2015年08月

沖磯と船

6月16日、17日の日記










実は自身の中にはある葛藤があった。


最近、仲間や友人の情報に頼り。
釣果情報にも大きく左右されていたと思う。
所謂 「後追い」 である。

その結果、私は釣る事が出来なかった。
おそらく、魚が 「全く居なかった」 というわけではないだろう。
状況にうまく合わせられなかった。
私には無い引出しではなかったかと。


いずれにせよ、自身の姿を猛省した次第である。





今日は名古屋のKN氏との釣行である。
もちろん、この事については、氏にも包み隠さずに話した。
そして、気になるこの海を、確かめてみたいと告げた。
目立った釣果も、特に聞こえては来ていない。


そんな、身勝手な私の想いに。
彼は快く付き合って下さった。














この日は沖磯を選んだ。

船が出ると、思いの外、波がある。
どうやら、うねりや風だけの仕業ではなさそうだ。
希望の磯に乗れないのは残念だが。
そう、落胆する事もないだろうか。
潮が効いているのは間違いなさそうだから。





スタートはいつもより、大幅にルアーサイズを落としてみる。
朝のゴールデンにどうしても魚の息吹を感じたかった。
おそらく、この朝に集ってくるのはあのベイトだろうと。
先手を打ってみる。

しばらくして、絡む様な潮の中で水柱が立つ。
ヒットしたのは、メーターを少し超えた位のメスのシイラであった。
久々に WB110HS を使用しているのだが。
ちょっと、驚くほどにキツかった。
竿が魚に負けているとかでは断じてない。
ロッドを持つ、私に対してモロにくるのである。
少々、手こずったが、無事に魚をリリースする事が出来た。

しかし、何たる暑さであろうか!
開始早々、額から汗が滴り落ちる。
風も無く、異常な程の湿気がまとわりついて来る感じ。
喉が渇いてしかたがない。





























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どうやら、シイラの回遊は僅かであった様だ。
ファイトしているメスに着いて来た仲間を見たのみであった。
KN氏は別の狙いものに立ち位置をかえた。





その後、磯際で小規模なナブラが立った。
おそらく、小型の回遊魚の様であった。
それも、すぐに沈んでしまう。






























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エキスパート 「磯寝師」 のKN氏。
この日も素晴らしい眠りっぷりである。
けっこうな斜面なのだが、まったく、微動だにしない!









氏とかわりばんこに私も眠った。
蒸し暑さのせいで、体力の消耗が著しい。
20~30分の睡眠でさえ、心身ともにリフレッシュできるものである。
どちらかが、絶えずキャストをして海をうかがう。
しかし、なかなか魚の気配を感じる事が出来なかった。































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きっと、この時間帯ではないか?
そう信じた頃になって、海は明らかな変貌を遂げた。
潮が変わったと言えばそれまでなのだが。
それだけではない、何か。
生命感とでもいう様なものが広がって行った。
もう、後が無さそうなので決め手にて。
御三家ではなかったが、自身の好きな魚が釣れた。
血抜きは完了しており、撮影後にワタをとって塩氷に。





長時間にわたりお付き合い頂いたKN氏。
誠に有難うございました。
















二日目




この日は先輩お二人の釣りにご一緒させて頂ける事となった。
初めての海域という事もあり、楽しみで前夜はなかなか寝つけなかった。






























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待ち合わせの時まで、数か所を巡って何が釣れているかを見て回った。
それは、ベイトとしての魚の調査であり。
もちろん、磯の後のお楽しみの釣りの調査でもある。
朝のひと時、あちらこちらで嬉しい釣果があった。

大きく移動後、それでも時間があるので写真を撮ってみた。
前回、初のインチクの釣りが当たったものだから。
更にいくつかの追加をしてきたのだ。












しばらくすると、W氏とI氏のお二人の乗られた車が到着される。
本日、舵を取って頂きますのはI氏。
キャスティング、ジギングの2タックルを持って乗船させて頂いた。
昨日より、幾分か波がある様なので船酔いが心配だ。
三人を乗せた船はゆっくりと港を出て、沖へ、沖へと進んで行った。










