8月3日から4日にかけての日記







連休がとれたので、アテも無く南紀でのんびり過ごそうと思っていました。
しかし、またまた台風です
釣行日が近づくにつれ、日に日に波、ウネリが増してくるのでした。
おそらく、風向きから想像するに、初日の午前中は立てない事はない。
しかし、大きなリスクを背負い、また、我慢の釣りをしいられる事は目に見えています。
同じ行くのなら、安全に気持ちよく釣りがしたい。
金銭的にも、限られた南紀釣行に賭けてみる事は今は厳しいのです。
直前まで悩みましたが、今回は見送る事にしました。



良い機会ですから、ここはやるべき事を済ませる事にします。
普段、仕事におわれ、釣りをして、色々とたまっている雑務をこなして行きます。
用事を片づけながらも、空いた時間には吸い込まれる様にして、行きつけのショップに車を向けていました。
まずは、日ごろ欲しかった品を物色して行きます
一つ、また一つと、バスケットケースの中に商品が入って行きました。
買い物に夢中になっていますと、携帯電話がけたたましく鳴るのです。
Taka氏からの電話でした。

「近場行くんやろ?」っと氏。

うん、まぁ・・・っと答えると、彼は私の一番感じる場所を、ピンポイントで突いて来るのでした。







「タイリクスズキ釣りに行ってみたら!」








ともかく、普段、あまりお目にかかれない魚には目の無い私。
「イイね~行ってみようかな」、とは言うものの・・・。
実は、ダッシュでシーバスルアーのコーナーに移動していました。
すぐに、所狭しと並ぶルアー達を見て、今夜のスペシャルを選んで行くのでした。






タイリクスズキとはいったいどんな魚か?
シーバスをあまり知らない私には殆ど知識がありません。
四国、九州などで、大型が釣れるという話を少し知る程度です。
漁港でのマイクロジグ、ミニミニミノー時代に、ある地域にて、少し変わったセイゴを釣った事はありました。
背びれから背中にかけ、黒い斑点が沢山ある魚でした。
当時、それは、「ホシスズキ」、の幼魚であると認識していました。
しかしどうやら、その魚こそが、「タイリクスズキ」、であるとの事。
そうしますと、Taka氏のおっしゃる場所はまさに、過去に自身が経験している所であった。
期待を膨らませ、夜に備えしばし仮眠をとるのでした。





準備が整ったのは21時を過ぎた頃であった。
これから向かう場所には、おそらく、南紀への時間の約半分で着けるだろう。
向かうには心軽いのだが、いかんせん、シーバス釣りを知らない事への不安が付きまとう。
タイリクがどうのと言う以前に、マルスズキすらまともに釣った事が無いのだから。
しかし、いつまでも、分からないでは何も始まらないのである。
分からないからこそ、チャレンジするのであり、そこに夢を抱く。
それが自身の釣りではないだろうか。
道具、またルアーは違えど、いつもの自身の釣りをしてみるつもりで向かった。



現地到着は23時頃だった。
不慣れなウェーダーを履き、ライジャケのポケットには、ルアーとラインを押し込んだ。
一応、スタイルだけでもと、ストリンガーも持ってみる。
当ブログを読んで下さっている方々には、ご存じの方もいらっしゃると思いますが、
私は夜の釣り場がとても苦手である。
とにかく怖いのである(マジ)
数年にわたり、一人でウロウロとしていると、「あなたの知らない世界」、的な事には何度か遭遇する。
いつも、それを思うとおっくうになるのだが、今回、それよりも釣りをしたい気持ちが勝っていた。
出たら出た時の事!
思いっきり、カラ元気を出して鼻歌まじりでポイントに向かった。





やがて水辺にたどりつくと、バシャバシャと波が当たる音が聞こえる。
潮は下げているのだが、水にはとても勢いがあり、岸際で波が砕けている様であった。
暗くてよく見えないが、遠くの、海と川との境目からは、磯で聞く様な波の轟音が響いて来ていた。
おそらく、台風のせいで海は相当にシケているのだろう。
しかし、ここは河川である。
気を落ち着かせ、ゆっくりと入水して行った。
まずは、わずかな灯の明暗の境を狙って行く。
何度も何度も通してみるが、魚からのサインを感じる事は無かった。
続いては、明らかなるストラクチャーを順に狙ってみる。
しかし、こちらも反応は無い。
やはり、私にはまだ早いのか?っと諦めがちになる。
だいたい、普段、のんびりと仲良くベイトと共に泳ぐ、シーバスがルアーを襲う姿が想像出来ないのだ。
しかし、どなたもシーバスをルアーで釣られている。
情けないが、本当にそんなレベルで、不安になってしまう自分であった。




