鳥羽

短時間修行

2月7日の日記







この時期は何かと忙しく、休日にも野暮用が重なります。
今回はチョット大きな事もあったりで、空いた夜だけ出動してみる事にしました








現場到着は18時過ぎ。
比較的に自身と相性の良いポイントへと向かった。
いつもに比べるとまだ時間も早い為、港には釣り人以外の方も沢山みえる。
防寒対策の為に着込み、素肌が出ているのは目の辺りだけ
さぞや、その方々には怪しく見えた事だろう
人目をはばかり、そっと隅っこで竿を出すのだった。






今日は大潮である。
満潮に近いのか、とても潮位が高かった。
結構な風が正面から吹きつけ、潮も動いているせいか流れが強い。
まずは、底にはりついている奴を狙って、2グラムのジグヘッドからスタートして行く。
テンションフォールで着底を待つ間に辺りを見て行った。
何というか水面が妙に白っぽいのである。
ヘッドランプを灯してみると、まるで泥を溶かした様な水色であった。
おそらく、前日にかなり降った雨のせいだろうか。
もしくは、付近で工事でもやっているのか?
どちらにしても普通ではない色をしている。

数投でボトムには見切りをつけ、今度は宙層にいるであろう子メバルを探ってみる。
5分ほど続けてみたがコツッとも来ない。
やはり、いつもとは何かが違うのだろう。
分からないが、どうもこの水の色のせいに思った。
大潮は下げ行くのもまた速く、悠長に構えている時間はない。
すぐにロッドをたたみ車を走らせて行った







目的地に到着すると、そこは先程とは別世界であった。
クリアな水色を求め、外海に面したポイントを選んでみたのである。
しかし、さすがに風が強い!
港内でさえもザバザバと波立っているのだった
止んでいた小雨が再び降り出し、空は雲に覆われている。
明るいはずの月もその姿を隠し、辺りは重い暗闇に包まれているのだった。
ひと気も無く、風の音だけが唸り声をあげていた。







やがて堤防の先端付近に立つ。
暗い海を覗き込むと途端に妙な寒気がしてくるのだった。
幾人かの釣友から、ここでの奇妙な出来事について聞いたのを思い出していた。
ヤバイかもしれないな
しかし、眼前に広がる海は稀に見る雰囲気であった。
さざ波が立ち、少し離れた沖からは高い波が打ち寄せている。
それとは別に、風によって生まれた流れが、ある部分から沖に払い出している様子であった。


このまま、恐怖に支配されて逃げるのか?
はたまた、怖さを噛み殺してこの海を確かめるか?
もう移動している時間は無い!
それが結論であった。
出たら出た時である。
ソイツに向かって、キレる心の準備をするのだった。
貴重な釣りの邪魔をするなと







風が収まるタイミングを待ってキャストを開始して行く。
極力、ゆっくりと見せたいので、飛ばないと分かっていても、1.4グラムのジグヘッドとしてみた。
1.4gが重いか軽いかは、人によってその解釈が違うだろう。
自身のラインやリーダーではそれ自体が結構な抵抗となる。
ゆえにこのジグヘッドでも、比較的に軽いと感じている。


広範囲をあてずっぽに撃って行くと小さなアタリが出だした。
きもち大きく、太軸のフックを使用している為か乗りが悪い。
それでも、ポツリポツリと極小メバルが釣れてくる。
魚の数はとても多い様子であるが、しかし、その割にはヒットが少ないと思った。
そこで試しに足下のシェードにワームを落としてみる。
するとどうだろう!
表層を素早く滑っているワーム目がけ、数匹のメバルが凄い勢いで群がって奪い合うではないか!
そこには私が知らないメバルの一面があった。





表層をスピーディーに動くものにこんなにも反応するのか
もしかしたら、この波と強い流れの影響かも知れない・・・。
そう思い、すぐにミノープラグへと換えてみる。
結構な重量があるので、強い向かい風をものともせず飛んで行った。
着水後、すぐにリトリーブを開始する。
流れに乗っているのか、泳いでいる感覚が穂先に伝わらない。
そこで、わざと瞬間的に速く巻いて、ブルブルブルっと強い波動を出してポーズしてみた。
止めると、ゴコココ、ギューンっと元気よく走る。
小さすぎて、それでも殆ど乗らないのだが、先程のワームに比べると格段に喰いが良くなった様だ。
何度かキャストしていると、足下まで引いて来たミノーに向かって、黒い影がどこからともなく寄って来た。
ハッとしてよく見ると、どうやらメバルの様である。
しかもデカイ!
そう思った瞬間にバクッっと口を開けたではないか!!

















