Blue Runner

何となくの釣り

8月27日の日記









前回の釣行後、数日して。
朝起きると、右肩に違和感を感じる。
何べんか、腕を上げ下げしていると。
ついには、痛くて、動かせなくなってしまった。

自宅で療養していると、今度は、猛烈な腰の痛みに悶絶する。
過去最強のギックリに焦り、そのまま、這ってベットへ。
翌日、病院へと行き、そこから何日もの間。
まっすぐ立てない状態で日々を過ごしたのだった。
当然、仕事に行くのがやっとの状態。
長い間、釣りを我慢するしかなかった。








やっとの事で、行く気になったのがこの日である。
いつものパーキングへと着き、真夜中ではあるが海を眺めに歩いた。
もちろん、それなりに天気予報などは見て来たつもり。

しかし、闇の中に映し出される波は、まったく違うものであった。
たまにだが、予報とは全然違う海がある。
何で!? 何故!? っと困惑するが、どうしようもなく在るのだ。
この夜もそうで、磯への道筋には。
自身の背丈の二倍はありそうな波があがっていた。
波を被るなんてものではない。
叩き落されるか、さらわれるか、そんな感じである。
まぁ良いか・・・。
じたばたしても始まらないし。
眠たいから寝よう。
そう思った。








目を覚ましたのは、それから、約二時間の後であった。
やはり、波は落ちていない為。
立てそうな場所へと移動する。
しかし、その方面にはもうすでに。
ヘッドライトの灯りがチカチカと動いて見えた。
結構、人は多く出ている感じであり。
およそ、立てそうな磯に集中しているのだろう。
他も回ったが、パーキングスペースには何台かの車がある。
明るくなって来た頃、ようやく、誰も居ない磯を見つけて下りた。








どうやら、ここは、よく分からない波は届かない様だ。
拍子抜けするほどの、平らな海が広がっている。
道中はかなり注意を要する。
どうにも、ここへ来ると。
私はまともに歩けない。
数か所の難所を必死で掻い潜り、やっとの思いで先端へと着いた。



まず、海を見て溜息が出る。
嗚呼、なんて、げんなりする水色をしているのか・・・。
潮もただ流れている感じだし。
普段は賑やかな、浅瀬にも魚達の姿も無かった。



それでも、久々という事も手伝って。
水面が炸裂するシーンを想像し、キャストを繰り返して行く。
何度も、何度も、妄想を膨らませてアタックするも。
何も無く、帰るルアーを見ると、その妄想はどんどんと縮んで行った。
最期には投げる気力さえ無くなり、腰掛けて携帯を触る。
友人には、ただ一言。
「撃沈」 と・・・。
再び、危険な道筋を帰って終わった。










あちこちと車を走らせてみるが。
下りたいと思う気持ちにはなれなかった。
やがて、三重まで帰って来て。
遠くの磯に目を凝らす。
なんて、青い海なのかと。
溜息が出た。





何か所かで海を見て帰宅。



こんな事がよくあるから。
また、釣りに行きたくなる。








それでは















強烈ファイティング

7月28日、29日の日記











台風等による時化を繰り返す中で。
たまたま、休みと立てそうな日が重なった。
もう、行くしかないだろう。
季節は本格的な夏へと。
歳のせいもあり、暑さが気になる。











初日はKN氏と合流する予定だった。
いつもの様に自身は遅刻。
移動中に氏から到着とご連絡を頂く。
その後、約一時間の後、自身も駐車スペースに到着した。
氏の車があるが、他にも何台かの車がある。
どうやら、氏は先に磯へと下りられた様だ。
歩きながら氏に電話してみる。
お話では、付近に数人が入られているとの事。
来て下さいとは言って下さったが、他の方々に申し訳なく思った。
残念だが、一人、第二ポイントへと向かう。










