5月31日の日記





良くも悪くも!? このところ連休が続いています。
仕事上、月に何度も連休をとれる事は普通はないのです。

おそらく?????

私の釣り好きを知っている、上司の優しさだと思っておく事にしましょうか

さあ!!
また今回も、思い込みの激しい、My ’Rock'n'Roll Fishing’ の始まりです








約1年半にわたって、ゼロからこの釣りを歩んで来た自身である。
先人達から貴重なお話を聞く機会があり、また、フィールドに通い続け様々なものを見ても来た。
その日々は、まさにエラーの繰り返しだったと思う。
今もなお、まだまだ、広大でふかい海の事は分からない。
ましてや、魚の気持ちなど分かるはずがない。
そして、今もまさに、エラーを繰り返す日々である。


愚かゆえに同じ過ちを重ねる事も多い。
しかし、目標はあくまで、自身の釣りを深め磨く事である。
過去の経験から間違いを修正し、そしてまた新たな仮説をたてて臨む。
そしてまた、過ち、自分なりの答えを探す毎日であろうか。
そうやって、己が対峙する魚を探している。





しかし、今回ほどこの連休を、有難いと思った事は無かったのではないだろうか。
それは、何度も修正を繰り返してきた、ある仮説にほど近い海況に思えたからであった。
そんな頃、時を同じくして、先輩のT氏もまた釣行されると知った。
おそらく、彼は当然に狙ってみえるであろう。
早速、気になって聞いてみる事にした。


やはり、氏のプランの一つには私が思う海もあった。
しかし、単独での釣行ではないとの事。
月に僅かしか出撃出来ない、氏の釣りの妨げにはなりたくない・・・。
しかし、そんな心配とは裏腹に、快く私に同行を認めて下さった。
大きな方だとあらためて思うのであった。





釣行前日の予報からは、目的の磯に立てるか判断が難しかった。
波を読む事もまた、氏は自身よりずっと長けておられる。
おそらく、波は大丈夫だと思うが行ってみなければ分からない。
「行かずに後悔するなら行こう!」
氏のその言葉に自身の迷いは完全に消えた。


様々な用事を片づけ、やっと用意が整ったのは午前1時を過ぎた頃だった。
道中、スムースに進めたとしても、時間に全く余裕は無い。
これからの走行にそなえ、南紀特急を暖気していた時、氏からのメールが入った。
南紀に到着したが、状況を見て違うエリアに来てみたとの事であった。
ともかく、走り出さないと間に合わない。
考えるのは後で良いと、南紀特急のシフトをいつもより少し遅らせてつないで行った。






いつもの道をひた走る中でしばし葛藤する。
はたして、自身の読みは違ってやしないか。
また、滅多にない氏との釣行の機会を、自らふいにして良いものだろうか?
峠を一つ越え、また一つ越えても、答えを出せないでいた。
やがて県境を通り過ぎようという頃、やっと自身の気持ちが決まった。
それは、たとえご一緒する事が出来なくとも、自身の仮説を確かめたいというもの。
苦汁の決断だったが、これが自身の釣りなのだと決めた。
やがて南紀に入り、ポイント付近まで来て氏にメールでその意を告げる。
駐車スペースに着き、急いで準備を整えていてふと振り返ると、何と氏の笑顔があった。
状況を見て、再度こちらに戻ってみえたとの事だった。
これで心おきなく釣りが出来る。
氏と、彼の友人の、NORI氏とのご挨拶もほどほどに、最終の装備確認を済ませる。
夜明けはすぐそこまで来ている。
期待を胸に磯に向かった。








磯に着きいつも通り、まずは海を眺めて行った。
その海はまさに、T氏が読まれていた通りであった。
予報よりも、程よく波が落ちている。


しかし、海の色がまともではない!