うりゃあ!!






























ビックリあわせでスッポ抜けてしまった。

ちーん
下手っぴ。










気を取り直して再開すると少しサイズアップした奴が喰ってくれました。

























DSC_0228

ゆうてもカワイイですけど
プラッキングに好反応な時を経験出来てラッキーでした。
その後もチビちゃんが何匹か釣れてくれました。
変な寒気はまだしますが楽しかったです








かなり熱中していて気付かなかったが、喰いが渋くなってようやくそれを知る事となる。
係留された船がかなり下にあり、足下に流れていた潮も緩んでしまった。
何かを境にして、ピタっとアタリが止んでしまうのだった。
そこで再びワームを手に取った。
レンジが変わったかもと、感覚的に宙層からボトムあたりをスローに探ってみる。
ピンッピンッと小刻みに鋭いアクションを入れ、テンションを張ってみた所で変化があった。
ヌッっとして止まる様な感触が伝わる。
間髪入れずにフッキング!
くいっと竿を絞って行く感じがたまらない。





























DSC_0230

ゆうてもカワイイんですけどネ
そこは狙い通りにきてナカナカ嬉しいものなんです。
やったね







その後、かなり潮位が低くなるまで、おチビちゃん相手に楽しませてもらった。
喰いは渋くなるのだが、ゆっくり、丁寧にを意識しているとアタリが出る。
多分、これまでの自身であればそれを捉えてはいないだろう。
思うよりまだずっと、ずっとスローなのであった。
キーパーサイズと出会う事は出来なかったが、ほんの少しだけ駒を前に進められた気がした。
しかし、どうにもこの強風はダメです。
寒いのは我慢出来るけど。
風ともう少しオトモダチになりませんとね



それでは



My Tackles


Rod 13READEN GRF-TR83deep
Reel DAIWA EXIST HYPER BRANZINO 2508R
Line  RAPALA RAPINOVA-X PE #0.6
Leader SUNLINE FLUORO #1.5





メバル修行本腰

12月21日の日記








師走ですね。
とても寒いですが、皆様お変わりはございませんでしょうか?
私はと言いますと、本年の締めくくりとして、仕事の方を猛ダッシュで詰めております。
あと数日、最後まで粘りで頑張ってまいりたいと思います。
それと同時に!
釣りの事でも、もう、アタマがいっぱいですね
色々と試してみたい事が浮かび、また、色々とエラーを消して行く妄想の毎日です。
セオリーは詳しくは知りませんが、自身が海に行って、そこで実際に釣りをしてどう感じたか。
それを元にして・・・。
次の釣行にて、何をしたいかを具現化し行く毎日かもしれません。
時間もお金もかかりますが、もし、アカンでもそれが無駄にならない様に努力していたいと思います。
長くなりましたが、いつも通りの乱文を宜しくお願いいたします。












前回、紀東ではメバル釣りの、「何も」、得る事が出来なかった。
結局、過去の経験に基づき、想定するポイント、また、ピンスポットにての良型メバルを確認しただけという結果に終わったのだった。
この時期、そこに奴らがいるのは知っていたし、かといって、反応させる事も何も出来なかったのである。
様々な釣りを経て、それはあまりにも情けない事であると自分自身、痛烈に思うのだった。

天候や潮のせいにするのは、こと、海の釣りにおいてはよくある事である。
勿論、それらにより、釣果が大きく左右される事は、誰もが知る処であろう。
秒刻みで変化し行く、「海」、によって、魚が変わる事は最早、異論の挟み様のない事実であると我が身をもって体感している。
かといって、良いと考えられている状況でなければ釣れないか!?
無論そうではないだろう。
あくまでそれは傾向性であり、勿論、その例外もあるのではと思うのである。
だからこそ、釣れなかった事の言い訳は自分に対ししたくない。
あくまで、自身は下手であると自覚するのみである。

そこで少し考え直す事とした。
数少ない良型がたまたま釣れたという経験をするよりも、例え小さくとも、釣ったと言える経験を重ねるべきではないかと。
また、プラグでの釣りに頼りすぎる事なく、苦手なソフトルアーでの釣りに集中する必要があると。
そこから、今回、向かうエリアを絞って行くのだった。








