2012年03月

Japanese Aji Fish !!

3月21日の日記






ブログなどをしてみえる方はご存じかと思います。
一日の間に、何件のアクセスがあったか分かる仕組みになっている様です。
パソコンやネットにウトい私にはよく分かりませんが

たまにそんなアクセス数を見て驚きます。
最近、磯の釣りから遠ざかっている私ですが、それでも、毎日沢山の方々がいらっしゃってみえるのです。
有難いと言いますか、本当に嬉しい事です。


見て下さっている方々の多くは、おそらく、ロックショアでの青物釣りが大好きな方ではないかと思います。
もしかしたら、磯から遠ざかっている私をみて、つまらないとお感じになられたかも知れません。
それを思いますと複雑な気持ちになります。
自分でもよく分からないのですが、以前の様に、何を捨ててでも磯に行きたいという気持ちに今はなれません。
決して飽きてしまったとか、釣れない釣りが辛いとか、おそらくはそんな感覚ではないと思います。
まだまだ、まだまだ出会っていない魚も数多くいる磯での釣り。

いつか時が来れば、再びそれらの魚に狙いを定めたいと思います。
磯釣りの日記を楽しみにしてみえる方々には誠に申し訳ございません。









今回もまた比較的に身近な海に向かう事にした。
新しい相棒である、南紀特急との阿吽の呼吸はまだまだ遠い。
彼らしい走りに、ただただ自身の身を委ねてハンドルを握るだけであった。
いつか一体感を得られた時には、「特急」、として生まれ変わる事だろう。


今回のアジングのプランは既に大まかに決めてあった。
夜間は繊細な釣りに没頭し、夜明けから自身の挑戦を追い求めたいというもの。
とはいえ、はたして海況がそれを許すかは悩ましいばかりであった。
今まさに、先輩達もまたこの釣りに夢中となってみえる。
自身が知るポイントでは、先日からずっと魚の反応が限定的であるのだ。
そこで、素直にそれを先輩の一人に告げる事にした。
すると、ここ数日の情況をお伝え下さり、何と!彼の秘蔵のポイントをもご紹介下さった。
どの様な場所であれ、魚の居場所を見出す事にズバ抜けている彼である。
有難くそこに向かわせて頂く事にした。


























P1010430

リアルに一投目からきました!
少し離れたマイポイントでは有り得ない事でしょう。
釣りを進め行く内に何となく思いました。
いつもの魚の動きとは違うかもと・・・。
しいて言えば、南紀のそれでしょうか。
自分には海の何が違うのかが分かりません。






この夜の天候は小嵐の様であった。
時折、猛烈な風が吹き付けて来る。
このポイントにおいては前方、沖の方から強く吹いていた。
風が強い間は、自身のタックルでは約2メートル程しか飛んではくれない。
潮位がとても低く、シンカーを更に重いものとすれば、
おそらくは一瞬にして沈みきってしまうだろう。
そして、風が止むタイミングを待つのだが、まともにキャストが出来きるのは一瞬であった。
それがうまくキマると魚からの反応が出る。
ストレスフルな状況ではあるものの、条件がうまく重なれば結果が出る。
それはそれで、何とも気持ちの良い展開であった。





この日、メインとして使う事となったのは、少し前に購入した中古のオフショア用のロッドである。

VARIVAS ViOLENTE VLE-77TR-L


実のところ、アジングとはまるで畑違いの、ティップランエギング専用のロッドである。
当然、メーカーがテストにテストを重ね製作した、アジング専用ロッドを用いれば何の迷いも無いだろう。
価格がリーズナブルであったのも一つの理由だが、そこは自身の感性を信じてみたかったのだ。

前回の釣行でも使用したのだが、残念ながらアジの反応をみる事は出来なかった。
今夜こそはとの思いで再登場となったのである。
これに合わせるリールとして、こちらも前回、急遽手に入れた中古品をセットしてみる。

DAIWA CERTATE 2506 FINESSE CUSTOM


最早、絶版となっている様だが、色合いがすこぶる自分好みであった。
自身としてはその性能だけではなく、デザインもまた大切にしたいのである。
これに巻くのは、PE0.4とした。
ピンキー04の方はもう少し後に使い込んで行きたいと思う。





このタックル、システムに期待したのは第一に感度であった。
しかしながら、この強風の中では自然とラインが緩んでしまうのだ。
前方から激しく吹きつけるそれにより、PEラインは宙を舞ってしまうのである。
おまけに魚の動きが変わってしまい、最初に結んだ、1グラムのジグヘッドでは全く反応しなくなってしまった。
海が荒れ、波が連続して打ちつける頃には、アジの激しいライズが頻繁に出る様になったのである。

この風の中では辛い決断となったが、0.8、0.6、とそのグラム数を段階的に落とす事にした。
全然飛ばないし、ラインテンションを保つ事など出来ない。
しかし、魚はうまく反応を見せてくれたのである。
ロッドではなく、結局、そのラインスラッグに出たアタリを拾うしかなかった。
しかしながら、それも長続きはしなかった。
最終的には、着水後すぐのストレートな速巻きにしか喰わなくなったのだった。
4~5回のバイトがあると、何故かそれ以降まったく反応が消えてしまう。
その全てを掛ける事が出来たならば大漁なのだが・・・。
下手な私は各パターンにつき、1~2匹しか釣る事が出来なかった。
アタリが途絶え、試行錯誤してまたアタリを得る。
時間も忘れ、真剣にそして虜となってしまう。
渋いからこそたまらなく面白い。
















