8月11、12、13日の日記


私の年間スケジュールでも、滅多にない3連休がもらえたこのお盆休み。
気合い全開で予定していたのだが、実は予想だにしなかった事にかなり打ちのめされての釣行となった。
詳しくお伝え出来ないのですが、今後はかなり釣行を控えないとならない事になったのです。
わずかながらも、当ブログの更新を楽しみにして下さる方々には誠に申し訳ないと思います。
時間は相当かかるかと思いますが、何とか乗り越えてまた全開で楽しめる様に頑張って行きたいと思います。
冒頭から少しオモイ事を申しましたが、早速いつも通りの日記に戻ります。


さて、タイミングが悪い!?事に、どうやら台風が発生している様だった。
過去、不思議と自分の釣行に台風はあまり影響しなかったのだが、さすがに今目指している釣りではそうはいかない。
さんざん、そんなにアテにならない天気予報とニラメッコしたのだが・・・。
結局、行ってみなければ分からないという事で、急いで三日分の荷物を詰め込んで南紀特急を走らせたのである。



8月11日

初日の釣りは前日に急遽決まった、仲間のTK氏との釣りとなった。
仕事におわれ、準備も遅れた為に先にポイントに向かって頂く事となった。
世間はお盆休みという事もあり、ルート42もかなり混雑している。
やっとすき始めた尾鷲あたりから、南紀特急らしい(笑)!安全運転にて何とか予定時刻の30分前に到着する事が出来た。

早速、準備を整え磯に向かう山道に入って行く。
やはり、遠くから轟く波の音は半端ではない・・・。
道中の難所を記憶から呼び戻しつつ、真っ暗闇を一歩一歩と進んで行くのだった。
数度、大きな波をかわしつつ無事にポイントに到着。
早くから入って下さっているTK氏と久々の再会となった。
日の出まではまだ数時間ある。
まんてんの星空の下、釣りについて熱く語りあう
しかしTK氏・・・ここ最近の力の入れようはタダならぬモノがある!
タックル、ルアーなどなど、少し前に会った時から確実にグレードアップされている様子であった。
何故かそれを見てニヤニヤしてしまう自分。
本当に星だらけの空には時折、切ないくらい沢山の流星が生まれては消えて行った。

いよいよ夜明けが近くなり、二人してやっとタックルの準備に入る。
まず、始めに投げるルアーは何か・・・まだ決めかねている。
二人がいる場所は比較的高い場所ではあったが、本来の立ち位置はすでに波の中であった。
高い場所にいてなお、この様な波飛沫を常に受けていたのだった。


P1000603
直接、波を被らないとはいえ、この様な飛沫にて自身も荷物もベタベタの状態であった。これが台風の影響かどうかは分からないが、ともかく明るくなるまでは身動き出来ない状況であった。

タックル準備中のTK氏を盗撮
いつもの悪い趣味である(笑)

P1000602
なかなかどうして男前のTK氏であった。

ほどよく明るくなり、待ち切れず早速キャストを開始する。
まずは自分はジグにて様子を見る作戦に出る事にした。
キャスト後すぐにココンっとアタリがある。
チョンっとアワせてやるとブルルっと乗ってきた・・・。
珍しくもベイトがまず一匹(笑)
セカンドキャストもまた同じくベイトがヒット。
うーむ!! これはヤバイ!!
勿論、三度目も同じくヒット・・・。
この時点でRockBeachの鼻息は全開であった
絶対に何か起きるゾって(笑)

すぐに状況は変化し、ベイトのバイトも無くなって行く。
ようやく海面がしっかりと見える様になる頃、どうにも頭を悩ませる事に気づいたのだった。
うまく説明出来ないのだが、あまりの荒れに波の高低の落差がありすぎるのである。
おまけにウネリ、そして不思議な離岸流の様なものまで出ていた。
今回、自分のスペシャルであったトッププラグはどれを持ってしても、とてもマトモにアクションさせられる物は無かった。
自分の中で信頼している物、実績のある物、全くすべてのプラグをもってして、状況に合わせる事が出来なかったのである。
これは貴重なマズメの時間を大幅にロスしてしまう失敗であった。