ポイント付近まで来ると異様な光景に足が止まった。
暗くてハッキリとは見えないのだが。
この先の磯が白く光って見えるのである。
狭く滑りやすい道を行くとズルっと滑った。
片腕だけで、タイドプールへと落ちそうになるのを耐える。
無理な恰好に、早速、筋が悲鳴をあげる。
何とかしのいで先に行くと、その白いものが分かった。



岩の上、一面に苔が生えているのであった。
おそらく、時化続きのせいで。
ずっと波を被っていたのだろうか。
普段は乾いている岩の上でさえ苔に覆われている。
そして、ここ数日は波が落ち。
強烈な真夏の日差しに炙られたのではないか。
そして、変色して、白色化しているのかと思った。
尚、濡れたスパイクで踏むと猛烈に滑る。
ただでさえ、足場が悪い場所だけに困惑した。








やがて、夜が明けてきて、釣りを始める。
まだまだ、ヘッドライトなしではよく見えない。
よって、すぐさま先へとは立てない。
ここは以前、不注意がもとで、あわや滑落となった磯でもあった。
岩にある窪み、突起にスパイクを立てて踏ん張る。
ウネリがある様で、少し先にあるシモリからは豪快に水飛沫があがる。
そいつが、たまに顔めがけて飛んで来るのがおっくうだった。
あまり、飛距離も出せない位置なだけに。
まずはミノーから始めてみる。
その後、ポッパーなどのトップに移行するが出ない。


はっきりと足場が見える様になった頃、先端へと歩みを進める。
しかし、もう、どうにも岩を捉えている感触がない。
本当、まるで氷を踏んでいる様である。
たまに、大きい波が来て、ざぁーっと磯をかすめて行く。
ともかく、白いそれは滑った。
しかし、そのままでは、沖に見える良さそうな流れに届かない。
そこで、少し波を見て考えた。
あの岩に馬乗りに跨ってみようと。
立って竿を振れば、おそらくは落ちる。
苦渋の策であった。
もっと、早くに来れていればこんな事はしなくて良かったのだ。



ペンシルを投げ、ミノーで瀬際も狙った。
ジグで潮を撃ち、ブレイクラインを丹念に探ってもみた。
しかし、まったくである。
シイラぐらいはあるだろう。
正直な気持ちである。
しかし、なんと、ダツさえも無い。
目立ったベイトも見えず、皆無であった。
完全に陽が昇った頃、あっけなくも心が折れてしまった。
潮変わりとか、何かの変化を期待するとか。
そんな気持ちは全く起きなかった。
ともかく、がっかりで落ち込むだけ。
疲れた、早く上がって寝たい。
それで、早々に撤収する。











磯から上がり、しばらくしてKN氏とやっと合流となった。
氏の方は何かしら魚が出たそうである。
それが、とても、羨ましかった。
真夏の太陽がジリジリと照らす中、二本目の磯に下りる気持ちは起こらない。
行けば、何が起こるか分からないのだけども。
そんな、心の元気は無かった。
そこで、氏と話し合い、涼しそうな河川に行ってみましょうとなった。
メッキにはまだ早そうだし、お互い、やった事の無い釣りをしてみようと。
その釣りとは、ルアーでやるチヌ釣りである。
きっと、ポッパーとかで狙うのかな?って感じで。
現地で一個だけ調達してみる。
ポイントも何も分からないので。
南紀在住の名人にメールで尋ねてみる事にした。
ちょっと、楽しんでみるなら。
素直に教えてもらう方が良いだろう。










大きく、移動する元気も無かったので。
とりあえず、近くの河川に行ってみる。
やぼったい靴を脱ぎ去り、サンダルを履いて水に浸かった。
わずか、くるぶしより少し入っただけで。
何とも涼しく、気持ちが良い。
夏は川というのもよく分かった。
ともかく、分からないだらけなのだが。
KN氏と二人でポコポコ。
たまに、バシャっと何かが出るが乗らない。
マイクロメッキが追ってくるが、出たのは、どうも違う。
セイゴか、はたまた、ウグイか。
忘れた頃に、バシャ!があるのが何とも楽しい。



あぁ、涼しいなと無心になっていると。
何か、大きな魚が戻って行く事に気づく。
おぉ!! 気を抜いていて分からなかったが、あれは紛れもないチヌではないか!!
それも、すこぶるデカイ!

