2010年01月

開拓

27日午前三時。だらだらした準備が終了し我が、「南紀特急」を暖気させる。ここ数日、イロイロあって精神的に疲れている。
そんな時こそ海に行くのが一番!っと寝ずに出発だ。
途中、矢野川での気温はマイナス5度。凍結が心配でまったり走らせる。

ポイント付近には午前5時半頃に到着。
朝イチは以前より気になっていたサーフを開拓してみる事とした。
夜明け前から探っていく。風も波も無く、釣りはしやすいが気配が無い。
かなり浅いのでウェーディングしながらどんどん歩いて行く。
気がつけば相当な距離を探ってしまった。
まったく反応無く心折れて引き返す。
しかし、なかなか車までが遠い。無心に歩き続けやっと到着。
後で移動距離を計ってみると・・・2キロ。往復で4キロ!
朝から元気なオッサンである。

疲れも取れぬまま、今度は急いで磯を目指す。
今回、磯では二つやりたい事があった。
まず、定例の青物のパトロール。
これは、あえて朝マズメを外してみたかった。
もう一つは・・・アオリである。

夏の親イカ爆釣の後、昨年は何とキロを釣っていないのだ。
アオリ以外に忙しかったんです!
それで、本格的な春シーズン前にどーしても親イカに出会いたくて磯を目指す事にしました。
実はワタシ、本格的な荒磯の回遊系の捕食アオリを狙った事が無い。
だったら!って事で浮気にも2タックル持って磯にダッシュしてみた。

たぶん・・・こんなに平和な磯は初めて。風は微風、波ナシ、すごく優しい磯である。こりゃーエギングやりやすいわっ!と早速歩いて陣地を確保する。
一応、青物タックルもスタンバイさせて置いておく。
荒磯!? 初エギングスタートだ!!
静かでもやはり潮は動いている。
今回、使いなれた3.5号のノーマルウエイトのエギを使用しているが、潮も受けるし、なかなか着底してくれない。
ためしにジグを投げてみる。
細長い100グラム程のジグである。
・・・・・・・これはかなり深いゾ!
予想外のディープにニンマリ。真昼間でも可能性アリ!

しかし、ぬか喜びであった。
まったく反応が無い。まったくこれっぽっちもナイ。
ついてくるのは・・・おびただしい小魚の群れである。
すげぇ・・・ベイトボールが何個あんねんやろ・・・

現場は少し地形が変化した場所。
複雑にからんだ潮がいつも動いているように感じる。
なんかザワザワしてきた。太い流れも目に見えて出てきた。
そろそろ青物にスイッチした方が良いかな・・・
足元のシャクリを入れてる時であった。

バシャ! ガボガボ!! ふいにボイル発生。
ナブラまではいかないが、数匹単位のグループがわかれてベイトをおいつめている。
しかも速い!!
ハマチか!?
姿は見えないが、かなりの活性の高さである。
わずかな時間だが、ミノー、ペンシルと頑張ってみた。しかし喰わない。
静かになってしばらく過ぎた。
表層は反応が無く、ジギングにかえてやってみる。
しばらくして、フルキャスト後の着底をとっていると・・・
まーた目の前で爆発しだした。
しかし、ジグ回収中に静かになってしまった。
何度かトップやミノーを投げたが出る事はなく、いったん食事をするため撤収する事に。


青物はまあ別として、先ほどのポイントはすごく雰囲気が良かった。
しっかりある水深、ほどよくマッタリした潮、そして何より凄まじいベイトの数・・・。 もう確信に似た直観を感じる。
絶対にアオリはやってくる。自分にしては珍しく粘ってみたいと思った。
青物、アオリとも夕マズメに勝負をかけてみる。
やがて日はだんだん傾き始める。冬の海はやはり日が沈むのが速い。
まずは青物を狙いトッププラグを流れに向け連続射撃!
何も出ないまま時間が過ぎて行く・・・。
魚はいたかもしれない。しかし、自分の誘いには出てくれない・・・。

いよいよ日が沈み始めうす暗くなってきた。フカセ師達は皆帰って行き自分一人になってしまった。
さあこれからが勝負である!
ふと気付くと数人のアオリ狙いと思われるアングラー達がやってきた。
そうか、やはり良い場所なのかもと更に集中力を増す。
3~4人が入ったみたいであった。