前途した様に、この海域で竿を出させて頂くのは初めてである。
走りながら水面を見るが、なんというか、潮が乳白色がかった緑なのであった。
はたして、これがいつもの潮色であるのか。
それはどうか分からない。

単純に。
黒々として澄んでいれば良いというのでもないだろう。
濁って見えるからこそ、栄養分豊かな水質の海というのもあると思われる。





そんな事を思いながらいると。
前方に海鳥の姿が見えだした。
もちろん、I船頭はすでに舵を切ってみえる。
近づくにつれ、鳥の数もどんどんと増えて行った。
「鳥山」 である。
まさかの光景に自身はとても興奮した。
鳥の動きを読んで、巧みに操船していかれるI船頭。
いつしか、海面にはおびただしい程のベイト達がライズしている。
波で激しく揺れる船。
必死になってキャスティングを始めた。








いったい、どんなフィッシュイーターがそこにいるのだろうか!?

走りながら、僅かな水飛沫を垣間見てはいたが。
自身にはそれが何の魚のものかは分からない。
どうやったら、魚が反応してくれるだろうか?
投げるルアー、アクション、そしてスピードと。
頭がパンクしそうだ。


分からないからこそ、ともかく、ありったけのスピードで巻いてみる。

二度、三度と繰り返すと。
ジュボン!っと海面が割れ、何かが追いかけて来るのが見えた。
それは、小型のシイラの群れであった。
しかし、これがなかなか難しい。
追っては来るが、どうにも当たらないのである。
やはり、磯から出会う奴とは勝手が違う。




W氏は早々にジギングへと切り換えられた。
そうして、すぐにヒット!!
いつもながら、誠に的確な変換である!
タイミングもまた絶妙なのだ。

強烈な手応えのご様子であり、ロッドが見事にブチ曲がっている。
しかし、残念にもテンションが無くなった。
回収されると、フックには大きな鱗が残っている。
いったい、この巨大なベイトの群れの下には何が潜んでいるというのか!

期待と興奮のピークで幕を明けたのである。















時間の経過と共に。
ベイトはどこかへと散ってしまった。
自身はインチクを中心に釣りをする。
しかし、まるでアタリは無い。

そんな折、I船頭からアドバイスを頂いた。
こんな時はジグの方が良いかも知れませんよと。

すぐに、手元にあった、スロー系のジグを結んで落としてみる。
ココンッ!

まるで、今までが嘘であったかの様にアタッた。
驚くとともに、I氏の深い知識、ご経験に感心するばかりであった。


































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初めてのカサゴが2つも!!

やったね!!


W氏から大きなイサキをプレゼントして頂きました☆☆☆






























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初のウッカリカサゴを持って。
嬉しかったー!!











先輩お二人との釣行。
とても楽しかったです。
私も経験を積んで。
また、是非ともご一緒させて頂きたいと思いました。



お二人とも誠に有難うございました。










それでは













第20回潮岬オフショアートーナメント

6月7日の日記











クラブの先輩から驚きのお誘いを頂いた。

「岬のオフショアトーナメント、Rockさんも出ませんか?」



この釣りをする様になって。
いつしかこの大会の事を知る様になった。
オフショアの釣りの大会だが、凄腕のショアマンの方々も多く参加されてみえる。
とても憧れたが、自身には縁のない世界であると諦めていた。




お誘い頂いた事がとても嬉しかった。
夢でしかなかった大会に。
憧れの先輩方と参加させて頂けるのである。

そして、それと同時に。
強い緊張がやって来た。
メンバーは優勝、入賞の常連であられる。
初心者である私が足手まといになりはしないか。




様々な心配があったが、ご一緒させて頂きました。
大きな不安がある分、気合いが入る!
急遽、休みを調整下さった上司にも感謝申し上げたい。














まず、必要となるのは。
オフショアの品集めであった。


今年、初めての沖釣りをレンタルボートで始めた自身である。
ウエアなどはショアのそのままであるし。
タックルに至っても、最低限、ジグの釣りが出来る位の物しか揃えてはいない。
その後、アジ釣りにも連れて行って頂いたが。
一度はタックルをお借りし、二度目は手持ちのショアのものであった。
そんな私であるから、ここは、ある程度揃えておかねばならないだろう。



