2013年12月

12月17日、18日の日記









前回の釣行では幸運にも釣果を得る事が出来ました。

開始から、約2時間後のヒットであり、
魚が傷むのが不安で、思いの外早く磯上がりする事になったのです。
気持ち的にはもっと長く釣りをしていたかったのでした。


それから、早一週間が経ちましたが、その気持ちに変わりはありませんでした。
朝から夕方までずっと釣りをしたい。
この釣りがよくわかりませんし、試してみたい事も沢山あるのです。
よって、今回もチャレンジしてみる事にいたしました。



















仕事に追われ、釣行寸前まで天気予報を確認していなかった。
どうやら、低気圧の影響だかでかなり荒れる様である。

一日目は大丈夫か!?
あまり天気の事は分からない自身。
二日目の方が厳しいだろうなと思う。


ならば、ジグで一日やるならば初日が良い。
さすがに、冬の冷たい雨の中、丸一日やるのは身体にも良くなさそうである。
そして、何より、荒れでは自身の好きな場所に行ける気がしなかった。
他の誰かは大丈夫でも、私ならば事故を起こすかも知れない。
怖いからこそ 「マイペース」 で良いと思うのだ。

















今回は空が明るくなって来た頃に山に入った。
ヘッドランプ無しで何とか行ける位の時間である。
曇りの予報である為、それでも、何とか完全に明るくなる前には着くだろう。
一日やるつもりなのであまり気にしない。









今回もスタートはプラッキングとした。
ルアーを結ぼうとボックスを開けて呆然とする。

ありゃ!
間違えて、ナブラ撃ちの方を持って来てしまった様だ。
お気に入りのポッパーが無い。



仕方なく、ミノーとペンシルでちょっと探ってみる。
チェイスが無いかと海面を覗くが特別な事は無かった。
キャストしてルアーが着水すると、ざわざわと水面が揺らめく。
結構な数のベイトが岸際に集まっている様子である。
たまに海鳥が飛来しては、ホバリング飛行をしながら何かをついばんでいる。
しかし、鳥以外、ベイト達の存在を脅かすものは無さそうであった。
もしかすれば、もう、既に終わっていたのかも知れないが。







プラッキングを早々に終え、ジグの釣りへと移って行った。
今日は少し立ち位置を変えてみる事にした。

目に見える流れもあるし、海底がどんなかを知ってもおきたかった故である。
どうやら、こちら側には所々に根が沈んでいるらしかった。
ジグを沈める際、不用意にラインを出しすぎるとジグが根に触れるのだ。
根掛かりする程ではないが、シャクリ始めにガツッとなってしまう。
回収して、リーダーとフック先を確認するが傷む程の事は無かった。
ジグ自体が岩などの間に入ってしまうのかも知れない。



数時間の間、色々と試してみたが何も無い。
いよいよ、潮も動かなくなって来たので少し休憩する。
































20131217_091000













今日はお弁当を持ってきたのでした。
ただのコンビニ弁当です。
でも、朝から運動して、磯で食べるお弁当は美味しいですね!

小一時間ほど仮眠して後半戦に臨みました。











しかし、それから先も何も起こす事は出来ないのであった。
遠くの磯を見ると、数羽の海鳥が群がっている。
それを見ていたのは私だけではない。


遠くのあちらこちらから、それに気付いた海鳥がやってくるのだった。
だんだんとその数は増えて行き、最終的には20羽近くの数となったのである。
めいめいが海面に突っ込んだり、ホバリングしながらついばんだり。
中には海に舞い降りて休むものもいた。
いわゆる 「鳥山」 となってはいるが、
そこに、ボイルが起こるのを見る事は無かった。












磯から上がり、漁港の一角に車を停めて休憩する。
ここでも、数多くの海鳥たちが飛んでいた。
筏の上で羽を休めるものもいる。


時折、ギャーギャーと鳴きながらブワっと団子になって飛ぶ。
海面すれすれで飛び交っているのである。
餌を獲るものもいるが、その多くはやかましく羽ばたいているだけ。
やはり、ここでも海面を割る魚の姿は無い。




その光景を長く見ている内にそれがコミカルに思えてきた。
今まで自身が見た 「鳥山」 とはどうも違っていたからだ。
それは、また違うものと決めつけてしまったのである。



そんな光景が面白くて、携帯で動画を撮っていた。
それを先輩にお送りして、今日の状況をお伝えしていたのである。
小さいフィッシュイーターへの鳥山かな? なんて冗談を言っていた。
まさにその時である!

突如として一発のでかいボイルが沸き起こった。


二発、三発とそれから連続して行く。



そこまで見終え、急いで車を降りたのは言うまでもない。
しかし、万事休す。
タックルはご丁寧にも、ちゃんとケースに入れて片付けられているではないか(笑)
誰でもない、この私がやった事。
まったく、油断も隙もあったものではない。
またしても 「今日の教訓」 となった。




教訓その一

LINEをしながら 「全然あきません」 などと言っていると目の前で沸く。



ちなみに今季、三度目だからたぶん間違いない。














真っ暗になったので、明日の釣りをどうするか落ち着いて考えねばと思った。
食事をしながら考えようかと思ったが、あいにく、今のお腹が求める店が無い。
店を探している内、あれよあれよで着いてしまった。




























20131217_193122













私の撃沈定食といえばコレです。
今宵も美味しかったれす。














食事が済んだら・・・。
考えようと思っていた、明日のプランなどどこへやらであった。
まずは 「アジ釣り」 しとかな!っとチョット。


かなり潮位が低く渋い状況であったが、それでもたまにボイルが出る。
表層ではとても喰い込みが悪く針掛かりしない。
反応が無い事はないが、どうにも自身には掛けられないので諦めた。
中層は反応が無く、やっとアタリを得たのは底であった。
底を這わす様な釣りであった。



最大サイズは26~27センチ。
秋に居た魚が大きくなったのではと思った。
毎日、豊富なベイトを食べていたのだろうか。
丸々と太り、脂ののり方が凄い。
数は釣れなかったが、とても良いお土産となった。


















あくる朝、午前4時半にアラームで目を覚ます。
南紀特急は海風に揺られていた。
目が覚めてくると、天井に打ち付ける雨粒の音にも気付く。
酷い雨風の朝であった。
自身ではこの朝の磯ジギは無理!っと二度寝する。
寒いし危ない。
勿論、言い訳である。

































20131218_081445













明るくなって雨風がすこしマシになったので来てみました。

海を見ると波は殆ど有りませんでした。
岸際にもサラシは殆ど出ていません。
ただ、沖は不気味な感じがしました。









それでは!と思い、磯へ行く前の用を足す。
今日はお腹も調子良い。



駐車スペースに車が無かったので大丈夫かと思ったのだが。
もう一度、波を見ておきたくなって違う場所から覗いてみる。
残念ながら、行きたいところには先客がおみえになられた。
違う磯へのパーキングへと移動して、いざ用意を始めるとお腹がギュンっとする。




あら!?


