底物

九絵を求めて

2016年 6月15日の日記







底物釣りを始めたものの。
まるで分からない事ばかり。
調べようにも、殆ど、情報は無い。


新しい釣りの世界へ足を踏み入れる事は。
いつもなら、楽しさでいっぱいだけど。
今回はちょっと違う。
大変な事がとても多いのである。







今回の釣行は、ずっと、行ってみたかった場所を目指す事にした。
渡船を利用して、沖磯へと渡る。
船頭の 「今日はどこへ行く?」 との言葉に。
磯の名前を告げた。





















20160615_044515




































20160615_044507




































20160615_044453




































20160615_044446















生憎の空模様だが、初めての場所に胸は高鳴った。
足場はとても良い。
沖向きは波があったが、こちらまでは届いてはこない。
さて、どこを狙うか。
知っている方であれば、すぐさま、竿受けをセットされるだろう。
予備知識なども含め、まるで知らないから。
ともかく、信じたその場所へ。
仕掛けを投入するしかない。





















20160615_060917

















































20160615_060927



























おそらく、非常識なセッティングだと思う。
ピトンには石物用を使用している。
危険だろう。
しかし、とにもかくにも、まずは経験だ。








今回、エサには大きなメジカをそのままで使用する。
最初の内こそ、何かの餌盗りがかじったのだけど。
時間が経つにつれ、殆ど、何も触らなくなった。
ヤツの気配があるのか!?などと考えてみたり。
ウツボもお留守か?と思ってみたり。
時間だけが刻々とただ過ぎて行く。
そして、何も起きぬままに納竿となった。







ともかく、行ってみる。
私にはそれしか無さそうだ。




それでは












手軽に。

2016年 6月8日の日記







午後から少し時間が空いたので。
紀東までちょっと行ってみた。





















20160608_074810















三重はコイツもデカい。
2~3本はうまくリリースする事が出来たけど。
写真の魚は針を喉まで飲まれてしまった。
申し訳ないので持って帰る。
こういう形の魚だけは、母親は気持ち悪がって捌いてはくれない。
滅多にしないが、自分で包丁を握る。





















20160608_185514















容姿とは裏腹に身はとてもきれいだ。
脂もほのかにのっている。
お造りでも頂く事にした。





















20160608_184320















あとは頑張って、串に刺して焼いてみる。
もちろん、美味しい。









歯がとても鋭く、嚙みついたら身体を回転させて引きちぎろうとする。
もう、これまでに何度も噛まれた。
気をつけていても。
毒があるかどうかは分からないけども。
噛まれた跡はしばらくジンジンと痛む。
頑丈なグローブをして、長めのペンチなどを携帯する方が無難かな。
なるべく、ダメージを軽くしてあげて、元気なまま海へと帰してあげたいと思う。





それでは









初のアブラ狙い

2016年 6月1日の日記









ホームに 「アブラ」 という魚がいる事を知ったのは、
もう、随分と前である。
よく乗った磯で、初めて、その名前を聞いた。
なにしろ、美味しい魚であり。
強い引き、釣り味の方も格別だとの事であった。
その数こそ少ないが、専門で狙う方もみえるという。
まだまだ、知らない、面白い魚がいるものだなと思った。



標準和名は 「フエダイ」 というらしい。
特に、西日本においては。
それら、土地独特の、呼び名が数多く存在する。
ましてや、この手の魚は種類も多く。
よく似た形であっても、まるで違う種であったり。
判別が難しい。
よって、自身は最初に聞いた 「アブラ」 という名前で認識している。


今回はそのアブラを狙ってみたい。






実を言うと、一足早くに、先輩のK氏がこの魚を手にされてみえた。
自身も狙ってみたいとお伝えすると。
快くも、詳細をお教え下さったのである。


夜の釣りがメインになるとの事なのだが・・・。
再三にわたり、言ってきたことではあるが。
私は夜の釣りがとても苦手である。
とにもかくにも、心霊系が恐くてしかたがない。
やってみたいが、いざとなると足が向かない。
磯に下りる段になって、引き返した事さえある。
それが、この魚を狙う事を遅らせた、最大の理由でもあった。