エメラルドグリーンに濃いホワイトの絵具を溶いた様な色をしているのだった。
俗にいう水潮という現象であろうか。
正直、これほどまでの色の海は初めてであった。
今回、我々の他には、兵庫からみえたアングラーがお一人。
これも何かのご縁かと、和やかなムードで準備を整えて行った。



私がまず結んだのは、大好きなフローティングポッパーであった。
本当に不思議なのだが、何故か他の三人とは重ならない。
特に申し合わせた訳ではないが、この自然な調和に、何故か今日一日の釣りに期待が膨らんだ。
しかし、先にフローティングと言ったが、今回も少しの調整をしてきてはいる。
イメージとしては、ポーズで極スローに沈む様にしていた。
その僅かの違いが今回の狙いであった。





しかしながら、自然はそう簡単に応えてくれるものではない。
ここ最近、自身が狙ってきた場所とは全く違うのだ。
極論すれば、浅はかな私が、思い通りに釣りを展開出来る様な場所ではない。
世間的にはチャンスタイムだと言われる時間帯を、何の手がかりを得る事なく過ごしてしまう。
そんな時、少し離れた場所で竿を振る兵庫のアングラーが魚を掛けた!
今までの、温厚なイメージが崩れ去るほどのパワーファイトを見せる。
しばらくして、上がってきたのは元気なシオであった。
聞けば、先ほどから何度もシオのチェイスが見えたとの事。
直前でUターンを繰り返す奴らであったが、彼なりの理論で見事に攻略した様子であった。



とはいえ、その釣りをそのまま真似る事はなかった。
ルアー単体として真似る事は可能だが、握っているタックルがまるで違うという事。
いや、仮に同じ様なタックルであったとして、勿論、真似るつもりはない。
それは、「プライド」、ではなく、自分に対し、いつも等身大の釣りを心がけているからである。
答え、結果とは、魚がヒットするという事一つだろう。
しかし、そこに辿るプロセスはいくつかあるものだと思っている。
その釣果を羨ましく思いながらも、各々が信じる釣りを展開して行くのだった。





ルアーローテーションの間の僅かな時間、少し、NORI氏とお話させて頂いた。
どうやら、一度、氏のルアーに大物のチェイスを確認したとの事であった。
良い魚を沢山釣ってみえる彼にして、掛けても獲れるか自信がないサイズだったと言う・・・。


彼とは初めてお会いしたが、一見して、よくお見かけするアングラーの方々とはまるで異質な感じを受けた。
うまく言えないのだが、感覚として、彼からは野生のオーラを感じるのだ。
それはただイメージばかりでなく、実際の姿からも伝わってくる。
まず、私とはまったく身体が違う。
長身であり、細見でありながら筋肉質で力強い。
その振る舞いは、まるで、弓が大きくしなる様に私からは見えた。


おそらく、私よりも何倍も力強いであろう。
しかし、ただ身体能力だけではない何かを感じるのだった。
そしてそれは、彼の操るルアーを見て確信に至る。
おそらく、同じ場面で私がルアーを引いたならば、ただバタバタと泳がせる様な状況であった。
しかし彼は、驚くほど自然な動きで、乱れる水流にルアーを馴染ませながら巧く引いているのだ。
瞬間、彼もまた、自身が目指すべきアングラーのお一人だと悟る。
T氏、そしてNORI氏のお二人。
本当に小さな事がきっかけなのだが、今こうして彼らと竿を出している事自体が、とても素晴らしい時間であると感じるRockBeachであった。






再び実釣に戻る。
表層、そして水面直下と、自身が思いつく限りのアプローチを繰り返した。
しかし、全くもって反応は無い。
これもまた、目の前に広がる水潮のせいであろうか。
経験した事のないそれを、ただただ、信じたルアーで検証して行った。
そんな状況で立てたのが、以下の仮説であった。
しかし、未だそれは確信には至っていない。



おそらく、水面から少し深いレンジまでは、塩分濃度が通常よりも低い潮が流れている
実際、ルアーから零れ落ちる海水を舐めてみたが、味覚においていつもより相当ソフトであった。
いわゆる、真水の侵入を魚は嫌い、トップやサブサーフェスに出てくれないのではないか!?



