2016年 4月6日の日記








心労、疲労困憊。
行きたいが、身体がついて来ない。
それでもである。
家にいたら駄目だ。
心理的にも、現実としてもそうだった。


ギリギリまで部屋で悶々と考える。
そうして、決断して南紀特急に飛び乗った。
しかし、疲れが瞼を重く、重く塞ごうとする。
何度か車を停めて、薄着で冷気の中に身を置いた。
そうやって、何度も目を覚まして南紀にたどり着く。
だが、そこまでが限界であった。
少しだけと、シートを倒して目を閉じる。
ハッとして飛び起きたのが、午前5時40分であった。
必死の思いでここまで来て。
朝の磯に立てないのではないか!
向かったのはあの磯。
お願いだ。
先客よ居ないでくれ。







転がる様にして磯を駆けた。
道具をセットし終えた頃にはもう随分と明るくなっている。
自身は未明から、暖機運転をするが様に。
ゆっくりと、ペースを上げていく事が常である。
塩が抜けきらず、固着しかかっているラインが徐々に飛距離を出す。
私の腕や肩も。
だんだんと、温まってくる。
しかし、今、その様な時間はない。




もし、この朝。
魚が回っているならば、どこで狙っているだろうか。
これも、いつもは、わざとそうは思わない所から探って行く。
ただ、何となく。
この朝は今がその時だと思った。




キャストを始めて三投目。
気になるスポットにルアーを入れる。
穏やかにアクションさせて少し。
得も言われぬ気配が浮上した気がして。
チュポンっと小さい波紋の中にルアーが消えた。
体で覚えた間で、バットを激しく煽る。
途端につんざく様な潜行が始まる。
ほんの僅かだけラインをやったが。
右に左にと、暴れまわるヤツにロッドを追従させる事が出来た。
瀬際に来ての更なる抵抗。
なんと、パワフルなのかと驚く。
しかし、力負けは無い。
ずっと、苦楽を共にしてきた道具を信じるのみ。


























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朝の光にうつる、この色の美しさは形容がしがたい。
出て欲しいところで出て、止めたい時にしっかりと止める事が出来た。
瀬際のパワー感は断トツ。
素晴らしい魚であった。






















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いつもの様に抜き上げたが。
魚はほとんど動かなかった。
きっと、全力で逃れようとしたのだろう。
祈りを唱えながら刃を入れた。

























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今回ばかりは、嬉しいなんて言葉では言い尽くせない。
正気の自分を見失う様な事になって。
限界まで落ちてしまっていた。
這い上がろうとしたけれど。
どうにも、駄目で。
唯一あるものは、ずっとやって来た釣りしかなかった。
例え無理矢理でも、それを信じるしかなかった。

今もって振り返っても。
この、ヒラマサとの出会いは、それほど大きなものだったと信じて疑わない。
この日を境にして。
自身の中のギヤが変わる。
やっと、第二の故郷の南紀に。
黒潮に。
心が帰ったのだった。




「ワイルド桜」 もまた。
早春の潮風の中に花を咲かせていた。
いつかの日にか。
我が胸中の花も。
満開に咲かせてみせる。





それでは








My Tackles

Rod  MC Works RAGING BULL 100XR-1
Reel  DAIWA SALTIGA Z6500EXP with Z6500DogFight Spool
Line   OCEA EX8 PE #5
Leader NANODAX 150LB