結局、やむなく最初のジグに戻しながら探って行くのだった。
雰囲気的には今まで感じた中でも最高の状態である。
しかし時すでに遅しなのか・・・魚からの反応は得られない。
こんな時は誰しもが不安になり、ルアーの交換などしてみるかもしれない。しかし、今回は他に使えるルアーも無いのだった。
ジグを投げては巻いてくる単調な作業に、いつしか緊張も無くなり機械的になっていた自分だった。
その時も足元付近のジグを回収しようとしていると、本当に突然に黒い魚体が猛スピードで襲ってきたのだった。

何と! ジグではなく、ジグが生み出す白い泡に向かって凄まじいアタックを見せているのだ!!
ガボ! ゴフォ! ザバッ!! 恐ろしいほどの迫力で襲ってきている。
まだ薄暗い中ではあったが、ソイツの姿はハッキリと見えた
目測80センチ程だったろう。
瀬際で大きく体をひるがえし、猛スピードで横に向かって走り去っていったのである。
震える声でTK氏に伝えるのがやっとであった。
これがこの日の最初で最後のチェイスであった・・・。
瞬間的にリーリングを止め、ジグを見せ食わせるタイミングを与えてやったのだが、ジグの生み出す引き波、白い泡にアタックして終わったのだった。
悔しい悔しい初日の釣り終了。


8月12日

初日、磯から上がった自分は、どうにも悪夢をうまく整理できないまま夜を迎えたのだった。
不眠不休のままポイントを車で回り下見したのだったが、どうにも頭も働かない・・・。
予約してあったビジネスホテルに早速チェックインを済ませ、まずは熱いシャワーを浴びる事にする。
それでもなお冷静になれない自分。もうたまらず行きつけの居酒屋に向かったのだった(笑)
とにかく今は美味い酒と魚を味わいたかった。
普段、その気になれば比較的近い、伊勢志摩の素晴らしい魚貝を味わう事ができる三重県民の自分。
しかし黒潮の恩恵を受ける南紀の魚はまた格別である。
食べた事もない魚を味わいながら、すすむのは南紀の地酒。
これもまたたまならい一時

およそ36時間ぶりの睡眠につく頃、明日の天気予報を見てみるがどうにも釣りになる感じではなかった。
直撃こそないのではあるが、台風の影響が南紀にもいやおうなしに忍び寄ってきたのだった。
自分の力量、ポイントを持ってしてはとてもマトモに釣りは無理と判断。
とにかく今は体を休める事、ひたすらに眠りをむさぼる事にした。

12日は結局マズメに起床した。気になるポイント付近まで行くがやはり立てる状況ではない。
仕方ないので、餌屋さんでゴカイを買って久々の投げ釣りでもしてみる。
以前、キス、チャリコが沢山釣れた場所にて竿出しするが、まったくいつまでたってもアタリは無かった。
たまらずエギングしたらチェイスしてくるのは3センチ程の新子たち。
さすがにサビキまで引っ張り出す気力はもうなく、納竿して少し観光してみる事にした。

何も出来ないまま二日目が終了。
この時点で激しく心が折れている。
残されたのは明日一日限り・・・。
はたして台風が遠のき平和な海が戻るのであろうか。


8月13日


もともとこの日は仲間のM氏と釣行の予定であった。
氏とは初めて立つ沖磯に向かう約束をしていたのである。
12日夜の時点で、予報では波もかなり収まるとの事であった。
しかしこの日の荒れようは凄まじく、明日、確実に渡礁出来るかどうかは判断が難しかった。
悩みながらも、いつもお世話になっている大先輩のN氏と連絡をとっていたのだった。
すると何とN氏もこちらに向かわれるとの事。
しばしこちらの状況をお伝えしていて、ふいにN氏とご一緒させて頂く事になった
M氏と私とN氏の三人での初釣行である。
三人ともが別々に、そして順番に目的の場所に向かう形となったのだった。