釣り場に着いたのは、18時を少し回った頃であった。
すでに陽は落ちて、辺りはすっかりと闇に包まれている。
車を停めて少し歩き出すと、ボンヤリと灯る街灯が見えた。
薄暗い明かりが、何とか海を照らしている様である。
更に進むと、やっと水面が見えて来た。
水深こそとても浅そうであるが、風で適度にさざ波立ち、雰囲気は悪くない。
少し沖にはハッキリとした潮目も見える。
よし決めた!
まずはここで少し粘ってみようと。



まず、最初に狙いを定めたのは、街灯からの明かりがちょうど切れる場所であった。
所謂、明暗の境というセオリー通りの部分である。
水深はおそらく、1メートルにも満たないであろう。
なだらかな、カケ下がりにも思えた。
イメージとして、水面下ギリギリを少し速い速度で泳ぐベイトを意識してみる。
キャストしてまずはラインスラッグを回収し、リトリーブ無しで竿の角度を変えて手前に泳がせてみた。
するとすぐに、ブルブルっとした感触が伝わって来た。
二投目、三投目も同様のアタリがあったが、どうにも深く喰い込んでいない様子であった。

実は、小メバル用にと、ワームを少しカットしていたのである。
小型とはいえ、根魚のクチは立派なものだ。
その気になれば、ジグヘッドごと丸飲みにする事も可能ではないか。
しかし、今感じる感覚は、まるでそのテールの先だけをつまんでいる様な感じである。
まるで弄んでいるかの様であり、きっと必死に喰って来てはいないと思った。
そこで、カットせずにそのままを付けてみる。
少し獲物が大きくなれば、本気を出してくれるかもと試すのだった。
するとまたすぐにアタリがあった。
しかし、今度はブルルっとした感触では無く、グッと重みが増す様な感じであった。
どうやら、ちゃんと咥え込んでくれた様である。
クイっとアワセを入れると、キュキュっと締めてくれた。


























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可愛いメバちゃんが釣れてくれました
リリースして、すぐに同じ部分を通してみる。
すると、まるで同じ様なアタリが出たのだった。
殆ど同じサイズの子が釣れてくれました。
楽しいぃぃ~






このまま勢いに乗るか!?
一瞬、そう思ったのだが、それ以降その場所では反応が得られなくなってしまった。
おそらく、魚は居るのだろうが、何故にか口を使ってくれなくなった。
仕方なく、色々とキャストポイントを変えて行った。
上ずっている奴ばかりではないかもと、少し深場のボトム付近も丁寧に通してみる。
また、大小の石、岩の周辺へもくまなく打ってみた。
しかし、音沙汰は無い。

次に何も無いオープンエリアを探ってみる。
薄暗い明かりが一番当たる部分であった。
そこではよく当たったが、とても小さいものでうまく掛ける事が出来なかった。
先程とは逆に、ワームサイズを小さくしてみたがダメ。
どうにも難しい。


気がつけば、潮位はグッと下がり、沖に見えていた潮目も緩み始めている。
そこは最後にとっておこうと思っていたのだが、消えてしまっては意味が無い!
早速、その潮目に向かってフルキャストした。
表層、宙層、そして、ボトム付近とスイミングさせてみたが、やっぱり何も起きない。
そこで、着水と同時にベールを返し、ゆっくりとカーブフォールをさせてみる事にした。
リトリーブは一切しない。
コッ、っと、とても小さな違和感が出た。
僅かだけきいてみると、ラインの先に生命感がある!
すぐさまフッキング。
グキュキュッ!
今日イチの感触である。



























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20センチあるかな?
小ちゃくても凄くウレシイのです。
やったね!







二匹目を期待してキャストを続けていると、目に見える潮目は無くなってしまった。
再度、シャローエリアやストラクチャー絡みなど、くまなく探ってみたが全く反応が無い。
そういえば、先ほどまで微かに聞こえていた、パシャっと魚の跳ねる音も聞こえなくなっていた。
潮は大きく下げ、ボトムの砂地がくっきりと見える様になった。
潮の動きも殆ど感じない。
正直、これほど顕著にスイッチが切り替わるとは思ってもみなかった。