先輩はご自身の道具を、どうぞ使って下さいねとおっしゃって下さった。

いや、それでは、あまりにも申し訳なさすぎる。



幸いにして、キャスティングのリールは普段のものが使える。
まず、必要なものはロッドだ。






























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準備の為、一週間は釣りに行かないでショップを巡りました。
無論、釣りばかりしていますので、充分な資金などありません。
良きUSEDがないかと、数店に何度も通いました。

新品から中古まで、手に取って色々とみてみましたが。
なかなか、イメージに合ったものがありません。

画像のものを見つけた時には大喜びしてしまいました。
ほぼ、デッドストック状態。
お値段もペンシル一個分くらいです。

やったね!






































もう一本、短く、取り回しが良くて。
パワーのあるものが欲しい。

見つかったものはどれも高額でした。
そこで、ガイドスレッドに致命的な損傷のあるものを選びます。
初めてのロッド修繕です。

エキポシの段階で困りました。
気泡、そして液剤のタレ。
身近なアレを流用してみます。






液剤の硬化に三日間置きました。
身軽な膨張式ライフジャケットも奮発しました。
結局、ギリギリまで準備はかかりました。
出発です。
















ばたばたと家を出たものの、到着はいつもとそう変わらなかった。
少し眠ろうと思ったが、興奮してまるで寝付けない。
実はこの日、初めて、同じ三重のアングラーである、いかじ氏にお会いした。
SNSで知り合わせて頂いて、もう何年もになる。
なかなか、お会いする機会に恵まれなかった。
お話出来て嬉しかった。
彼もまた、他チームよりご参加される。
























type3
















BLACK CURRENT the Amberjackers!



開始前のひと時に。
















申し訳ないが、大会の模様をうまく述べられない。
緊張でどうも記憶が曖昧である。
断片的に記す。







海はベタ凪であった。
轟々としたあの流れも見当たらない。

開始直後、多くの船は灯台前へと集結した。
ごく近くに他船が並んでいる。
軽いキャストで届きそうな距離感であった。


潮の影響か。
対象魚である、シイラの姿はまばらな様子だった。
慣れないキャスティングでいっぱいいっぱいの自身には見えない。
チェイス、バイトがあっても、かなり渋い反応であるという。
広範囲に探ってみたが、良い反応が見られない為に移動となった。







移動後、自身の投げたルアーにアクションを与えるとすぐに飛びついて来た。
紛れもない、シイラである。
船頭に網ですくって頂いたが、一瞬悩んだ末、リリースする事にした。
競技ルールにより、シイラのキープは2尾までと決められている。
キープするには小さいと思った次第である。
後ほど、これを後悔する事になる。





























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移動を繰り返しますが、なかなか本命の姿を見れません。
途中、初となるインチクでの嬉しい釣果です。















船のへさきで投げてみえた、W氏が叫んだ。
「魚や魚!! そっちに行ったで投げろ!!」

ミヨシにいた自身は咄嗟に投げる。
コントロールが甘く、ずいぶんと膨らんでしまったが動かした途端に喰った。

厳しい中、釣らせて頂いた貴重な1尾であった。














船から上がると、既に他の方々は釣果を持ち込んでみえた。
シイラの他にも、立派なカンパチ、マハタ等の根魚が並んでいた。
そこで、当クラブのI氏の差し出した1尾に関係者の方の目が釘付けとなる。
主催者の方曰く、20年目になるが、これまでに見た事がないとの事であった。
早速、事務所にある図鑑で確認をと。








閉会式の会場では皆で昼食を頂いた。
表彰式にて。
I氏は見事に、珍魚の部で1位!を受賞された。
流石である。
「もってみえる」 としか言いようがない。
とても嬉しかった。














夕方からは三重に場所をかえてバーベキュー。
強い雨風に開催が危ぶまれたが。
名竿を使った、簡易テントにて無事に取り行われた。
食事もお酒も美味く、楽しい夜は更けて行った。