先行して頂いたM氏のメールによると意外にも波は落ちているとの事。
自分が向かうとすでにN氏も無事に到着されてみえた。
執拗なる蚊の攻撃のせいでウトウトするのも難しい。
ベテランのN氏はさすがであった。しばし大の字にて爆睡されてみえた
夜明けまでの数時間、先日までの嫌な記憶を振り払いながらじっとその時を待つRockBeachであった。

夜明け前30分頃にようやくタックルの準備にかかる。
っとココでいきなりのトラブル!
前日、入念にノットを組みしっかりと用意していたはずのリーダーが何故か、受話器のコードの様にクルクル巻きになっているではないか。
すごく気持ちが悪いので、真っ暗な中、立ったままの状態で急いでノットを組むのだった。非常にめんどくさい!
やっと組み終えた頃、すでにあたりは明るくなってきていた。
いよいよ最終ラウンド、凄腕のお二人に囲まれ緊張してのスタートとなった!

めいめいが好きな場所に入る。
自然な成り行きは良い感じだった
自分は今日もまずはジグにて開始する。
目に見えて良い感じで潮が動いているのだが、更に水中での流れがどうなのか知りたかった。もちろんベイトの存在もサーチしてみる。
少し荒れぎみではあったが、前日までの状態に比べるともう凪に感じた。
どのプラグを用いても使える感じである。

しばらく様子をみながらキャストを繰り返す。すると少し離れた場所でやっている別のグループの方のロッドが大きく曲がっている!
いよいよ青物が回ってきたか!っと全員に緊張が走ったろう。
しかしどうして、かなりのファイトっぷりであった。
なかなか魚が上がってこないのだ。
まさか・・・カンパチ!? ヒラマサか!?
固唾をのんで見守っているとようやく瀬際に魚が寄ってきたみたいだ。
何とかズリ上げると丸々とよく太ったハマチであった。
よし、とにかく今日の海には青物がいる!!
久々の事に静かに燃えるのだった。

早速ジグからトップに交換してみる。
ここ最近、かなり厳しい状況で釣りをしてきた自分だった。
しかしそれは全くの無駄ではなかったのかもしれない。
とにかく、落ち着いて一投一投と、イメージする通りに攻めて行く事が出来始めている様だった。
分からないなりにも流れの変化を見て、もし魚だったらどこが居心地が良いのか、またどこで捕食するのが、そんな事を考えながら狙いを定めた場所を徹底的に攻めてみる。

次はルアーのアクションである。
以前の私であれば、きっとコロコロとルアーの交換をしていただろう。
何故か最近はけっこう一つのルアーで粘る様になってきていた。
そのかわり、そのルアーで出来る様々なアクションを試してみる事にしているのだった。
今回もイージーなものから順に違うアクションを織り交ぜて様子を見る。
今日の魚にはどんな動きが正解なのか・・・うまくピントが合えばきっと答えは明確に出るはず。

ふいにその時は来た!
ゴボ! ガン!!っと突然ひったくる様なバイトだった。
今か今かと気持が前に出ていた為、焦る事なくグイっとフッキングを入れてやる! シッカリと食った
久々の青物の引きは体が覚えているソレより少しキツかった(笑)
モタモタと体勢を整えてファイト開始!
手前にはけっこう岩が張り出している為、なるべく早く確実に浮かせておきたいところだ。
しかしけっこうキツい(笑) 時折、リールのハンドルが止まってしまう。
ほどなくしてソイツの姿が足元に見えてきた。
サイズの割になかなか元気なヤツだな。
一瞬ためてからポンっと抜きあげてやる。
やっぱブルXR-1は良い仕事してくれるな

 

 

 

