4月28日の日記





仕事の休み時間、先輩のあっつん兄さんとメールで話していました。
兄さん曰く、今夜は複数の仲間とアジングに行くよとの事。
でも、今夜は友人との約束が入ってる
いいな、いいなとソワソワしていると、何と友人からちょっと時間的にキビシイとの連絡。
相談の上、会うのを延期する事となりました。
帰宅後、再度あっつん兄さんに連絡をとると、いまさんとノリ兄さんもいるよとのお話です。
明日は早くから仕事がある。
でもまぁ良いか
急遽、皆さんの釣りに参加させて頂く事となりました。







先輩達の出発から約1時間ほど後に家を出る。
皆さんがいる紀伊長島方面へと南紀特急を飛ばして行った。
やがて漁港へと入るが兄さんたちの姿は無い。
電話をすると意外な場所で竿を出されているそうである。
すぐに到着し歩いて行くと、久々のご対面となるいまさんが迎えて下さった。
移動しながら順にご挨拶をさせて頂く。
お話通り、今夜は大人数での釣りであった。
暗くてよく見えなかったが、初対面の方が2~3名ほどいらっしゃった様である。
ご挨拶もほどほどにすぐに空いているスペースに向かった。



あっつんさんに状況をお聞きするとアジは居るとの事。
しかしショートバイトが多く、かなり厳しい状況の様である。
まずは海を見てみる。
数日前に強い雨が降り、水はかなり濁っている様に見えた。
どちらかと言えばシーバスに良さそうな感じである。
立ち位置では斜め横から強い風が吹いていた。
日中はかなり暑かった為、ロンTの上にフリースを一枚羽織ってきただけの軽装であった。
これが大失敗でとても寒い。

時折、パシャッと水面で跳ねる魚がいる。
おそらくはアジだろう。
この状況であれば、まずは軽量のジグヘッドにて表層をスローに狙ってみるのがマイセオリーである。
周りをみると、どうやら皆さんもそんな感じで狙われている様に見えた。
ワームの種類やカラーを換え、何とかヒットパターンを探してみえるのだろうか。
しかし、ここで自身が同じ事をしても面白くないと思った。
きっと皆さんとはラインやリーダーも違うのだし、ここはやはり変えてみようと。
そこで、1.5グラムのジグヘッドにてボトムから始める事にする。







ここは初めてのポイントであり、水深もよく分からなかった。
まずは探る為にテンションを残して沈ませて行く。
しかし、なかなか着底のサインが伝わってはこない。
どうやら、横からの強い風が邪魔をして沈むのが遅い様であった。
そこで、ジグヘッドはそのままにして、斜めに、風上に向かってキャストをして行く。
飛距離は落ちるのだが、これでちゃんと沈む様になった。
まずはそれで探ってみて、フォールを遅らせたいならば逆にその横風を利用する。
そんな感じでしばらくやって行った。








しかし、どうにも反応が無い。
皆さんも苦戦されている。
そこで狙いを変え、足下のシェードとその明暗の境を探ってみる事にした。
意外にも堤防際に着いていた事もあったからである。
やっと、コンッ、コンッと小さなアタリがやって来た。
とても小さく短いものであった。
待ち構えていてアワせてみてもまるで針掛かりしない。
気難しい奴だな!と意地になって来た。
どうも底を少し切った位のところで出る様だ。
何度も繰り返して、やっと一匹を掛ける事が出来た。
ムキになっていたので結構ウレシイ。
喰った喰ったと声を出して喜んでしまった。
しかし、上がってきたのはちょっと丸かった。
サイズ的にはアジと同じ位なんだが・・・。
ヘッドランプを灯すとやはり違った。
人生二度目のウミタナゴさんであった。
あぁ恥ずかしい。



しばらく粘るもアタリは同じウミタナゴばかり。
いよいよ身体が冷え切って心が折れて来る始末である。
そろそろ竿を置こうかとウロウロしていると、移動しましょうかとお声がかかった。
有難かった。









そこから更に南下して着いたのはいつもの場所であった。
有難い事にほとんど風は無かった。
これで再び釣る気力が戻ったのだった。
早速、空いている場所に入れて頂いた。
いつもよりも底を意識してみよう。
ただし、今夜はフォールで狙うのではない。
底ギリギリを水平に泳がせてみたい。
イメージとしてはそんな感じである。
実際には見えないので、本当にそうなっているかは分からないのだけど。


多分、最初の数投が大事ではないか?
最近の釣行でそんな風に思っていた。
どうにも、何度も通している内に見切られている様な気がしていたのである。
アジが見切る!?
よく釣れる時、そんな事は考えもしなかった。
投げて巻くだけで、エンドレスに釣れ続いた時も多かった。
しかし、最近は何となくそう思う様になったのである。
気のせいかも知れないが。






そんな事を考えながら慎重にワームを底まで届けて行った。
意識して竿を立て、ワームの姿をイメージする。
巻きながら竿の角度を変えて探って行った。
もうすぐ、少し海底のかたちが変化する場所を通過するだろう。
そう思い、更に巻き寄せた時に変化はあった。
とても小さくコッと響いた。
すぐに鋭いアワセを入れる。
強めのドラグが音を立てて出て行った。
来た!


しかし、結構な重みがロッドに乗ったやいなや、あっけなくテンションが消えてしまう。
しまった。
回収してくるとフックが派手に外を向いていた。
何の魚かは分からないが相当なパワーであった。
気をとり直してもう一度同じラインを通して行く。
すると嘘の様にアタリが出た。
やはり、ドラグを引きずり出し、すぐにテンションは無くなったのである。
今度はフックではなく、ラインブレイクによるものだった。
おいおい、今日のリーダーはフロロの1.75号を使っているんだぜ!?
残念ながら、それから二度と奴らのコンタクトは無かった。






ふと、少し先にみえる、あっつん兄さんを見ると何かを掛けた様であった。
細糸を使用されている為、かなり丁寧なファイトをしてみえた。
ジージーと鳴るドラグの音がここまで聞こえて来る。
やがて上がって来たのは、グッドサイズのメバルであった。
その後も何度か両型の根魚をヒットさせてみえた。







自身はずっと沈黙しっぱなしである。
全く何のアタリも無かった。
普段なら嫌になるところだが、何故かこの日はそれが妙に心地良かった。
おそらく、先日の南紀でのアジングと対照的だったからだろう。
釣れないのが良い、まさかではあるがそんな気さえしたのである。
いよいよ、磯での青物狙いの時と同様に、「変態」、となってきたのかも知れない。
今夜は独りではないが、それでも闇や静けさが集中力を持続させて行った。
何度キャストを繰り返したか覚えてもいない。
無心になって続けていた時、やはりとても小さな変化が伝わるのだった。
即座にフッキングを入れる!
今度はしっかりと掛かった。
おそらく、このタイミングならば外れる事は無いだろう。
ゴリ巻きで一気に寄せてポンっと抜き上げた。


やっとアジの顔を見る事が出来た。
フックはしっかりと上顎を捉えていた。
サイズは23センチ程度だったろうか。
フラッシュがご迷惑となるかもと、今回は撮影は止めておいた。
その後も粘り続けたが、自身にはこれが最後の魚となった。
あまりに難しかった今日のアジングであったが、たとえ一匹でも満足の釣りが出来た事が嬉しかった。









皆さんと竿をださせて頂き、とても楽しく良い勉強になりました。
また機会があれば、是非ともご一緒させて頂きたいです。
有難うございました。



次の日のシゴトは眠かった

それでは