当日は昼過ぎに現地に到着する。
ゆっくりと前準備をして、明るい時間から磯へと向かう。
そうする事で、少しでも怖いのを減らそうという魂胆だ。
まずは、エサを購入する事から始める。
飲料水などの購入も済ませ、用意は万端なはずなのに。
やはりというか、その一歩が踏み出せない。
車で何度も周辺をグルグルして。
海を眺める。
明るい時間だけであれば、すぐにでも、鼻歌まじりで下りているけども。
本番は陽の暮れからであるから。
やっぱり、怖い。


そうこうしていると、天候も移り変わり。
強い南風が吹いて来る様になった。
すぐに波気が出だし。
強い潮流が生まれて行く。
これで、波まで気にしなくてはいけなくなった。
行きたい、行けない。
自問自答は二時間にも及ぶ(笑)
その間、知人にその胸中を電話する。
そして、また、葛藤するのである。
結局、釣りしたい気持ちが少しだけ恐怖を上回った。
海は荒れ、轟々とした波の音が聞こえる。
いざ、決めてしまえば。
それで怯む事はない。
大急ぎで磯へと下りるのだった。









なにぶん、初めての挑戦なのだから。
仕掛けと、エサに関しては半信半疑であった。
先に、クエから始めた事で。
仕掛けについては、そう悩む事はなかったのである。
ワイヤーや瀬ズレといったものも、もう、初めてではなかった。
ただ、はたして、それで釣れるかは分からない。


ある程度、遠投が必要かと考え。
瀬ズレの部分は竿の全長を踏まえ、極力、短めに作って来た。
ハリスにはワイヤーを使用して、気持ち長めにとる。
点在するシモリをダイレクトに狙ってみたいが故に。
針の選択には慎重になった。
よくある、タマン針の使用も考えたが。
より、ネムリの大きい針をメインと考える。
手にしたもので、サイズ、軸の太さなど、自身の感覚に合ったものは。
「キハダ針」 である。
他には、クエ針の方もいくつかと。
そういったものを組み合わせ、数セットを作って持って来た。
なにしろ、根ガカリは避けて通れそうもないので。
仕掛けや錘のストックは気持ち多めにする。


エサに関しては、これも、複数を少しずつ持って来た。
その日、その時々、きっと、好みは変わるだろうから。
反応を見ながら換えて行くつもりである。





私の中の夕マズメの時間帯だけ。
少しだけ、ルアーを投げた。
潮はガンガンに当てて。
ところどころ、渦になったり、鏡の様になったり。
今にも、どデカイヤツが飛び出して来そうなんだけど。
何にも起きなかった。
竿を置こうとすると、少し離れた磯へと。
お一人の方がいらっしゃった。
この方の存在はまさに神であった。
遠いが、とりあえず、人がいるのである。
たったそれだけで、オバケも出にくいだろうという勝手な判断。
ともかく、ちょっとでも安心出来るという。
メンタルの部分の話である。























20160601_174938














急いで、竿をセッティングする。
ただ、もう一本竿が増えるだけで。
きっと、可能性は二倍プラスαになるのではないかという。
浅はかな自身だ。
広い海ではあるが。
おそらく、魚はどこにでも居るとか、やって来る訳ではないだろう。
見えない海底を糸を通じて探り。
気になる部分へとエサを置く。
あとは、信じて、魚が喰らいつくのを待つ。
それが楽しくもあり、間違ってやしないかと。
自問自答の連続なのだ。








激震までには、そう時間はかからなかった。
何の前触れもなく。
一気に穂先が真っすぐになる。
ピトンはきしみ、更に竿は伸びて行った。
走って竿に駆け寄る。
無我夢中で大アワセを入れる!
ガッツリとした手応えを感じた。
そして、全力でリールのハンドルを回す。

強い!!