こうして、チヌを狙ってはみているものの。
本心では、チヌがポッパーを襲うなんて信じがたいのである。
確かに釣ってみえる方々の写真を目にするのだけど。
私にとっては 「都市伝説」 の様な事なのだ。
しかし、気付かぬ間にチヌが寄って来ていた。
無論、これにてスイッチが入ってしまったのは言うまでもない。
夢中になって二人でランガンする(笑)
その後、KN氏はルアーを交換してバイトの嵐。
本命ではないが、ウグイを連続キャッチして楽しんでみえた。
釣れれば、それが何でも楽しいのが性である。
KN氏の顔が夕日に輝いていた。
今日のウグイ番長の称号は間違いないものとなった。










気がつけば、陽が沈んでしまった。
楽しい時間はあっという間である。
KN氏とお別れし、明日の釣りへと気持ちを研ぎ澄ませて行った。
のほほんと夏の一時を楽しんでいたものの。
一応、ちゃんと見るところは見たつもりである。
海辺を走らせながら、ある一点に目は釘づけとなった。
あの潮がある。
言葉ではうまく説明しがたいのだけど。
あの潮を自身は見て来た。
きっと、あるんじゃないか。
もし、無くても、そこしか頭には浮かばない。
磯は二つ。
どちらか。















早めに就寝したおかげで、目標の時間にきちんと目覚める事が出来た。
朝の儀式を済ませ、用意をして駐車スペースへと直行する。
車を進めて行くと、一台の車が見えた。
見間違い様がない。
yaku氏のものである。
偶然に釣行日が重なったのだが、久しぶりでとても嬉しくなって来た。
早速、電話をすると、すでに磯に向かわれてみえるとの事。
この波なら、こっちかな?と私が思っていた磯。
そこに、おみえになるそうだ。
お会いしたいのも手伝って、ご一緒させて頂く事にした。







磯に到着して、朝までお話をさせて頂いた。
元気そうで何よりであった。
やっぱり、海で会えるのが嬉しい。
自身はいつものタックルと、マイブームのベイトの方との二刀流である。
全然、使いこなせていないから。
使える様になりたいと。
実地訓練である。
練習といえど、実戦、磯でやりたい。






まず、何を結びますか?
お会いする度、いつもそう聞く私。
「ポッパーでしょ!」
半ば、合言葉の様なやりとりが好きで聞いてしまうのである。
共に、ポッパーが好きなのである。
しかし、この日の自身は違うものから始める。
なんとなく、今日はコレかな!?という思いがあった。
紫色に変わった空の下。
思い思いの足場へと別れる。
今日の釣りが始まる。









キャストを開始して、自身は早め、早めのローテーションで探る。
もう、魚は入っているのか。
入っているなら、何に反応があるのか。
今日は何なのか。

色々とやって来て、そういう風なスタイルへと変わっている様だ。
確かに、トップ、ペンシルオンリーとか、ミノーオンリーとか。
そういう、頑ななスタイルは憧れるものがある。
ビシっと狙ったピンで出す事も知らない訳ではないし。
ずっと投げ続け、唐突に出て来る事も垣間見て来た。
でも、何か、今は違う。



手を変え、品を換え、ここぞという時を待って期待したのだけど。
予想した時間になっても、まったく、何も起きないでいた。
そして、最近の悪い癖が始まった。
少し何も無いと、今日も何も無いと心が折れて来るのである。
所謂、これは気持ちの澱だと分かっていても。
積もれば積もる程、それに打ち勝つのは難しい。
特に、自身はプラッギングのみの際に陥りやすい。