なんで、今、リーゲーさんですの???



あかん! あかん!!



っと、何故か前かがみにになってトイレへと猛ダッシュ。





しばらく個室で苦しみ、ある悟りをひらいたのである。

きっとこれは、
今日は磯に行ったらあかんっていう 「サイン」 なのかも知れないなと。

自身がそう感じたらそれまで。

安全そうな場所に何か無いかと車を走らせた。













しばらくすると、大量の鳥たちの姿が見える。
あっちにも、こっちにも、凄い数の鳥たちが群がっていた。

道路脇に車を停めてしばし見つめる。
やはり、今日の海にも水飛沫をあげるヤツらはいない。
昨日の事がある為、それでも投げてみようと思った。
磯でない場所で届きそうなところを思い浮かべる。
そしてすぐに急行する。






































P1030154












OH MY GOSH !!!





ゆっくりとそこへと向かいますと、
シュザー!っという音と共に南紀特急が大きく傾いたのでした!!
意味が分かりません。



車から降りてみますと、砂利の中にバンパーまで埋もれた姿がそこにあるのでした。
南紀特急、まさかの座礁であります!
否、いわゆる 「にえこんだ」 ってやつであります。

呆然と立ち尽くしていますと、大雨の中、一人の方がみえました。



「すいません、そこ、ちょっと前に(砂利)置いたとこなんですわ~」



見た目、何の違和感も無かったし、パイロンなども無かった故に気付かなかったのです。





その後、この作業員の方の助けで無事に脱出する事が出来ました。
誠に有難うございました。
本当、落とし穴に落ちた気分でした。
もう帰ります。

























P1030160













やがて、帰路を行くと、こんな光景が目に飛び込んできます。
うまいタイミングで信号が赤に変わったので撮ってみました。


































P1030162













釣り人の噂で聞いてはいましたが・・・。
えらい事になっています。
乗組員さんたちは無事でしたでしょうか。
先程の事もあり、なんか他人事とは思えません。
































P1030163













先程の場所からはかなり沖に見えたのです。
少し進みますと、なんと、岸からかなり近いではありませんか!
後のお話では、結構な油が海に流れたとの事でした。
生態系や漁業などに影響が無い事を祈るばかりです。

















三重に帰り、このまま行けば午後からゆっくり出来るなと思った。
しかし、よく考えれば、二日目の今日はまったく糸をたれていない。
これはさすがに良くない。
そう思い、湾奥のポイントへと向かう。

現場に着くと誰も居なかった。
それもそのはず、酷い風で雨が真横から打ち付ける。


ナブラを想定して、キャスト練習とルアーを投げてみた。
これが、まったくもって飛距離が出ない。
沸きそうな場所は風を正面に受けるか、真横から受けるかのどちらかである。
ジグという選択肢をとってさえ、まともに投げる事が出来ないでいる。
これでは、よほどの接近戦でない限り、投げ込む事も難しいだろう。





待ち時間、マイクロジグで遊んでみた。
投げてシャクれど何もない。
何かは釣れそうだが、全く何もないのだった。
そこで、振り子の様にしてジグを放り投げてみる。
落とし込み、可能な限り、垂直へとラインの角度をとってみる。
オフショアは全く経験が無いが、バーチカルという感じかも知れない。




そこで、スローにジグを動かしてみる。
すぐさまアタッた。
釣れたのは15センチ程のカマス子であった。
連続して釣れ盛り、ピタっと終わる。
いかにもな感じである。




その後も探り続けていると、他の魚たちが反応してきた。
フエダイの仲間に、アカハタやオウモンハタなど。
基礎部分に隠れているのか、ジグの動きにつられ浮いてくる様であった。
キャストしてはこのネチッコイ動きを出せそうもない。
やはり、ラインの角度とジグの動きは重要なのだろう。










一度だけ近くで沸いたのだが、届きそうになかったので諦めた。
風が穏やかであれば、射程圏にあった場所なので残念である。
少しだけと思って立ち寄ったが、結局、日暮れのその時まで居たのだった。
冷たい雨でずぶ濡れとなった。
歯を食いしばりながら、ずっと、海鳥を見つめていた。
今までより少しだけ、鳥の事を学ぶのであった。








それでは








磯ジギング

12月11日の日記











日々の疲れか、はたまた心労か。
かなり調子の悪い毎日が続いておりました。




頭はガンガンとし、両耳の奥も激しく痛みます。
唾を飲むと、耳の中でバカバカと音がする。
リンパ線も腫れて、首の付け根がとても痛いのでした。
肩がまるで石の様に硬くなってもいました。

間違いなく熱がありそうですが、測るとそれを見て更に弱りそうです。
毎日の勤務もかなり辛いものでした。
しかし、釣りへの気持ちは盛り下がる事はありませんでした。






本当は今回も二日間の連休をもらってはいました。
ですが、あまりにえらくて体が動きません。
職場から戻りちょっと横になると、そのまま動けなくなってしまいます。
諦めて、素直に早く眠る事にしました。















翌日、昼前くらいから近所の海を見に行きました。
風も冷たく、いくら重ね着をしていても震えが止まりません。
人の多さにも気持ちが萎えてしまいます。
急いで家に帰り、汗をかくほど厚着をして再び寝る事にしました。
だいたいの熱ならこれで下がってしまうのですが・・・。














目を覚ましたのは午後10時頃であった。
ベットから立ち上がるとすぐに目まいがする。
どうやら、熱はまだ下がってはいない様だ。
起きてすぐ、胃腸の違和感を感じてトイレへと向かった。
昨日までは無かった症状である。




ここで、大事をとって休むのが大人であろう。
良くなってから、気持ちよく釣りに行った方が良いと。
勿論、それは自身にも分かってはいる。
しかし、今、釣りに行かないならば気がどうにかなりそうなのだ。
一日家に居ても、どうせろくな事を考えないだろう。





海に行きたい。


磯に立ちたい。






それだけである。
狂っていても構いはしない。
それが 「俺」 なのだ。
どこまで行っても、自分は自分でしかない。
















いうことをきかない身体に鞭を打つ。
まずは釣りの準備だ。
そこで、ふいにジグが頭に浮かんだ。



おそらく、ここ最近はまるでキャスティングしていなかったせいだろう。
もしくは、単純に自身の好きな釣りがやりたかったのかも知れない。




それが何にせよ、その気持ちに従うのみである。
ゆっくり、落ち着いて投げ続けたい。
細かな変化をラインを通じて感じ、思いつく限りの事を試してみたい。
いつやって来るか分からない回遊を待つ。
そんな釣りにも醍醐味がある。