距離がある分、魚に少し余裕があるのだろうか。
まるで、根を縫う様にして走る感覚が伝わってくる。
時折、ラインがゴリゴリと擦れたり。
根か穴に張り付いたりして。
巻けなくなった。
止めていたり、ラインをやったりして。
動き出すのを待った。

そんな事を繰り返し、とうとう、足下まで寄せて来る。
暴れる魚。
持ち上げようとすると、意外な重量感であった。
もう一度、水面へと戻し。
一気に抜く。






















20160601_180730





































20160601_180736





































20160601_180745
















感激である!!

まさか、釣れるとは思っていなかった。
なんとなく、その姿を見て。
恐竜っぽいなと。
そう思ったのを、今でも覚えている。
まだ、明るい時間によく見れた事が幸運であった。










もしかしたら、時合いかもと。
そんな風に思う。
どこかから、群れで巡っては来ていまいかと。
急いで、エサを付け直して。
先ほど投げた方角に向かってフルキャストをした。
まさかである。
投げ直したその竿に。
再び、激震が走ったのであった。


竿にたどり着く間もなく。
曲がった竿が反発力で跳ね返って。
ガクガクと揺れている。
一瞬の事で、何が起きたのか分からなかった。
急ぎで竿を手にすると。
まったく、抵抗が無くなってしまっている。
すぐに回収して息を飲んだ。
まさかである。
ワイヤー製のハリスは。
無残にも、途中で引きちぎられてしまっていた。
エサを付け替えた際、傷みはよく確認したはずであった。
本当、とんでもないヤツがいる。






しばらく間を置き。
今度は、もう片方の竿に反応が出る。
ガツン、ガツっと。
叩く様に当たったかと思えば。
少し間を置いて、一気に突き刺さって行った。
この感覚、やみつきになる!


























20160601_185825
















たまたま、最高の日に当たったのかも知れない。
陽が落ちる前に二枚も。
ブチ切られてから。
両手、両足ともガクガクと震えを繰り返している。
恐怖にも似た気持ちと。
単純明快なる興奮。
これから、夜を迎えるとどうなるのだろうと。
様々な感情が交錯し、目が霞む様であった。





更に打ち返して行く。
怒涛の勢いはおさまり、何もない海に戻っていた。
時折、ケミホタルを揺らすのは。
小型のウツボが悪さをするくらいの事。
いよいよ、日没の頃となって。
得も言われぬ、違和感を感じる。
もしかしたら、誰かにずっと見られている様な感じ。
最初、気のせいだろうと気にしないでおいたが。
どうにも、変な感覚がする。
ふいに、少し上の方に目をやって。
驚いて、声を上げてしまった。
二度見して、更に恐怖は増し。
腰が抜けそうになる。


普通はあり得ないと思う。
まさかの場所に。
男が独り、体育座りをしてぼんやりと空を眺めていたのである。
そこは、断崖絶壁という言葉がピッタリの場所だ。
一般的に人が降りて、僅かのスペースにしゃがみ込む事なんか・・・。
はたして、あり得るのだろうか!?
とりあえず、足がある事はこの目で確認は出来たけども。
服装はそこへ行くには・・・軽装すぎるし。
なにか生気が無くて。
青白い、うつろな顔をしていた。
生きている人であれば良いのだけど。。。






















20160601_191004




























夜と呼べる時間となったが、アタリはまったく止まってしまう。
どんどんと、風は強まり。
海も更に荒れだした。
もう、怖いのは通り越した感がするので。
粘ろうかとも思ったけど。
急いで、クエ師も片づけを始められる。
そして、すぐに撤収をされて。
やっぱり、なんだか上がった方が良いかもと。
竿をたたみ、最後にストリンガーを水から上げるのだった。






















20160601_201530
















本当、運が良かった。
初にして、素晴らしいアブラを手に。
K先輩、詳しく教えて下さって。
誠に有難うございました!

やったね!!












次の日、無理を言って、様々に料理してもらった。






















20160602_192646
















おそらく、自身が食べた 「白身」 のお造りでは。
最高峰だと思う。
上質な脂が口の中に溶ける。
いくら食べても全く嫌味が無かった。





















20160602_192637
















簡単に塩で焼いてもらう。
だけど、とんでもなく美味い。
一気に晩酌が進む!!





















