10月9日の日記












今思えば、本当に水曜の度に台風が来ていた気がします。
週末組は磯へ、また漁港へと。
良い釣りをされた知人も多いのでした。
いよいよと思うと荒れでございます。
どちらにしろ、釣りに行かねばなりません。
こんな時でないと確かめれませんから。
















前回のハンドルノブの交換の話。
それはまさに、釣行直前の事であった。
不慣れな為に苦労し、作業が終わったのは22時前の事。
そこから釣りの用意をして、出発したのが23時をまわった頃である。


今回、確かめたいのはやはり 「トンパク」 の事である。
魚の事で頭がいっぱいだった為、実は台風の進路など特に確認はしていない。
おそらく、直撃はないだろうなという程度の予測である。
行ってみなければ分からない。
結局、いつもそんな感じだ。










高速に乗り、松阪を過ぎた頃にハッとする。


「しまった! 合羽を持ってくるのを忘れた!!」


戻れない距離ではない。
しかし、土砂降りの中を戻るならば、
おそらく、家に着けばもう出たくなくなるだろう。


そう思い、そのまま走る事にした。
どこか、コンビニにて合羽を買えば良い。
売っていないのもまた運命。
ポイントまでには、三つか、四つしか店は無いのだ。
結果として、僅かに一つだけそれはあった。
四百数十円のそれを抱きしめ、レジに向かったのは言うまでもない。











ほどなくしてポイントに到着する。
幸い雨は小降りになった。
まずはと思い海を見に走った。
そこで絶句する。


そっと覗きこむと、銀箔の反射で目がかすむかの様であった。



外灯に照らされ、ギラギラと黒い海が輝いているのだ。
何というアジの数だ!
これから起きる事に妄想は加速する。
息も絶え絶えに準備に走る。
















キャストを始めるとその煌めきは薄れて行った。
気配を隠そうとしても叶わない。
不自然な何かが魚には分かるのだろう。
途端に群れは散り始めた。



とはいえ、釣れる。
20センチに満たない魚が一匹、また一匹と釣りあがって行った。
何の策も必要無かった。
投げて糸フケをとれば喰っている。
それを巻き上げるだけの単調な作業が続いた。
しかし、それも長くは続かない。









そこはそう。
離れていても、この列島では台風が通り抜けている最中なのだ。
山が唸り空気が震える。
叩きつける雨。
辺りではけたたましい音を放って何かが転げて行く。

当然に海も豹変する。
立っていられない。
気持ちはあるのだが、どうしても釣りを続ける事が出来ない。
不甲斐ないが、南紀特急の中に逃げるしかなかった。












それは何度となくやって来た。
風と雨が止む、僅かなタイミングでのみ竿を出すのだった。
今夜来たのは、足下に沸く魚を釣りに来たのではない。
あくまで狙いはトンパクである!
立ち位置を変え、しゃがみ込んでその時を待った。
空よ沈まれと。





























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祈りは通じた。
嵐の中で、2分、3分とそれが収まる時が訪れます。
その一瞬に思いを込めました。

























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本当に嬉しいです。
とても小さな魚ですが出会えた事に。
足下に突っ込むその姿に溜息がこぼれます。










風は弱いが雨は強く打つ。
そんな時には喰わない。

小雨だが轟々と風が吹き付ける時。
そんな時も喰わなかった。

喰うのは、そのどちらもが僅かに止む時だけ。
いつしか、その瞬間だけを待つ。







しかし・・・。
そのタイミングでも、とうとうアタリが無くなってしまった。
ならばといつもの厄除けをする。































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2~3杯釣れると、何故か急に彼らのスイッチが入ってしまうのでした。
いたる所でアオリのライズが起きます。
不思議ですが、その時に抱く事は無かった。
台風マジックでしょうか。












それもやがて静まるのだが、トンパクからも何も聞こえなくなってしまう。
ならばと、更に深みへと降りる事にした。
先日の再現があるのなら、その下には違うアジが集っているはずだ。





コッっとした感触に我に返る。
アワセると振り上げた手が止まってしまった。
そのまま、グイっと締め込んで行く。
巻き上げるも、そのトルクでのたのたと立ち往生となる。
刹那、テンションが抜けた。
無念のフックオフであった。
それが二度続く。






























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三度目にしてようやく見る事が出来ました。
良型です!

やったね!!














