2月15、16日の日記


2月14日、私の住む地域では昼前位から雪が降った。
夜までずっと降り続け、瞬く間に銀世界となって行ったのである。
三日ほど前から世間様は3連休であった。
サービス業の私は当然に仕事・・・。
仕事上、非常に大切な三日間であった。
数人の友人は釣りに行っていた。
友人の釣果を聞き、とても、ストレスフルな三日間を過ごした。

ともかく、無性に釣りに行きたかった。
しかし、道路情報を見ると道中の峠は通行止め。
また、高速道路も同様であった。
そんな事ぐらいでは、一度、火が付いた心を収める事は出来ない。
通行止めなど関係ないのだ。
その気になれば真っ暗な山道を越えればいい。

幸いにも、峠の規制は解除された様子だった。
しかし、未だ高速の方は解消してはいない・・・。
大通りのルートを捨て、出来るだけ交通量の少ない裏道を走って行く。
大台の町中まであともう少しという所まで来て、道は全く動かなくなって
しまった。
夜も更け、日中に積もった雪が完全に凍ってしまったのだ。
大型トラック、また、冬用タイヤを装着していない車達は、軒並み動けなくなってしまっている。

RockBeachの相棒である南紀特急。
実は全天候型のまさしく釣り車である。
今夜の様に、アイスバーン化した道路でも、全く不安なく走破できる様には整えてあった。
しかし! 先行車が動かないでは仕方ないのだ。
ここは片側一車線のルート42なのである。
結局、渋滞で失われた時間は約3時間、やっとの事で南紀に入ったのは午前6時を過ぎた頃だった。

最近、通っている場所のプライムタイムには全く間に合わない。
待つ釣りから、攻める釣りにと、本来の自分のスタイルを取り戻した自身にとって、この遅れは絶望的とも思えた。
すぐにプランを修正し、極力エントリーに時間のかからない場所に向かった。
ここなら、急げばポイントまでは5分とかからない。
急いで準備を整え、いざポイントに立つ。

想像以上に波が高い!!

まったくどうして、立ち位置には近づけない感じだった。
しばし様子を見て、何とか立てそうな場所に向かった。
しかし、それでも時折、バカでかい波が押し寄せてくる。
不測の事態を考え、十二分にマージンをとってのファーストキャストを打った。

分かってはいた。
全くルアーが馴染まず水面を滑っているのだ。
この潮の流れ、風向き、そして波の高低差に対処可能なトップのルアーは持ってはいない。
仕方なくヘビーミノーにて広範囲を探ってみた。
しかし、まったくもって反応は無い。
沖から潮が当て、離岸流の様なものと複雑に絡み、モワモワしている部分が見てとれる。
しかし、今の立ち位置からはどうにも打ち込めないのだ。
ただただ時間だけが過ぎて行く。
いっそ、思い切って移動してみる事にした。
おそらく、目的のポイントに立つのには一時間はかかるだろう。
苦渋の決断ではあるが、ここで時間を無駄にするよりは良い。

移動後、ポイントに到着したのはやはり一時間後であった。
それでも、海の感じはすこぶる良かった。
だがしかし、一通りの回遊が終わった海であった。
それでも、何が起きるか分からないと、一回、一回のキャストを丁寧にこなして行く。
結局、4時間ほど粘ってはみたが、何も起こす事は出来なかった。

その後、しばし休憩し次の狙いに照準を絞った。
磯のアオリを真剣に狙ってみる事にする。
16時すぎにポイントに到着、もうすでに釣ってみえる方がいらっしゃる。
夕暮れ間近になって、一人、また一人とアングラーがやって来る。
一見して地元のベテランと分かる方ばかりだった。
日が沈む頃、周りも一斉にキャストを始める。
途端に、1キロ、2キロと、目視ではあるが、どんどんサイズアップしたイカが仕留められて行った。
しかし、RockBeachには全くアタリが無い。
数時間ずっと頑張ってみたが、一回としてアタリも感じないまま終了となった。
これには、本当に心から敗北感で一杯になった。


それから車中泊の準備をして眠りについた。
おそらく、心が折れてしまったのだろう。
翌朝、4時半のアラームでは起きられなかった。
目が覚めたのは、すっかり陽が昇ってからであった。
とりあえず、昨日、遠くからでも多くの鳥が見えた場所に向かってみた。
ここはいつも、凄い数のベイトがいる場所だ。
山道をしばらく歩き、海が見渡せる場所にたどり着く。
しかし、どうした事か、今日は一羽の鳥も飛んでいない。
いざ、磯に立って海を覗いても、全くベイトが見えなかった。
海とは本当に不思議である。
わずか、十数時間で状況はがらりと変わっていた。
2時間ほど竿を出してみたが、ただただ虚しくルアーだけが戻ってくる。
今日の朝もまた外してしまった。

その後は癒しを求め、数か所のポイントをランガンしてみた。
海を見ていると、小さなボイルが出ている。
どうやら、可愛い青物が沸いている様だった。
早速、エギングロッドに小さなジグを付けて投げてみる。




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ブルルル!

アジが釣れました。
飽きない程度にポツポツと釣れてくるが、どうも気分が沈んで釣りを続ける気持ちにはなれなかった。
またの機会に楽しもうと釣り場を後にした。

苦労して南紀まで来たものの、どうにも何かがズレてしまった今回の釣行でした。
移動中、車の窓から海を眺めると、沖では鳥山が立ち、凄い水飛沫が立つ場面もありました。
寒い中でも魚は沢山いる・・・。
しかし、ショアラインにはなかなか近づいてくれない感じでした。
いや、きっと今回の自分の選んだポイントが間違っていただけでしょう。
帰りの車中、様々な反省をしながら家までの5時間を過ごしました。
悔しい。

それでは