今日は自身の釣りをしたいと思った。















コンビニへと着いたのは午前3時過ぎであった。
飲み水を買おうと中に入ると、途端に気分が悪くなってくる。
急いでトイレへと駆け込みしばらく苦しんだ。

買物を済ませ、外に出るが足に力が入らない。
しっかりと暖房のきいた車内であっても、震えが止まらないのである。
動きたくても動けない。


震える手先でパーキングの片隅へとハンドルを向ける。
後部座席を倒し、毛布にくるまって祈った。
どうか、起きた頃には良くなっていますようにと。
そして、すぐに眠りへと落ちて行く。











再び目覚めたのは午前7時過ぎであった。
きっと、祈りが通じたのだろう。
先程までの事が嘘の様に楽になっていた。

朝のチャンスタイムを逃してしまった事にも悔いは無い。
否、むしろ、その方が自身には好都合である。
マズメに心乱される事もない。


そして、危険な磯へのルートをより安全に歩む事が出来るのだから。
まぁ、なる様になるだろう。
















そこから、磯へは一時間以上の時間を要した。
楽になったとはいえ、いつもより、体力も注意力も確実に落ちている。



落ち葉に滑らぬ様、岩を踏み外さぬ様に一歩一歩進んだ。
それでも、途中、あわやという場面に遭遇する。


石の間にブーツのつま先が入ったのが分からなかった。
身体は前に行こうとしているのに、足が挟まって行かせようとしない。

足が抜けた瞬間、勢い余った身体は大きく前方へと投げ出される。
もし、そこに一本の細い木が無かったなら。
きっと、その崖から転落していただろう。
間一髪で、その枝の様な幹を抱いて事なきを得た。
油断は禁物である。


更に注意し、
一つ、また一つと難関をクリアーして行った。
残すはあと一つ。
それを超えれば立ち位置が見える。


















釣りを開始し、まず、プラグを数投だけキャストしてみた。
手前から沖に向け、流れが強く走っていたからである。
そして、すぐに見切りをつけた。
今日のテーマであるジグへと移行して行く。





約二時間ほど、キャストポイントを変えたり、ジグを交換したりと探ってみた。





プラグ同様、ジグの形状や重心が変われば、その動きも大きく変化する。
そして、その動きが自然なかたちで出る様にと、釣り手が操作してやらねばならない。
しかし、頭では分かっていても、それはとても難しい事である。
その動きが見えないからに他ならない。





見える深さで動かしてみて、
はたしてそれが、遠く深い、沖のキャストポイントでならどうか?
おそらく、ラインの角度も違うし、まず、潮そのものが違うだろう。
良い流れがそこに生まれ、
ジグ、そして操作がうまく合致した時、やっときれいに泳ぐのではないかと思う。

しかしながら、それを感触で分かるほどの経験も無い。
分からないから投げ続ける。
色々と試してみる。
そうして、色々と考えて行くのが心地よい。
体力の消耗はご愛嬌だ。















アクションやジャークに変化を加え、
ジグのタイプを変えてやっていると、時に混乱して分からなくなって来る。

そんな時、自身は今までで一番釣れたジグを結ぶ様にしている。
そして、釣れた時のアクションを思い出してジャークさせるのだ。

私のセオリー通り、この時もそうしてみる事で頭をリセットさせた。
すると、どんどんと振り上げるロッドに重みが増して行く。
動かす腕には厳しいが、絡む様な強い潮が流れだしたのであろう。
良い感じだと無心になって行った。










やがて、軽く入れたワンピッチジャークが抜けた。


しまった!!



ハッと我に返り、すぐさまパニックアクションを刻む。



追い続けろ!!




パタと止め、次のジャークを入れようとした時であった。




























ズドン!

















喰った!



この衝撃感がたまらない。




追いアワセを入れ、僅かの間だけ置く様にしてきいてみる。
この感じ、おそらくは良型だろう。












それから、すぐにリール巻き殴って行く。
ハンドルを巻く手が重い。
すかさず、ポンピングで引き上げるとロッドが綺麗な弧を描いて行った。


竿で上げ、リールで巻き寄せて行く。
近づくにつれ、ヤツの鼓動が硬く、強くなっていった。

ピタっと止まり、グンっと穂先を煽る。
たまらずに悲鳴をあげるソルティガ。
スプールを押さえ込み、ドラグノブを何回転もさせて止める。






二度ほどそんな事があり、当初の二倍ほどドラグは強くなっただろう。
やっと、ラインが止まった。



しかし、なかなか上がってこない。
息は乱れ、腕や足もガクガクと痙攣してくる。
だがしかし、ここで休む訳には行かないのだ。
巻く度、時折、ゴンゴンと首を振る素振りをみせるヤツ。

テンションが抜けては怖い。
ハンドルを巻き続ける以外には無かった。












海面へと突き刺さるラインがどんどん近くなっている。
海中のラインの角度までは見る事が出来ないが、
もう、すぐそこに沈み根の張りだしが迫って来ているのだ。

きっと、このままでは、メインラインが岩に触れてしまう。
もう、ヤツも 「引く」 という力は残されてはいない。

しかし、ただただ、巻き寄せるのが重いのである。
これが深さというものなのだろう。















やがて、海面へとその姿を見せたヤツ。
暴れもせず、その腹を浮かべて横たえた。
足場が高く、自身には抜き上げる度胸は無い。
震える手でギャフを持った。

何とか柄を伸ばすものの、海面へ差し出したそれの重いこと。
利き手でさえ、とても真っ直ぐには持っていられないのだ。
何度も何度も掛けそこね、やっとの思いで貫く事が出来た。









































P1030127
























































20131211_100854














メジロ 83センチ 6キロ !!




やっと、三重の磯で、メジロさんに出会う事が出来ました。
好きなジグで釣れてくれた事。
その二つに感動です。

やったね!!
































20131211_101327













この、お腹まわりの感じがたまりません。
ムッチリ!














