3月14日の日記






今回も気軽な釣りに行ってみる事にしました。
釣りのみが目的ではなく、他の期待もある釣行です。
まず、少し騒がしい、南紀特急のエンジンに添加剤を入れてみました。
昔っから気に入っている、マイクロロンというものです。
この添加剤、入れてすぐに慣らし運転にて、なるべく距離を走って下さいとあるんですね。
それを良いコトにして熊野まで行く事にしました(笑)
あとは、先日、頂いたバレンタインのお返しを探す事にします。








まず、気になるポイントにて途中下車をする。
エンジンが冷めてしまうまでの僅かな時間に竿を振ってみるのだった。
アジの回遊、そして喰い気があるならばすぐ結果は出ると思いスタートする。
案の定、スタートは玉砕である。
全くもって渋い。

今回、気になっていた道具を購入して釣りに臨むのだった。
その一つが、34というブランドのピンキーというラインである。
道具にはウトイ私であるので、詳しいコトはよく分からない。
どうやら、ナイロンでもフロロでもない素材で出来ているらしい。
そしてまた、それはとても細い様である。


あらためて、アジ釣りをする様になり、捉え切れないアタリがある事を知るのだった。
結果として掛けそこねるか、もしくは、掛けても寄せる内にクチ切れを起こしてバラシてしまうのであった。
そこで、このピンキーを試してみたいと思ったのである。
釣りの先輩達からも良いと聞いてもいた。
実のところ、自身は、PEでの釣りにこだわっていたいのである。
しかし、知りもしないではオハナシにならないのではないか?
ともかく、まずは受け入れてみる。
そこは柔軟な気持ちでいたい。


そして、今回はロッドもまた新調してみる事とした。
ショップに行くとライトゲーム用の品はところ狭しと並んでいる。
沢山、立ててあるロッドを振ってみて驚くのである。
どれもこれも、全然違う感じがするからだ。
ロックフィッシュ用は当然として、最近ではアジ専用のそれも多く出ている様である。
持ってみて振った感じ・・・。
エギング竿ですかこれ!?
これが私の率直な感想である。
もう、バキバキのパッツンパッツン!って感じに思えるのである。
はたして、こんなのでアタリを弾いてしまわないのか?
とても不思議に思った。
しかし、試してみたいが、並ぶそれらは高額である。
私には手が出ない。

そこで、手に覚えた感覚を便りにして中古コーナーに行ってみた。
勿論、最新鋭のアジング竿は見当たらない。
そして、いくら感じが似ているとはいえ、いわゆるエギングロッドでは繊細さの欠片も無いものばかり。
そんな中、ふと気になったのはオフショアコーナーであった。
近寄るとそこに感じの良いデザインが目に映る。
持ってみて意外であった。
とても軽いのだ。
振ってみた感じも悪くないし、ティップはかなり細く繊細に思えた。
何より、値段が私の少ない予算にピッタリである。
即決であった。
専用ではないが、そこは自身の感覚を信じてみるのみである。
間違いなら間違いで、少し高い授業料だったと諦めれば良いだけだ。






早速、ニュータックルにて釣りをしてみる。
今回、リールには使い慣れたつもりでいた、「INFEET 月下美人」、を使ってみるのであった。
まず、ファーストキャストして一連の動作をこなして行く。



何じゃこりゃ!?




率直な感想であった。
投げても飛ばないし、フォールに入ればみるみる内に沈んで行くのだ。
今までの、1.4グラムのジグヘッドではお話にならない感じがするのである。
何投かしていると、ココンっとアジのアタリを得た。
すぐにアワセると無難に乗った様であった。
よしよし!っと巻きよせる内にフッ軽くなってしまう。
またバラシであった。


しばらくキャストを続けていると、今度は全く飛ばなくなってしまう。
暗くてよく見えないのだが、どうやらライントラブルの様であった。
ヘッドランプをつけると、グシャグシャになったラインがガイドに絡んでいる。
フロロの時もそうであったが、どうにも自身がやるとすぐに絡まるのである。
PEのトラブル? それを緩和する、Kガイド仕様??
そんなのは自身にとっては無用である。
きっと癖の問題だろうか。
ガイドを増やしたり、斜めにするよりも、もっと抜けを良くして下さいませと思っている。
結局、ここでは戸惑うだけであり、更なる魚からの反応を見る事は無かった。
実験であるのだが、スムースに釣りが出来ない事に苛立ちを覚え移動するのであった。









次に訪れたのは、先日、良型の魚をフックオフさせてしまったポイントである。
しかし、この日、どうにも辺りを包む雰囲気が違っていた。
まったくもって、釣り人がいないのであった。
駐車スペースに近づくと、ものものしい言葉にて看板が立てられている。
夜釣りを禁止すると。
少なくとも、先日の釣りにおいてそんなものは無かったはずである。
はたして、理由は分からないのだが、掟を破ってまで釣りをしようとは思わない。
そこに照準を合わせていたのだが素直に退散する事にした。
幾つかの狙いものがこれで消えてしまった。
誠に残念である。





