4月10日、11日の日記











久々の連休となりましたが、二日目には仕事が入るかも
そんな休みに磯釣りに行く事にしました。
少し前、ご一緒できなかった、Taka氏との釣りです
氏との南紀は久しぶりなのでとても楽しみ!
しかし、互いに二日目は分からない為、現地集合となりました。














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色々と忙しく、こうしてフックが出来上がったのも前日の朝でした。
睡眠約2時間、就業後に更に用意におわれての出発となりました。







いつものパーキングに着くと、おそらく、氏のものと思われる車があった。
彼は最近、車を買い替えたらしかった。
詳しい特徴は聞いてはいない。
また、氏にも新しい南紀特急の事は伝えてはいなかった。
おそらく、互いに勘で分かるだろう。
そんな感じである。

先に到着され、仮眠をするからとのメールを頂いていた。
着いたら連絡して欲しいと。
しかし、眠っている彼を起こすのは気がひけた。
そしてまた、自身も少し寝たかった。
ほぼ徹夜の二日目はさすがに辛い。


ウトウトしかけた頃、ふいに携帯が鳴った。
Taka氏からの電話であった。
どうやら、起きて待っていてくれた様であった。
逆に申し訳ない事をしてしまった。
やはり、めいめいの車がどれかはすぐに分かった。
暗闇でナンバーは見えないし、似た様な車は何台も停まっている。
そんなところが良い。
今回も楽しい釣りになるなと胸は膨らんだ。
けど、もう少しだけ寝かせて・・・。
無論、実話である。
















少しだけ寝坊し、急ぎでコンビニに立ち寄った。
朝食と飲み物を買い込み、二台でポイントへと向かう。
少し走り、駐車スペースに入ると数台の車があった。
平日とはいえ、陽気も良くなってきた為に釣り人も増えてきたのだろう。
すぐに車を停め急いで準備をして行った。

久々の釣りの為、氏はもう少し準備に時間が欲しいとの事。
よって、先に自身が向かう事にする。
おそらく、数人の先行者が既に入られてみえる事だろう。
はたして、立てる場所はあるだろうかとの不安を胸に進むのであった。














やがて目的の場所へ着くと、思いのほか人影は無い。
否、闇に少し目が慣れると、ようやく一人の方の姿が見えた。
起きてらっしゃる様子で、早速、ご挨拶をさせて頂くのだった。
何釣りの方なんだろう?
暗闇では伺い知る事は難しい。
そこで、素直に何狙いですかと聞いてみたのである。






「ヒラマサ」







気持ち良いほどの即答であった。
否、これほどスパっとお伝え頂いた事に驚いたのが正直なところだ。
そしてまた、どこか懐かしい感覚であるなと思った。
紳士的な感じのする方で、隣で釣りをするのを快諾して下さった。
誠に有難い。


やがて、Taka氏も到着する。
随分と後に出たはずであったが、想像よりずっと速くて驚いた。
いったい、どんなスピードで歩いてきたのだろう!?
まあ、彼なら有り得るなと納得する事にした。
しばしの間、談笑していると遠くの空が紫に染まり出して行く。
こうして、今回の釣りは幕をあけた。











今日も自身はポッパーからのスタートだ。
やはりこの時間、例え釣れなくともこの派手なポッピングが良い。
いかにも出そうな感覚にドキドキしながら動かすのがたまらない。
殆どそれだけの為である(笑)



まったりとポッピングを続けながら左右を見てみる。
特に右隣の方の釣りには興味深々であった。
なるほど、きっと以前に良い思いをされたのであろうか?
あるアクションを執拗なまでに繰り返されてみえる。


左隣、Taka氏のアクションはどうか?
氏のそれは華麗である。
彼のその屈強な姿からはなかなか想像できないほどに美しい。
既に数種ルアーを換えてみえるが、その、どの動きも実に素晴らしいものであった。
これで、本当に数か月ぶりの磯と言うのだから驚くばかりである。
潮流は少し違うとはいえ、同じ海でこうも違ってルアーが泳いでいる。
それはルアー本来の動きと、そこから更に操る動きの妙であろう。
釣り手が変わればまた、幾通りもの動きが生まれる。
改めて実感する。
















完全に陽ものぼり、何も無いまま時間だけが過ぎて行く。
少なくとも、今ここにいる、我々の誘いに出てくれる魚は着いてはいない。
あとは回遊してくる奴を待つか、回遊して来て居着く奴を待つかになる。
もしくは、静観している奴のスイッチを入れる何かが起きるのを待つか。
そんな事を考えながらキャストを繰り返す。


気分転換にと自身は少し離れたサラシ場を探ってみる事にする。
案の定、そこでも何も起こす事は出来ない。
休憩に戻ると、Taka氏のルアーに何かのチェイスがあったとの事だった。
小規模のグループの様だが、ちゃんと青物は回遊している様子である。
持久戦だね!と休憩を挟みながら投げ続けて行く。
その後、普段はあまりやらない誘いをしてみる事にした。










やはり難しいよな。
10投位して集中力が途切れて来る。
そんな時、自身はいつも無意識でキャストしているのかも知れない。
今回もまたそれに直前まで気付かなかった。
雑にアクションさせながら速く巻き寄せる。
瀬際まで約2メートル、
もわっと海面が盛り上がってルアーが溺れた。

あ!出た・・・。












チョイ投げしてポコポコポコ。
ガポ! もわんっ
あ! また出た・・・。
今度は見えたぞハマチっこ!!
