クラブの皆様、RUSH RAIZ のK氏、ご家族の方々

誠に有難うございました。








それでは




















Not match

5月28日の日記









そろそろかと、確かめに行った、5月1日の釣行であったが。
その後も沈黙を続けていた。
半ば忘れかけた頃にビッグニュースが飛び込む。
とうとう、やって来たらしかった。
良きタイミングで仲間が立った。


はたして、自身の日はどうか!?
後追いとはなってしまうが、気にしている磯だけに行かない手は無い。

















釣行当日、人は少なかった。
私の他にもう一人の方が同じ磯に乗る。
勿論、スタートから盛んに投げた。
しかし、まるで無い。
ダツのバイトさえが遠い。
三時間、四時間がすぐに流れて行った。







暑くてたまらない頃になって。
沖から何かの魚が流れに乗ってやってくる。
その数、目の前の海を覆い尽くすがごとく。
ミノーが通るレンジの更に倍くらいの深さにいて。
残念ながら、目視にて魚種を確定する事は出来なかった。
サイズは約20センチ。
自身の投げるルアーとそう違いは無い。





一筋の光明と信じて。
魚の襲来を待ち続けた。
別にどんなフィッシュイーターだろうと構わなかった。
しかし、何時間も待ったが叶わない。
























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はたして、何が足りなくて、何が違っているというのか・・・。

その後、数日間は釣果が出た。









タイミングなのか。
腕の問題なのか。



ともかく、一致しない。










それでは










Noul

5月12日、13日の日記











台風第6号




五月上旬としては、早い訪れか?と思った記憶がある。
直撃といった事は無いのだけど。
余波を受けるのは間違いないだろう。
天気予報を見て、初日の朝なら大丈夫かと思う。
緊迫した気分もまた良いものだ。
ここ最近、緩い釣りが多かったので、尚更にそう感じた。
久々に名古屋の友であるKN氏とも日が重なる。
いつもながら、出発は遅くなったが。
恋しいホームへと南下する。














いつもの場所へと着くと、もう、既に氏の車は停まっていた。
彼もまた、激務の間をぬっての釣行である。
お疲れのご様子ですっかり熟睡されてみえる。
とはいえ、朝はもうすぐそこである。
しばしの休憩を終え、申し訳ないが氏にお声をかけさせて頂いた。
眠け眼をこすり、カーゴスペースへと腰掛ける氏。
行きましょうか!との問いかけにも虚ろなご様子である。
やっとご理解されると 「もう少し寝ます・・・」 とのご返事。
今日はヒラをやってみたいんですと、その後、付け加えられた。
東の空がかすかに色を変えてくる。
自身は青物を狙いに来た。
残念だが、この朝は別とさせて頂く。



















向かったのは、以前、一度だけ烏賊釣りに立った磯。
おそらく、よく行く場所にはウネリが到達しているのではないか。
十二分のマージンを想定しつつ、本命を狙う。
時間的な余裕も無かったし、この時、思いついたのはこの磯のみであった。
山に分け入ると、しょっぱなから、尺取虫が何本も出迎えてくれた。
ミミズにしろ、こうした幼虫にしろ、自身は長くてウニョウニョしたものが大嫌いだ。
恐怖の大魔王であるヒルよりはましではあるが。
まさに身の毛もよだつのである。
竿袋でそれらを振り払い、一目散に駆け降りた。
大量の毛虫が詰まった、蜘蛛の巣の様なものの下を通る時には卒倒しそうであった。
半ば悲鳴をあげながら走ったのは言うまでもない。





磯に立つと今度は波である。
慎重に慎重に海を眺めて気持ちがかたまった。
どうやら、先端にと立てる。
そこへと進むのに両足は水没したが。
思う磯へと乗る事が出来た。