次に向かったのは、エギングで良い思いをした堤防であった。
アオリと根魚の両刀狙いで立ってみる。
まずはシレーっとワームを流す。
グングングン!っと首を振る様なアタリが出る。
アワセるとフッっと軽くなってしまった。
手元には結構な感触が伝わったので、おそらくは25センチ以上の獲物であったろうか。
またしてもバラシであった。
根魚からの反応が見られない為、今度は久々にエギングをしてみる。
いかし、投げれど投げれど、全く何も無く帰ってくる餌木であった。
粘る気にはなれずに移動する。






次に向かったのは、このエリアでは最近、絶好調との場所であった。
かなり昔っから、好きでよく立ち寄るポイントでもある。
餌木を数投して、猛烈な眠気がやってきたので眠る事にした。
風もキツイし、明るくなってからでも良いやと素直に横になる。
目が覚めたのは完全に明るくなってからであった。
特に潮汐を意識していなかったのだが、今、眼前に広がる海の潮位は低いのだった。
足下にある根がくっきりと露出している。
気がつくと、近くにはヤエンの方、そしてエギンガー風のアングラーがおみえになる。
寝ぼけた頭のまま、結んであった餌木の代わりに、いつのか分からない錆びサビになったテールスピンジグを結んでみた。
ブレードはもともとゴールドであったはずだが、今や茶色の様な鈍い色へとその輝きを失っていた。
フックもまた鈍ってしまい、指にそれを立てるも激痛をおぼえる事は無い。
何も考えずそれを撃って行く。


ボトムからすぐの水平引き。
ヒラを打たせる様なアクション。
思うがままに無意識にてそれを動かすのだった。
っと、今度はそれを上にリフトしてみる。
そして、そこからテンションを与えたフォールを入れてみる。
ゴッ! ゴゴン!!
アタリが出た。
間髪入れずの鬼フッキングを入れる!
満足の重量感にニンマリ
すぐに巻き寄せると、気持ち良く、PEの糸鳴りが出るのであった。
この重量感、そしてこの動き。
奴だ! 久々の奴が喰った。


一気に巻き寄せるとすぐにその姿が見えた。
確信犯の心情であった。
エンガワ頂きます!
そこに油断が生じたのだろう。
水面を舞った奴にフッっとラインテンションが緩んだ。
その瞬間、いとも簡単にフックが抜けてしまったのである。
虚しく沈んで行くルアー。
それとは対照的に、水面にてしばし浮かんでいる奴。
タモがあればすくえそうな足下での一時の出来事であった。
約45センチ、小さいが、かけがえのない獲物はそのままどこかへと着陸してしまった。
またしてもバラシである!
あぁぁー狙い通りだったのに・・・。
情けなくも恥ずかしいのは、その場にいた方々にその一部始終を見られていた事であった。
エギンガーだと思っていた方とお話させて頂くと、どうやら、器用なマルチアングラーの様であった。
なんと! 前の日には、とてつもない大物を仕留めてみえるとの事であった。
そんな事は知る由も無い。
これにて気持ちが折れ、ショアマンの方々に評判のお店にご飯を食べに行ってみた。
通称、撃沈定食と呼ばれるそれである。
単品にて唐揚げを注文し、あとは定食を貪る様に頂いたのであった。
もう帰りたい
素直な気持ちである。








その後、一気に峠を越え、向かったのは尾鷲の、「おとと」、であった。
家の為の魚を何品かカゴに入れ、チョコのお返しを物色するのだった。
もう帰ろうか?
自身との葛藤が始まるのである。
今日の海は厳しい。
おまけにバラシばかりである。
今帰り道を行くならば、渋滞も無くスムースに帰宅出来るだろう。
時間に余裕も持て、帰宅後もゆっくりと過ごす事が出来る。



はたして、そんなので良いのかい??

釣りに行ったという事実のみに、ただ自身の気持ちは満足してはいないか???




何の為に貴重な休みに釣りに向かうのか?
答えは一つのはず。




それは、自身にとって貴重な魚を釣る事であり、たとえ釣れなくとも、それに近づく何かを得る事が全てではないかという事。





それ以外は、私の中では旅行のそれと変わらないのだ。
まったく、ストイックであると思ってもいないし、やけに難しくなりたくもない。
かといって、釣りに行くだけで楽しいんですと言うつもりもない。
釣れなくとも、少なくとも、何か次につながる手がかりを持って帰りたいではないか。






独りであるからこそ、時には歯を食いしばってそこに立つ時もある。
それは勿論、磯の釣りだけではない。
気軽なライトゲームでさえも同じなのだ。

気持ちを新たにして再び海を目指した。
狙うは夕マズメ、光量が霞む、刹那の時間帯にかけてみる事にした。
ディープに潜む、見えない奴を追ってポイントを絞るのだった。
ピンキー04を巻いたリールに換え、3.5グラムの重すぎるであろうジグヘッドにて探って行く。
それでも、テンションを残したフォールでは、着底には気が遠くなる程の時間を要するのであった。
何投目かの執拗な探りにて、ロッドごと引っ手繰られる様なアタリが出る。
ついに来たか!