しかし、状況はあまり好ましくない。
変な風も出始める。しかし何より、潮の動きが複雑で強すぎるのだ。
いくらサミングしながらエギを海底に送り込んでみても、どうにもエギが流され、着底した頃には投げた場所よりはるかナナメの場所に行ってしまう。また、シャクリあげ跳ね上げさせてテンションフォールに入っても、潮と波の影響で引っ張られ、また緩んで、まったくエギが安定しないのである。
難しい事はよく分からないが、こういう時に良い思いをした事は無い。
おそらく、エギが安定しないため抱きづらいのではないか。

立ち位置を変えたかったが隣に別の方が入った為に動けない。また、強制的に安定させる程の重いエギも持っては来てない。
絶対にココだ!という思いがあったので、それでも粘って一瞬のチャンスを待つ事にする。それまでは休憩をしながら、のらりくらりとやってみる。
くんっと何かが触った。一応アワセを入れてみると軽いが乗った様子。

P1000186
たぶん赤いから赤イカでしょうか。まったく抵抗しません。

P1000187
興奮したのか更に赤くなりました。



海況も変化はないのでお遊びに赤イカ!?狙いしてみた。
宙層狙いでチョンチョンやってやると・・・
P1000189
連続で釣れたが・・・バイタリティーが無いのか5分ほどでお亡くなりになってしまわれました。





気をとり直し、再度チャンスを待ってキャストをして行く。
他のアングラーも釣れてはいないみたいだ。
しばらくすると少し雰囲気が変わってきた。
今かもしれない!
渾身の力でフルキャストする。丁寧にエギを海底まで送り込んで行く。
やはり素直に沈んで行く。やっと自分の好きなリズムと歯車が噛みあった。このリズムさえ合えば・・・おそらく出る! 自分の釣りではそんな場合が多いのである。

きっと活性は低いのだろうと思い着底で少しステイさせてやる。
得意のリズムで軽く3回ほど大きめに跳ねあげてみる。
ほんの少し、スラッグを利用したほぼフリーな状態でフォールさせてやる。
抱くとしたら今だろう、良い時の自身のイメージで真っ暗な海を見て思う。
こういう時にはアタリは出にくい。少しだけ竿できいてみると違和感!
瞬時にアワセを叩きこむ!!


ドンっ!!と右手に確かな重量感を感じた。一瞬遅れて奴が動きだす!
ドラグはフルロックしてあったのでロッドが大きく曲がって行く。
ディープで潮に乗ったか、かなりの重さでトルキーなしめ込みだ。
身切れが怖いのですぐにドラグを緩めてやる。ジジジジ・・・深場のボトムでかけた為、そんなに引かない。ただやたら重いのだ。
テンションを抜かない様に注意しながらポンピングで上げてくる。
上がってきてやっとアオリらしい引きをみせてくれた。
なかなか良いサイズの様子。

今日もまたギャフを持ってない(笑) なので磯際まで降りて行く。
暗くてよく見えないが水面に浮いたヤツはボシューっと水を吹き飛ばしていた。ゆっくり寄せながらリーダーを掴む。もう少しだ。
ガブッブシューっと足元に水を吐かれてしまった。ビックリした!
次の波に乗せて、しっかりと首もとを鷲づかみにしてハンドランディング成功!! やっぱ手で獲るのは最高である(笑)

P1000194
背中に傷のあるオス。ぱっと見では1500ぐらいかな。


P1000191
けっこう動きまくるのでなかなか撮影しにくい!
すぐに丸まってしまうのさ。


P1000190
このぶっとい腕に抱かれたい・・・やっぱキロ超えると素敵!!



もたもたと撮影してると一人、また一人と撤収して行き自分一人になってしまった。真っ暗な磯に一人ぽつーん・・・・・
ちょっと怖くなってきた。すこしでもと思いヘッドライトをつけてみる。海は良い感じなんだがどうにも怖い。
その時、ふいに背後に視線を感じ振り返る。
うわあー!! 光る二つの目がこっちを見ていた!
獣である。オッサンが一人磯で声を出してしまったじゃないか。
しかしコイツ、犬の様におっぱらってもビクともしない。ずっと静かに見ているのだ。シャクリながらずっと後ろから見られている・・・・
なんか無茶苦茶怖い!!!
すぐさまダッシュで荷物をまとめたのだった。