P1010434
















空が白み出すまであと一時間となった頃、後ろ髪引かれる思いでその場を後にした。
改めて向かったのは、ここ最近通っている場所である。
この朝もまた、自身が信じるそのディープを攻めてみたかった。
ポイントに着き、釣りを始める為の準備にかかる。
投げ始めたい時間まではあと30分ほどの余裕がある。
まずは、先程までのジグヘッドを外し、それに新しくリグを組んで行く。
もう一つのタックルにも同じく我流のリグがセットしてあるのだが、こちらのメインラインは、PE0.6としている。
それに合わせ、シンカーもフックも更に大きいものを付けてある。
何が正解となるかは分からないからであり、また、タイトに底をとると根ガカリによるブレイク、ロストを避ける事が出来ない故でもあった。
一からノットを組むのでは、その一瞬のチャンスを逃してしまうかも知れない。
そんな気がしてならないのだった。






釣りを始めるとすぐ、頻繁にアタリが出るのだった。
それも、手前のかなり底にて必ず何かが喰ってくる。
ブルブルっと来たと思うと次の瞬間には何も無い。
不思議に思って回収すると、ジグヘッドから大きくワームがズレてしまっている。
即アワセを入れようが、喰い込みを待とうが、送り込んでみようが、何をしても針掛かりしない!
かなり大き目のフックだとはいえ、それにしても奇妙な話であった。
明るくなって水中が見える様になって、やっとその理由が分かった。
どうやら、物凄く小さいハゼの様な魚と、これもかなり小型のネンブツダイが悪さをしているのが見える。
それを見て、何だか一人ニヤケてしまった。
海の中も春めいて来たのかもと。







しかしながら、狙う本命からのサインは何も無い。
やはり、自身の狙いやリグそのものが間違っているのだろうか?
はたまた、魚は居るのに、その口を使わせられないだけなのか?
否、そもそも、ここに狙いの魚は居ないのか・・・。

疑いと不安が頭の中に浮かんでは消えて行く。
自身が知る限り、ここでこんな釣りをしている誰かを見た事は無い。
そしてまた、自身としてこの様なリグにて釣った経験も無い。
あまり人の釣りは意識しない様にはなった自分だが、さすがにこの様な挑戦は無謀だったのか!?
考える事を止めようとしてもその不安は消えない。
やはり駄目か・・・。
そう思った時、微かな変化があった気がした。
アタリというにはあまりに不確かなそれである。
勿論、正確にはライン、そしてロッドを通して自身の手に伝わって来ているのに違いはない。
しかし、それはあまりに感覚として微細なのだろう。
最早、気持ちで捉えたといっても良いその違和感にアワセを叩き込む。
大きく振り上げた手がドスっと宙で止まった。
その刹那、煙が出る程の勢いでリールが逆回転を始めた。
視覚としてハッキリとその光景が目に映ったが、何故かその音が聞こえてこない!
否、勿論その音は同時に鳴っているのだ。
自身の視覚、聴覚といった感覚が混乱していたのだろう。
それ程に衝撃的な一発であった。
やっと我にかえった頃、けたたましいドラグの悲鳴が朝もやの中に響き渡っていた。






ジィィィィィー!!
ギャッキャキャッ

何たるファーストランなのか!
一息つき、またすぐにセカンドランが始まった。
もう頭の中は真っ白である。
無意識的にその走りを止めようとして竿を立てた。
奴が一瞬怯んだ隙にリールを巻く。
凄い重量感が伝わって来る。
しかしすぐ、更なる力で走り始めた。
ロッドにはまだ余裕があった。



更なるテンションを与えると奴の動きが鈍った。
それも束の間、グンっと締め込む様に動き出すと、いよいよバットまでその曲がりが及ぶ。
これで止める!
すると、一瞬の静寂があり、直後、テンションが消えてしまった。
フックが曲がったか!?
すぐに回収するとそうではなかった。
何とラインブレイクであったのだ。
フロロ1.5のリーダーはその途中から綺麗に無くなっていた。
最近、フックが曲がる事によるバラシが多かった為、ドラグはかなり弱くしていたのである。
勿論、弱かったから勢いよくドラグが出たのではないだろう。
下手な私でさえ、その魚の引きが誠に強かったのは分かった。
強いだけではなく、そのスピードもズバ抜けているのだ。
この感覚、おそらくは青物のそれに間違いはない。







すぐさま、もう一つのタックルに持ち替えた。
急いでドラグを合わせて行く。
こちらのシステムの方が気持ち弱いものであるからだ。
奴が青物であるのなら、おそらく今が勝負だろう。
喰い気の立った奴がまだそこをウロウロしているかも知れない。
躊躇する事無く全力で竿を振る。
リグは約40メーターほど飛んだろうか。
ぼんやりしていて気付かなかったのだが、海は今までとは明らかに違う様相となっていた。
沖からの強風に波立ち、またそれとは違う力にて潮が走っている。
大量の水の塊が大きく動いている。
何故かそんな表現が似つかわしいと思った。
これなのか!



