5月11日の日記

今月、おそらく最初で最後の二連休がとれたので楽しみにしていた。
大好きな串本の海で二日間ミッチリやったろうと

しかし現実は厳しいものである。
全身のダルさと激しい下痢・・・。
おまけに雨と強風の予報である。波高は3メートルから次第に2メートルとの事。まあ、いつもながら天気予報はあまりアテにはならない。

なにより自分をナーバスにさせているのは海の状況だった。
さすがに、これだけ毎週毎週通っていると、どうにも固定観念に縛られてくるのである。
どうしても、その海の状況がイメージとして頭から離れないので、
何故か力が入らないのだった。

正直、今回はパスしようと思った。
釣りには全力ではあるが・・・一応他にもすべき事、またやりたい事もあるのである(笑)
結局、行くか行かないか悩む時点で答えは出ているのかもしれない

行こうと思っても今回は体がついてこない。
普段の出発時間にも関わらず・・・ピーシャーである
とにかく疲れた体を休ませねば・・・もう遅刻はいたしかたない。
三時間だけ真剣にベットで寝ることにした。


結局、アラームでは起きられず、一時間オーバーの4時間の睡眠をとって出発する事にした。
おそらく現地到着は午前7時頃になるだろう・・・。
急いで高速の料金所に向かった。

しばらくすると、だんだん空が白々としてくる。
紀伊長島、尾鷲と順調に進む。
七里御浜を見てゾッとした。
風向きの加減だろうか、今まで見たことがない位に荒れているのだ。
海が怒っている・・・何故かそんな気がした。
あともう少し! 眠たさを噛みしめ、振り払いながら一路串本を目指す。

やはり到着は午前7時過ぎであった。風のせいで漁港ですらザバザバとしている。青物釣りとしてはオモイッきり遅刻であるので、きっと足場の高い実績場所は満員ではないかと判断し少し北上してみる事にした。
本来なら青物よりむしろヒラ日和なのであろうが・・・。
浮気してどっちも釣る様な腕は持ってないので考えない様にする。

まあ面白い事に北上してすぐに海の様子が激変した。
あれだけ荒れていた海が急に静かになった。
相変わらず爆風が吹き荒れてはいるが、これなら多少低い場所でも何とかなるだろう。
本当は一級場所で粘り続け、一瞬の青物の接岸にかけてみるのが今の時期は正しいのかもしれない・・・。
でもまあこんな日はノンビリと小場所ランガンもアリだろう(笑)

早速準備して磯に向かうことにする。
歩きながらも時折、強風に背中を押されバランスを崩しそうになる。
まずは海を眺めてみる・・・いつも何かしらのベイトが見えるのだが・・・。
今回はコッパグレが楽しそうに泳いでいるのみだった。




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風に逆らってキャストするとまったくルアーが泳がない。
水深が無い為、風に負けない様な重量級のジグではよくない。
我慢しながらも、あの手この手で探ってみる。
しかし、静まりかえった海には何の反応も見ることは出来なかった。
あまりの風に重い荷物が入ったバッカンが飛ぶほどであった。

仕方なく場所を変えようと戻ることにする。
この場所に来るには一か所、約2.5メートルほどの高さの壁をロープで降りる場所がある。
当然、帰りはロープで登る。
そのロープを握りしめ、岩肌の突起に手、足をかけながらいよいよ這い上がろうとした時である。

ぱん!!
ふいにテンションが無くなった! バラシではない(笑)
ロープが切れた音であった。

一瞬の事ではあるが落下しながら思った。
真下は荒れているので落ちれば怪我をするだろうと。
落下しながら岩を蹴って更に後ろに落ちようとした。
けっこうな勢いで背中から叩きつけられたが、バッカン、そしてライフジャケットがクッションになって怪我は無い様子だ。
しかし、起き上がってすぐに左足に激痛が走る。
どうやら捻挫したみたいだ。