ただただ、嬉しくて写真を撮った。
手足はしびれ、完全に息があがってもいる。
少し動くのさえも一苦労であった。

平たい地形の場所まで移動し魚を絞めて行く。
感謝を込め、昇天の儀式を丁寧に進めて行った。
おそらく、釣れてからは20分は経過したろう。
最早、魚は居ないだろう。
そう思った。
しかし、それは間違いであった。












同じキャストポイント、同じ流れ、同じ泳層にてまたもバイトを得る。
抜けたり、ガンッ!とした衝撃がいくつかあった。

すぐにジグを回収し、一旦、大きく深呼吸をする。
どうも、リズムが良くない。


ついでに、再度、ドラグチェックもしてみる。
感覚ではおよそ、10キロ強といったところだろう。
不用意なランに焦らないで済むはずだ。











再度、キャストをし、今度は自分の好きなテンポを意識して動かした。
すぐさま、ゴンっと来たのでフッキングを叩きこむ。
ドスっという手応えとともに乗った。
一度ならず二度までも。
ジグで、最も自身が興奮する感じである。




先程のファイトがあったせいか、二度目はずっと速く浮かせる事が出来た。
水面に現れた魚を見ると、サイズも少し落ちた様に見える。

ギャフがうまく決まらず、
一度は抜いて岩の上に置いたのだが、暴れてまた海に落ちてしまった。
残念ながら、再度のギャフ掛けの際にフックアウトしてしまう。











続投すると、またもやヒットがあった。
きいた感じでは、先程の魚と同じ位に思われた。
しかし、どんどんと体力が落ちて行き、ファイトがとても辛い。
ギャフを伸ばすと、潮位が落ちた為か、最早波が上がらないと届かなくなっていた。
仕方なく、この一匹は抜き上げて獲った。
血抜きだけしてすぐに戻る。












さすがに、この頃になるとバイトは遠退いてしまう。
2~3投して、僅かに一度、違和感が走るといった感じとなった。


そこで、先程までの泳層を意識的にズラしてみる事にした。
より浅いところまでジグを泳がせてみたのである。


より浅く、より近く。
先程と同じロッドの角度、ジャークパワーでは良くないだろう。
それも意識して変えてみた。
もう、追ってはこないかな?
そう思った刹那、カウンターぎみに魚が乗る!










一瞬、ききながら 「嫌な」 感じがした。
浅場とはいえ、そこは、深い水の中での事。
また、掛けた地点が先程よりはずっと近いのである。

正直、今までみたいに無事に寄せて来れる気がしないのであった。
そして、がむしゃらにシャクッていた為、すでに息が上がっている。
じっとしていれば、そのまま少し休めるだろう。
そう思い、止めたままでじっとしていた。












まさかであった。
おそらく、ヤツは我に返ったのだろうか。
ゆっくり、強く、穂先を絞り込んで行く。
そこで、自身は 「止めていられるだろう」 との確信があった。
出せる訳がないと。




強烈な力で、深みへと潜るヤツのおぞましい程のパワー!
ギイィィィィー!!っと逆回転するスプール。


瞬間的に竿を真っ直ぐにされ、磯から落ちない様に踏ん張るのが精一杯だ。
そんな、ソルティガの悲鳴を聞いたのも約5秒間であった。



ガサガサっとした感触の後、フッと張りつめていたものが無くなる。
その瞬間、ハッっと声にならない声が自然と出た。
ヤツに主導権を与え、走らせてしまったのは全くのミスではある。
しかし、このドラグをいとも簡単に出すのはやはり普通ではないだろう。









不思議と悔しさは感じなかった。
むしろ、清々しささえ感じていたろうか。
凄い魚がいる。





磯で初めて魚に切られた事。






素晴らしい体験がやっと自身にも出来た。
きっと、それが、前途した様な気持ちにさせた理由かも知れない。














新たにジグを結び、すぐにチャレンジしたが、違和感が一度あったのみで終わる。
これ以上は魚がもたない。
後ろ髪引かれる思いで磯を後にする事にした。
魚を背負うと、ただそれだけで苦しかった。
帰り道、何度、休んだか分からない程である。
気をつけながらゆっくり下山した。
































P1030135













二匹目の魚から出てきたベイトです。
トウゴロウの他、アジも食べていた様子です。
はたして、ジグは何に見えていたのでしょう。
食性なのかリアクションか。
気になるところです。


























P1030138













上の魚の方が美味しいかと思いましたが、
実際、明らかに下の魚の方が美味しく思いました。

昇天の儀式は同じ風にしたつもりではあります。
単純に、昇天してからの経過時間の違いによるものかも知れません。
地磯にて、いかにその鮮度を保つか?
それも模索してみたいと思います。
滅多と釣れませんけど(笑)















磯から上がるとすぐ先輩と出会った。
釣果をまるで自分の事の様に喜んで下さった。
それがまた、とても嬉しかった。


夕方の釣りをご一緒させて頂く予定であったが、
急用が出来た為にそれは叶わなかった。
自身はせっかくだからと、プラッキングにてチャレンジした。
しかし、残念ながらバイトは無かった。










滅多にない釣果。


しかし、それがあるから、また夢を見て通う。

磯ジギング。

たまらない。







それでは

My Tackles


Rod   MC Works RAGING BULL 100XF-1
Reel  DAIWA 10 SALTIGA 5000
Line   YGKよつあみ PE #4
Leader   VARIVAS NYLONE 80LB







翻弄されてみよう

12月3日、4日の日記










11月末の事でした。
ホットラインにて耳を疑う様な話が飛び込んできたのです。


なんと! 
近場にて大型青物が釣れているというではありませんか!!
メジロクラスがあるという事は知ってはいました。
しかし、このお話にはさすがに絶句してしまいました。






正直、驚きはしましたが、
釣りに行きたい!とはこの時は思わなかったのです。
何といいますか、かなりの抵抗感を感じたのでした。
しかし、お話を伺っている内、これは挑戦しておくべきかも知れない。
段々とそんな風に思う様になって行ったのです。


ある意味、
今のテーマである 「柔軟性」 を養うにもタイムリーすぎるではありませんか!
「ローカル青物師」 の私といたしましても、チャレンジしない訳にはまいりません!(笑)
そんな事でしばらく挑戦してみる事になったのです。
















とはいえ、すぐに飛んで行くという訳にはいかなかった。
近くても、そこは自身にも仕事というものがあるからである。

先輩方、そして仲間はすぐに向かわれた。
ホットラインを通じて、状況はお伝え頂く事が出来た。
残念ながら、この日はチャンスらしいチャンスは無かったとの事である。
頭の中にその光景が浮かび上がり、なかなか仕事に集中する事が出来ない。
午後からの時間がとても長く感じるのであった。












その後も出勤の日が続く。
そこで、早起きして、出勤前に海に向かうという事に決めた。
これは自身にとって初めての事だ。

「殆ど寝ずに釣りをする人」 と私の事を思ってみえる方も多い様ではあるのだが。
実のところ、朝は非常に苦手なのである。
案の定、1時間ほど寝過ごしてしまう。



それでも、
午前6時には現場に着き、リミットの午前8時位まではいた。
キンっとした冷気に包まれ、朝の陽の光を浴びるのは気持ちが良い。
気がつけば、Taka氏も隣に立っている。