カウント32にてようやく着底のサインが出た。
おそらく、少なく見積もっても、海底までは15メーターはあるだろう。
40メーター飛ばし、そこから更に15メーターとすれば、ざっと、55メーター先のジグヘッドとなる。
潮流や水圧などの影響を考えるならば、一体、どれほどの感度の損失があるだろうか。
しかし、このキャストにおいて全くその心配は無いものとなった。
ボトムからゆっくりとリフトさせ、ロッドの角度にてテンションを与える。
そこから不意にロッドを送ってフリーで落としてやる。
その一瞬の間に奴は喰った。
今度は竿を引っ手繰って行くほどの反転を見せたのである。
カウンター的なアワセとなってしまったが、それでもゴンっと奴を捉える事が出来た。
けたたましいドラグ音は今度はすぐに聞こえて来た。
先程より短いファーストランを我慢すると、今度は逆の方向に頭を向けた感じであった。
寄せようとして巻き始めた頃、またもやテンションが消えたのである。


今度はブレイクではなかった。
フックの曲がりも無く、単純にフックオフしただけの様であった。
続いてすぐのキャストでも、全く同じ様なかたちでヒットして来た。
やはり、カウンター的に掛ける事となったが、今度は数回の追いアワセを入れてみた。
しかし、結果として、巻き寄せる中でフックオフしてしまった。
見えないから想像に過ぎないのだが、おそらく、掛かり所が悪い為の口切れではないかと思った。
だとすれば、口切れしやすい青物といえば、すぐ頭に浮かぶのはアジだろう。
しかし、この引きの強さはなんだ!
悔しいのと、その胸の高まりに手足は震えた。
こんな興奮は久々であった。






最初のアタリからはすでに数分が経過し、そのスポットで三匹もバラシているのである。
もう後が無いだろう。
無理矢理に気持ちを押し殺し、自身を落ち着かせる。
先程のパターンでは喰っても反転されてしまうかも知れない。
外れてしまうならせっかくのヒットも無意味である。
そこでテンションを切らさない様にした。
リールではなく、ロッドを僅かに引いてそれを保つ。
すると、ほんの僅かにその引き手に抵抗を感じた。
今、きっと喰った。
その予感にかけて竿をかなぐり上げる!


ガン!!



硬質な衝撃がロッドを通じ、ダイレクトに腕に響いて来る。
やっぱり、奴は喰って、否、吸い込んでいたのだ!
最早、その暴威は四度目である。
今度こそ逃がしてなるものか!
ズルズルと出ずっぱりのドラグは無視をする。
僅かでもテンションが緩むのが怖かったから。
走られ出てもハンドルを巻き続けて行った。
沖の深みで掛けた奴は一向にその姿を見せない。
今か今かと水中にその姿を探す。
とうとう、自身から少し先の深みに、まずそのギラリと光る腹が見えた。
しかし、まだハッキリとはその姿が見えない。
やがて、浮いて来た奴のその背中には、黒いストライプが何本も見えた。
その線自体は見た事があるが、その長さと太さは未知の領域であった。
水面に浮かせると、やはりその口は今にも裂けてしまいそうである。
珍しくランディングネットを用意してあったが、慣れないそれに上手く柄を出す事すらままならない。
水面にて激しく暴れる奴。
何度も失敗し、やっとの事で網の中に滑り込ませるのだった。






























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ついにです!
メガ? ギガ?
よく分かりませんが、やっと、大アジに出会う事ができました!

やったね!!



























P1010437

アジは何度も見ているし、見慣れた姿形なのですがネ。
サイズが変わるとまるで別の魚の様に見えました。
写真でその迫力は伝わりますか!?
























P1010439

余韻にひたるのは後!
すぐに続投して何度目かに来ました。
よっし!!



























P1010441

今度は、ガッツリとうまく掛ける事が出来ました。
ゴリ巻きでも大丈夫でした。
この辺は足下でやる、街灯狙いと同じなのかも知れませんネ。
アジング専用ロッドの性能は知りませんが、自身の直観で選んだものでも何とか感じる事が出来ました。
あぁ、何とかの銭失いにならなくてヨカッタ。

























P1010442

嬉しいのでもう一枚。
やったね
























P1010445

深みの根を意識して通すとココン。
最近、ご無沙汰のメバちゃんでした。
嬉しいな。



























P1010448

ムッツリさんも追加して記念撮影。
左の列の一番下が、25センチのアジです。
体高が変わると迫力が出て見えるのかもですね。
同列の上から三番目。
少し違う姿に見えました。
メバルみたいに目が大きいのです
先輩にきくと、「メアジ」、じゃないかなってお言葉。
アジも色々といるんですね。

























P1010451

食卓にあがる前に撮ってみました。
一応、メジャーなんか置いてみたりしてっ
約38センチと37センチありました。
夢見た尺アジにうるる。
して、そのお味の方は???


久々の~

大トロ 認定です!