はたしていつ、シーバス達の喰いが立つのかも分からないのである。
場所は間違っていなくても、その一瞬が来なければ喰わないのか?
それとも、他にシーバスの捕食ポイントが存在するのか?
そんな迷いが脳裏を巡って行った。
待ち続けるのは苦手ではない。
しかし、自ら攻撃的に攻めるのはもっと心地よい。
結果として、待つのをやめ、大きく立ち位置を移した。
真っ暗闇での釣りにはなるが、もうなる様になれと思った。
少し歩くと、途端に漆黒の闇が辺りを包む。
ヘッドランプが照らすのは、唯一、一歩、また一歩と進む、川底だけであった。
不用意な明かりは、魚達の警戒心をつのらせるだけだと思った。
やがて、闇の静寂の中に我が身を置くのであった。




ビュンっという、ロッドを振る音が闇を切り裂く。
いつもは、波、そして川のせせらぎに消されてしまう、リールの回転音さえもが響き渡るのだ。
闇への恐怖は次第に薄れ、静けさは集中力となって行った。
最早、釣りのみしか心には無かった。
次第に目が慣れ、薄らと浮かび上がる流れに向かってキャストしたその時であった。
着水後、すぐのリトリーブに違和感を感じる。
すぐにアワセを入れた。
ドン!っとした衝撃、そしてすぐにヤツが水面を破り跳ぶ。
きた! シーバスだ。
勢いよく跳んだソイツは、ギュンギュンと絞り込み流れの中に向かった。
ロッドは綺麗な弧を描いている。
グッグッと、時折、締めこむ引きは強いものであった。
ともかく、今は巻くしかないのだ。
ウェーディングで魚を掛けた事など、一度も無いのである。
なるべく、彼ら得意のエラ洗いだけは避ける様に竿を操作した。
やがて目の前に浮かぶ、銀鱗の姿。
目測で60センチは超えている。
しかし、足元から約2メートルの所に、強い流れがあった。
すぐにその流れに魚は入ってしまう。
それまでの様に、魚は動いてはくれないのだった。
立ち往生してすぐに、フッとテンションが無くなってしまう。
フックアウト、バラシであった。





強く、鋭く、アワセを入れたつもりでいたのに。
しかし、それは普段通りのアワセであったろうか。
いつもの、レイジングブルとは全く違うロッドなのだ。
頭では分かっているつもりでも、いざ、魚を前にすると対応出来ないのであった。
今持っている竿は、大きくシナリ、曲がるものである。
気を取り直してキャストを続けるが、全く反応が得られない。
そこで、昼間に厳選したルアーに交換してみる事にした。
サイズは変わらないが、とてもファットなものであり、いささか自身のセオリーの外のルアーであった。
狙いを定め、その場所に向かってフルキャストした。
すぐさま、水流に馴染む様、急いでリトリーブして行く。
やがて水を噛んで、すぐに気持ちよく泳ぎだした。
暗闇では、穂先で感じる感覚だけがたよりなのだ。
おそらく、5メートルほど引いてきたが何も無い。
ここで、いつもの磯での癖が出る。
素早く巻いてアクションを入れ、パタッと止めてみた。
刹那、ドン!っとした手ごたえ。
喰った!!