20160602_192626




























煮付けがまた最高なのである。
この浮いた脂が物語っているかもしれない。
けれど、しつこくはない。
最後、これでしっかりとご飯を食べて。
最高の夕食は過ぎて行きました。






また、出会える事を願って。


それでは












半夜とルアーと。

2016年 5月25日、26日の日記






夜の磯で狙ってみたい。
そんな、欲求が膨らんではいたものの。
なかなか、一人では動けなかった。
夜の海が自分は怖いのである。
とにもかくにも、心霊系が怖い。


思い悩んでいた頃、KN氏も釣りにいかれるとの事であった。
怖いので、ご一緒してくれませんか。
快くご返事下さり、この日の釣りが叶った次第である。






残念ながら、当日は雨であった。
波も出てきている感じなので。
安全面の方でも気をつけなければならない。
本当は夜を通して狙ってみたかったのだけど。
しとしとと降る雨は肌寒かった。
まだ、明るい頃から入り、ほどほどの時間まで・・・。
持っていくエサは三種。
タックルも狙う魚ごとに二つを用意する。
荷物がとても重い為、今回は最小限、エサも道具も控えておいた。






















20160525_170610



































20160525_170617




























そんなこんなで、17時頃にセットが完了した。
暗くなるまで、まだ、少しあるなと。
楽な気持ちで第一投を底に置いたのだけど。
それは、こちら側の勝手な都合であったのだ。
予想に反し、しょっぱなから海に向けて竿が絞り込まれる。
油断していて、反応が遅れた為に。
竿に手を伸ばそうとした頃には、魚はエサを離してしまった様であった。
ガチャン!!っという音と共に跳ね返った竿がグワングワンと揺れた。

二投目もなにやらアタリが出る。
こちらの釣りでは、30センチほどのトビウオとムロアジを用意して来た。
アタリが止まり、仕掛けを上げると。
素針である。
まったく、きれいにエサだけが無かった。
ワイヤーの曲がりや結び、キンクは無い。
そのサイズのエサをきれいさっぱり、素早くかすめ盗るヤツがいる。









日没を迎え、しばし、何のアタリも無くなってしまう。
何かの切り替わりの時間でもあるかの様に。
驚くほど、サッパリと反応が消えるのだ。
そして、しばらくして、強烈な舞い込みがやってくる。
今度は掛けた。
否、かろうじてと言えようか。
海底よりずいぶんと上げて来て、海面が近づくとヤツは強烈に抵抗した。
そこで、ふっと何もなくなってしまったのである。
バラシであった。


まだ、早合わせの癖が抜けていないのだろうか。
竿が刺さり、もう良いか、もう良いかと我慢しながら待って合わせたはずなのに。
それでも、簡単にバレて行くのである。
気を取り直し、エサを打ち返した。
三度目の正直、完全に竿は刺さり、ピトンは今にも飛んでしまいそう。
やっと、やっとの事で海面に浮かせる。

























20160525_202116




























姿を見てガックリであった。
今夜のエサ盗りはウツボではなかった。
この、サメ達であった。
せっかくだしと、KN氏がシャッターを切って下さった。
意外に嬉しそうなRockbeachである。



その後はもう、まさに沸いているという感じ。
クエ竿にもけっこう当たってくるし。
狙いの違う、ルアーロッドでの釣りの方にもよく掛かった。
そちらは、小イカの丸掛けである。
生エサならば何でも良いのか!?
闇夜の強いファイトは怖いのだけど。
何本と上げてはリリースを繰り返す内に。
それなりに慣れて、余裕も出てきたのであった。
他の魚は一切なし。





次の日は久々の磯に。
午後からルアーで下りたのだけど。
青物はいた様であったが。
反応させる事は出来なかった。






この日より、もうすぐ一年の今ではあるが。
もちろん、今も夜釣りが怖くて躊躇している。
行きたいんだけどなぁ。







それでは
























耐久Fishing

2016年 5月18日、19日の日記





今回は、久々となる、KN氏との釣りである。
この時、氏は、膝の痛みを抱えてみえた。
彼は、私と同じ、49年生まれ。
現在に至るまで、けっこう、冒険の数々に体を酷使してきている。
40を越えれば、やっぱり、それなりにガタが来るものなのだろう。
気持ちだけで向かう事もしばしばある。
それが楽しいから、まあ、仕方ないのかな。