お造りだけではなく、マグロのネギトロみたいにしてもみました。
本家のそれより濃厚でした。
最高でした。





いつかの釣行で、もし、釣りに出かけた事や土産を買った事だけに満足して帰っていたなら、出会ってはいなかった魚である。
そして幸いにもそこで得た手がかり。
幾つかの幸運が重なり合って何かを見つける事が出来たのである。
アジ釣りの経験も乏しく、セオリーやそのメソッドの数々も知らない。
それでも、自分なりに考え、無理をして時間をつくって通った。
今までして来た釣りの数々から得たもの。
現時点での、そんな自分なりの集大成であったと思いたい。
自身にとって宝の様な魚に出会え本当に嬉しかった。
この先も更に精進してまいります。
見て下さって誠に有難うございました。

それでは





追記  
一度目に切られたヤツのパワーは桁違いであった。





My Tackles


Rod  13READEN GRF-TR83deep
Reel  DAIWA EXIST HYPER BRANZINO 2508R
Line  YGKよつあみ PE #0.6
Leader VARIVAS FLUORO #1.5


Rod  VARIVAS VLE-77TR-L TipRun
Reel  DAIWA CERTATE 2506 FINESSE CUSTOM  
Line  YGKよつあみ PE #0.4
Leader VARIVAS FLUORO #1.5


Challenger

3月16日の日記






色々と忙しいのですが、半ば無理矢理に時間をつくって釣りに行く事にしました。
一度、火が点いてしまうと歯止めがききません(笑)
まったく大人気ナイですね。
頭の中は元気に泳ぐアジで一杯でした。









先日の釣行にて悩んだ末に向かったポイントでの釣り。
どうすれば、よりイメージに近付く事が出来るのかと考えるのだった。
とはいえ、一夜明けたその夜には出発を予定している。
ロクに考える間も無く、ましてや、必要となるだろう道具の入手の時間も僅かでしかない。
仕事が終わるとすぐに近くのショップに直行したのだった。
店の閉店時間は午後9時である。
到着は8時20分であった。
店内を走り回る様にして道具を選んで行った。





前回、久々に、2000番クラスのリールを使ってはみたが、実のところ予想以上に難しく思ったのである。
ひとえにそれは、ここ数か月間の自身の慣れのせいである。

何が特に難しいと感じたか?
それはリトリーブスピードの違いであった。
要するに、ハンドル一巻きあたりの巻き取り量である。
おぼろげな自身の記憶でしかないが、確か、この月下美人は巻き取り量を抑えた仕様であったろうか。
かたや、一般的にはシーバスゲームで使われる、2500番クラスのそれである。
下手な私には、使い始めてすぐに道具に合わせられる様な器用さは持ち合わせていない。
結果として、ジグヘッドが今、どれ位の速さで動いているかサッパリ分からないのであった。


おまけに、ピンキー04という新しいラインである。
以前の仕様に合わせた、同じ号数のシンカーではとても速く沈んでしまう。
落ち行く事、手前に寄りながらも進む事、そして、それをこちらの入力により泳がせて行くといった一連の動作。そんな姿が全くイメージとして浮かんでこない。
ゆえに、同じレンジを水平に近い状態にて、極力ゆっくりと泳がせる事が出来なかった。
それでも魚を手には出来たが、それは正に釣れてしまったという感じであろう。
勿論、嬉しい事に違いは無い。
しかし、それではこれから狙うべき、深く、見えない海を探るのにはあまりに自信が持てないのである。
たとえ些細なものであっても、何か羅針盤の様なものが欲しかった。
よって、今回、似た様なクラスのリールを新調する事に決めた。






結果として、このリール選びに大半の時間を費やしてしまう。
新製品や新品をすぐに買えるならば何の問題も無い。
勿論、そんな予算は自分には無いし、どうも、数々の新製品のデザインにまだ目が慣れないのである。
そこで、幾つかの中古品を手に持ってみたのだが、その程度、フィーリングでは決定打とはならなかった。
結局、リール購入は断念する事にした。

少しでも効率的に狙える様にと、幾つかの道具を、残る僅かの時間で選び店を後にした。
帰り道、どうしても買えなかったリールが気になっていた。
財政難によって、多くの道具を売却せざるを得なかった為、最早、小型のそれらの持ち合わせは僅かなのだ。
そこで、ダメもとで釣具専門ではない、深夜までの営業の店に立ち寄る事にする。
これが正解であった!

稀にとても魅力的な品が置いてあるのだが、いつもは淡水用が多く並んでいる。
この日は自身の好みにおいて、とても充実したラインナップであったのだ。
いくつかのそれに目移りしてしまう程であった。
やっと決まり、店員さんにそれを告げるとすぐに取り出してくれた。
箱付き、袋付きと表示されていたのだが、探して頂いても箱が見つからなかった。
結果、箱代金分として、更なるお値引までして頂く!
半ば突貫工事的ではあったが、こうして無事に必要な全てを揃える事が出来た。
後はラインを巻いてみたり、道具を使って自分なりのリグを組んで行くのみである。
今回の狙いは朝夕のマズメ、ローライト時に重きを置く事にする。
夜はまだまだ始まったばかり。
ゆっくりと用意をして行った。








現場付近に着いたのは、午前2時を過ぎた頃であった。
まずは手始めとして、慣れたタックル、ジグヘッドにて街灯周りを探ってみる。
遅い時間にも関わらず、県外から数人のアングラーがいらっしゃってみえる。
お話を伺うと、先に入ってみえた方々には、しばしの連発劇があったそうである。
しかしその後、約5時間程粘ってはいるが、アジは二人で二匹ですとの事であった。
逆算してその時の潮を辿ってみる。
自身としてのノウハウが殆ど無い為、はたしてその潮が良いのかどうかは分からない。
否、喰いが立った理由ははたして潮なのか、それさえも不明なのだ。
それでも、一応はそれをインプットしてみる。


