12月6日、7日の日記





前回の釣りで考えさせられる事が沢山ありました。
なによりも、魚を目の前にして喰わせられない事。
それが、一番大きい事であったと思います。
思えば去年のこの時期、青物によるボイル、ナブラに翻弄されきっていました。
何度も通いましたが、結局、全く魚達が沸いている場所にルアーを届ける事すら出来なかったのです。
どこか虚しさを感じ、自身が好きな釣りへと移行して行きました。
結局、晩秋の釣りに強烈な苦手意識だけを残す結果となりました。



前回の釣りでは、いささかその動機が不純であったにも関わらず、例年通りの海が私たちを迎えてくれました。
それを思うと、今の海を無視する事が最良とは思えない自身がいたのです。
果たして、苦手だから、難しいから、違う釣りに向かったり、釣り自体をお休みする事がベターなのか・・・。
今の私には、「NO!」、の気持ちが強い様でした。
分からないから、難しいからこそなのかも知れません。
今では気楽に楽しむ事が出来る釣りさえ、その当時は全くの冒険でありました。
まだまだ駆け出しの私です。
知ったふりをして楽しむのは早過ぎる!
真向から挑戦するしかないと思いました。








とはいえ、釣行を振り返って考えてみるが、全くもってその突破口の足掛かりさえ思いつかないのであった。
メインとなるベイトは、「トウゴロウイワシ」、である。
別に特別なベイトではない。
しかし、この晩秋において、その名はバッドネーム以外の何物でもないのだ。
それはあくまで、自身の思い込みでの事である。
すなわち、自身の釣りで経験した全ての事からの印象でしかない。
何度も言うが、全ては自身のイメージなのだ。
しかし、その擦り込まれたイメージを掃うのは非常に困難である。
誰のノウハウを鵜呑みにする事なく、自身の経験こそ重きとやって来たのだから。





果たして、このベイトであるからどうだという事では無いかも知れない。
あくまで、自身の考えであるので、どうか真に受けないで頂ければ幸いである。
それよりはむしろ、この晩秋に起こりえる、対象となるフィールドの地域性が大きく影響していると思うのだ。
勿論、あまりに複雑な海を読む力は無い。
曖昧に、不思議な潮の力、そして風の向きなどが大きな要因ではないかと予想するのみである。
本当に、その海をよく知る方々からすれば、Rockbeachは何を言っているか!というレベルの話だろう。
休日アングラーの私が、たまに釣りをするといったレベルでの妄想に他ならないのだ。
それをふまえた上での、むしろ疑問提起といった事と捉えて頂くと有難い。



ともあれ、この時期に起こり得る、ボイル、ナブラは一種異様な感じがするのである。
分かりやすく、ナブラと限定してみる。
数多くの魚達の群れが、また数多くのトウゴロウの群れについていつか爆発的にそれは起る。
まさに海面の爆発である。
それを目の当たりにした方ならば、その感覚はよく分かって頂ける事かと思う。
凄まじい音と共に、その水飛沫で白くかすむ感じだろうか。
そこに疑問を抱くのである。
厳冬期や、春や夏にはそこまでのものを見る機会は無かった。
ベイトに狂う群れを見る事はあっても、どこかその群れの意思は別々であると感じたのである。
しかし、この時期に見る、それらの意思はどこか一つであると感じるのだ。
個々の意識とはまた別に、群れとしての一つの意思を感じるのである。
まるで大きな群れが、一匹の魚として行動しているからなのか、沸いていない時には何をやっても反応を見せてはくれなかった。
もしかすれば、そんな中でも一匹を誘い出す様な事で釣果を得た方もみえるかもしれない。
しかしながら、私には残念ながらそんな経験は無いのである。






今回、自身が目をつけた場所ではそんな感じには魚は出ない。
ナブラにはならず、単独もしくは少数の群れが決まった捕食ポイントにて殺る感じであった。
始めたばかりの頃、丁度この時期に行く度に釣果を得た経験がある。
全く何も知らず、結んだのは定番のルアーであり、通う内により飛距離が出るもの、よりオートマチックにアクションが出るものへと変換していた時期であった。
それでも、行く度に嬉しい釣果を得たものである。
しかし今、それでは全くもって何も起こせないのだった。
当時と全く同じ仕様で試してもみた。
それでもどうにもならなかった。
その時と少し違うのは、風、波、そして水の色であろうか・・・。
誠に大きな違いではあるが、魚達が沈黙している訳ではない。
むしろ、より激しく餌を求めている様であった。






果たして、そのルアーのサイズであろうかと、大幅なるサイズダウンを施してみた。
やり始めた当初は、同じトウゴロウベイトでも、14センチ位のルアーによく反応が見られたのである。
当時の記憶では、最小のトウゴロウは5~7センチ程であり、大きいもので12~13センチといった具合であった。
そんな状況でも、ルアーサイズにそう関係なくバイト、ヒットは得られていたのである。
しかし今期、どうしてもよく使うサイズで反応が無い。
苦汁の決断ではあったが、釣行前に急遽そのダウンサイジングを実施するべくショップに向かったのである。






















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釣友の経験則からも店頭にて揃えれるものを手に取ってみた。
全くの思いつきで集めたものであるので、自身の理想通りではないのだが。
そえでも充分過ぎるくらいに感じた。
あとは手持ちのルアーと合わせて行くのみである。
青物御三家とはまた別に、本命の魚がいるかもしれないので、各々のフックセレクトには余計に時間を要した。








結果として全く太刀打ち出来なかった。
地形的な変化から、出るならば必ずココだろうという磯に立った。
全く予測通りの地点にて捕食は繰り返されたのである。
あとは投げるタイミングを見計らう位であった。
しかし全くの無反応である。
今回、ただただルアーだけを意識してはみた。
果たして、投げるタイミングはどうであったろうか。
投げ込む位置、通すラインはどうだったろう。
そんな技術的な事にも疑問が残る。
また、当時とは少し使う道具も違っているという事。
ロッドやリールといったタックルだけの違いではない。
絶対的に信頼のおけるタックル、そしてシステムが問題であるかもと改めて考えるのだ。



二日目、これらを捨てて全く違う場所に向かった。
全ての引き出しを使ったが何も起こせないのだった。
他の釣りにて僅かな獲物は確保出来てはいた。
しかし、あくまでも楽しむには程遠い釣行となった。
切られ、負かされるよりも辛い事。
今日のこの日を忘れはしないだろう。



それでは