11月22日の日記








このところ、何をしていても頭に浮かんでくる魚があります。
茶色くて、平たくて、牙の生えた奴。
かの美味しい~ヒラメです


思えば、小学校低学年の頃から意識していた魚であります。
もう、殆ど記憶にありませんが
当時、確か、ハットリというお兄さんが出てくるコミックみたいな本がありました。
某サンペイ君や、このハットリ君が紹介してくれる、子供向けの書籍はいくつかあったと思います。
ブラックバスよりも、数少ない湖のポイントでの、トラウト釣りがメインとされていた頃の話です。
来る日も来る日も、暇さえあれば読みふけっていたと思います。
幼心に、猛毒の針を刺された瞬間だったのでしょう




近年では、釣り雑誌にも必ずといって良い程、ヒラメ釣りの記事が掲載されているかと思います。
幾人かの、「好き」、なアングラーさん達によって、ゲームと言える程に確立されてみえたとの事です。
4~5年前、それら雑誌を読む事がとても楽しい時期に知りました
過去を捨て去り、全く新しく、釣りの世界を開いた自身にとっては衝撃的でした。
何故か!?
大まかなトコロは、30年前にみた、「ハットリ君」、の言う事にそう違いが無かったからです



今までのエリアを越え、更に南下して自分なりに開拓を進めながら、この釣りにもチャレンジしていました。
一番の獲物はアオリイカでした。
アオリがいる所、青物もいましたし、根魚などにも出会う事がありました。
釣友などは皆無であり、全く情報も無く、ひたすら通って自分で探していたと思います。
出会うのは地元の釣師、また漁師の方々のみ。
一期一会のその瞬間でしたが、今、振り返りますととても貴重なお話を聞かせて下さいました。



烏賊釣りを重ねる内、どうしても越えられない何かを感じ、ついに開いた扉がありました。
今となっては、自身の釣りに欠かせない、「PEライン」、での釣りです。
お恥ずかしながら、それ程に昭和な感じで通っていたのでした。

今までの、その、「道具」、はことごとく壊れて行きました。
週に二回、48時間以上ずっと振り回していたのですから当然かもしれません。
高い!と感じましたが、少しずつその階段を登って行きました。
それでも壊れましたから、結局は雑誌などでよく見かける道具を使う様になりました。
古い知識と、新しい道具たち。
自分なりにではありますが、毎回、嬉しい釣果を得て、増々海のルアー釣りが楽しくなって行く毎日でした。
しかしながら、なかなかこの、「鮃」、に出会う事は出来ませんでした。
本当に必死に探しました。
そんな中、運が良かったのか悪かったのか、様々なポイントにて、外道の大物が偶然に釣れてしまいました。
スズキ、ヒラスズキ、またメジロ等々、今の釣りへの、かけがえのないパッションに出会ったのです。
その後、試行錯誤の末、やっと自身が信じたポイントにて、小型ですがやっと鮃を手にする事が出来ました。



何故か今、再びこの釣りに行きたくなりました。
快晴の下での、サーフの釣りはとても気持ちが良い
大きいルアーをフルキャストして行く解放感もたまりません!
でも、今回は自身の知っているポイントは考えない様にします。
南下すれば可能性は高まるかも知れません。
でも、もっと近場の海に目を向けるべきだと思ったのです。
少ないチャンスかも知れませんが、それを信じつかみたい!
「あの頃」、ではなく、今の等身大の自身で釣りをしたいと思ったのです。







いつもながら、仕事を引きずって帰宅したのは21時過ぎであった。
そんなのは、釣りに行くには大した障害ではない。
それよりかは、自身の心身に難アリといった感じであった。
このところ、ココロもカラダもけっこう疲れている・・・。
部屋の窓を少し開けると、冷たい風が音を出して吹き抜けていた。
このまま準備をし少し仮眠をとってさえ、世間的なゴールデンタイムには充分に間に合う。
そこで少し、自問自答するのであった。
釣り人たるもの、刹那のタイミングを狙ってそこに立つ事が全てなのだろうか?と。
こんな事を言えば、狙って大型の魚だけを獲るアングラーに笑われる事だろう。
所謂、間違いの無い傾向性がある事は否めない。
しかし、それが全てだろうか?
今宵、その答えは明確であった。
自身のリズムで良いのだと。
魚達は勿論の事、海は生きている。
だいたい、良くないと世間的に言われる海でずっと投げて来たんだ。
そう思い、用意もせずに真剣に床に入る事にした。
全ては明日の気分次第である。








起床は午前10時半頃であった。
本当に久々に、休日らしい朝を満喫したと言えるだろうか。
今まではほぼ全て、休みには釣師タイムで生活していたのだから・・・。
寝ぼけた頭をゆっくりと起こして行った。
再び窓を開けると、清々しい風が頬を撫でたのである。
寝起きのこの眼には、いささか、その陽の光は眩しすぎた。
全く淀みの無い青空が広がっていたのである。
そして心は決まった。
釣りに行く。
大急ぎで支度をした。