何故かは分からないのだが、最近の自身の釣行では、アジの喰いが立つ間がとても短い気がしていた。
中層から表層にかけて上ずっている事も無く、ボトム付近で短いジアイにだけアタリを得る。
それらの多くはショートバイトであり、そこで掛けそこねたり、掛けてもバラシたりすると極端に反応が遠ざかる。
ワームをローテーションさせたり、泳層やアクションを変えたりしながら、再び訪れた渋いアタリを拾う様な展開となっていたのであった。
ワンキャストすれば数回のバイトがあるという、私の知っているアジングとは全く違うものであった。
暗い闇に視界を妨げられ、風や潮によっても邪魔をされる。
その中で僅かな感触だけを感じ、小さく軽いルアーで探り行く。
その感覚は、自身の磯での釣りとどこか重なる感じがした。






数十分だけ探ってみて、続いてニュータックルを確かめてみる事にする。
こちらはジグヘッド単体ではなく、キャロライナリグの様なものを組んでみる事にした。
この手のリグは雑誌等でも盛んに紹介されている事であろう。
しかしながら、そこはあえて我流で作ってみた。
使っているタックルも同じでは無いだろうし、まずは自身が海から感じた感覚をもとに選んでみたかった。
メインラインは従来の、PE0.6から、PE0.4へとしてみる。
リーダーはフロロの1.5号をそのままとし、シンカーにはタングステンのバレットタイプをそれぞれ、約3、5、7グラムとしてみる。
最後のジグヘッドには悩んだが、0.4グラムのものにて、三つのフックサイズを用意した。
相当数の商品の中で選んだ基準は、ともかく、シャンクが極力長いものであった。
強度や鋭さは見た目からはなかなか分からない。
ともかく試してみるしかないのである。



後になって読み返した時の為、一応は書き残しておきたい。
何故、比較的に大きいリールを使うか。
必要であれば、今後、3000番への転換も考える。
前途した巻き量への慣れは勿論の事、より遠くに届けたいゆえの事である。
ガイド径の事であるとか、持ち重り感や、重心の事までのバランスはとりあえず度外視する。
大きな幅での、サイズの違いを実際に感じる事になったのは磯であった。

私のタックルにおいて、同じ号数のラインであれば、同じルアーにて試した場合、スプール径のより大きいものの方が飛距離が伸びた。(自身の思い込みであり、真相は定かではありません。)

もう一つはメインラインの憂鬱である。
飛距離を伸ばしたいのであれば、PEであればより細く、より高価で編みの多いものが良いと考える。
勿論、これも自身の思い込みが殆どだが・・・。
少なくとも、より細いならば風の影響は少ないものになる。
今回の、PE0.4はイメージ上での妥協点。
細くなって飛ぶ事への期待の一方、より重くなったシンカーの為、沈む速度、移動量の増加に対し不安が生じた。
矛盾する様だが、フリーでのフォールにはスピーディーさが欲しい。
そしてまた、より飛ばすのであれば、同じ大きさ、形状であれば、なるべく重いシンカーが良いだろうと。

問題は抵抗を与えた時、いかに落ちる勢いを抑えられるかにある。
アルミ素材等、大きな面積があって重いシンカーではそもそも求めるフォールスピードが得られない。
自身の操作でのテンション変化と共に、ライン自体の抵抗を利用しない他無いだろう。
今後、予算の範囲内で揃え、組み合わせてみて妥協点を探る。
迷い、忘れるが故に残す事にする。









暗闇でのテストでは殆どを伺い知れないものの、感触はそう悪くはなかった。
しばしの休憩を挟み、いよいよと目標の場所へと向かう。
ここは前回、まだまだ陽の高い内に、3グラムを超えるジグヘッドにてたまたま釣れてしまった場所である。
探りたいそこは更に沖であり、水深もまだずっと深い様子であった。
試しにメタルジグを投げてみたが、着底にはかなりの時間を要したのである。
自身として良型に出会えた事、また、日中の魚の居場所を知る事が出来て手応えを感じた。
実はそこである餌釣り師との出会いもあった。
実際、更に良型を手にされてもみえたし、僅かだが貴重なエピソードを聞かせて下さったのである。
はたして、ルアーにて、ましてや苦手なワームの釣りにて狙えるものなのか?