今回、来る前に、思い出して追加したルアーがあった。
勿論、自身の思い入れが強いものを主軸には考えているのだが。
それらは、あまりの風、波では自由がきかない。
私の技量では、思う様に飛ばす事も、泳がす事も出来ないのである。
いったい、何度そんなジレンマに唇を噛んだ事か。
良い時に一番の泳ぎをみせるものよりは。
厳しい天候にて、それなりに出来るものではないかと。
私の中ではそれに辿り着きつつある。
沢山の商品が購入できる市場であっても。
なかなか、思いを叶える品を見つける事は難しい。
新しいものを人並みには買い、試してきた自身ではあるが。
何年もかかって、見つけれたのは片手で足りる程だろうか。
自分らしい一軍を、10も揃える事は本当に大変であると思う。














やはり、普段のそれではまともに出来やしなかった。
波、そして潮流。
斜め左の沖より吹き付ける強風。
そのどれもが、私の釣りにチグハグなのである。
飛ばないし、泳がない。
リップ付きでさえ、真っ直ぐに足下まで来る事はなかった。

結論からすると、今日のスペシャルは成立したのである。
向かい風をものともせず、波の向こうまで届いた。
相反する潮流の中を。
乱されながらも、泳ぐという使命をまっとうしたと思う。

水面を見る限り。
何かが起きてもおかしくはない海であった。
そこには、化物がいてもおかしくはない。
そんな気配に満ち溢れている。
しかし、自身は何も起こす事は出来なかった。
悔しいがそれが現実。
しかし、何とか釣りにはなった。
釣れなかったが、また、少しだけ駒を進める事が出来たかも知れない。
安全に不安を感じる頃に磯を後にした。
無論、また、悲鳴をあげながら山を登ったのは。
言うまでもないだろう。

















再び、いつもの場所へと来て横になった。
私だって眠らずにぶっ通しなのだ。
もう、限界。
途中、KN氏が起こしてくれたそうだが。
反応は無かったという。
よって、残念ながら氏との釣りは叶わなかった。







昼過ぎに起床して思う。
波も風も一段と増すばかりだ。
おそらく、周辺で立てるところはない。
一目散に帰宅する事も考えたのだが。
あまりに、もったいないだろう。
良い機会だし、普段、足を運ばない海まで南紀特急を走らせてみる事にした。
しかし、行けども行けども。
真っ白の海岸線が続くだけであった。
雰囲気の良い漁港でもと思ったが。
どうにも、そんな気分にもならず。
とうとう、白浜まで来てしまった。



このまま、山を抜けて帰ろうか。


そう、心は決まったのだが。
なんだか、河川を見ている内に腹が立ってきた。


もう少し、冷静になってみようと。

この雰囲気、もしかしたら!?である。



ヤツが 「温帯低気圧」 へと変化する望みにかけてみる事とした。
































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思い立ったら、即、Uターンである!



































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いつもの就寝場所は危険な感じでした。
背に腹はかえられず、久々のホテルへと避難します。






そうして、しばらくして。

ヤツが 「温帯低気圧」 へと変わった旨を聞きました。

後は少しでも、おさまるのを祈り眠るだけです。


















翌朝、向かったのは好きな磯であった。
きっと、誰も来ないはずと思っていると。
一台のワンボックスが。
ご挨拶させて頂くと、どうやら、その彼は私を見た事があるそう。
少しお話させて頂き、思い思いの磯へと向かった。








自身の場所では。
てっぺんにいてさえ、時折、足元を大きな波が舐めて行く。
怖くて、目を離す事が出来ない。
海に集中しすぎて、釣りの方がおろそかに。
ウネリが遠くなると、ルアーへと気を向けたが。
プラグ、そしてジグと、何をしても全く馴染めないでいた。
せめて、魚の息吹だけでも垣間見れないかと。
見える表層に意識を向けたが。
その姿は無かった。
一回の回収に、三度、四度とルアーを当てて来るので。
すぐに、原型が崩れて行く。
やりたいけど、もう、無理。
何も無く、そこに立てただけでも幸運だったかもしれない。








ともかく、自身のベストを尽くしたつもり。
まあ、台風と分かっていて行くのだから。
やりきって、無事で良かったと。
気持ちを納得させるしかなかった。




それでは

















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