しかし、海に青物からのサインを見る事は無かった。
おびただしい数のスナメリの捕食を眺めるのみであった。
勿論、そんな光景すらも初めてである。

確か、そんな日を二日間ほど過ごしたであろうか。
その間、まったくキャストをする事は無かった。
そして、12月3日となり、やっと休みをとる事が出来たのである。











その日、朝方の釣りへは行かなかった。
野暮用を済ます為にあちこちへ奔走していた為である。
現場に到着したのは、午前11時頃だったと思う。
そこから、午後2時過ぎまで、ひたすらに海を眺め続けた。
相変わらず、何十頭ものスナメリがあちこちでその背中を見せる。
青物のボイルは無い。


明日の4日は、TNK氏と釣りに行くお約束をさせて頂いていた。
紀東にて、ホットワンカップでもすすりながら、ナブラ撃ちでもしましょうかと。



そこで、早々に切り上げて、夜のライトゲームの為に出発する事にしたのである。














一気に南下して、現場へと着いたのは夕方であった。
まず向かったのは、自身のお気に入りの漁港である。



最近、この地域の夜のアジは厳しいとの話を聞いてはいた。
ならばと、夕マズメの回遊でも無いかと確かめてみたくなったのである。






しかし、やっぱり、アジの姿を見る事は無かった。
やたらと活性の高い金魚の猛攻を受けるだけであった。
どうやら、太刀魚が入っているせいでアジが難しいとの話である。
金魚に太刀魚は脅威ではないのか!?
そんな事を考えてしまう自身はオカシイのかも知れない。


ともあれ、
では、その魚を釣ってしまえ!とメジャーポイントへと立ってみる事にした。
風がとても強く、かなり難しい釣りとはなったが、
無事に太刀魚の釣果を得る事が出来た。









干潮となり、釣りがひと段落したので車へと戻る。
暗闇で携帯のランプがその着信を伝えていた。
それを急いで開ける。
そして、また絶句するのであった。



「今日は爆発したそうですよ!!」





一瞬、あまりのショックで目の前が白くなった気がした。
あと、一時間。
否、わずか、30分足らず先の事だったのだろう。
私がいたであろう、そこでお祭り騒ぎがあったのである。
我ながら、なんと持っていない事か。
正直、せめて、他人様が釣った魚だけでも見たかった。




すると、今度は、TNK氏からのメールが入る。
今、サービスエリア付近にいますので、あと約1時間ほどで到着しますと。
無論、大急ぎで電話したのは言うまでもない。
よくよく話し合った結果、急いで自身が北上する事に決まった。
嗚呼、何をやっているんだ。
魚に翻弄される。
テーマ通りの事に一人笑うのであった。















氏とお会いする前に一度自宅へと戻る事にした。
これから、朝のその時まで、時間はまだたっぷりとあるのだ。
家庭用コンロを引っ張りだし、宴会セットを用意して車へと積む。
道中、コンビニ等に立ち寄り、食糧とアルコールをしこたま買い込むのだった。
これで、準備万端である!
そして、海辺に車を停めての宴会がスタートする。
いくら呑んでも問題はないだろう。
再び車を運転するのは 「翌日の夕方」 なのだから。
丸一日粘ってやると心に誓った。


















朝になり、陽が昇っても何もない。
昼になっても何もない。
その都度、〇〇時頃がチャンスやで!
冗談半分、なかば本気で気持ちを奮い起こす。
しかし、待てども待てどもである。
目をふさぐと、広がる海が瞼の裏でも広がっている。
それ程に海を眺め続けているのだ。
正直、ここでその時をじっと待つのは苦行の様。
ちょっと、他の釣りをしてみるも手ごたえは無い。


































20131204_091104













TNK氏を盗撮してみました。
何も釣れません。

































2013-12-19-19-32-17_deco













やる事が無いので食べるしか楽しみがありません。
コンロさんが大活躍です!
カップ麺をたいらげ、メインディッシュのホルモン鍋を煮込みました。
これが実に美味い!
コンビニの冷食とはとても思えない味です。

しかし、このタックル達(笑)
奇異でしかありませんよね。
きっと、通りがかりの人からは、
あの兄やんら、投げ釣りぜんぜんアカンやんけ~って思われてるかな。









1時だ! 2時に違いない!
いやいや、3時こそ本命やで!!

しかし、3時になっても、4時になっても、
なーんにも起こりはしない。


とうとう、夕暮れ迫る頃、たまらなくなってキャストを始めた。
投げないなんて辛すぎるじゃないか。
ただ、そんな気持ちからである。






































撃沈!






その二文字であった。








貴重なお話を下さった先輩。
Takaさん、TNKさん。
誠にありがとうございました。








めげるもんか。
それでは











リハビリ

11月26日、27日の日記










心のリハビリ。

そして、感覚の薄れた、
磯の釣りのリハビリの為に今週も南下する事にいたしました。
前回、気になった事を試したくもありました。






























20131125_220937










まず、出発前に新しい糸へと巻き換えてみます。
久々の使用となります。













出発前の天気予報では、
朝から、かなり強い風が吹くだろうとの事であった。

現地入りしたのは午前3時頃だったと思う。
海辺に来てみたが、まだ、大した風は吹いてはいなかった。
夜明けまではまだ時間があるので仮眠する。
しかし、アラームにて目覚めた頃にはビックリ!
予報通りの様相となっていた。


今回、スタートの釣りは、餌でのハゲ釣りを予定していた。
一応、ルアーロッドも持って行く。

実はこの一週間、ハゲ釣りをしたくてたまらなかったのだ。
爆釣を予想し、使い慣れないブロックを2つもバッカンに押し込んだ。
後は、ロープが付いた水汲み用のビニールバケツも買った。
きっと、コレは重宝するだろう。
重い荷物を背負い、長い道のりを進んで行った。













磯に降り、まずは風が避けられる様な場所に荷物をおろす。
僅かではあるが、ちょっとした岩壁がそれを防いでくれている。
うむ、水色も良い感じだ。
そんな事を思いながら、磯竿を伸ばして行った。
それに結ぶのは、市販のハゲ釣り用の仕掛けである。
胴付きのもので、三本針の標準的なタイプである。