ポイントまでもう少しとなった頃、コンビニが見え立ち寄る事にした。
最低限、飲み水だけは確保しておきたい。
お腹がへっている訳ではなかったが、身体が求めるものに正直になってみた。
その時、手にしたのは、シュークリームである(笑)
きっと、甘いモンが足りなかったのだろう。
車に乗ってすぐに丸ごと頬張ったのだった。


駐車スペースに車を停め、まずは浜に向かって歩いて行った。
サーフの釣り・・・私にとっては本当に難解である。
やみくもに広く、狙い所が一見してつかみ辛いのが理由だ。
歩きながら、昔の記憶を呼び起こして行った。
しかしながら、この浜は自身として初めてであり、その水深の移行さえ全く分からないのである。
ともかく、まずは投げてみなければ分からない。
歩きながら潮を見て、気になるその点に足を向けたのだった。







パイロットルアーは、Sasuke120裂波としてみた。
よく泳ぎ、ある程度の潜航深度が得られるからである。
それでもし、ボトムノックしたりすれば、また違うものに換えて行くのが自分なりの方法である。
結果として、全く何の問題も無い感じであった。

ただし、前日までに少し荒れていたのだろうか、水際から沖、約300メーターまで赤茶色の濁りが入っていた。
底荒れという程ではないにしろ、気になる濁りである為、水色に負けないチャート色が入ったものを結んだ。
自身の経験では、濁りの中であまり良い経験は無い。
しかし、全くダメかというと結論は出ないのである。
ましてや、初めての浜である故、まず鮃がいるかどうか、それさえも分からないのだ。
心の中でそんな気負いは全て無視をした。

今、キャストを繰り返すのは誰でもない、この私なのである。
自分の釣りをしないでどうするのだ?
Sasukeにてどうにも反応が見られないので、開始から約200メーター程歩き、初めてルアーを換えてみた。
140 FLYERを結ぶ。
その一投目、遠い沖から巻いて来て、少し先のシモリを通過させた。
しかし、何も無い。
やがて、波打ち際まで来て、回収の軌道に移ったその時であった!
足下にて、浮かび行くルアーめがけ、ポッカリと大口を開けて奴が喰い上げて来たのである。
目測、約45センチ。
ガッっとした感触だけを残し、フワリっとどこかに、「着陸」、してしまったではないか!!
残念ながら、フックが僅かに奴の口元を刺している・・・。
刺さりさえしなければ、着陸地点さえ分かれば、手を換え品を換えれば再びバイトを得られるのだ。
祈る様な気持ちで打ち続けたが、やはり二度と出てくれる事は無かった。
磯でのそれとは違い、ただただ嬉しさが込み上げて来る(笑)
やはり、そこに奴はいて、自身のルアーに反応したのだから。
この感覚こそが、私を何度もフィールドに向かわせる力なのかもしれない。






その後、更に移動しながら探ってみた。
ある部分では、驚く程に潮が飛んでいる場所もあった。
目には見えないが、幾つかのストラクチャーが沈んでいる様である。
時期、そしてタイミング次第では、おそらく思いもしない魚がそこにいるだろう。
行ったり来たりして、色々と探ってみたものの、再び鮃の反応を見る事は無かった。
だがしかし、例え一匹しか反応しなかったとはいえ、そこに奴の姿はあったのである。
今回の釣行では、それを垣間見れただけでも貴重な経験であった。
知っている人は必ずいるものである。
最早、誰も竿を出していない場所を見つける事は難しいかもしれない。
それでも、今、まさにそこに立つ、我々アングラーには関係無い事だろう。
どこにも驚くべき可能性がある。
通えば通う程に分かる事ではないだろうか。
ネットをやっていても、僕は賢くはなれないし、なるつもりもない。
釣果情報は楽しく聞く程度であり、ボウズの積み重ねが信じるポイントを見出すのだ。






帰り際、車に戻るかどうか悩みながら海を見た。
ただ一点、教科書とは全く違う、カレントの様なものを感じるのだった。
離岸流風の淀みである(笑)
一投して引いてくると・・・。
白い魚体が反転した。
クンッ!
鈍い竿を意識してのスローなフッキングを入れる。
波に乗せて寄せたのはこの子であった。






















DSC_0156

セイゴちゃん約50センチ。
ヒラメじゃないけど、もう、チョー嬉しい感じっす!!

やったね!!







夕マズメを待たずしてその場を後にした。
帰り道、三件の魔界をさ迷ったり
エエ感じのロングジグを買って帰りました。
マグちゃん用も二つ


それでは



My Tackles

Rod  DAIWA Morethan BRANZINO 109ML
Reel  DAIWA Morethan BRANZINO 3000
Line  YGKよつあみ PE#1
Leader VARIVAS NYLONE 30lb
Lure    ima  Sasuke120裂波
           DUO 140 FLYER