やがて遠くの空が白みだした頃にファーストキャストを撃った。
まずは手前から慣れたジグヘッドにて探って行く。
一投目からコツンっと明確なアタリが届いた。
上がって来たのは、約30センチ程度のカマスであった。
連発となるかと期待したが、それっきりであった。
ゆっくりと見せようとするならば、一投につきかなりの時間が必要となる。
瞬く間に空の色が変わって行く。
気持ちばかりが焦り、空回りする様な気持ちであった。
やがて、陽が昇りきる頃、もう一つのタックルに持ちかえるのだった。






まずは手始めに、約7グラムのシンカーから始めてみる。
フルキャストすると予想よりは遥かに飛んだ。
しかし、目指す潮目には、あと20メーターほど飛距離が足りない。
何とか届かせる事が出来ないかと、色々なキャストを試みてはみた。
しかし、どうしてもそこに届かせる事は出来なかった。
ならばと、届く範囲で狙い目が無いかと探って行った。
フリーでの沈下は申し分ない様であった。
自身の感覚にて、カウント25強にて着底のサインが出る。
問題はテンションを与えた時のそれである。
見えないからそこはイメージでしかない。
はたして、ルアーがどの様な姿勢を保ち、そしてどう泳いでいるのか?
分からないながらも、魚からの反応が無いかと繰り返して行った。


今まで、我流のキャロにて釣れた魚といえば、子バスぐらいの経験しか無いのである。
無論、アジを狙った事など無い。
どう泳がせ、どの様にして誘うものか?
全てが手さぐりなのである。

少し速いのかもと、約5グラムのシンカーへと換えてみる。
最終的には手持ちで最小となる、約3グラムのそれとしてみた。
飛距離は大幅に落ち、ルアーの移動速度とテンションが噛み合ったのだろうか。
このバランスでは小型のガシラが連発となった。
アタリがあってとても嬉しかったのだが、釣れてくるのは10センチにも満たない魚ばかりである。
新子が群れているのかも知れない。
気分転換にメタルジグを投げてみると更にヒットが増えた。
やっと、掌サイズを追加したところでキープして再びワームに戻る。
結局、午前11時過ぎまで粘るのだった。
しかし、アジらしい感触は一度も無し。
全くそれが的外れな動きをしているのか、はたまた今日は魚が居ないのか?
自身には知る術も無いのであった。





その後は仮眠をとり、目が覚めたのは16時頃であった。
一体、何時、魚の喰い気が高まるのか?
本来ならばずっとキャストを続けるべきであろう。
朝夕のマズメは特に可能性があると言われるが、日中においてもチャンスはあるかも知れない。
小魚をベイトとして追っているアジをジグで釣る事は何度かあったが、何かの拍子に急にライズしたりであった。
そこには必然の法則があるのだろうが、私にはただ気まぐれに沸いていた位にしか見えなかったのである。
ともかく良く反応したし、長い時間をかけてポツポツと釣れ続いた。
しかし、今日この日は眠気に負けた。
情けない。








眠気も収まった今、夕マズメに向け集中力を高めて行った。
少し離れた場所には餌師の姿も見える。
何度もコマセを投入しているが、厳しいのか表情が優れない。
まずはキャロの方からスタートして行く。
おそらくは、ボトムぎりぎりを通してみたり、ボトムをズル引きもしてみる。
そのせいで根掛かりが連発するのだった。
沖にてではなく、どうやら少し寄せて来て手前の何かに触れる様だ。
外れない為、強引に引っ張ると決まってフックが曲がって返ってくる。
ノット結束部分からのブレイクは僅かであった。
不精な私には有難いのだが、いささかフックの強度に不安を残す結果である。
しかし、やはり全くアタリは無い。
朝とは逆に暗くなるほどに沖を狙ってみる事にした。
途中、浮気心でジグヘッドで手前を探るとなかなかのアタリ。
























P1010426 (2)

嬉しい嬉しいムッツリさんが釣れました。
やったね
大歓迎なんですがね~
残念ながら単発でした。
何となくですが、最近のムツさんと同じパターンで喰った気がするのです。
昼間のムツへの、小さい小さい一歩を踏み出しました
いつか大漁を味わいたいです。








その後、日没前に餌師の方に待望のアタリが出る。
上がって来たのは、20センチほどのアジであった。
魚は確かにいる。
しかし、その後が続かないのだった。
いよいよの光量となる前、アカン!っと二度ほど呟いた彼は納竿とされた。
餌でさえ難しいのか・・・。
不安に思ったが、それでも日没まではキャストを続けた。
魚に喰い気が無かったのか、それとも間違っているのか。
断定するにはとても至らない。
もしかしたら、ほんの僅かな数でしかなかったかも知れなかった。
ここで落ち込めば、苦手な釣りを再びする気になれないかも知れない。
無理矢理に考える事を止めた。
餌でさえ厳しかったんだと、何度も言い聞かせる様にして帰ったのである。
挑戦者は倒れても再び拳を握りしめるしかない。



それでは





















バラシ病

3月14日の日記






今回も気軽な釣りに行ってみる事にしました。
釣りのみが目的ではなく、他の期待もある釣行です。
まず、少し騒がしい、南紀特急のエンジンに添加剤を入れてみました。
昔っから気に入っている、マイクロロンというものです。
この添加剤、入れてすぐに慣らし運転にて、なるべく距離を走って下さいとあるんですね。
それを良いコトにして熊野まで行く事にしました(笑)
あとは、先日、頂いたバレンタインのお返しを探す事にします。








まず、気になるポイントにて途中下車をする。
エンジンが冷めてしまうまでの僅かな時間に竿を振ってみるのだった。
アジの回遊、そして喰い気があるならばすぐ結果は出ると思いスタートする。
案の定、スタートは玉砕である。
全くもって渋い。