40時間ほど寝てなかったので港で爆睡した。南紀寝台特急は狭い。
起きると風で車が揺さぶられている。雨も叩きつけてる。
コリャあかんって事で朝5時、一気に三重に帰る事にした。
途中お気に入りの浜に立ち寄ってみる。
カッパを着こみまだ真っ暗な浜に向かう。
けっこう波が高く、暗闇でも真っ白な波が見える。
何とか釣りは出来そうなので出発前にチューニングしたミノーをフルキャストしてみる。
余談だが、最近付き合いでゴルフ練習場に行った。どうやら自分は80ヤードぐらいミノーを飛ばしているみたいだ。しかし荒れると波打ち際に立てないから実際あまり飛んでない。

徐々に明るくなってきたが雨の為なかなか日が出ない。
丁寧に流れの中を泳がせていると竿先に違和感!
一応アワセるとガシっとかかった! やったね。
ゴンゴンした引きで流れに向かう。引きは収まったが波のせいでなかなか上げれない。ようやくズリ上げたのはコイツ。

P1000199
久々のヒラセイゴです。小さくても楽しませてくれました!


どんどん波がキツクなってくる。まともに下腹に波を受けるとドスっと殴られた感じで痛い。

P1000200
かなり寒い三重の朝である。


P1000206
いよいよ波でラインを持って行かれ、釣りにくくなってきたので撤収する事にしました。
今回も浮気な釣りでしたが色々と修行にはなったかな。
来週は人生初の沖磯に渡る予定です。
はたして何が待っているか楽しみ!!

エギング
Rod  BREADEN LC86widerange/longcast
Reel  DAIWA Emeraldas Colossal 2508RH-W
Line  SUNLINE 0.6号


いつもの釣りのあとは・・・

南紀に釣りにでかける。
釣れても釣れなくても、家に帰らなければいけない。
そんな道中、ここ最近必ず立ち寄るお店がある。
場所がら、ちょうど良い休憩ポイントでもあるし、なにより地元には無いものが展示されている事もあって・・・。

熊野の嶋勇さんに立ち寄ることが多いのだ。

ずっと子供の時の話・・・。家族旅行で熊野の素晴らしい花火を見に来た時もみかけた。
今や大人になって、まさか毎週の様に通うことになるとは思ってもみなかった。それほど、家からは遠い場所かと認識していたのだ。

道路沿いに見かける店舗は小さく見える・・・。
しかし、ひとたび店内に入ると、奥に広くなっている事が分かる。


私が住む地元の大型釣具店には、ところ狭しと有名新型の商品は並んではいる。
しかし、ここ熊野、または南紀にて、実際に使えるルアー達はいくつ手にする事が出来るだろうか!?
現地で釣りきった後、イメージと現地でのギャップで苦しむ事が多かった。
そんな時、嶋勇さんを訪れ、ギャップを少しでも埋めるルアーを買って行く事になったのである。

自分の感想ではあるが、やはり地元で役立つルアーが多く展示されている様に思った。それは人気の釣り雑誌、人気アングラー推奨のルアー達ばかりではない。
そもそも、雑誌にとりあげられているポイント、釣り方とはこの熊野、また南紀の状況にはマッチしないのである。
関東でいくら釣れるルアーでさえ、ここに来れば全然合わない場合も多いのだ。
南紀方面にて、ソルトルアーに造詣が深いショップは数少ない。
そんな状況のなか、タックルやルアーについて安心してサポートしてもらえるショップは更に極少だろう・・・。
だからこそ、私が嶋勇さんを訪れる理由があるのだ。

前回の釣りの帰りもお邪魔させて頂いた。
消耗品をまずカゴにいれ、それから気になるルアーを吟味してゆく。
選ぶ基準・・・その時々の気分で選びはするが、釣行帰りのソレはリアリティーにあふれているかもしれない・・・。

少ないが、今回はコレを購入させて頂きました!

P1000168

定番ではあるが、やはりそのダントツの飛距離、荒れでもシッカリと泳ぎ切る性能で購入。
今までのストックに無い色にも期待が膨らむ。


続いてはコチラ・・・。

P1000170
少し古い様子ではあるが、どうにも釣れそうなので購入しました。
こういう予感って当たる事多いので、良いなって思ったら迷わずに購入してみます。



南紀一泊

19、20日の釣行日記

午前5時半に目的地の駐車場に到着。ヘッドライトをたよりに歩いて行きます。
磯に着くとチラホラと明かりが見える・・・凄いなあ、真っ暗な中もうすでにスタンバッってみえる・・・。
一言、上物師達にご挨拶し、お近くに入れてもらう事となった。