少しでも、潮の当たるエリアにと、少し移動して外界に面したテトラ帯に行ってみる事に。
ここは街灯の明かりも届かず、ヘッドランプを消すと真っ暗闇であった。
離れた場所に釣師がいるから良かったが、もし一人だと相当に気味が悪い。
打ちつける波の音がテトラの穴で共鳴し、何だか人の声の様に聞こえてくる
背中の右側だけがやけにゾクゾクして嫌だったが、それでも懸命にやってはみた。
潮は下げきってはいるが、足場からまだ、約5メーター程先まで水面から少しテトラの頭が出ている。
今のタックル、ラインでは、その先、約7メーター位までしかジグヘッドを届ける事が出来ない。
表層を探ってみても反応が無く、今度は少し沈めると手前のテトラに干渉してしまうのである。
自身にはとても難しい。
仕方なく、ここで、シンキングプラグを結ぶ事にした。
25メーター程飛ぶので探り甲斐はある。
しかし、アタリは無い。
渋い中、うまく反応させる事は出来なかった。






その後、色々とポイントを移動してみたが、どこも驚くほど潮位が低くなっていた。
数人のアングラーと出会ったが、メバルの反応は無く、諦めてガシやソイを狙って底を打っている。
年配の方がザリガニの様なワームにて、良型のクロソイを釣り上げてみえた。
その方に、メバルは無理だと何度も言われるので、俄然ヤル気が出てきた。
何度も何度も、底だけをとてもスローに誘って行く。
ブルル!っと来た。
水から上げるとメバルであった。
しかし・・・あまりにも小さい(笑)
すぐに海に帰したのだった。
何が釣れたのか聞かれ、一応、メバルですと言うと・・・。
少し呟きながらそれ以降、とても静かになられたのだった。
渋い中でも喰ってくれる魚もいる。
小物とはいえ、とても奥深いものだと改めて思うのであった。









何か所か釣り歩く内、とうとう最後のポイントまで来た。
海を見ると、やっと上げ始めて来たかの様に見えた。
僅かではあるが、潮も動いてはいるようだ。
浮いた海藻や泡が、ゆっくりと移動している。
灯りの下には、ベイトもメバルの姿も無かった。
船がいくつか係留されており、その陰の部分を狙ってみる事にする。

何度かに一度、小さなアタリが出る様になって来た。
しかし、釣れて来るのは、10センチちょっとの可愛い子供達ばかり。
今夜の最後、それで満足するにはチョット何である。
そこで、先程までに反応を得られたパターンを組み合わせてみる事にした。
まず、目に見えて一番潮が動く場所に移動する。
周りに比べると水深があるのか、少し大きい船が係留されているのだった。
フルキャストして、まずは底をねっちりと探ってみる。
ブルルっとしたアタリが二度あったが、そのままにしておいた。
しばらくして、今度は中ぐらいまではフリーで落とし、そこからゆっくりとテンションをかけて落とし込んでみる。
2~3回それを繰り返していると、テンションフォール中にそれが止まった。
着底にはまだ早いはず・・・。
ハッ!としてすぐにアワセを入れた。
ガッとした手応えの後、グングンっと穂先を絞る!
フルキャストの先の事で、気持ち良い鼓動を味わえた。
最高の瞬間であった。



























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先程までと少し色が違う様です。
痩せていますが、元気なファイトを見せてくれました。
コマイ魚達の中で釣れてくれたので嬉しかった~
やったね!





















P1010241

この綺麗な目!!
この瞳の虜になっちゃうんですね
有難う釣れてくれて。






上顎にしっかりフックが刺さりましたが、フックを外すと変形していました。
タックルバランス、ドラグ設定によるものでしょうか・・・。
もう少しだけ、太軸のものも試してみようと思います。



上手な方々からすれば、とてもレベルの低い釣りだと思います。
でも、少しずつ、色々と試しながらってとても面白いです。
この冬、増々その魅力にハマってしまいそうな予感。
次は今年最後の釣りとなる予定です。
釣り納めはモチロン、南紀!!
皆様の釣り納めも楽しい時でありますように。

それでは




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お天気に誘われて

11月22日の日記








このところ、何をしていても頭に浮かんでくる魚があります。
茶色くて、平たくて、牙の生えた奴。
かの美味しい~ヒラメです


思えば、小学校低学年の頃から意識していた魚であります。
もう、殆ど記憶にありませんが
当時、確か、ハットリというお兄さんが出てくるコミックみたいな本がありました。
某サンペイ君や、このハットリ君が紹介してくれる、子供向けの書籍はいくつかあったと思います。
ブラックバスよりも、数少ない湖のポイントでの、トラウト釣りがメインとされていた頃の話です。
来る日も来る日も、暇さえあれば読みふけっていたと思います。
幼心に、猛毒の針を刺された瞬間だったのでしょう