P1000612
パンパンの太ったハマチが釣れました
やったねー


P1000613
チャンスタイムなんで少し泳いでてくだされ


何とか今日の正解の一つのカタチを見つける事が出来た。
ハマチはどうも単発でウロウロしている様だ。
丁寧に見せて興味を持たせる難しい釣りになる、何故かそう予感したRockBeachであった。
とにかく少ない奴らが一瞬近くに来るその時を待って、何度も何度もキャスティングを繰り返して行く。
ここで食うのではないか、そしてそこで自身が魅せれる最良のアクションを叩き込んでやった。
なかば確信犯的に入れた動きに、一瞬背ビレを出し横っ飛びで食らいついてきた!
最高のタイミングで思った通りに食ってきた! まさにこちらのリズムで鋭くフッキングを入れてやる。
何というか最高に気持ちいい!!

先ほどの一匹が良いウォーミングアップとなったのか、今度はかなり短い時間で難なく取り込む事が出来た。
二匹目もしばしプールで泳いでてもらう。
続いてキャストを繰り返すのだが、どうにも気配が無くなってしまった。
周りの誰にも反応は無い様子だ。
チョット場を休ませる為にも、泳いでてもらった二匹には天国にいってもらう様にシメる事にした。
自分には大の苦手な作業なんだが、なるべく苦しまないで済むように素早くやらねばなるまい。
最近、M氏はよく釣っているせいか、かなりシメの腕も上がってみえた。
噂には聞くが、神経シメのグッズを取り出し、手際よくサクサクっとこなしてしまうのである。
一瞬にして魚は昇天していくのだった。その行為はまさに「必殺仕事人」の様 まあ、ある意味、魚に非常に優しいかもと思ったのだった。

時間がもったいないのでデジカメ撮影はパス。
早速、釣りを再開して行く。
表層での反応がイマイチに感じたので、もう一度ジグに戻してみる事にした。
なかなかジグは難しいのだが、私には絶対的に信頼をおいているジグがある。厳しい時の貴重な一匹を何度ももたらしてくれたジグ。
コイツならば何か起こせるかもと最終兵器として投入した。
やはり、答えはすぐに出た
ゴゴン! っと来て食い込むのを確認してからグっと合わせてやる。
瀬際で豪快に首を振ってフックを外そうとするハマチ。
そうはイカナイ。
少しだけ潜らせてやり、十分なタメが出来た事を見計らって抜き上げ完了である。
本当に今回はツイている。下手な自分には滅多にない事であった。

その後、しばしビッグプラグにてモンスターを探してみるが、いつもの様に反応は無かった。
陽も高くギラギラと磯を焦がし始めている。
そろそろ撤収の時期だとポイントを後にする事にした。
珍しく魚を持って帰るのだが、もう無茶苦茶重い・・・。
やはり荷物は最小限にしなければならないと反省するのだった。
体力のない自分はN氏、M氏と同じペースで歩けない(笑)
時折立ち止まり、ゼエゼエいいながら戻るのだった。
久々の地磯はツラすぎる

帰りはさすがお盆といった感じ。もう車がウジャウジャしててまともに進まないのだった。たっぷりと!?時間をかけてやっと家に着いた。
釣り場でデジカメが面倒だったので、サバくまえに撮影してみました。
滅多にない事なので(笑)



P1000618
手前から64、62、60と粒ぞろいなハマチっ子達でした


P1000617
一番奥のハマチはM氏にシメてもらったもの。
うーん、何か全然違います
バッチリと神経シメしてもらったので、味がどう違うのか少し比べてみました。ハッキリとは分かりませんえしたが、やっぱり美味しい様な気がしました

今回、三日間でたった一日だけマトモに釣りが出来ましたが、非常に気持ち良く最終日を過ごせたので満足できました。
ご一緒下さり、様々なヘルプをして頂きました、N氏、TK氏、M氏には本当に感謝しています。
この場をかりてお礼申し上げます。誠に有難うございました。
さあ、次の釣行はいつになる事やら・・・。

それでは