既に反転しているかもと、即座にアワセを入れた。
大きく、力強く、思いっきり入れた。
先程とは、全く異なる重量感が伝わる。
デカイ・・・。
しかし、構わずにラフファイトで応戦する。
先程のバラシでは、約5キロほどに合わせていたドラグであったが、その後、少しだけ緩めてはいた。
しかし、魚に対しほぼ直線的に向けたロッド角度では、全くドラグが止まらないのだ。
強い締め込みをただ耐える。
やがて、姿を見せたヤツは確かなサイズであった。
黒々として体高があった。
70は余裕で超えているであろう。
しかし、やはり流れに乗って動かなくなってしまう。
タックルを信じ、半ば力ずくで寄せようとしたその時、またもやテンションが一瞬にして消えた。
ルアーを回収すると、純正採用のフック、ST46 4がほぼ真っ直ぐに伸びきっていた。
おそらく、刺さりが浅かったのだろう。
あまりの悔しさに悶絶した。




その後は反応が全く消えてしまった。
しかし、もう今夜はこの場所で粘り続ける事にする。
手をかえ、品をかえ、何度も打って行った。
前回のシーバス修行にて、これは良いかもと思ったルアーを結んだ。
直後、ゴグンッとしたショートバイトを得た。
今はコレかも知れない。
キャストポイントを変え、ゆっくりと流してみた。
グウッっと締めこむ様な違和感。
縦に、シナる様にアワセを入れた。





















P1010028

やっと、やっとの事で釣れました。
初ウェーディングでのランディングには迷いました。
傍まで寄せるが、どうして良いか分からない。
ゆっくりと、岸に向かって後ずさりしていました(笑)
やったね!














初めてのウェーディング釣果に喜び、数枚の撮影をしてストリンガーに付ける。
再び戻ると、流れが大きく変わり行くのだった。
よく分からないが、おそらくこれは好機。
5キャストに一回位のバイトを得るが、やはりどうしても寄せる内にバレてしまう。
あまりの不甲斐なさに溜息がこぼれた。
そこで、再び今日のスペシャルを投入してみた。
磯でのアクションをそのまま再現してみる。
ゴン!
嘘の様にあたった。
寄せるのもいつもの磯の様に。

























P1010030

色が違います!
そして、背びれと、身体に散りばめられた黒い斑点!!
やっと、やっと釣れました。
タイリクスズキ・・・ならぬ、タイリクセイゴです。
会えた~
やったね!!












それからは流れが穏やかになってしまった。
本当に不思議と、全くアタリもカスリもしないのである。
おそらく、そこに魚がいるのは間違いない。
しかし、自身の誘いではどうしても喰わないのであった。
もしかすれば、そこには、のんびりとベイトと共に泳ぐ彼らの姿があったかもしれない。
とてもシビアな釣りであると思った。
とりあえず、休憩と先ほどの魚を並べて撮ってみました。























P1010033

タイリクはやはり色が白っぽく、頭や口が少し小さい様に思いました。
血がにじんでいますが、これはファイトによるものではありません。
以前の経験ですが、海水ヒルが付いていたり、身が寄生虫におかされていたりと、
シーバスの生活環境もまた大変な様です。
この傷は何が原因なのかは分かりません。
とても、可哀想に思いましたが、優しく扱ってなお、とても弱ってしまいました。
蘇生を試みましたが、回復にはほど遠い感じで。
無益な殺生は憎みますが、弱った魚をリリースする事にも疑問が残る。
今回は、有難く、美味しく頂く事にしました。
早速、コンビニに向かい、ブロックアイスを三つ購入します。






その後、少し潮が変わるまで、違う場所を見て回った。
シケで濁りが強い為か、エギングでは全く反応が無い。
漁港、河口のチェックもしたが、ここでは共に難しい感じであった。
再び、同じポイントに立ったが、すぐに大粒の雨が当たってきた。
状況を一変させる、起爆剤にも思ったが、あいにく今宵は合羽の持ち合わせが無い。
止む気配が無い為、潔く帰宅する事にした。




釣行後、様々に回想してみたのだが、考えるまでもなく、バラシの多さが何よりもの問題である。
たまたま、釣れた二匹にしても、ルアーは口の外にあり、かろうじてフックだけが口、もしくはその横、アゴに掛かっているのみであった。
おそらくそれは、魚がルアーを捕える最後の瞬間に、喰らう事に躊躇した証ではないだろうか。
私的な言葉を用いれば、まさに嫌々喰ったのである。
タックルがどうの、アワセがどうのと言う以前に、やはり、ソレが自然界のものでは無いと見切られているのかもしれない。
釣れた事は嬉しいが、あらためて課題がまた一つ増えた釣行であった。
いつの日か、どの魚にもしっかりとルアーを飲みこませてやりたい。
また、新たな扉を開く一夜であった。


それでは




タックル

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