そして、今朝もそうなってしまった。
投げるのが嫌になって来て、タックルを置いた。
そうして、立て掛けてあったベイトの方に手を伸ばす。
気を抜いてしまって、うまく、やれるかな?とベイトで投げる。
糸噛みを頻発しながら、噛まないでやれる飛距離は僅か。
調整とサミングで少しずつ、それを伸ばして。
慣れない、左手でのロッド操作に集中して。
下手くそなルアーの動きを目で追って行く。
何度も何度もそんな繰り返しで。
再び、糸噛みを起こしたその時。
隣のyaku氏が叫んだ。












驚いて、振り返る。
氏の全身の緊張に、それが、ただ事ではない事が分かった。
考えられない様なロッドのその姿、鳴り響くリールの悲鳴。
ともかく、糸を噛んで、キャストしたまま沖にあるルアーを回収しなければならない!
このままでは、魚が絡んでしまうかもしれない。
糸噛み、バックラッシュを解こうと必死になる私。
すぐさま、磯を飛び下り、よりよくファイト出来る位置へと出るyaku氏!!
走らせながらも、冷静に竿で聞き、今、魚がどこを走っているかを知る。
氏にはラインを通し、それが見えている。
岩の間を走って、潜って行ってる!!
そう、私に叫んだ。
そうして、叫びながら、片手はドラッグのノブに。
更に魚の行く先を聞きながら、一瞬で闘うその値を決めた。
そして、氏の反撃である。







私は必死でラインを解いていた。
これが、焦って、なかなか直らない。
何とか、ハンドルを巻きだした頃には。
氏の強烈な浮かせが連続する。
ガリガリと擦る!!と、その、嫌な感触を伝えられる氏。
そう、叫びながらも、鬼気としたファイトは全く衰える事が無い。
時間にして、僅かに、5秒か10秒ぐらいだろうか。
たまらなくなった魚が、ついに、もうそこまで浮いて来る。
そして、一気に足下まで寄せた。
違う! ヒラマサや!!
叫ぶyaku氏。
私はまだルアーを回収している途中。
動けない。
ランディングに行かないと・・・。
そう、思った矢先、氏はぐっとラインを更に巻いた。
っと、その勢いで、ロッドを振り上げる。
一瞬の間の後、ドスッ!っと湿った音が磯を響かせた。
暴れる魚体を冷静に押さえ込む氏。
震えていたのは私の方であった。
焦って何も出来なかった。
































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南紀ヒラマサ 

96センチ 7.7キロ !!!




























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素晴らしい釣りでした!!

貴重な魚、本当におめでとうございます。































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ずっと、ずっと前から使われてみえる、
氏の愛竿 WB100HS  にて。










もう、嬉し過ぎて、取り乱してしまいそうであった。
そして、氏の強いファイティングを見て、ただただ、驚くばかりであった。
記念撮影をさせて頂き、胸が熱くなってお声を掛けさせて頂いた。
後に、手際よく、昇天の儀式へと入られる氏。
私は再びタックルを握りしめる。
冷静さを欠いた自身、殺気の塊にとなっていた事だろう。
数投の後、氏の瀬へと投げさせて頂いた。
沖から、速い速度でペンシルを引いて。
瀬の際でゆっくり泳がせる。
更に、磯際へとルアーが寄って来たところで。
ぶわっと水面が盛り上がってバイトした。
一瞬だけフックが捉えたが、すぐに何も無くなる。
おそらく、青物に間違いはない。


次いで、ミノーを引いていると。
キャストしてすぐで、ゴン!っとヒット。
水面下にギラリと横っ腹を見せるや否や、フックオフしてしまう。
だめだ、もう、時間が無い!!