今回はたいした落差もなく、また水際ではなかったので事無きをえたが、
もしこれが岬や熊野の某所であれば、勢いで落水、落ちた衝撃で大けがをしていたであろう。
先人たちが開拓してくれた磯ではあるが絶対はない。
頑丈なロープだって風化や紫外線で痛むのである。
痛い思いをしたが良い勉強になった。


びっこを引きながら・・・再び北上して行く。
捻挫のせいで激しいルートはキツイので比較的楽な場所を狙ってみる。
非常に波ケがありサラシもあって今にも浅場に向かって青物が突っ込んできそうだ。
しかし・・・二時間ほど粘ったが何もおきなかった。
痛みと疲れでしばし漁港にて食事休憩とする。
けっこう良い場所で、おそらく時期が違えばメジロなんかは回ってきそう。
おにぎりを頬張りながらチョイとジグを投げてみると!
わあーっと小サバが追っかけてきた(笑)
さすがにジグが大きすぎてバイトはしない。面白いので手をかえ品をかえてやってみる。
極小ではあるが・・・その動きはどこか青物に似ているかもしれない。
ルアーに触れる寸前までは追いかけてくるんだが
また、ちゃんとルアーに飽き見切ったりもする。

あれこれやってやっとカツンっとバイトを得る事が出来る様になり満足!
こんな遊びもいつか生きるかもとニヤケながら楽しい食事を終えた。
ここで一気に大島まで戻る事にした。
好きな磯にてまた竿を出すがやはり何もない。
なかなか簡単にはチャンスはやってこないのである。
実はここに来る途中で少し驚く光景をみた。
普段は沖を悠々と航海する貨物船などが集団で波静かなワンドに待機していたのだ。
それほどまでにシケているというのだろうか・・・。

少しではあるが、だんだんと風、波が収まってきた様子であった。
これならばと一路岬を目指して車を走らせてみる。
駐車場に着くと数台の車が停まっている。
この天候で凄いなあっと思いながら自分も準備する。
夕マズメまでのラスト二時間にかけてみる事にした。
負傷して痛む足にはいささかハードな道のりではあるが、かたく靴ヒモを縛り足首が動かない様に固定しながら気合で行くことにした。

先端は先ほどの車の方々が入ってみえるはずなので、もう一つの低い方の先端に立つことにする。
やはり波の勢いがあり、足元の岩にぶつかって凄い勢いで砕け散っていた。
先っぽに立てなくはないが・・・波飛沫を被るのは確実だし、下手をすれば直撃するかもしれない。
悔しいがチョット手前からフルキャストしてみる。
ジグで海中の様子を見てみると沖に向かって、まるで離岸流の様に払い出している潮がある事に気づいた。海底は浅く、また風のせいであまりルアーを飛ばせない。
ここは一発、大型のペンシルにかけてみる事にする。
可能性は低いがもしかしたらと投げ続ける。

いよいよ夕マズメという感じで陽が傾いてきた。
しかし、無情にも大粒の雨が当たってきた。
この磯は濡れると非常によく滑る・・・。
今回、足を捻挫している事もあるので悔しいが早々にあがる事にした。

駐車場に戻りゆっくりと道具をしまっていると、一人、また一人と屈強な男達が磯からあがってくる。
何と言うか、自分が普段みかける県外からの方々とはまったくオーラが違って見える。
それも当然だろう、なんと自分が尊敬してやまない方々であった。
思えば去年の秋より、様々なポイント付近でニアミスはあったのだが・・・。
こうして間近でお見かけするのは初めてだ。
少しだけお話させて頂いたが・・・緊張してうまく話せませんでした


非常に辛い一日ではあったが最後に憧れの方々とお会いできて晴れ晴れとした気持ちになった。
次の日も休みではあったのだが、丸一日投げ続ける精神力が今は保てないので帰る事にした。
久々にいつものファミレスに入り、大海老フライ御膳を食べる
ここの料理は非常に美味しい!
大手チェーン店しか近所にないので残念である。

今回もまたボウズでしたが・・・。
次回までに気持ち、体調、タックルと少し充電しまた頑張ろうと思います。