近年では、釣り雑誌にも必ずといって良い程、ヒラメ釣りの記事が掲載されているかと思います。
幾人かの、「好き」、なアングラーさん達によって、ゲームと言える程に確立されてみえたとの事です。
4~5年前、それら雑誌を読む事がとても楽しい時期に知りました
過去を捨て去り、全く新しく、釣りの世界を開いた自身にとっては衝撃的でした。
何故か!?
大まかなトコロは、30年前にみた、「ハットリ君」、の言う事にそう違いが無かったからです



今までのエリアを越え、更に南下して自分なりに開拓を進めながら、この釣りにもチャレンジしていました。
一番の獲物はアオリイカでした。
アオリがいる所、青物もいましたし、根魚などにも出会う事がありました。
釣友などは皆無であり、全く情報も無く、ひたすら通って自分で探していたと思います。
出会うのは地元の釣師、また漁師の方々のみ。
一期一会のその瞬間でしたが、今、振り返りますととても貴重なお話を聞かせて下さいました。



烏賊釣りを重ねる内、どうしても越えられない何かを感じ、ついに開いた扉がありました。
今となっては、自身の釣りに欠かせない、「PEライン」、での釣りです。
お恥ずかしながら、それ程に昭和な感じで通っていたのでした。

今までの、その、「道具」、はことごとく壊れて行きました。
週に二回、48時間以上ずっと振り回していたのですから当然かもしれません。
高い!と感じましたが、少しずつその階段を登って行きました。
それでも壊れましたから、結局は雑誌などでよく見かける道具を使う様になりました。
古い知識と、新しい道具たち。
自分なりにではありますが、毎回、嬉しい釣果を得て、増々海のルアー釣りが楽しくなって行く毎日でした。
しかしながら、なかなかこの、「鮃」、に出会う事は出来ませんでした。
本当に必死に探しました。
そんな中、運が良かったのか悪かったのか、様々なポイントにて、外道の大物が偶然に釣れてしまいました。
スズキ、ヒラスズキ、またメジロ等々、今の釣りへの、かけがえのないパッションに出会ったのです。
その後、試行錯誤の末、やっと自身が信じたポイントにて、小型ですがやっと鮃を手にする事が出来ました。



何故か今、再びこの釣りに行きたくなりました。
快晴の下での、サーフの釣りはとても気持ちが良い
大きいルアーをフルキャストして行く解放感もたまりません!
でも、今回は自身の知っているポイントは考えない様にします。
南下すれば可能性は高まるかも知れません。
でも、もっと近場の海に目を向けるべきだと思ったのです。
少ないチャンスかも知れませんが、それを信じつかみたい!
「あの頃」、ではなく、今の等身大の自身で釣りをしたいと思ったのです。







いつもながら、仕事を引きずって帰宅したのは21時過ぎであった。
そんなのは、釣りに行くには大した障害ではない。
それよりかは、自身の心身に難アリといった感じであった。
このところ、ココロもカラダもけっこう疲れている・・・。
部屋の窓を少し開けると、冷たい風が音を出して吹き抜けていた。
このまま準備をし少し仮眠をとってさえ、世間的なゴールデンタイムには充分に間に合う。
そこで少し、自問自答するのであった。
釣り人たるもの、刹那のタイミングを狙ってそこに立つ事が全てなのだろうか?と。
こんな事を言えば、狙って大型の魚だけを獲るアングラーに笑われる事だろう。
所謂、間違いの無い傾向性がある事は否めない。
しかし、それが全てだろうか?
今宵、その答えは明確であった。
自身のリズムで良いのだと。
魚達は勿論の事、海は生きている。
だいたい、良くないと世間的に言われる海でずっと投げて来たんだ。
そう思い、用意もせずに真剣に床に入る事にした。
全ては明日の気分次第である。








起床は午前10時半頃であった。
本当に久々に、休日らしい朝を満喫したと言えるだろうか。
今まではほぼ全て、休みには釣師タイムで生活していたのだから・・・。
寝ぼけた頭をゆっくりと起こして行った。
再び窓を開けると、清々しい風が頬を撫でたのである。
寝起きのこの眼には、いささか、その陽の光は眩しすぎた。
全く淀みの無い青空が広がっていたのである。
そして心は決まった。
釣りに行く。
大急ぎで支度をした。






ポイントまでもう少しとなった頃、コンビニが見え立ち寄る事にした。
最低限、飲み水だけは確保しておきたい。
お腹がへっている訳ではなかったが、身体が求めるものに正直になってみた。
その時、手にしたのは、シュークリームである(笑)
きっと、甘いモンが足りなかったのだろう。
車に乗ってすぐに丸ごと頬張ったのだった。