自身はとても下手なので、
少しでも、アテ潮等の状況だとすぐに根がかりさせてしまう。
ハリスから切れてくれればラッキー。
下手をすると、一番下の重りのみ失ってしまう事も多い。
どうせ、2匹、3匹と一荷で釣れる事など殆ど無い。
だから、針は一本でも構わないのだが、
その度に結び直すのが面倒で複数針を選んでいる。
どちらが効率が良いかは微妙なところである。











釣りを始めてしばらくは餌取りに遊ばせてみた。
手返し良く打ち返す事で、コマセを打たなくとも魚が集う気がしたからである。
やはり、加速度的にその攻撃が増して行った。
狙いとするタナまで送り、僅か3秒でさえも餌が持つ事は無い。
まさに猛攻である。
あまりのスピードに刺餌が間に合わない。
気温が低い為か、冷凍ブロックの解凍がとても追いつかないのだ。
海水に浸けようが太陽にあてようが同じであった。
もっと早くに餌を買っておくべきなのだろう。













やがて、本命と思しきアタリが出る様になる。
しかし、この頃から風が更に強まって行った。
長い磯竿がしなり、穂先はぶんぶんと風に揺られてしまう。
これでは、繊細なアタリをとてもではないが拾えない。
仕掛けの投入位置を変えたり、糸の張り方を変えたり。
また、重りを置いたり、浮かせてみたりと色々とやってはみる。
しかし、アタリが伝わらないままに餌だけが無くなって行った。
かなり、イライラとする時間だけが過ぎて行く。
少し離れたところでは、前回と同じ様にナブラが出てはいた。
しかし、今はそれどころではない。
熱中すると見えなくなってしまう。
良くも悪くもといったところだろうか。












結局、やっと本命のハゲが釣れたのは風が緩んだタイミングであった。
どうしてみても、風には勝てなかったのだ。
酷い時には波飛沫が舞っていた。
小さな三角の波が無数に生まれ、まるで川の様に流れて行く。
ナブラ撃ちの船もいたが、エンジンを止めると凄い速度で流されていた。
この頃には竿は 「く」 の字となっていた。
隣に入ったフカセ師はそれでもコッパを数釣っている。
さすがだなと思った。
何とか、ナイスサイズのハゲを二枚追加する。
良いサイズのサンノジが一気に竿先を絞り込む。
3号竿はそれをものともせずに浮かせていく。
面白いな。
これはこれで最高だ。


納竿直前、小さなアタリを捉えた。
サンノジかと信じて疑わなかったのだが、
やがて浮いて来たのは、小さな黄色い魚であった。
手に取ってビックリ!
20センチに満たない 「タマミ」 の赤ちゃんであった。
いったい、何というパワーだろう!
撮影しようとシャッターを押すがどうもおかしい。
あろう事か、バッテリーを充電器から外すのを忘れてしまったのである。
電源の入らないそれを見て心が折れた。
この風ももう限界だ。




























20131126_135035










港近くのスーパーにて精根尽きる(笑)
とても天気は良いのですが、繊細な釣りはどうにも出来そうにありません。

食事をして、しばし休憩をとる事にしました。
ともかく、休みながらも、磯の見えるところに行こう!
そうでないと、夕方まで寝てしまいそうな自分が居ました。














ウトウトしながら約2時間を過ごす。
きもち、風も緩んで来た様子であった。
プチ時化といった感じで波はある。
しかし、風向きは北の方角からのもの。
この感じなら安心して立てそうである。
夕暮れまでの数時間にかけてみる事にした。


駐車スペースまで来ると、お一人の方がいらっしゃった。
お声をかけさせて頂くと、朝もその磯に立ってみえたとの事であった。
快く、自身が向かう事を了承して下さった。
後で向かいますとその姿を見送るのであった。










ポイントへ辿り着いた頃には、
先行の方は既にキャストをされてみえた。
邪魔にならない様、なるべく隅に入らせて頂く。
再びご挨拶させて頂くと、
驚いた事に 「こちらでやって下さい!」 と場所を空けて下さった。




「私は今日はここからしか投げません、ですから、どうぞそこで。」



そうお告げになり、サッと釣り座を空けて下さったのである。
風向きを見れば妥当な事なのかも知れない。
しかし、ここでその場所を譲って下さったのには驚くばかりであった。




よくよく見れば、ウエアから装備、タックルまでも洗練されてみえる。
ロッドもリールも、この私のよりずっと大きかった。
そして、その立ち振る舞い。
おそらく、誠、紳士な磯のスペシャリストの方だろう。
自身もいつかこんな風になれたら。
そんな事を思いながら、有り難くも立たせて頂くのだった。










海の雰囲気は十分であった。
いつ、何が飛び出してきても不思議ではない。
平和とは真逆の違和感に胸が締め付けられそうになる。

まず、自身は瀬際、そして広がるサラシにミノーを泳がせて行った。

どこからか突っ込んでは来ないか?
下から喰い上げては来ないか?

高鳴る鼓動とは裏腹に何も無くルアーは帰る。






隣へと目をやると、その方はトップを撃ち続けてみえた。
この風によるラインのたわみを思うと、自身がそれをうまく泳がせるのは難しいだろう。
潔くもそれを諦め、ジグの釣りへと移行する事にした。
しかし、それでも素直にジグは沈んではくれない。
ラインを出しては巻き取り、そして止めてまた出して行く。
そうして、深みへとそれを送り込んで行く。
そんな事をしながら、なるべく軽いもので探ってみたい。
何故なら、風は強いが、肝心の潮は強くは流れてはいないからだ。
より重いものでは、とても泳がせきれないだろうと。








夕暮れ迫り、茜色に染まる空の下で無心になって行った。
この感覚だ。
これが最高に気持ちが良い。

依然としてバイトは無い。
しかし、それはさして重要ではないのだ。
この陶酔感と高揚。
それこそが自身の磯の釣り。
真っ暗になるまで夢中に竿を振り続けた。
心と身体が大自然にシンクロして行くかの様だった。



















磯から上がり、再び食事をとる。
アジでもいないかと水際に立ってみる事にした。
1投目から幸先よくヒットしたが後が続かない。
場所を変えてもそれは同じであった。
ヤエン師の方々も多く、迷惑となってはと思い諦める事にした。
そうだ、明日の朝は三重の磯に行こう。
久々のその磯へと心弾む。
すぐさま北上し、パーキングエリアにて眠るのであった。































あくる朝、まだ暗い内から山へと入る。
既に何台かの車が停まってはいたが、
年配の餌師の方々がゆっくりとその準備をされてみえた。
真っ暗な山道は怖い。
とても苦手な自身なのだが、この日はそれより少しワクワク感のが勝っていた様だ。
ところどころ、小走りにて山道を駆けて行った。
あと、もう少し!
やがて視界が開ける。
なだらかな崖を下り、目指す位置まで岩を飛び越えて行く。
そこまで来て、遠くの空が紫色にと変わり行くのだった。
今日の釣りが始まる。





