とはいえ、友人の不調はとても心配ではある。
幸いにも、私は肥満であるとか、運動不足であるとかだけであった。
とりあえず、様子見にと。
比較的、負担の少ない、渡船を利用してみる事にした。
















1463922847931












ルアーと底物をやってみたい事を船頭にお伝えした。
上げて頂いたのは、以前にも、KN氏と渡った場所である。
お客さんが少ないので、ルアーは広範囲に投げてみる事が出来た。
薄暗い時間帯は、いかにもな雰囲気が漂っていたが。
日が昇ると厳しい感じへと・・・。
自身は腰を据えて、底物をやってみる事にする。



















小笠原イレブンによるフルキャスト。
30センチほどのムロアジを餌に投入した。
やっぱり、全然、飛んでいない。




結局、ここでは、終わりの時間を待たずして納竿する事になる。
使用したエサは約10本ほど。
それも、その殆どを撒き餌として。
しかし、クーラーボックスの中には、まだ、50本ほどの残りがあった。
そこで、これからどうするかを、KN氏と相談する。
「やっぱり、夜釣りがいいんでしょ!?」 と氏。
確かに、二人なら、おばけは怖くない。
そこで、マズメに青物を狙い。
日の暮れからは底物をと。
贅沢プランで行く事になった。



しかし、問題は荷物の多さである。
否、重さというべきだろうか。
バッカンは道具や食料、飲料水で満タンだ。
そして、発砲には冷凍ムロアジがざっと50本。
しゃがんで背負子を背負ったが、予想以上に重く立ち上がる事が出来ない(笑)
歯をくいしばり、やっと立ってはみたものの。
前かがみになっていないと、後ろ向きに倒れてしまいそうである。
マジか!!っと思いながら山道を下りて行く。
急な段差を越えて行く度に。
ドスン、ドスンと暴れる始末。
だんだんとズレてきて、腰骨を強く圧迫して来る様になった。
あまりに痛いので、岩の上に置いて振り返ってみる。
なんと、背負子のパイプがグニャリとひん曲がっているではないか。
それからが、もう、歩きにくい事歩きにくい事。
ふらつくし、落ちそうになるし、あわや、オスアンカーで串刺しになるところであった。
本当、良い勉強になった。





歩くのに必死で気づかなかったが。
いつの間にか、とても強い風が出て来た様であった。
所謂、釣り師が言うところの爆風である。
そんな中、いつもの場所には大勢のアングラーが竿を振ってみえた。
どこにも、入らせて頂くスペースは無い。
荷物を置いて、しばらく、周囲を見て回った。
幸いにも、足場の高い、少し入ったところが空いている。
釣りをしていた年配の方がこちらに気づき。
空いている内にそこへ入れと、盛んに指さして勧めて下さった。
他にも人は来そうではあったが、こうして、無事に釣座に立つ事が出来た。







必死になって荷物を運び終え、早々にルアーの準備をして行く。
爆風がキャストする前方、真正面から吹き付けている。
ザブザブと波が立ち、砕けた散った潮が舞い上がっていた。
立ち位置から海面までは、かなりの高さがある。
今日もやっぱり、自身のスペシャルが出番の様である。
この状況でも飛ばす事が出来て、瀬際までしっかりと引く事が出来るもの。
迷いなく、ルアーケースから取り出して結ぶ。


