地獄

4月に入ってから、九頭竜川への遠征が加速した。
所謂ハイシーズンと呼ばれる時期となったからである。
桜が咲く頃、サクラマスは多く遡上すると言われている。
サクラマスの名の由来ともなる。

桜が咲く前、桜が咲き乱れる最中、桜が散った後、全ての季節を河原で過ごした。
しかし、私には何一つ無かった。
SNSで知り合った人々は次々とサクラマスを手にして行く。
また、地元アンテナショップの「釣果速報」で新鮮な釣果情報が届く。


来る日も来る日も、自身には何も起こらない。
他人は釣るし、SNSで繋がる方々もどんどんと素晴らしい魚を手にされて行く。
とはいえ、初めての事ではないので、うまく精神的に処理をしているつもりだけど、さすがに積み重なるとキツイ。


また、川の水量がまったく減らない日々に焦り始めるのであった。
どうやら、冬季にかなりの雪が降り、山間部にはどっさりと雪が残っている様なのだ。
桜が散った後、どんどんと気温も上がってきた。
北陸とはいえ、厚着のウェーダー姿では日中は汗だくになるほど。
気温の上昇により、積もっていた雪もどんどん溶ける。
雪解け水が川へと入り、どっと水が増えるのだ。
圧倒的な水量により、流れの押しは重く、凄まじい勢いとなる。
流速は増し、場所によっては、一瞬でルアーが流されてしまう。
魚の居場所も変わってしまう。


今年はそんな『雪代』の影響がとても長く続いた。
私が通い出してからのシーズナルといえば、4月も終わり頃となると田植えシーズンとなり、一気に減水するのが常であった。
水は減り、田植えの泥水がどっと入り、川が大きく濁る。
この数年はそんな感じであった。


しかし、5月になっても水は多いまま。
濁りもどちらかと言えば、青白いような『雪代』の濁りである。
なにより、川に立ち込んでいると、水が冷たくて身体が芯から冷えてしまう。
おそらく、雪解け水で水温もグッと低いのだろう。
そんな状態が5月に入ってもずっと続いていた。

高水位の釣りは特に難しく思う。
まず、釣りが出来る場所が限られてしまう。
九頭竜川のようなブランドリバーともなると、アングラーが多い日にはまともに竿を出せる場所がない。
いざ移動したら人だらけで、入る場所が無くなった事も度々あった。
もう、雪代は充分だ!と思ったが、気がつけば田植えの濁りも見る事は無かった様に思う。


そんな状況ですら釣る人は釣っている。
私には全くもって理解が追いつかない。
来る日も来る日も、夜明けから日没まで、場所をかえながら竿を振り続けるも、一切何も見えてこない。
挙げ句の果てには、リップ付きの一般的なミノーがブルブル泳ぐ様を見て、こんなので釣れる気がしないとまで思い出すのだ。
現実には様々なプラグやバイブレーション、スプーンで釣れている。
















IMG_9050


諦めて行かないなら幸せだろうねきっと。
こういう性格だからそれもままならない。
もう、一通り通り越して、他人の釣果をみてもイライラもしなくなってきた。


クソが













2025 九頭竜川サクラマス 始動


3月12日〜14日の日記




タイトルを見て 「ん!?」 と思われた方もおみえになるかもしれない。

InstagramなどのSNSでは、ずいぶんと前から書かせてもらっているからご存知の方も多い事だろう。
さかのぼること5年、2020年より福井県にある九頭竜川でのサクラマス釣りに挑戦をしているのである。

ずっと、ソルトルアーフィッシングをメインとして書き綴ってはきたが、もはや縛りも何も気にしないで良いかな?と思って書いてみることにする。



『九頭竜川 サクラマス』のワードは昔から知らないわけではなかった。
どこかで聞いた事がある位のレベルだったけど、
それは、なんとなくのイメージで「寒い、凍る、釣れない」という言葉を連想させたし、修行のような釣りだとも聞いた気がする。
実際、2月の九頭竜川は体験したことがないくらいに寒かった。
温暖な太平洋側、三重や和歌山で釣りをして来た自身には、本当、驚くべき冷たさであった。
ガイドやPEラインが凍るのは当たり前。
そして、まったく釣れない。
あまりにも何もないので、自分がやっている釣りが正解なのか間違っているのかさえ分からない。
正直、なんて釣りに手を出してしまったのだろうと思ったほどであった。



それも今年で5年目となる。
幸運に助けられて、九頭竜川のサクラマスをこの手に横たえることも叶った。
読者の方の殆どが、ロックショアの青物釣りに情熱を燃やされている方々だとは思うけども、あえて、お伝えさせていただきたい。
サクラマス釣り、ぜひ、やってみてほしい。
手も足も、全身が震えて真っ白になる。
とてつもなく美しい魚の姿。

いざ、その時が訪れて、本当にその様になった。
なんて、美しい魚なんだと言葉を失った。


九頭竜川ではなく、どこか別の河川でも良いと思う。
どうか、チャレンジして、その魚体を目の当たりにしていただければと思う。

魂にくる魚です。



前置きが長くなったが、今年もなんとか無事に自身の解禁を迎えることができた。
手首の方はまだ何も良くなっていない。
変わらず痛いままである。












FullSizeRender






FullSizeRender

行ってみたい場所を想像しながらケースにルアーを詰めて行く。
どんな釣りでも楽しいひとときだ。













IMG_8448


5年目にして、やっとちゃんとしたランディングネットを手に入れた。
地元の有名店で購入。










IMG_8486








IMG_8493

3日間なんて、あっという間に過ぎる。
ノーバイトで今回も遠征を終えた。



来年はもういいかなとシーズンオフに思うこともあるけど、年を越すとやはり気になってくるのだ。
解禁日の2月1日を過ぎる頃にはもう、気になって気になってしかたなくなってくる。
昔からそうだけど、熱くなってしまうのだ。



春の岬も恋しいが
しばらく、銀鱗のヤツを夢みよう




それでは













原因がわからない

2月21日の日記



1月7日に痛めた左手首であるが、二週間が経過しても良くならなかった。
滅多に病院のお世話にはならないのだが、さすがに釣りが出来ないとなると話は別だ。
今回は素直に診てもらうことにする。



腱鞘炎が疑わしいかなと自分では思っていた。
この腱鞘炎を確かめる為のテストを二つほどしていただいた。
しかし、テストでは痛みは出なかった。
どうやら、腱鞘炎とは少し違うらしい。
とりあえず、広い意味での『関節炎』として様子をみることになった。















IMG_8205




IMG_8206

一度目の診察から二週間が経過。
まったく変化がないので温泉に行ってみた。






それから、約一週間が過ぎ、ほとんど良くなっていない気がするので、再度、診察してもらう。
やはり、腱鞘炎ではないらしいが…
持病の影響とも違うようである。
それだと、赤くなり、疼くという。
やはり、関節炎かな?という回答であった。
















FullSizeRender

ちょっと、カッコいいとか言っている場合じゃない。




手も痛いし、お金もないし。
釣りに行けません。




それでは



  • ライブドアブログ