しかし、その考えには全く矛盾した光景を目にする事となる。
少し沖、キャストでは届かない場所で、時折、ボイルが発生するのだった。
それは、ジャバジャバと沸いたというものではない。
ベイトを鋭く追って、確実に仕留める様な襲い方であった。
今まで見てきた、メジロ、ブリの様相とは異なるものである。
かといって、カツオ等の高速回遊魚のそれでもない。





とはいえ、ルアーをキャストしては表層付近には出ないのである。
ベイトという、「自然」、には到底かなうものではない。
ここで、大きく方向転換する事を決意する。
最近、とても苦手意識を持っている、ジグで勝負する事に決めた。
シンキングペンシルなど、自重があるプラグをスローに沈ませる選択肢が無いわけではない。
しかし、スローで待つ釣りを展開する気力がその時は無かった。




早速、ジグにて探って行く。
違うタイプのジグを一つずつ、最低限の数だけ今回は持ってきていた。
トップ、ミドル、ボトムと、大まかにレンジを分けてまずは様子を伺う。
一通りの工程が終わると、今度はまた違うジグを用いて、同じ様に繰り返すのだ。
そんなに簡単に結果が出るとは思っていない。
まず、そこに魚がいるのか?
そして、魚がいても、ジグに反応するスイッチがいつ入るのか?
それを感じとる術が自身には無い。
だから、ただキャストを繰り返すのだ。





何度目かのローテーションの為、竿を置きジグを交換していた時である。
向かいでキャストする、NORI氏の垂らしたルアーが僅かに磯に干渉してしまった。

いけない!!!
そう思った瞬間、氏の鋭い振りに耐えられずロッドが真っ二つに破断する。
頑丈で定評のある竿であった。
Coolな、NORI氏はさほどうろたえる様には見えない。
しかし、その心中はどうだろう。
何度も何度もロッドブレイクさせて来た自身。
仕方がないでは済まされない気持ちを味わってきた。
それだからこそ、気のきいた言葉一つも彼にかける事は出来なかった。
しかし、この悲劇が後にドラマを生む事になるのだった。





ジグを交換し、気分も新たに立ち位置に立つ。
迷った時、自分はこのジグを結ぶ。
シオを意識してのシャクリで攻めて行くのだった。



青物御三家にそれぞれ有効なアクション。
我流ではあるが、少なからずその違いを意識して釣りをしてきた。
結論すれば、分かりやすく出る時もあれば、たまたまという時もあった。
(ヒラマサについては滅多に会えないので正直、全く分かりません)
少しばかり経験した自身の回答はズバリ、とても釣り分けられるものではないという事。
種族、そしてサイズを選ぶ事は難しいのではないか。
今回もそれに後悔する。






プラグの釣りとは違い、のんびりと落ち着いた気分でキャストしていた。
シオを意識したアクションを繰り返す。
何度も、何度も繰り返す中で感覚は麻痺してくる。
なかば機械的に作業をこなしていたその時であった!


フルキャストしてボトムをとり、宙層まで一気にシャクリ上げて再びフォールさせていた時である。
ベールを倒し、風と流れを意識しながら、ゆっくりとサミングしてジグを送っている時だった。
指先に軽く触れるラインの感触。
ぼんやりと感じながら糸を送っていた。
ハッと気付いたのはいつだったろうか。
おそらく、事が始まった約2秒ほど後であったろう。


気がつけば、とんでもない速度でラインが入って行っていた。
ジグのフォール中に、一気にラインを持って行かれてるのである!
気付くまでの、この2秒間が命とりとなる。
急いでベールを起こし、半信半疑で大振りなアワセを叩き込む!
経験した事が無いほどの衝撃が伝わって来る。
間違いなく、根がかりではない。
掛かった瞬間、グングンっと生命感が伝わって来た。
魚だ!!



掛かった!!と叫び、急いでハンドルを回す。
しかし、先程感じた奴の気配が無い。
アレ!? バレタのかな???
普通にそう話していた。
それは間違いであった。




とりあえずジグの重みを感じる為、高速で回収に入った。
すぐに感じる違和感。
まだ、魚はついている。
バレタのではなく、とてつもない速度でこっちに向かって来ていたのである!