紫色とも、オレンジ色とも見える色で空が明るくなってくる。
まだまだ海面は見えないので、ヘビーミノーを投げ続けてみる。
反応は無いまま、いつ見ても有りがたいオヒサマが顔を出す。

P1000138
やっと日に照らされ、モアモアと動いている潮を見ながら、でかポッパーにチェンジしてみる。

様々な場所にキャストを繰り返すが全く反応は無い。
明るくなるにつれ、恐ろしいほどの鳥達が集まってきた。
水面をよく見ると、小粒ながらベイトがビッシリと集まっている。
ベイト・・・鳥ヤマ・・・足りないのはメジロだけである(笑)

P1000146
この鳥はほんのわずか。本当はもっとウジャウジャいるのだ。


プラグに全く反応がないため、やってみたかったジグにかえてみる。
そんなに水深が無い場所で、しかし潮に乗せてじっくりシャクれるジギングを試してみたかったのだ。
軽く、また潮をよく受ける形状の物を選んでみたつもりだ。
着底まではワザと潮に乗せて遠くまで運んでやる。
しっかりと潮に乗せているので、そう簡単には浮き上がってこない。
シャクリあげ、底をとる際も、また潮に乗せて流し込んでみる。
さながら、ジギング版のバックドリフトかもしれない(笑)

 とか何とか言いながらも、依然として全く反応なく過ぎて行く。
ずっと、ヘビータックルを振りまわしている為、いささか体力的にキビシクなってきた。
なんのタメライも無く、遅めの朝食に一度場を離れる事にした。
色々とまわりながら帰ってくると・・・

P1000143
いつの間にやらウネリが出てきて真っ白になっていた。

P1000149
青物タックルしか持って来てないが、ちょっとサラシの中にルアーを通してみる・・・
そんな簡単にヒラは出ません!


釣り人も一人、また一人と帰って行く中夕方まで粘ってみた。いかにも釣れそうな雰囲気はあるのだが、結局何も釣れないまま終了となった。
少し前まで沢山いたハマチがいなくなって、初心者にはかなり厳しい状況になってきています。
いったん町に帰り車中泊の準備をする。いつもの寝場所の港でも沢山の釣り人がいるが、どなたの竿も曲がらない。しかたなく食事をし爆睡。

翌午前2時に起床。磯に向かうにはチョット早いので少しランガンしてみる事に。ここ最近、自分の中でエギングを封印していた。
人並みに釣れる様になったので、他の釣りの修行の為にしない様にしていたのである。
しかーし、さすがにボウズは悲しいのでちょっとやってみる事にした。

めぼしいポイントには誰かが入っている・・・。仕方なく漁港の超メジャーポイントに入ってみる。
そうこうしてると5~6人の方がやってくる。本当、凄い人気のアオリ釣りです。自分のエギングは何故かビュンビュンと凄い音が出ない!
けっこう強く動かしてはいるのだが、どうにも皆んなの様に音が出ないのだ・・・。
しっかり底をとりながら単発的に跳ねさせて止める。
もぞ・・・
一瞬待って鬼アワセを入れると!
ドス!! ジッジッと緩めのドラグが一瞬出た。

P1000163900は無いなあ。でもナイスな食べごろサイズ。アオリ釣りは癒されます。

P1000165
でっぷりとよく太って美味しそうなのでキープ。
結局、釣れたのはこの一杯のみでした。有名ポイントは厳しい。


朝から再度昨日と同じ磯に立ってみる事にしました。
昨日より更にウネリが強く、満潮と重なり凄い事になっている。
十分に安全マージンをとって立ち位置を決めたつもりだったが、突然の大波が来て太ももまで波が這い上がってきた。
高台に置いていたバッカンもプカプカっと流れて行く。それを必死で阻止。
朝マズメに頑張ってみたのだが青物の姿を見る事は出来なかった。

帰りながら何か所かサーフの様子を見て回るが、どこもウネリの為に真っ白な水の色になっている。おまけに砂が舞い、どうにも投げる気にはなれなかった。一か所、まだやれそうな場所があったので入ってみたのだがまったくアタリも無く終了となった。
なかなか厳しい冬の海になってきた。

サーフリベンジ!