再度、ペンシルへと換え、遠投にて激しく動かせた。
バシャン!っと水飛沫が炸裂し、今度はガッチリとフッキングも決まる。
来た!!っとファイトに入ると、グググっと走って、ふいに飛んだ。
まさかのシイラである。
外れそうもないので、全力で巻いた。
ともかく、時間が惜しいので。
手前まで一気に来て躊躇する。
ペンペンやのに強いなと思ったけど。
抜いたら、楽にメーターはある雌であった。
なるべく傷つかない様にして帰ってもらった。
yaku氏は持ってみえたタオルを海水に浸して。
ヒラマサの上に被せてみえる。
しかし、さすがにこれ以上は魚が傷んでしまうだろう。
そうして、納竿する事にした。












駐車スペースで氏と別れた後、再び、磯に立つか悩んだけど。
この朝、ベイトロッドを持った時点で、私は負けなのだと思った。
本当にあの潮は魚を連れてきてくれたのだけど。
私の釣りではダメだったのだ。
それが、分かった事も。
また、有り難いではないか。

そうして、帰りながら、いくつかの河口を回って行った。
なるほど、大型のチヌは沢山いるのだけど。
まったく、ポッパーには反応しない。
色々と反応する為の条件に満たないのだろう。













それでは











Not match

5月28日の日記









そろそろかと、確かめに行った、5月1日の釣行であったが。
その後も沈黙を続けていた。
半ば忘れかけた頃にビッグニュースが飛び込む。
とうとう、やって来たらしかった。
良きタイミングで仲間が立った。


はたして、自身の日はどうか!?
後追いとはなってしまうが、気にしている磯だけに行かない手は無い。

















釣行当日、人は少なかった。
私の他にもう一人の方が同じ磯に乗る。
勿論、スタートから盛んに投げた。
しかし、まるで無い。
ダツのバイトさえが遠い。
三時間、四時間がすぐに流れて行った。







暑くてたまらない頃になって。
沖から何かの魚が流れに乗ってやってくる。
その数、目の前の海を覆い尽くすがごとく。
ミノーが通るレンジの更に倍くらいの深さにいて。
残念ながら、目視にて魚種を確定する事は出来なかった。
サイズは約20センチ。
自身の投げるルアーとそう違いは無い。





一筋の光明と信じて。
魚の襲来を待ち続けた。
別にどんなフィッシュイーターだろうと構わなかった。
しかし、何時間も待ったが叶わない。
























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はたして、何が足りなくて、何が違っているというのか・・・。

その後、数日間は釣果が出た。









タイミングなのか。
腕の問題なのか。



ともかく、一致しない。










それでは










Noul

5月12日、13日の日記











台風第6号




五月上旬としては、早い訪れか?と思った記憶がある。
直撃といった事は無いのだけど。
余波を受けるのは間違いないだろう。
天気予報を見て、初日の朝なら大丈夫かと思う。
緊迫した気分もまた良いものだ。
ここ最近、緩い釣りが多かったので、尚更にそう感じた。
久々に名古屋の友であるKN氏とも日が重なる。
いつもながら、出発は遅くなったが。
恋しいホームへと南下する。














いつもの場所へと着くと、もう、既に氏の車は停まっていた。
彼もまた、激務の間をぬっての釣行である。
お疲れのご様子ですっかり熟睡されてみえる。
とはいえ、朝はもうすぐそこである。
しばしの休憩を終え、申し訳ないが氏にお声をかけさせて頂いた。
眠け眼をこすり、カーゴスペースへと腰掛ける氏。
行きましょうか!との問いかけにも虚ろなご様子である。
やっとご理解されると 「もう少し寝ます・・・」 とのご返事。
今日はヒラをやってみたいんですと、その後、付け加えられた。
東の空がかすかに色を変えてくる。
自身は青物を狙いに来た。
残念だが、この朝は別とさせて頂く。



















向かったのは、以前、一度だけ烏賊釣りに立った磯。
おそらく、よく行く場所にはウネリが到達しているのではないか。
十二分のマージンを想定しつつ、本命を狙う。
時間的な余裕も無かったし、この時、思いついたのはこの磯のみであった。
山に分け入ると、しょっぱなから、尺取虫が何本も出迎えてくれた。
ミミズにしろ、こうした幼虫にしろ、自身は長くてウニョウニョしたものが大嫌いだ。
恐怖の大魔王であるヒルよりはましではあるが。
まさに身の毛もよだつのである。
竿袋でそれらを振り払い、一目散に駆け降りた。
大量の毛虫が詰まった、蜘蛛の巣の様なものの下を通る時には卒倒しそうであった。
半ば悲鳴をあげながら走ったのは言うまでもない。