その後すぐに、魚に追いつく事ができた。
手先に伝わってくる重量感は未経験な領域であった。
そこから更に巻き寄せた瞬間、ついに牙をむいたそいつはまさに暴威であった!!
ソルティガZ6500から悲鳴が上がる!
ドラグは普段通りの強気の設定であった。
約10キロ、80までのメジロでは足元、スレでさえ強く出す事は出来ない。
しかし、その逆行は全く止まらなかった。
すぐにラインが根に触れる感触が伝わってくる。
その走りを止める術は自身には無い。



ダメか!?と思った瞬間、奴の動きが止まった。。
すぐさま反撃に入る。
グンっと再び奴の重量を感じ、強引にコチラに向けようとした時だった。
狂った様な力で、セカンドランが始まった。
もはや出せない!
咄嗟にスプールを鷲掴みする。
そしておそらく奴に対し、可能な限りのプレッシャーを与える竿の角度に持って行く。
何とかその走りを抑え、更に底に潜ろうとする動きを耐えていた時だった。
ゆっくりと、形容しがたい感覚を感じる。
ヌルーっと、真綿で締めるとでも言う感じだったろうか。
その時、なんとなく理解し覚悟を決めた。
この感覚、おそらく伸びている・・・。
今、偶然にも止まっている奴にサヨナラを言ったその時であった。

ズルっとした感触の後、テンションが消えた。
フックアウトの瞬間であった。
おそらく、この奇妙な感触は一生忘れないだろう。


























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シオをイメージして、いつもの7/0から少しサイズを落としていたのだった。
今思えば、交換している時に、妙に記憶にこびりついた気がする。
全く確証はないが、そんな感覚を皆さん経験した事はないだろうか?
やはり、アクションの違い、ルアー(ジグ)の種類の違いで、釣り分ける事は難しいのかもしれない。











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帰宅後に撮影したもの。
これが本来の姿形である。
要するに、自身のタックルにおいて、一番のウィークポイントに応力が集中したのである。
単純な話、一番弱いところにストレスがかかる。
頭では分かっているつもりでも、現実にこうして過つのである。
今後、考えられる一切の妥協は許さないだろう。
悔しくて仕方がない。








その後もジグ、そして再びプラッキングと、海を見ながら自身の引き出しをフルに使って行った。
しかし、全く何も起こせないでいた。
嬉しく思ったのは、その場にいる全員が、必要最小限度でしか竿を置かないという事。
先輩はもとより、ご一緒した兵庫のアングラーも投げ続けている。
人間が無理矢理に定義したマズメなど、まったく無意味だという勢いでキャストを繰り返していた。
これこそ、私が信じる、Rock'n'Roll Fishingの真骨頂である。
その場にしゃがみ込みそうな気持ちだったが、最高のドーピングを打ってもらった気がした。
しかし海は凪いており、狙いを定める流れなんかこれっぽっちも見当たらない。






再度のジグの交換の為、再び竿を置いた時であった。
様々なアプローチを試みながらも、信じた場所にルアーを送り続けていた、NORI氏から叫び声があがった!!





ギャフ!!!




その場の空気を一瞬にして破る様な咆哮であった。
無我夢中で近くにあるギャフを掴んだ。
おそらく、それは兵庫の方のものだったろう(誠にすみません
柄を伸ばした瞬間、すっぽりと主軸から先が抜けてしまった。
茫然と立ち尽くす私。
すぐに状況を理解し、先輩のT氏が動いた!
氏愛用のそれを掴み、一気に魚のもとに駆け寄った。
暴れ狂う魚、そして打ち寄せる波。
NORI氏のロッドの曲がりは限界に達している様に見えた。


T氏が魚を刺しに行き、一回目は空を切った。
もはや僅かな猶予も無い。
固唾を飲んで見守る中、ついにT氏のデビルズクローが奴を捉えた!!
一瞬にして引き上げられる。
一目見て分かった。
その魚に鑑定などは全く必要なかった。
その顔を見ればすぐに違いなど分かるだろう。

























DSC_0217

南紀の平政である!!
やはり、やはり、奴はそこに居た。
そこにいると信じて来たが、こうして目の当たりにして、やはり信じられない思いで足が震えた。


平政 82cm !!!