まだ見ぬ根魚に期待して、アワセからすぐの寄せにかかったのだった。
しかし、その魚はすぐに走る。
根魚ではない。
ライン強度を考え、いつもより大幅にドラグを緩めていた。
ドラグばかり出て、一向に魚が寄る気配が無い。
怖いが、更に締め込み、やっと寄せる事が出来たのだった。

























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白昼のアジでした。
何て事は無い魚であります。
でも、とても嬉しかったですね。

サイズは、25センチ強でした。
気が遠くなる様なディープでのヒットでした。
日中、こういう釣りがあるのかと心に染みた瞬間でした。
残念ながら、更なる追加は得られませんでした。
良いんです。
たとえ僅かなヒントだけでも。
小さい小さいコトなのですが、それを一つ一つ、自分の身で経験して行くのがたまらないのです。

























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同じタナを違うルアーにて探ってみると。
元気の良いメバちゃんも喰ってくれました。
とても小ぶりなので逃がしました。
こんな時、こんなルアーにて釣れた。
何にも増して、貴重な経験だと思うのです。























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再びワームに戻すと、嬉しい一匹が喰ってくれました。
ムッツリさん
よく釣れる時期ではないかもですが、こうしてデイでも釣れてくれました。
美味しい魚ですから大満足です!
うまくパターンを見い出し、狙って釣れる様になれば最高ですね。
今現在、全くその片鱗すら分かりません(笑)

























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しばし移動するとそこは、何とも言えない濁りが入っているのでした。
これはアジや根魚よりも・・・。
そんな気持ちに素直にミノーに結び換えます。
即座にゴン!
ドラグはジィィィー!
気持ち良い
塩焼きサイズのヒラちゃんが飽きない程度にヒットです。
釣友たちは荒磯にてバンバン釣っています。
でも、今の自身はこの子で大満足です。









魚をキープして、新たにルアー交換にとタックルケースを開けていた時、暗闇から何かが一直線に向かって来たのである。
その感じ、獣のそれに間違いはない。
身構る間も無く、ソイツは私の懐向けて飛び込んで来たのだった。
野犬か、はたまた狸や狐か!
闇の中にオッサンの悲鳴が響く。
ここまで躊躇のない攻撃は初めてであった。
いったい、私に何を求めているのだろうか。



























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ブシュ、ブシュ、にゃーん
けたたましい音と共に姿をみせたのは子猫でした。
可哀想に、風邪なのか病気なのか、ずっと気持ち悪そうにむせています。

























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すぐに私の足にすり寄ってきました。
毛は逆立ち、その生活の辛さが伝わって来る様でした。
もしかすると、とても愛情に飢えているのでしょうか。
身体を擦り寄せて来るのでした。


























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こんなに小さいんです!
たまらない気持ちになりました。
撫でてあげるととても嬉しそうにするんです。



























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もう、気になって仕方がありません。
動物にはとても弱いんですよ。
良い事かどうなのか、その時点での判断はつきませんでした。
おととで買ったお魚を数本ポケットに入れました。
きっとお腹すいているのかもって。

ゆっくり、その子のリズムで与える事にしました。
ブシュブシュっと発作みたいになるのですが、ゆっくりとそれらを食べてくれました。
お腹が一杯になったのか、落ち着くと私の足下で遊ぶのです。
ぶら下がるルアーに夢中になったり、岸壁ギリギリまで行って海をながめたり・・・。
釣れたセイゴを引っ掻いたりしていました。
遠くに行ってはまた、私の顔を見て駆け寄ってくる。
気が気ではないのですが、釣りをしているとずっと近くで楽しそうに遊んでいました。

























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キャストしているとこんな子も釣れてきました。
凄いぞピンテールチューン!


子猫は果敢にオクトパスに攻撃をしかけます。
もうね、それを見ていると心がたまらなくなってしまいました。


連れて帰りたい。




はたして、それが子猫の幸せかどうかは分かりません。
だけど、未だかつて、こんなにも初対面の動物になつかれた事は無いのです。
しかし、すぐに我にかえりました。
私の家にはシェパードがいるのです。

自身には従順ですが、私以外の全てにはまさに猛犬なのです。
他のそれよりも二回りは大きく、警察犬の両親をもち、知能も意思もずばぬけている彼。
共存する事は難しいでしょう。

切なくなってたまらず、別れを告げる事にしました。
離れた場所にありったけの魚を置いて行きます。
ずっと食べるのに夢中だったのですが、立ち去ろうとする私を見てそれを止めて見つめていました。
南紀特急の轟音にもひるむ事無く。
この時、私がとった全ての行為が正しかったか・・・。
今も心が痛みます。
もし、もし、再びこの場所に行ったなら。
もう止められないかもしれません。





それでは