静かになるその時を待っていると瞬く間に時間は過ぎて行く。
投げれないか、投げれても釣れないか。
幾度となくそれを繰り返した。

そして朝となり、
僅か5分ほどの 「違うヤツ」 のジアイに突入する。



それは 「アラハダ」 であった。





苦労して、やっと一匹を掛ける事に成功するのだが。
ランディング時に歯で切られてしまった。
目測でゆうに40センチを上回るその姿。
とても残念であった。






























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結局、明るくなるその時まで竿を振りました。
もう少しだけ穏やかであったならと。
さすがにそう旨くは行きませんね。












その後、帰路につき、パーキングにて眠るのだった。
数時間は横になっていたろう。
それでも、雨はまだ降り続けている。
台風は遠く離れたはずなのに。





目が覚めて煙草に火をつける。
少しずつ覚醒していく中で、色々な思いが浮かんでは消えて行った。
勿論、釣りの事である。
やりきった直後の事であり、その疑問の数々は生々しかった。
釣りは腕が一番である事は間違いない。
だからこそ、及ばない事、足りない部分を道具でカバーしたくもなるもの。
様々な事が錯綜する。








単純に釣り足りない気分だった。
夜まではまだ何時間もある。
他の釣りの調査も出来ないわけではないが、
どちらにせよ、この雨をどうにか防がない事には始まらないのだ。

コンビニで購入した合羽は、ボタンが壊れ、強風にて一部が傷んでしまった。
幸い予定も無いし、たまにはゆっくりドライブも良いだろう。
そう思い、求めるものを探しにショップへと走るのであった。













かなりの時間が経過したろう。
やっと目的の場所に着く。
今日はゆっくりと回ろう。
そんな気分であった。



色々と見ていると、見覚えのある姿が視界に入る。
一端、通り過ぎ、再び戻るとやはりであった。
まったく偶然にして、W氏とパッタリと出会ったのである。

お声をかけさせて頂き、今日の釣りをお伝えするのであった。
氏はなんと、ロックショアへと行かれていたとの事である。
その後、ご友人ととても楽しい釣りをされたと。
皆様には日常のこんな風景も、
殆ど独りで行動する私には、珍しく、楽しい貴重な時間なのだ。







しばらく買い物を続けていると、W氏がご友人と共にいらっしゃった。
是非ともお会いしたかった、I氏が来て下さったのである。
こんな事、いちいちブログに書かなくて良いだろう!?
そうお考えになる方もいらっしゃるとは思う。


何故か?


それは、とても嬉しかったからに他ならない!


尊敬しているアングラー、気になっている人とこうしてお話しできる。
オーバーかもしれないが、Rockbeachには本当に嬉しい事なのだ。
そして、楽しくてしかたない。








瞬く間に時間は流れて行った。
ご迷惑にならない様、気持ちをこらえてお別れする事に。
そして、自身の疑問を、
道具を買うという事で具体化して行ったのである。
合羽は高額で買うことは叶わなかった。



















そこから再び戻る。
雨は小降りになったが、その分、蒸し暑さが増した様であった。
珍しく、ドライブインにて食事をする。
満足に寝れていない為、満腹になると目が閉じて来た。
そこで、磯の近くへと移動。
眠るなら潮騒を子守唄にしたい。














目をさまし行動する。
まず、初めての場所へと向かう。
迷いながらも、夢見て赴くこの感じが大好きだ。
ファーストキャストを撃って、ほどなくしてそれを捉えた。
コッとした明確なアタリであった。
アワセると明確なる重量感である。
しかし、もどかしいファイトを続ける内にフックオフとなった。
これこそ!っと自身が選らんだ道具が敗北した。
何かが違う。
何かが合っていない。












その場で得たバイトは僅かに二度。
伝わるそれはデカかった。
三度目は訪れない。
緊迫した場ほどそんなものであると思う。











夢中になっていた為、携帯電話を見る事はしなかった。
次なる場所へと向かっていたのもある。
到着し、緑色に光るスマートフォンを開けるのだった。
W氏からのメールであった。
今まさに、着いたそこに氏はいらっしゃるのである。
またも偶然の出会いであった。
ここしかない。














氏との釣りは初めてであった。
とにかく、投げれば釣られている。
私のアジ釣りなど全く霞んでしまう。

喰いが悪くなると、やはり、いつもの 「厄除け」 をする私であった。
時が良かったのか、一投一杯の楽しい釣りを味わった。
その間も明確に獲物を釣る氏。
面白くて、頭から湯気が噴出していたかもしれない。














その後、二人でトンパクを狙った。
絶妙にも難しい時間に釣りをする事となる。
それは、氏と私だけが分かる事だろう。
その場に居なければ感じない事ではないか。
私にはとても言葉で表現が出来ない。












真夜中の海に 「小声」 だが興奮した大人の男の声がこだましたろう。
とても、とても、難しい釣り。
W氏は喰わないトンパクだけでなく、
私には絶対に取れないマアジのバイトを捉えて行ったのである。
その間、自身は金魚を釣りきった。
同じ様にしてもそれは変わらなかったのだ。
フォールの釣りを愛する、氏の妙義が冴えわたる。











それでも、自身の釣りを忘れてはならない。
それが、ここ数年にわたる釣行で得た一つの答えなのだ。
自らを信じ、愛すべきトンパクを掛けて行った。
こんな楽しいランデヴーは滅多とない。
瞬く間に時は流れて行くのだった。
















その夜の撮影は無い。
我が心にしっかりと刻むのみ。
私は幸福である。






それでは








My Tackles

Rod  THIRTY FOUR Advancement HSR-610
Reel  DAIWA 13 CERTATE 2004CH  
Line  THIRTY FOUR Pinky 620g
Leader SUNLINE BLACK STREAM  #1.25