NORI氏というアングラーだったからこそ、それが現実となったのだと私は思った。
前途したが、彼のショアロッドはブレイクしていたのだ。
彼が使用していたのは、サブのヒラ狙いのロッドであった。




「ufmウエダ ソルティープラッガー」




足元でのヒットであったが、瞬時に浮かせていた。
磯上に横たわる平政を見て息を飲んだ。
皮一枚を、トレブルフックの一本がかろうじて捉えているのみであった。
壮絶なるファイトの最中、もう一本のフックは外れてしまったとの事であった。
おそらく、そのロッドでなければ現実とはならなかったかもしれない。
そのファイト、そして見事な連携を目の当たりにし、感動で胸が熱くなった。






これがキッカケとなり、磯上は狂おしいばかりのムードとなった。
それは、単に大物が釣れたからという訳ではない。
みるみる内に、目の前の海が激変して行ったからである。
気がつけば、凄まじいばかりの流れが当てているのだった。
今まで、凪、そして動かない潮、そしてバスクリンの様な海の色に皆が苦戦していたろう。
吹く風に変化があった訳では無い。
あくまで、潮だけが激動して行っているのである。
もう、流れなんてもんではない!
一瞬にして水の色が変貌する。
一気に透明度が増し、次の瞬間には真っ黒に変わって行った。
今でなければ、いったいいつなのかと自分に問いただした。






迷う・・・・・。
手持ちのルアーを全部見たが、今ここで結ぶルアーが定まらない!
数投、迷いながらキャストしてみたが、全くもってイメージとはかけ離れていた。
未だかつて、こんな海を経験した事はないのだ。
無理矢理、気持ちを落ち着かせ考える。
状況は激変し、NORI氏のヒットルアーも見てはいる・・・。
しかし、残念だが、自身の釣りに共通項は無い。
やっとそこまで認識し、最期のルアーが決まった。
選んだのはロングジグである。
これで勝負する!
それは、磯上がりの約20分前であった。




ラストチャンス。
疑わしき変化を全て打って行く。
もう時間がない。
一投、一投が真剣勝負であった。
その中でも抵抗を感じ、強く生きている潮に絡めてアクションさせる。
しかし、気持ちとは裏腹に何も起きない。


おそらく、20投ほどして覚悟を決めた。
もう時間は無いのだ。
これが最後の一投であると。
沖からずっと、自分が知っている全てのパターンを入れてみる。
特に間を大切に意識した。
しかし、虚しく寄ってくるのみである。
いつもなら回収している所までジグが来て、ここで、何故か一瞬思うのだった。
もう一度、もう一度だけ底をとってみようかと。
それは磯際、約1.5メーターの地点であった。
過去、何度かここで捕食するのを見ていた。
しかしここはまた、ボトムから表層まで険しい根が張り出している。
秋にはメジロで泣きそうになった。




もはや平常心ではない。
すでに、自身の引き出しなど使い果たしている。
ボトムにジグを届け、すぐにゆっくりとしたアクションを入れた。
パンっと浮遊させた時、違和感を感じる。
一瞬、何か軽くなった気がした。
すぐに手を止め、僅かにきいていたその瞬間!一気に竿先が海面に刺さったのである。




ガガガガガ!!
ほぼ、ボトムで喰った為か、いきなり根ズレの感触が伝わってくる。
当然にして、奴は複雑な根に向かったのだろう。
小手先の技が通じるとは思えない。
もう覚悟を決め、全力でハンドルを回した。
ラインが触れる感触はまだ続いている。
潜り、突っ込むだけでなく、右に左にと走り回るのだ。
無意識にそれをかわし、とにかく巻き殴って行った。
まだ続く根ズレの感触・・・。
足元とはいえ、ここの水深は浅くはない。
もはや後悔はない。
ラインの先につながる奴を思い描き、ただひたすら巻いた。
フっと軽くなった瞬間、それが思っていた魚ではないことを知る。
そいつはヒラマサではなく、自身が追い求める最強の種族であった!























20110531143908


NORI氏の魚を見た後では小さく見える。
シオと言えばシオなのだが
嬉しいのであえて言わせて頂きます。



カンパチ 60cm !!



とはいえ、そのファイトは暴力的であった。
難しいジグでの釣りに喰ってくれた事に、感謝の気持ちが込み上げて来るのだった。
T氏が記念撮影をして下さった。




















DSC_0218

とてもではありませんが、魚を前に突き出したり、ポーズをとる余裕はないですね。
恥ずかしながらの著者近影。
その後、魚をシメたところで納竿となった。
UNLIMITED



それでは






タックル

Rod   MC Works RAGING BULL 100XR-1
Reel  DAIWA SALTIGA Z6500EXP
Line   DAIWA   PE #5
Leader VARIVAS NYLONE 100LB