今回、気になっていた道具を購入して釣りに臨むのだった。
その一つが、34というブランドのピンキーというラインである。
道具にはウトイ私であるので、詳しいコトはよく分からない。
どうやら、ナイロンでもフロロでもない素材で出来ているらしい。
そしてまた、それはとても細い様である。


あらためて、アジ釣りをする様になり、捉え切れないアタリがある事を知るのだった。
結果として掛けそこねるか、もしくは、掛けても寄せる内にクチ切れを起こしてバラシてしまうのであった。
そこで、このピンキーを試してみたいと思ったのである。
釣りの先輩達からも良いと聞いてもいた。
実のところ、自身は、PEでの釣りにこだわっていたいのである。
しかし、知りもしないではオハナシにならないのではないか?
ともかく、まずは受け入れてみる。
そこは柔軟な気持ちでいたい。


そして、今回はロッドもまた新調してみる事とした。
ショップに行くとライトゲーム用の品はところ狭しと並んでいる。
沢山、立ててあるロッドを振ってみて驚くのである。
どれもこれも、全然違う感じがするからだ。
ロックフィッシュ用は当然として、最近ではアジ専用のそれも多く出ている様である。
持ってみて振った感じ・・・。
エギング竿ですかこれ!?
これが私の率直な感想である。
もう、バキバキのパッツンパッツン!って感じに思えるのである。
はたして、こんなのでアタリを弾いてしまわないのか?
とても不思議に思った。
しかし、試してみたいが、並ぶそれらは高額である。
私には手が出ない。

そこで、手に覚えた感覚を便りにして中古コーナーに行ってみた。
勿論、最新鋭のアジング竿は見当たらない。
そして、いくら感じが似ているとはいえ、いわゆるエギングロッドでは繊細さの欠片も無いものばかり。
そんな中、ふと気になったのはオフショアコーナーであった。
近寄るとそこに感じの良いデザインが目に映る。
持ってみて意外であった。
とても軽いのだ。
振ってみた感じも悪くないし、ティップはかなり細く繊細に思えた。
何より、値段が私の少ない予算にピッタリである。
即決であった。
専用ではないが、そこは自身の感覚を信じてみるのみである。
間違いなら間違いで、少し高い授業料だったと諦めれば良いだけだ。






早速、ニュータックルにて釣りをしてみる。
今回、リールには使い慣れたつもりでいた、「INFEET 月下美人」、を使ってみるのであった。
まず、ファーストキャストして一連の動作をこなして行く。



何じゃこりゃ!?




率直な感想であった。
投げても飛ばないし、フォールに入ればみるみる内に沈んで行くのだ。
今までの、1.4グラムのジグヘッドではお話にならない感じがするのである。
何投かしていると、ココンっとアジのアタリを得た。
すぐにアワセると無難に乗った様であった。
よしよし!っと巻きよせる内にフッ軽くなってしまう。
またバラシであった。


しばらくキャストを続けていると、今度は全く飛ばなくなってしまう。
暗くてよく見えないのだが、どうやらライントラブルの様であった。
ヘッドランプをつけると、グシャグシャになったラインがガイドに絡んでいる。
フロロの時もそうであったが、どうにも自身がやるとすぐに絡まるのである。
PEのトラブル? それを緩和する、Kガイド仕様??
そんなのは自身にとっては無用である。
きっと癖の問題だろうか。
ガイドを増やしたり、斜めにするよりも、もっと抜けを良くして下さいませと思っている。
結局、ここでは戸惑うだけであり、更なる魚からの反応を見る事は無かった。
実験であるのだが、スムースに釣りが出来ない事に苛立ちを覚え移動するのであった。









次に訪れたのは、先日、良型の魚をフックオフさせてしまったポイントである。
しかし、この日、どうにも辺りを包む雰囲気が違っていた。
まったくもって、釣り人がいないのであった。
駐車スペースに近づくと、ものものしい言葉にて看板が立てられている。
夜釣りを禁止すると。
少なくとも、先日の釣りにおいてそんなものは無かったはずである。
はたして、理由は分からないのだが、掟を破ってまで釣りをしようとは思わない。
そこに照準を合わせていたのだが素直に退散する事にした。
幾つかの狙いものがこれで消えてしまった。
誠に残念である。





次に向かったのは、エギングで良い思いをした堤防であった。
アオリと根魚の両刀狙いで立ってみる。
まずはシレーっとワームを流す。
グングングン!っと首を振る様なアタリが出る。
アワセるとフッっと軽くなってしまった。
手元には結構な感触が伝わったので、おそらくは25センチ以上の獲物であったろうか。
またしてもバラシであった。
根魚からの反応が見られない為、今度は久々にエギングをしてみる。
いかし、投げれど投げれど、全く何も無く帰ってくる餌木であった。
粘る気にはなれずに移動する。






次に向かったのは、このエリアでは最近、絶好調との場所であった。
かなり昔っから、好きでよく立ち寄るポイントでもある。
餌木を数投して、猛烈な眠気がやってきたので眠る事にした。
風もキツイし、明るくなってからでも良いやと素直に横になる。
目が覚めたのは完全に明るくなってからであった。
特に潮汐を意識していなかったのだが、今、眼前に広がる海の潮位は低いのだった。
足下にある根がくっきりと露出している。
気がつくと、近くにはヤエンの方、そしてエギンガー風のアングラーがおみえになる。
寝ぼけた頭のまま、結んであった餌木の代わりに、いつのか分からない錆びサビになったテールスピンジグを結んでみた。
ブレードはもともとゴールドであったはずだが、今や茶色の様な鈍い色へとその輝きを失っていた。
フックもまた鈍ってしまい、指にそれを立てるも激痛をおぼえる事は無い。
何も考えずそれを撃って行く。