磯に立つと今度は波である。
慎重に慎重に海を眺めて気持ちがかたまった。
どうやら、先端にと立てる。
そこへと進むのに両足は水没したが。
思う磯へと乗る事が出来た。





今回、来る前に、思い出して追加したルアーがあった。
勿論、自身の思い入れが強いものを主軸には考えているのだが。
それらは、あまりの風、波では自由がきかない。
私の技量では、思う様に飛ばす事も、泳がす事も出来ないのである。
いったい、何度そんなジレンマに唇を噛んだ事か。
良い時に一番の泳ぎをみせるものよりは。
厳しい天候にて、それなりに出来るものではないかと。
私の中ではそれに辿り着きつつある。
沢山の商品が購入できる市場であっても。
なかなか、思いを叶える品を見つける事は難しい。
新しいものを人並みには買い、試してきた自身ではあるが。
何年もかかって、見つけれたのは片手で足りる程だろうか。
自分らしい一軍を、10も揃える事は本当に大変であると思う。














やはり、普段のそれではまともに出来やしなかった。
波、そして潮流。
斜め左の沖より吹き付ける強風。
そのどれもが、私の釣りにチグハグなのである。
飛ばないし、泳がない。
リップ付きでさえ、真っ直ぐに足下まで来る事はなかった。

結論からすると、今日のスペシャルは成立したのである。
向かい風をものともせず、波の向こうまで届いた。
相反する潮流の中を。
乱されながらも、泳ぐという使命をまっとうしたと思う。

水面を見る限り。
何かが起きてもおかしくはない海であった。
そこには、化物がいてもおかしくはない。
そんな気配に満ち溢れている。
しかし、自身は何も起こす事は出来なかった。
悔しいがそれが現実。
しかし、何とか釣りにはなった。
釣れなかったが、また、少しだけ駒を進める事が出来たかも知れない。
安全に不安を感じる頃に磯を後にした。
無論、また、悲鳴をあげながら山を登ったのは。
言うまでもないだろう。

















再び、いつもの場所へと来て横になった。
私だって眠らずにぶっ通しなのだ。
もう、限界。
途中、KN氏が起こしてくれたそうだが。
反応は無かったという。
よって、残念ながら氏との釣りは叶わなかった。







昼過ぎに起床して思う。
波も風も一段と増すばかりだ。
おそらく、周辺で立てるところはない。
一目散に帰宅する事も考えたのだが。
あまりに、もったいないだろう。
良い機会だし、普段、足を運ばない海まで南紀特急を走らせてみる事にした。
しかし、行けども行けども。
真っ白の海岸線が続くだけであった。
雰囲気の良い漁港でもと思ったが。
どうにも、そんな気分にもならず。
とうとう、白浜まで来てしまった。



このまま、山を抜けて帰ろうか。


そう、心は決まったのだが。
なんだか、河川を見ている内に腹が立ってきた。


もう少し、冷静になってみようと。

この雰囲気、もしかしたら!?である。



ヤツが 「温帯低気圧」 へと変化する望みにかけてみる事とした。
































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思い立ったら、即、Uターンである!



































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いつもの就寝場所は危険な感じでした。
背に腹はかえられず、久々のホテルへと避難します。






そうして、しばらくして。

ヤツが 「温帯低気圧」 へと変わった旨を聞きました。

後は少しでも、おさまるのを祈り眠るだけです。


















翌朝、向かったのは好きな磯であった。
きっと、誰も来ないはずと思っていると。
一台のワンボックスが。
ご挨拶させて頂くと、どうやら、その彼は私を見た事があるそう。
少しお話させて頂き、思い思いの磯へと向かった。