再度チョイ投げしてモコモコモコ。
ガバ!! グンッ
あ! メジロやん・・・。
喰ったで!!





























ぷんっ


















ガチン!!
弾かれたルアーがバッド部分を直撃した音である(ひや汗)
やはりというか、瀬際30センチの攻防はとても難しい。
なかなかタックルに自身を合わせられないのである。

さっきメジロ喰ったんやけどな~
どうしような、これが今日イチやったら。
Taka君のチェイス、俺のバラシが今日イチやったらどないする!?


題名にもある 「今日イチ」 とは所謂、ワンチャンスの事。
何だかんだ言いながら釣りをしているのが楽しくて、冗談として笑っていた言葉であった。
思えば、殆どがこの 「今日イチ」 ばかりではないか!
それも気を抜いてやっている時ばかり。
うん、きっとこれは 「殺気」 とも密に関係していると思われる(笑)



ご想像通り、これが今日イチであった。









昼すぎまで粘ったところで、水面に漂う汚れた泡にげんなりして上がる事にした。
少し遅めの昼食をとると猛烈な眠気がやってくる。
あかん、寝よう!って事で仮眠する事に。
しかし、うまく起きれなかった。
目が覚めたのはもう夜であった。


そこで、アジングしようという話となる。
いつもなら、比較的イージに魚信を得る場所であったが。
この日はサッパリであった。
水面に群れる小魚を狙い、沢山のアオリイカが群れている。
チビ餌木で狙うも全く無視!
きっと、これは釣れないイカなんだ(笑)
そんな冗談を言いながら、堤防に座り込み糸を垂れる。
時にはこんな釣りも良い。
瞬く間に時は流れて行った。



























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ジィィー!!っという音で静寂をやぶったのはこの子でした。
あービックリした
焦る私を見て笑う、Taka氏。
ナイスサイズなムツさんにニヤケル私。
急に吹いてきた強風にも負ける事なく 「ムッツリング」 に精を出すのでした。











二日目。



結局、まあまあな時間まで釣りをしてしまった。
幸いにして、二人とも二日目はオフにする事が出来た。
目覚ましをセットした午前3時に二度寝する私。
コンコンっと窓ガラスを叩く氏を見て、車上狙いと勘違いしてキレてしまった。
寝ぼけていたとはいえ、誠に申し訳ない気持ちになった。
反省
とはいえ、早速、磯へと急ぐのだ~










前日の夜から吹き出した西風によって海は荒れていた。
真っ黒な水の塊が大きく動いている。
夜の海は恐ろしい。
あまりの迫力に、互いの口から出る言葉。
二人で良かったね(笑)
いや、マジである。



仲間といると夜明けまではすぐに感じる。
この時間帯、何故かいつもエゲツナイ話をしている気がするな。
さっきから、やれヤンキーだの、やれ男優だのと茶化す氏。
そうかもしれないと、妙に納得してしまう自分がいた。
それもこれも、きっと、寝不足がそうさせているのだろうか。
否、そうに違いない。









ファーストキャストはミノーを結んだ。
波が高く、ペンシルでは飛び出してしまいそうだった為だ。
少しの間それで探り、だんだん明るくなるにつれローテーションを交えて行く。
隣りの氏はトップ、サブサーフェスをプラグで狙っているので、
自身はジグへと移行して行った。
どの層にベイトが居て、どこが狙い目となるのか。
二人ならば手分けして探る事が出来る。
しかし、依然として今日の正解を見つけられないでいた。






時が経つにつれ、海は目まぐるしい変化を見せて行った。
風が収まると共に波高は急速に落ちて行く。
それによって動かなくなる潮。
もともと、表層付近だけ大きく動いていたそれも停滞してしまったのである。
しかし、それでも気落ちする事は無い。
海の中は見えないからだ。
これから、何が起こるかなんて分からないのである。




この頃には、プラグとジグを交互にし投げ続けていた。
何となくの勘でトッププラグへと換える自身。
こっちなんかエエんちゃうの?
そんな感じで立ち位置を変えてキャストを始めて行く。
3投、4投と、ただ虚しくルアーはかえって来るだけ。
そんな中、どうやらまた例の無心がやって来た様である。









話しながらキャストして、目標に向かって飛ぶそれに安堵する。
感覚ではそろそろ着水だ。
離れた場所にいる、Taka氏の方を向いた時であった。
横目にまさかのものが映ったのだった。
それは 「爆発」 であった。
文字通りに海面が炸裂し、巨大な水柱が立ったのである。
振り返ってなお、まっ白い水飛沫が飛んでいた。



刹那、両手に力が入る。
僅かに一瞬の事だが、きっと我々にはその瞬間はスローモーションに映るだろうか。
喰い込め!!
走れ!!
祈りにも似た叫びをあげていた。





しかしながら、奴にそれ以上は無かった。
もしかしたら、出た瞬間、即座に反応すれば良かったかも知れない。
もしかしたら、そのまま泳がせていれば良かったかも知れない。
はたまた、最後の瞬間に奴は違和感を感じたのだろうか。
っと、そこまで思って考えるのを止めた。
レースの世界同様、釣りに 「たら、れば」 は無いのだ。









磯での釣果は無かったが、今回の釣行にとても学ぶ事は多かった。
自身が予想した海況とのギャップ。
そこでの魚達。
いくつもの固定的な観念が音を立てて崩れて行った。
そしてまた、仲間との釣行は本当に楽しかった。


今後、自身が進みたい方向性も垣間見え、こうして今、新たな気持ちで挑もうと決意しています。


それでは