10月20日の日記










次回はオフショアジギングで。
そんな感じで、KN氏と話していた。
「火曜釣師」である彼。
自身も火曜日の休みが多くなり。
よく、ご一緒させて頂いている。

しかし、最近、天候が安定しなく。
バッチリとした予定が立てられない。
天気予報を見ながら、一喜一憂。
そんな具合であった。
よって、船宿への予約も土壇場まで控えた。

ちなみに、私には何日も先の天気は分からない。
ちゃんとした、天気の読み方を知らないでいる。
結局、二日前位になり、海が時化る事を知った。


「KNさん、あかんわ。出れん。」


がっかりして、そう、お伝えする。
すると、意外な答えが返ってきた。

「ダメですね~ 日本海側に逃げましょうか。」













日本海!?











いままで、自身には無かった選択肢に驚く。



私の家からはとても遠いイメージがある。
しかし、氏のお住まいは名古屋。
うまく、道を選べば、そう、時間は掛からないと言う。


「時期ですし、もう一回位、烏賊釣っておきたいんですよね~」

そう言って、氏ご所有のボートでの、アオリ釣りの話をして下さった。
ボートエギング、所謂、ティップランであるとの事だ。


少し考えたが、何か、とても面白そうだ。
もちろん、経験はないのだが。
幸い、デカアジ狙いで買った、ティップラン用のロッドはある。
急いで道具屋に行き、細糸、そして、中古で専用エギを買いあさった。
ざっと、これだけでも、諭吉がとんだが。
新しい釣りを経験する、良い機会である。








前夜、ゆっくりと準備をして、いつもとは逆方向の高速に乗った。
まず、氏の待つ名古屋に向かう。
なんか、釣りに行く気がしない(笑)
途中、亀山あたりから渋滞が始まった。
釣りで大渋滞。
もちろん、これも、殆ど経験がない。
30分、一時間、いつまで経っても動かない。
短気な私は沸騰した。
名古屋まで、ざっと、二時間半を要した。
もう、グッタリであった。

コインパーキングに南紀特急を停め。
氏のスーパーワゴンにお邪魔させて頂く。
ラゲッジスペースはボート、その他の荷物で一杯になった。
途中、マクドで夜食を買って。
一路、越前を目指して。
まるで、遠足気分であった。










車中で話をしていると、あっけない程、早くに高速を降りる。
なるほど、名古屋からだと。
そう、大して、遠くは感じない。
夜中の街並みはとても暗かった。
コンビニ等、深夜に開いているお店も殆ど無い。
いつもの、三重南部~南紀がとてもひらけて感じた。
そんな事を考えていると、もう、ポイント付近だ。
パーキングスペースに車を停め。
朝までの数時間、仮眠をした。


興奮して、なかなか寝付けず。
ウトウトの状態で夜が明けてくる。
ゆっくりと準備を始めるKN氏。
段取りがよく分からない自身はウロチョロ。
磯場まで、ボートを運び、何往復かで道具を移動させた。
これは、一人だと、かなりしんどい。
KN氏、凄いなと感心するRockbeachであった。




余談だが、日本海凄い!!と。
早々に、そのポテンシャルを実感する出来事があった。
いよいよ、磯にボートを乗せると。
なんと、足元にサザエが転がっているではないか。
もちろん、石物師が入る様な場所ではない。
余程、豊かな海なのだろうか。



けっこうな、ウネリに苦労して。
無事、岸を離れる事が出来た。
まだ、やっと、陽が顔を出したばかり。
さぁ、いっぱい、釣るぞ!










ファーストヒットは自身であった。
今日の為、パソコンの動画を見て、少し勉強していた。
少し投げて、チョンチョンして。
それで、流してアタリを待つ。
実際、何をやっているか、サッパリ分からなかった。
思いの外、風が強く。
潮もガンガンに走っている。
何となく釣れた一杯であり。
嬉しいが、何か気持ち悪い。


KN船頭、思う様な流しが出来ないのか。
頻繁にオールを握る。
その間、自身は釣りをしたり、海を眺めたり。
なかなか、アタリは無かった。
海が少し凪いでくると。
氏の釣りが光る!
船を流し直す度、アタリを拾っていかれた。
全てが乗った訳では無かったが。
私には全く何も感じられない中である。
どうして、感覚が分かるのか不思議であった。
ポツリ、ポツリ、と数を伸ばす氏。
これでも、昔に比べると相当、数は減ったのだと言う。
聞けば、このエリアにおける、開拓者であった様だ。
まだ、誰もやっていない頃にチャレンジされたそうである。



独特の釣法でアタリを待つ氏。

「ハイ、どっすーん、どっすーん~」

そう言いながら、アタリを待ち。
見てる前で、本当にドン!っと掛けて行くのだ。
それは、動画で見た、ティップランでは全くなかった。
もう、ムチャクチャである。
しかし、釣れる・・・。
呆気にとられるしかなかった。

「釣りはね、よほど、間違っていなければ良いんですよ~」

「ハマさん、釣りはね、自分とのたたかいなんですよ~」

ニヤニヤしながらそう言う彼。


いつもなら、何を!!っと言い返しているのだが・・・。
今日の彼は眩しすぎた。
私には全く何も無い。

「どっすーん、どっすーん~」

また、烏賊が上がって来る。
あかん、今日はガチや。
烏賊の神が降りてるわ。
しばらくの間。
氏の 「どっすーん~」 が耳から離れなかったのは言うまでもない。



昼前から風が一層強くなってきた。
残念だが、安全の為に早々に撤収となる。
自身は2杯、KN氏は7杯。
大差での敗北となった。
超悔しい。







帰り道、これまた、初めてとなる琵琶湖へ立ち寄る。
ボートを真水に入れ、ここで、道具をきれいに片づけた。
平日だったが、驚くほどの釣り人がいた。
小さな堤防にずらっと人が並んでいる。
湖なのに、まるで、海の小さな漁港を見ている様であった。

無事、名古屋に着いたのは夕方であった。
まだ、時間があるので。
氏と共に、幾つかの道具屋を巡った。
普段、行かないショップの数々。
見ながら、色々な釣りの話がとても楽しかった。
お腹もすいて、氏のオススメのお店に向かう。
名古屋名物のきしめんを頂いた。
とても美味しく、ボリュームも半端ない。
楽しい釣り、トーク。
そして、美味しい食事。
本当に楽しかった。





心地良い疲労感のまま。
その日の内に帰宅。
残念ながら、移動中、自身はティップを折ってしまった様であった。
ボートエギング、また、やりたいな。
竿、また、買わないと。
そんな事を考えながら、ベットに入るのであった。






KNさん

誠に有難うございました。
また、ぜひ、行きましょう。





それでは