20131127_072209













未明の内はミノーで通しました。
瀬際に特徴的な流れが生まれており、水面にベイト達のざわめきがあったからです。
おそらく、魚がやって来ればそこに向かうのではないか。
徹底的に瀬際を狙ってルアーを引きました。

薄明るくなった頃、しびれを切らしてポッパーへと移行しました。
その数投後、意識していた流れの中で何かが捕食したのです。
大きなボイルと共に一瞬だけ見えた黒い姿。
僅かに一部分だけでしたが、それが大きい事は分かりました。
ボイル後も数秒はそこにいた様子で、ゆらりと海面が動いていました。
慌ててポッパーを送りますが反応はありません。
もう少し粘るべきだったのでしょうか。

































20131127_072103










朝日がとても気持ち良くて。
タックルを置いて深呼吸します。
やっぱり、磯は心地良いですね。
もうひと踏ん張り、ガンバリます!















静寂を破ったのはそれからすぐであった。
沖から小魚がまるで打ち寄せる波のごとく飛び跳ねて来る。
まるでベイトの絨毯だ。
異常を察知して、静かな小魚たちがざわめきたった。
しかし、逃げ惑うそれを追う影が見当たらない。
上空の鳥に驚いて逃げたのか!?
空を見上げたがその姿は無かった。



跳ねては静かになるベイトをずっと眺めていた。
やがて、やっと水飛沫が舞う。
やはり、何かのフィッシュイーターがその後を追っているのである。
しかし、なかなかその顔を見せる事はない。




しばらくして、
それは隣の磯で投げてみえた方の射程圏内へと入った。

もちろん、すぐさまキャストされるその彼である。
しかし、数投してもヒットは無い様子であった。
逃げ惑うベイトはとても小さい。
はたして、ルアーのサイズとかけ離れているのだろうか。
遠いこちらからでは、その全貌をうかがい知る事は出来ない。








そこで、一念奮起して移動する事にした。
様子を見ていると、
どうも、その彼のまだ更に向こう側の磯に気配がある。

直線距離で約250メーター程の距離だろうか。
しかし、磯上をそのまま行く訳にはいかない。
再び山道に入り、元来た道をずっと戻らなくては行けないのだった。


息も絶え絶えに走った。
背丈の高い藪に入り、イバラのトゲに刺されもした。
あまりの暑さに、ヒートテックを着てきた事を後悔する。
10分、15分か?
やっとの思いで磯へと出た。







まさにお決まりのパターンとなる。
来てみたら、喧噪の終わった海が広がっているだけであった。

しかし、このままでは終わらない。
待つ、ともかく待つ。
気配を殺し、じっと待ち続けた。


すると、かなり沖にて、一匹のベイトが飛び跳ねた。
それは、先程までのマイクロベイトではない。
遠い為、正確には分からないが、15センチ~20センチはあったと思う。
それが、とても特徴的な姿で逃げ惑っているのだ。





それを皮切りにして、再び海が騒がしくなって来る。
とうとう、ハッキリ見える範囲でもマイクロベイト達が逃げ惑う様になった。

もう少し、もう少しと寄るのをひたすら待つ。

ボゴッ! ガボッ!!

あと少しで正体が分かるはずだ。
そして、瀬際にほど近いところにてやっと頭を出した。
その立派な頭。




否、おでこ・・・。
































シイラ の皆さんであった。
                      それも 「ペンペン」 である!











この時のガックリ感は表現し難い(笑)
いや、冬にこうして出会えているのは嬉しい事なのだが。
ブルーランナーかと信じて疑わなかった自身には相当にこたえた。
いやいや、海は面白いではないか。












磯から上がり、ゆっくりと休憩をとった。
最後に向かったのは 「湾奥」 であった。
良いナブラを期待してのものである。


自身はナブラ撃ちがとても苦手である。
釣れた事なんてほんの僅かしかない。
磯に拘る様になってから、更にそのチャンスも減ったと思う。
磯でそれに出くわす事は殆ど無かった。



今年は苦手なそれを少しでも克服したいと思った。
前回の日記にも述べた 「柔軟性」 はその一環であろう。
故に人工建造物から狙う事も良しと考えた。











一回目の 「爆発的」 なナブラには手も足も出なかった。

餌の方に呼ばれて、
焦ってタックルを手にした瞬間、シンペンのフックが腕にグサリで終了である。
嗚呼、何と情けない。





夕方になり、かなり沖でナブラが出始めた。
先程とは違い、今度のそれは海鳥とコラボレーションしているタイプ。

遠目には鳥が突っ込んでいる飛沫なのか、魚が突き上げているそれなのかが釈然としない。
目を凝らしていると、ボコンっとたまに頭が出る。
そんな感じであった。


それは少しずつ移動しながら、約5分ほど沸き続けたのである。
ただ、指を咥えて見ているしかなかった。
群れの本体から少し離れた場所で、明らかに迫力の違うボイルが出る!
あれは何だったのだろう。






チャンスがやって来たのは日没より少し前である。
一気に押し寄せて来て、小魚がザーっという音と共に逃げ惑って来た。

鳥も無く、ドカンっと爆発という感じでもない。
派手なボイルの連発というイメージだった。


結果として、2度だけそこに投げ入れる事が出来た。
焦っていて、群れの良いところに入れるのが精一杯。
とてもじゃないが、落ち着いてアクションなどは出来なかった。


群れが去った後、苦し紛れにルアーを引いていると、
回収寸前にドボっと出た。
後にも先にもそれっきり。
やっぱり、とても難しいと実感したのであった。
頑張ろうっと。








それでは






柔軟

11月19日、20日の日記









題名にもあります様に、
今は比較的に定めを置かず釣行をしています。

こだわりはそのままに。
新しい事や、苦手な分野にも挑戦して行きたいという気持ちなのです。







昨今、秋~初冬は自身にとって、とても難しいと思うシーズンです。
何故、昔は釣果を得れたのか?

おそらく、それは、自身のポイント開拓能力が乏しかったからでしょう。
磯場でも、内湾の場所などから知って行ったからだと思います。
偶然にも、それが、この時期にマッチしていたのかも知れません。







今回の釣行に先立って、磯の大先輩から釣果のご報告を頂いておりました。
前途いたしました様に、心はとても素直であるのです。
詳しい状況などはお聞きしませんでしたが、その海域へと向かう事にいたしました。
タイミングなど分かりませんが、自身のリズムにて夕方と決めての出発です。




















ポイント付近に到着したのは、午後4時前後であった。
立ちたい場所まで約10分だろうか。
磯へのルートとしては短いものだろう。

早速、荷物をおろし準備を始める。
待つ釣りか、もしくは攻める釣りか?