だいたい、KN氏と同時に釣りをスタートした。
何度かキャストして確かめながら。
自身は一点を集中して狙う様になる。
おそらく、魚だったら、ここで喰うのではないか?
分からないが、信じて粘ってみる。
ふいに、ガツンっと当たった。
強烈なバイトだったが、弾いてしまった様だ。
次の瞬間、下の方から群れをなして喰いあげて来た。
もう、凄い形相をしたメジロたちが、入れ替わり立ち代わりで襲ってくる。
よく見ると、奴らは軽く、口先でついばむ様にしてアタックしているのだ。
フックが邪魔をすると、頭を振って強引に振り払って消えて行く。
もう、こうなると、カァーっと頭は真っ白になって行く。
何をすれば、ガッツリと丸飲みするのだ!といわんばかりに。
左右の手を動かし続けた。
やっと、会心のヒットを得てランディング。
やっぱり、強引に抜き上げるしか能のない自身である。
足下はもうメジロだらけ。
冷静になれる訳がない。





















13263938_702201286586421_2239994018222379833_n
















バン!!っと乾いた音と共に。
顔の真横で何かが爆発した感じがした。
目から頬にかけ、痺れる様な感覚があり、次第に痛みへと変わって行く。
一瞬、何が起きたか分からなかったが。
前を向いて明らかとなった。
抜き上げの際、我を忘れてロッドを立てすぎていたのだろう。
KN氏の方を向くと、自身の片目の白い部が真っ赤に染まっているという。
あわやのところで免れた様だった。
手に入れてからずっと、一度も折った事がなかったこの竿。
不注意で本当に申し訳がない。







KN氏もメジロの群れに襲われていた。
より良くと、ローテーションした結果。
自身と同じルアーにたどり着いた模様である。
一段と太い魚を掛けた氏。
ギャフを持って、アシストに回ったのだけど。
ギリギリ魚まで届かないし、シャフトが大きく曲がって貫く事が出来ない。
氏は、ズリ上げようと試みたが、ふいに暴れてブレイクしてしまった。
誠に残念である。




















1463922899033





































何度かこの状態でも掛ける事は出来たのだけど。
ランディングしようとすると全てバレてしまった。
やがて、私たちの前から魚は姿を消し。
何もなかった海が帰ってくる。















1463922874142


































1463922876793
















二人で二本づつ、嬉しい釣果を得る事が叶った。
バイト、ヒットは数知れず。
至極、ショートバイト、甘噛みの連発であった。
魚は何か不自然に思っているのだろうか?
どうすれば、もっと、本気にさせれるのだろうかと。
しばらく、考える事になる。



















1463922893054
















魚を何度もきれいに洗う氏の姿。
頂いた命に感謝し、凍ったムロアジを抱かせて丁寧にクーラーへと寝かせた。








日が沈み、いよいよ、夜の釣りへと移行する。
KN氏はしばしの休憩の様だ。
慣れない闇の磯で、自身は必死になって釣りをした。
ただ、投げて、アタリを待つという事が。
とても、難しいのである。
道具はとても大きく、そして、重い。
糸も太い。
深い水深、速く強い潮。
投点が僅かにズレるだけで。
まったく落ち着かず、根掛かりしてしまう。
そして、餌盗りの猛攻。


氏が、いったん、車へと戻り。
スーパーにて、食料と少しのアルコールを買って来てくれた。
今夜はここで磯泊まり。
ささやかな食事と美しい夜空。
何とも言えない夜が更けて行った。




いつの間にか、疲れて寝ていた自身だったが。
KN氏の声で目を覚ました。
そういえば、食事後、氏も石鯛道具で彼の魚を狙っていたっけ。
眠気眼をこすって目を開けると・・・。
そこにあったのは。
エ、エイリアン


























1463922901152





































びっくりするっちゅうねん!!

寝ぼけて、私が何とかこうとか言っている間に。
ポチャンっと海へと帰してあげていた。



再び、釣りを再開する私。
氏は就寝タイム。
結局、朝までに、ほぼ50本全部の餌を使い果たす。
らしいアタリは皆無。
とりあえず、やりきった。





やがて、夜が明けて、自身はルアーへと。
KN氏はフカセで青物狙い。
二度、三度、バイトはあったが。
掛けるまでにはいたらなかった。
殆ど眠らず、過酷な過酷な耐久フィッシングであった。
楽しかった~






それでは










  • ライブドアブログ