1/15(金)の釣行日記

ここ数日の冷え込みで道路が凍結し、お客様も何人か事故をされている。我が愛車「南紀特急」もいつより大幅にスローダウンし海を目指す。
途中、矢野川峠に設置されてる気温計を見るとマイナス6度!!
これは厳しい朝マズメになるなあとポイントに急ぐ。
到着は午前4時半。ゆっくり準備をしていざ浜に向かった。

浜に降り立ち・・・んっまったく風が無い。波の音もかすか・・・
そう、またもや激凪なのである。何度もこのサーフには来ているが、これほどまでに凪いてるのは初めてだ。

実は今回のリベンジでは試してみたい事があった。
色々な方から、メバル、根魚が好調ですよーっとお話も聞いていた。
釣り納め、初釣りとボウズ続きだったので、ポツポツ釣れる根魚に遊んでもらいたい気持ちもあったが、イバラの修行の道を選んでしまったのだ。

何を試してみたかったか。それは、「流れ」へのアプローチである。
どの釣り雑誌をみても、おおよそ有名アングラーの記事にはこの流れに関しての話は絶対にある。
潮や流れなど、きっとどの釣りでも無視出来ないものだろう。
実は今まで、自分はあまり潮や流れを意識して釣ってなかった。
サーフの釣りなら有名な、「離岸流・カレント」ってのがあるのは知っている。しかし、コレこそまさに!!って離岸流などなかなか見れない。

雑誌やDVDでいくらこの流れについて学んでみても、実際に試してみて感じない限りは分からないだろうと。
これからチャレンジしてみたい、磯のヒラ釣りなどはまさに流れ、サラシの釣りらしいので、とにかく流れを意識して釣る事をはじめてみたかった。
ならば、まずは好きなサーフに立とうと思ったのだ。

前置きが長くなりましたが・・・
風も波も潮も動かず、ただ湖の様な海が広がっていた。
潮位もけっこう高くまったりしている。
めずらしく数人のアングラーもいる様子。
まだ真っ暗な中、とりあえずルアーを投げてみる。

真っ暗な海はまるで何をやっているか分からなくなる。
穂先に感じる微妙な感触、巻きの抵抗などでどんな様子か感じながらの釣りだ。
しかし、まったく反応はない。ウォーミングアップのつもりでキャストを続けていく。しばらくすると、遠くの空が少し紫色になってきた。いよいよ夜明けである。ちょっと休憩とカメラを取り出した。
P1000128

いつ見ても海での夜明けは美しい。

海面もうっすらと見える様になり、ザワザワとわかりやすく流れているであろう場所に移動して探ってみる。
今まではこんな場所では数投し、反応なければまた次々と移動しながら打って行くスタイルでいた。
しかし今日は違う。よかれと思う流れを徹底的に粘る作戦をとってみた。
しかし、いくら粘れどまったく反応はない。
他のアングラー達は全員帰っていったが、それでも粘ってみたが結局ここでは何も起きなかった。
何と4時間ほどキャストを繰り返していたのである。
もう身も心も折れかけていたのだが、ここで一気に移動してみる事にした。

移動しまず立ち寄った場所はやはりベタ凪だった。
仕方なく少し移動してみる。すると!! 何と少し風があり、海面もザワザワしている場所があった。微妙な地形の変化が、風や波を受け少しだけアヤシイ流れを生んでいる感じである。
早速、ダッシュで準備して釣り再開。
しっかりとした巻き抵抗を感じる部分もある。
おお!! 極小だがなにやらベイトも見える!
きっと、今はここしかない。そう信じてみる事にした。

50センチ間隔でキャストを刻んで行った。タダ巻きではある・・・しかし今回は流れを意識し、時には流れに乗せて漂わせたりしてみた。
波にもまれ、一瞬フワっとした時、ふいに変化はあった!
ガッ、グウーンっと衝撃と重さが同時にやってきた。
迷わずフッキング!! 再度ガッっと衝撃があり、ピンっとテンションがかかる。乗った!
何の魚かはまだ分からない。すぐに浮いてきて思わずヤッターっと二回も叫んでしまった(笑) 茶色くヒラヒラした姿はコイツしかいない!
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本命登場!! ソゲ!? ヒラメ!?って微妙だが素直に嬉しい!!


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狙った場所、選んだルアー、誘い方・・・狙い通りで満足です!