それさえも分からない。
心の声に従って、その両方のかたちを想定してのスタートとなった。









しかし、考え抜いたその行為でも、いっこうに答えは出そうにない。
はたして、そこに魚は居るだろうか?

居たとして、違っていればまず出ないだろう。
分からないからこそ、神経衰弱の様なキャストをしいられる。
否、投げて良いものかどうか。
しかし、何も無い今、投げないならば何かを得る事もないのではと思う。

はたしてそうか!?


自身の直観をただ、信じる事が全てであった。











結局、真っ暗になって尚、キャストを続けていた。
しかし、全く何もないのだった。


諦めて車へと戻る。
すると、遠くで人の話す声が聞こえてきた。


荷物をまとめ、いざ移動しようかとハンドルに手をかけた頃であった。
目のくらむ様なヘッドランプの光を浴びせ、南紀特急の鼻先へと停まる一台の車があった。
一瞬、目が見えなくて動揺したが、お声をかけて頂きやっと理解する事が出来た。
そう、それは大先輩ご本人であった。





そこで、単刀直入に自身の誤りを知る事となる。

そこではない。


それは 「まさか」 であった。
否、昔の自身ならば 「そこ」 を選んだかも知れなかった。
やはり、今の感覚では何かがズレている。
改めて思い返すのであり、日の暮れた今、次なるターゲットへと向かうのであった。
















その獲物とはアジの事である。
良いとは思えなかった。
だからこそ、可能性があるとすれば、
自身が苦手としているあの場所かと思ったのである。







しかし、結果としてはいつものごとくであった。
釣れ続くのは金魚のみであった。

烏賊釣り師はその餌を調達する為、遠投式のカゴ釣りにて狙う。
浮きは見事に消し込んで行った。


惚れ惚れする様なエサのアジが釣れて行く。
自身のルアーはその位置まで充分に飛んではいる。
しかし、どうしてもそのアタリを得る事が出来ない。
何かが全くズレているのだろう。









今宵、どうしても釣果を得る事は難しいと思った。
代案も思い浮かばない。
ふいに、南紀の優しい光景が頭に浮かぶ。
後先考えずに車を走らせていた。





















しかし、それは幻想に過ぎなかった。
南紀まで来たが、状況はまるで同じである。
自身のポイントを何か所もまわったが、そこから抜け出す事は出来なかった。
ならば、明日の朝にかけよう。
「あえて」 昔を思い出してポイントを定めた。
今ならばと夢が膨らむ。














ツバスが釣れたら本望であった。
願わくば、ヒラマサや本命が現れてくれはしまいかと。
少なくとも、メジロが沸きはしないかとそこを選んだつもりではある。
結果として、ルアーに反応する魚は皆無であった。
自身からはかなり離れた場所にて、海面が爆発するのであった。
ナブラだ。










ナブラが起こるだろう事は分かっていたつもりである。
しかし、その読みが甘かったのだ。


経験と傾向性から、そこで起こり得るものと信じていた。
今日、そして今の状況をまるで無視していたのかも知れない。



いつもなら、目の前にはおびただしい程のトウゴロウ達が泳ぐ。
しかし、今はそれが見えないのだ。
離れた場所には違うベイトがいた。
魚種も違えば、サイズもまた違う。
結局、そこで奴らは沸いた。



近くても遠い。
磯では、おいそれと移動しての到達は無理なのである。
ただただ、一部始終をその目に焼き付けるのみであった。













最早、どの磯へと向かおうが釣れる気はしなかった。
おそらく、それは自身の思い込みではある。
しかし、それを拭い去る事はとても難しい。
このままでは、魚信を得る事の無いままに終わってしまうだろう。
そして、やはり、今回も自身の気持ちをタイムトラベルしてみるのであった。




























P1030104























釣れました。
時間は正午あたりだったでしょうか。

残念ながら、
プラッキングでは緩いチェイスがたまにあるのみでした。
やるならば、釣りたいと思う気持ちが高まります。
自身には、もう、ジグしか思いつきません。
私のスタイルへと戻るのです。
























P1030111













おびただしい程のバイトを感じます。
しかし、その多くはまさにアタルのみでした。
リヤ・トレブル単体では難しいのです。
おまけに、アクションも制限されます。
思う様に動かすと、決まって、リーダーへとフックが絡まってしまうのでした。
ならばと、フロントフックへと移行するしかありません。





























P1030112













結果は上々です!
しかし、この頃から、山側より強烈な風が吹き始めるのでした。
真横から風を受けるかたちになり、細糸でさえ全く何をやっているかが分かりません。





















P1030120













風の収まる、一瞬のタイミングにて放って行きました。
遠投し、ボトムを探る事、何度目か。
弾く様なバイトをこちらから掛けて行きます。

やっと、グラマラスな体型のこの子が喰ってくれました。


やったね!
























P1030116













風が無かったなら・・・。
最近の小物釣りの悩みです。
夢中になって竿を振りました。



























P1030122













シメはこの子でした。
ボトムへの突っ込みにはドキドキしました。
美しい姿に感激です。















その後、再び三重エリアへと戻るのだった。
何故なら、先輩から夕方の釣りへとお誘い頂いていたからである。
緊張してその時を待った。
すぐに先輩はおこしになり、ポイントへと私を案内して下さった。
お一人、またお一人と。
先輩の仲間の皆さんが集ってみえる。
皆が到着した頃、自然に、まったく揃ったかの様にキャストが始まった。






何だこの釣りは!!








それは、今まで私が知る事の無かった釣りであった。
雄叫び、そして歓声がこだまする。










凄い釣りがあるものだと声も出なかった。
今、この場にいられる事が素晴らしい事なのだ。
自身にもバイトはあったが、以前から、間違いではないかという仕様でのそれであった。
故に、ヒットへとは至らなかったと思う。







この様な場にお誘い頂いた事。
皆さまに、ご一緒させて頂けた事。
全てがとても嬉しかった。
今しばらくは 「柔軟」 であろうと強く思うのだった。










帰宅後、唯一の釣果であるメッキを捌いてもらった。
死滅回遊魚で余命短いと釣師は言う。
そして、釣れば逃がすという。





















20131121_193425










私はその命を有り難く頂戴する事にしました。
狙って釣る以上は美味しく頂きます。
そしてまた、
その全てが死滅してしまうとも思ってはいません。




とても美味しかったです。



それでは。





  • ライブドアブログ