグロを彷彿とさせるかたちと言えば伝わりやすいでしょうか。
素手で触った感じは、ツルツルしていて粘液もより多い様に思います。

























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エラを開けますと、特徴的な突起が見えます。
この突起は骨の様に硬いものではありません。
身の延長という感覚です。














今回は一日の休みではありましたが、ともかく、殆ど釣りをしていました。
エギングに夢中になっていたあの頃を少し思い出しました。
無心になって糸を垂れる事。
最高に心が洗われますね。
とても楽しい一日でした。





それでは




My Tackles

Rod  THIRTY FOUR Advancement HSR-610
Reel  DAIWA 12  LUVIAS 2004H  
Line  THIRTY FOUR Pinky 620g
Leader SUNLINE FLUORO #1.25




浮気調査

9月24日の日記










最近、結構マメに釣りに出かけています。
暇ができましたら釣りにとまわしていますので、なかなか日記を書くことが出来ませんでした。
訳あってしばらく行けそうにありませんから、順に書いて行こうと思っています。
よろしければご覧ください。


















前回のシーバス釣行では全く何の手がかりも得る事は出来なかった。
只々、難しい。
それが本音である。

親しくして下さる先輩、友人の幾人かはその道のスペシャリストだ。
皆、一匹狼である。
私がいう 「一匹狼」 とは何か?




社交性が無く、独りの世界で釣りをされている訳ではない。
どちらかと言えば、羨む程に社交性に富み、人間性豊かな魅力的な方々であると思う。
どういう意味か。





それは己の信じた事を独り突き進むという事。
たとえ一人であっても、その行動力が鈍る事は無い。
「情報」 に疎い訳でもなく、それを取り込みつつも自身の信ずるものを貫く。
平たく言えば、己がここだと思う場所で己の釣りで何かを見出すという事。
来る日も来る日も通う。
時には十何時間も打ち続ける。
一年、二年とそれを重ねて行く。
良い日も悪い日も越えてきた。
気づけば10年。
分厚い歴史となる。








釣れない、分からない、釣りたい。
だから、教えてもらうのか!?
訊ける訳がないではないか。
一生懸命に追い求めているからこそ、自然と色々と教えて下さるのではなかろうか?
釣果など関係ない。
うまい言葉もいらない。
私はそう思う。





















この夜、自身の心は揺れていた。
勿論、鱸と出会いたい。
そしてまた、繊細にして大胆なる、アジを釣りたくもあったのである。
考え絞ろうにも答えは出そうにない。
二つの道具を持って出かけるのだった。
後は現地で決めようと。














休みの度に、台風だか温帯低気圧がやってくるので愛おしい。
雨は無くとも海は時化ている。
まずはと、川を見に行ってみる事にした。











到着当時、潮位はしっかりと高かった。
場所に立って空気を感じる。
海の音は轟々と聞こえている。
暗闇には溢れんばかりの水、そして大きな流れがあった。

怖い。


率直な感想である。
自然が怖い、そして心霊が怖い。
感じる自身が嫌になる。
おそらく、今、入ったら少しばかりの何かを得るだろう。
しかし、どうしても超える事は出来なかった。
いくら、諸先輩がたの釣行を語ってもである。
非科学的水難事故などまっぴら御免だ。























よって、9月11日の釣果を期待して移動した。
結果はどうか?
数時間、静のフォールの釣りを展開して四匹であった。
「ルアー釣りのエキスパート」 であると信じて疑わない、
友人の、TAKA氏の前日か前々日の釣果は8匹。
やっぱり、どうにもの様子である。










この頃から、アジの日ムラを意識し始めていた。
業界いうところの、アジは青物なんて事はシカトでいい。
神出鬼没!?
さあね。
海、そして餌の動向と群れの気持ちでしょう。
結局、行くしかないんですから。








それでは








しばす奮闘復活

9月22日頃の日記









毎日バタバタしていますと妄想が頭の中を駆け巡るのです。
アレ釣りたいコレ釣りたいと。
何か無性に鱸が釣りたくなっていました。
お休みしていた釣りに復帰です。



















三連休の確か中日であった。
この九月は三連休が多い。


二度か三度か?
どちらでも良いのだが、私の仕事ではそれらが要である事は間違いないのだ。



そうはいえ、友人、知人はみな釣りに行っている。
そして、素晴らしい釣果を残されていた。
たまらない。



仕事で完全燃焼出来ればまだ良い。
しかし、わたしの生業はまさに 「釣り」 なのだ。
気持ちばかりが空回りする。
行かねばなるまい。
行かなければ正気を保てない。
チョッとオーバーすぎるね。















迷いつつも数時間後には好きな川に来てしまった。
台風、台風、台風と。
そのたびに地形は変化する。
何故にか雨が降れば釣りにならない。
なるのか、ならないのか!?
はたして、それさえもが自身の迷いの中にある。
もしかしたら、釣っている方々もみえるかも知れない。











僅かに数回の釣行で何かが見えた気になった。
おそらく、その要点は間違いではないだろう。
一番の問題は、それが今は生まれないことだろうか。
否、自身の目線ではそれが見つけられないでいる。
そして今宵もそれは同じであった。













たった何度か通っただけで分かった気になるな。
良かった事を探そうにも、自然は絶えず変化しているのだ。
同じ日などここには無い。
それでも、分かろうと一生懸命になる気持ち。
いつか辿り着きたいと。





釣りって本当に面白いですね。

それでは







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