自身の場所では。
てっぺんにいてさえ、時折、足元を大きな波が舐めて行く。
怖くて、目を離す事が出来ない。
海に集中しすぎて、釣りの方がおろそかに。
ウネリが遠くなると、ルアーへと気を向けたが。
プラグ、そしてジグと、何をしても全く馴染めないでいた。
せめて、魚の息吹だけでも垣間見れないかと。
見える表層に意識を向けたが。
その姿は無かった。
一回の回収に、三度、四度とルアーを当てて来るので。
すぐに、原型が崩れて行く。
やりたいけど、もう、無理。
何も無く、そこに立てただけでも幸運だったかもしれない。








ともかく、自身のベストを尽くしたつもり。
まあ、台風と分かっていて行くのだから。
やりきって、無事で良かったと。
気持ちを納得させるしかなかった。




それでは

















久々の渡礁

5月1日の日記








そろそろ?かなと沖磯を思う。
石物のシーズンとも重なる為、乗れるかは分からない。
潮も速そうだ。
まぁ、行ってみるしかない。














やはり、石物の方が多かった。
その殆どは、ここ数年特に大型の実績がある磯を希望されている。
はたして、別の船の常連さんだった方はどうかである。
もちろん、お顔を見ただけでは分からない。






渡礁が近づくと、お二人が立たれた。
道具などを大きなリュックに背負い。
餌の入った重そうなバッカンをひょいとぶら下げた。
全く危なげの無い慣れた感じで飛び移る。
私の番になり、潮で大きく船が下がった。
タイミングを外されて仕切り直し。
次の波でエンジンが咆哮し、その隙に無事に渡る事が出来た。
思えば、初めて来た時は怖くて渡るのを諦めていた。









お二人が先端部分へと入られ、自身は結構な距離を置いて立つ。
おそらく、それでも。
おちおちとリールを巻いていたならば、お二人の方へと流れて行ってしまうだろう。
狙い目はもう少し左なのだが。
そんなこだわりのせいで、人様に迷惑となってはならない。
せっかくの 「休みの釣り」 は皆が同じ。
出来るだけ、仲良く、気持ちよくご一緒したい。











今回も2タックルを持って来た。

私の場合、何か起きた時を考え。
沖磯にはだいたい二つの道具を持ち込む。
例えば、ジグとプラッギング。
例えば、ジグだけど、ライトとヘビー。
おそらく、皆様の中にも使い分けていらっしゃる方が多い事だろう。


本当は様々な釣りに合わせ、持ち替えるなどした方が良いのかも知れない。
しかし、自身はとても無精である。
色々と考えて行っても。
現場に着くと急に面倒になる。
急な撤収があったら?
やはり、面倒臭い。

だから、ダメなんでしょうね。
今回も重たい方で通しました(汗)













スタートはトップ。
太く、強いものでも、とばしたいからウッドを選ぶ。
激しい潮流にも馴染む様に。
ぬるり、ぬる~りと泳がせてみた。

数投目にそれを追う姿アリ!!

群れで結構な速さで着いて来る。
しかし、そのままでは魚の勢いは増さない。
ルアーはそのままに、少しアクションを変えてみる。
すると、魚の勢いは増したが、口を使うまでには至らなかった。
足下まで追わせて、とりあえず、魚の姿をよく観察する。
そして、大急ぎでミノーへとチェンジ。





コツッ、コツッ、、









ガツン!!



















ぽろっ













やっぱり、自身の腕では乗せる事が出来ない。


やっちゃった~


きっと、また来るだろうと頑張って開き直ったけど。
二度と見る事は無かった。




























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少し寝たり、食事をしたり。
それでも、出来るだけ投げ続けてみました。
高活性なのは、長いクチバシのある魚だけ。
それも、なじみ深いオキザヨリではなく 「ダツ」 です。
おそらく、15本は上げてしまう事になったのですが。
オキザヨリは一本も混じりませんでした。
シイラさんも無し。
おそらく、潮に秘密がありそうです。





















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ラッキーパンチも無いままに終了です。
好きな道具にもお疲れ様~












まぁ、気持ち良かったからOK!




それでは















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