実はココから怒涛のラッシュが始まる!
いわゆる、ヒラメ(ソゲ)の読めないジアイに突入するのだった。
5キャスト、1ショートバイト・・・そんな感じ。
ルアーが145ミリなのでさすがに喰いにくそう。しかし、ソゲ釣りではないので、そのままで続投した。
午前11時前、潮位低い・・・真昼間のラッシュだ。
結局、全部で10バイトはあった。ミスフッキングして、フックが一瞬刺さっているにもかかわらず、その周辺を攻めると再び喰ってくる始末。
約10分程、投げれば喰ってくる状態が続いたのである。
これは非常に興味深い出来事だった。

結局、オートリリースが二匹(悲)
大きそうな奴のバイト一発。
そして一番小さいのがコイツ・・・
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ルアーより少しだけ大きいかな。可愛い赤ちゃん。

P1000137
小さくても狂暴なDNAですな・・・
かわいいので海に帰ってもらいました。


今年初めての魚はソゲでした。けっこう嬉しい初モノでした。
くたくたに疲れましたが、何か有意義な釣行だったと思う。
小さいけど狙って釣るという経験。もっと修行していつかもっと流れが分かる様になりたいと思う一日でした。

夜ごと

今年に入ってから約二週間。
結局、釣りにはまだ一度しか行けていない。
自分は某自動車ディーラーの営業である。新年早々、初売りだの何だのでなかなか見動きがとれないのだ。
例年、この時期からいわゆる決算シーズンへとなだれ込んで行く。
去年はそれでも何とか調整して通ったが、はたして今年はうまくいくか。

去年一年は可能な限り、ショアから狙う事の出来る様々なターゲットにチャレンジしてきた。各釣りごとにタックルをそろえ、ルアーも数多く集めてみた。

海のルアー経験の長い方、また凄腕のエキスパートの方々は経験や知識、鋭い洞察力など様々なものから予想し、ポイントに立ち狙った獲物を釣っておられる。
厳しい条件下にあっても、一瞬のチャンスをモノにして執念の一匹を釣られる方もみえる。まったく、自分には想像すら出来ない凄い世界である。

しかし、たくさんのアングラーがまた、なかなか釣れない海のルアーフィッシングを繰り返してみえるのもまた事実である。
自分もそんな一人である。一つの釣りに全く反応が無いと、もうどうにも釣れないまま時間だけが過ぎていく。
今考えれば、小さいメタルジグ、超小型のミノーなんかで小さい河口などで釣っていた。
エギングを覚えてからは一気に釣れる事が増えた。釣りに行くたび、何かしら満足して帰路についたものである。

しかし、季節が移り変わるとそれもなかなか上手くいかなくてボウズの日々もあった。おそらく、今の自分の釣りスタイルが出来上がったのはそんな経験からだろう。また、単純に海のルアーフィッシングの魅力にどんどんとりつかれて行ったのもあるだろうが・・・。

そうして、どんどん新しい釣り、違った獲物を求めて様々な釣りを経験して行った。非常に高い出費にはなったが、だいたいの釣りが出来る位の道具は揃った。
約一年、そんな事を繰り返している内に、毎回、何かしらのお土産を持って帰れるようになって行った。

ただ一つ、一つの釣りを奥深く求められている方からすると、まったく節操のない浮気なヤツだ!と言われるだろう・・・。
どの釣りも中途半端であると(笑)
まったくその通りなんだが、自分は元来、魚が好き。大小様々な魚、滅多に見れない様な珍魚など色々な魚に出会いたい。だからコレも良しかと思っている。
何といっても、驚くほど沢山の魚に出会えるパラダイス。それが三重、和歌山の海であるから。
だからこそ、その時々出会える、釣れる魚を求めて様々な釣りをやってみている。

様々やってみて、少しだけ、自分に合った釣りが分かってきた。
今年はそんな釣りをさらに深め、みがいて行きたいと思っている。
また、どうしても会いたい魚もいるので、どんどん新しい釣りもチャレンジしてみたい。

初めてメタルジグを投げたのはおそらく3グラムあるかどうかのジグだったろう。しかし、今じゃ磯から120グラムとかのジグをフルキャストしていたりする。やればやる程、タックルもルアーもどんどん大きく、重たくなって行ってしまった(笑)
ルアーが大きければ大物が釣れるか!?

答えはきっと・・・その時々であろう。
だから最近、大物を狙いながらも、意識的により小さく、軽くにこだわってみている。風や潮の影響で許される、ギリギリの使い勝手の良さのものを選んでキャストしているのだ。かなり難しいのだが、これも一つの引き出しと思って練習している。

今回はそんな釣りによさそうなルアーを入手したのでパチリと。
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これが大きい方です。


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こっちが小さいほうで60グラムくらい。

かなりしっかりした作りで頼りになりそうな奴らである。
一日も早く試してみたいな。
やっぱり、自分は釣りに行った日記を書きたいです。

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