駐車スペースに車を停め、まずは浜に向かって歩いて行った。
サーフの釣り・・・私にとっては本当に難解である。
やみくもに広く、狙い所が一見してつかみ辛いのが理由だ。
歩きながら、昔の記憶を呼び起こして行った。
しかしながら、この浜は自身として初めてであり、その水深の移行さえ全く分からないのである。
ともかく、まずは投げてみなければ分からない。
歩きながら潮を見て、気になるその点に足を向けたのだった。







パイロットルアーは、Sasuke120裂波としてみた。
よく泳ぎ、ある程度の潜航深度が得られるからである。
それでもし、ボトムノックしたりすれば、また違うものに換えて行くのが自分なりの方法である。
結果として、全く何の問題も無い感じであった。

ただし、前日までに少し荒れていたのだろうか、水際から沖、約300メーターまで赤茶色の濁りが入っていた。
底荒れという程ではないにしろ、気になる濁りである為、水色に負けないチャート色が入ったものを結んだ。
自身の経験では、濁りの中であまり良い経験は無い。
しかし、全くダメかというと結論は出ないのである。
ましてや、初めての浜である故、まず鮃がいるかどうか、それさえも分からないのだ。
心の中でそんな気負いは全て無視をした。

今、キャストを繰り返すのは誰でもない、この私なのである。
自分の釣りをしないでどうするのだ?
Sasukeにてどうにも反応が見られないので、開始から約200メーター程歩き、初めてルアーを換えてみた。
140 FLYERを結ぶ。
その一投目、遠い沖から巻いて来て、少し先のシモリを通過させた。
しかし、何も無い。
やがて、波打ち際まで来て、回収の軌道に移ったその時であった!
足下にて、浮かび行くルアーめがけ、ポッカリと大口を開けて奴が喰い上げて来たのである。
目測、約45センチ。
ガッっとした感触だけを残し、フワリっとどこかに、「着陸」、してしまったではないか!!
残念ながら、フックが僅かに奴の口元を刺している・・・。
刺さりさえしなければ、着陸地点さえ分かれば、手を換え品を換えれば再びバイトを得られるのだ。
祈る様な気持ちで打ち続けたが、やはり二度と出てくれる事は無かった。
磯でのそれとは違い、ただただ嬉しさが込み上げて来る(笑)
やはり、そこに奴はいて、自身のルアーに反応したのだから。
この感覚こそが、私を何度もフィールドに向かわせる力なのかもしれない。






その後、更に移動しながら探ってみた。
ある部分では、驚く程に潮が飛んでいる場所もあった。
目には見えないが、幾つかのストラクチャーが沈んでいる様である。
時期、そしてタイミング次第では、おそらく思いもしない魚がそこにいるだろう。
行ったり来たりして、色々と探ってみたものの、再び鮃の反応を見る事は無かった。
だがしかし、例え一匹しか反応しなかったとはいえ、そこに奴の姿はあったのである。
今回の釣行では、それを垣間見れただけでも貴重な経験であった。
知っている人は必ずいるものである。
最早、誰も竿を出していない場所を見つける事は難しいかもしれない。
それでも、今、まさにそこに立つ、我々アングラーには関係無い事だろう。
どこにも驚くべき可能性がある。
通えば通う程に分かる事ではないだろうか。
ネットをやっていても、僕は賢くはなれないし、なるつもりもない。
釣果情報は楽しく聞く程度であり、ボウズの積み重ねが信じるポイントを見出すのだ。






帰り際、車に戻るかどうか悩みながら海を見た。
ただ一点、教科書とは全く違う、カレントの様なものを感じるのだった。
離岸流風の淀みである(笑)
一投して引いてくると・・・。
白い魚体が反転した。
クンッ!
鈍い竿を意識してのスローなフッキングを入れる。
波に乗せて寄せたのはこの子であった。






















DSC_0156

セイゴちゃん約50センチ。
ヒラメじゃないけど、もう、チョー嬉しい感じっす!!

やったね!!







夕マズメを待たずしてその場を後にした。
帰り道、三件の魔界をさ迷ったり
エエ感じのロングジグを買って帰りました。
マグちゃん用も二つ


それでは



My Tackles

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Reel  DAIWA Morethan BRANZINO 3000
Line  YGKよつあみ PE#1
Leader VARIVAS NYLONE 30lb
Lure    ima  Sasuke120裂波
           DUO 140 FLYER


          












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