ボトムからすぐの水平引き。
ヒラを打たせる様なアクション。
思うがままに無意識にてそれを動かすのだった。
っと、今度はそれを上にリフトしてみる。
そして、そこからテンションを与えたフォールを入れてみる。
ゴッ! ゴゴン!!
アタリが出た。
間髪入れずの鬼フッキングを入れる!
満足の重量感にニンマリ
すぐに巻き寄せると、気持ち良く、PEの糸鳴りが出るのであった。
この重量感、そしてこの動き。
奴だ! 久々の奴が喰った。


一気に巻き寄せるとすぐにその姿が見えた。
確信犯の心情であった。
エンガワ頂きます!
そこに油断が生じたのだろう。
水面を舞った奴にフッっとラインテンションが緩んだ。
その瞬間、いとも簡単にフックが抜けてしまったのである。
虚しく沈んで行くルアー。
それとは対照的に、水面にてしばし浮かんでいる奴。
タモがあればすくえそうな足下での一時の出来事であった。
約45センチ、小さいが、かけがえのない獲物はそのままどこかへと着陸してしまった。
またしてもバラシである!
あぁぁー狙い通りだったのに・・・。
情けなくも恥ずかしいのは、その場にいた方々にその一部始終を見られていた事であった。
エギンガーだと思っていた方とお話させて頂くと、どうやら、器用なマルチアングラーの様であった。
なんと! 前の日には、とてつもない大物を仕留めてみえるとの事であった。
そんな事は知る由も無い。
これにて気持ちが折れ、ショアマンの方々に評判のお店にご飯を食べに行ってみた。
通称、撃沈定食と呼ばれるそれである。
単品にて唐揚げを注文し、あとは定食を貪る様に頂いたのであった。
もう帰りたい
素直な気持ちである。








その後、一気に峠を越え、向かったのは尾鷲の、「おとと」、であった。
家の為の魚を何品かカゴに入れ、チョコのお返しを物色するのだった。
もう帰ろうか?
自身との葛藤が始まるのである。
今日の海は厳しい。
おまけにバラシばかりである。
今帰り道を行くならば、渋滞も無くスムースに帰宅出来るだろう。
時間に余裕も持て、帰宅後もゆっくりと過ごす事が出来る。



はたして、そんなので良いのかい??

釣りに行ったという事実のみに、ただ自身の気持ちは満足してはいないか???




何の為に貴重な休みに釣りに向かうのか?
答えは一つのはず。




それは、自身にとって貴重な魚を釣る事であり、たとえ釣れなくとも、それに近づく何かを得る事が全てではないかという事。





それ以外は、私の中では旅行のそれと変わらないのだ。
まったく、ストイックであると思ってもいないし、やけに難しくなりたくもない。
かといって、釣りに行くだけで楽しいんですと言うつもりもない。
釣れなくとも、少なくとも、何か次につながる手がかりを持って帰りたいではないか。






独りであるからこそ、時には歯を食いしばってそこに立つ時もある。
それは勿論、磯の釣りだけではない。
気軽なライトゲームでさえも同じなのだ。

気持ちを新たにして再び海を目指した。
狙うは夕マズメ、光量が霞む、刹那の時間帯にかけてみる事にした。
ディープに潜む、見えない奴を追ってポイントを絞るのだった。
ピンキー04を巻いたリールに換え、3.5グラムの重すぎるであろうジグヘッドにて探って行く。
それでも、テンションを残したフォールでは、着底には気が遠くなる程の時間を要するのであった。
何投目かの執拗な探りにて、ロッドごと引っ手繰られる様なアタリが出る。
ついに来たか!

まだ見ぬ根魚に期待して、アワセからすぐの寄せにかかったのだった。
しかし、その魚はすぐに走る。
根魚ではない。
ライン強度を考え、いつもより大幅にドラグを緩めていた。
ドラグばかり出て、一向に魚が寄る気配が無い。
怖いが、更に締め込み、やっと寄せる事が出来たのだった。

























DSC_0334


























DSC_0332

白昼のアジでした。
何て事は無い魚であります。
でも、とても嬉しかったですね。

サイズは、25センチ強でした。
気が遠くなる様なディープでのヒットでした。
日中、こういう釣りがあるのかと心に染みた瞬間でした。
残念ながら、更なる追加は得られませんでした。
良いんです。
たとえ僅かなヒントだけでも。
小さい小さいコトなのですが、それを一つ一つ、自分の身で経験して行くのがたまらないのです。

























DSC_0331


同じタナを違うルアーにて探ってみると。
元気の良いメバちゃんも喰ってくれました。
とても小ぶりなので逃がしました。
こんな時、こんなルアーにて釣れた。
何にも増して、貴重な経験だと思うのです。























DSC_0335


再びワームに戻すと、嬉しい一匹が喰ってくれました。
ムッツリさん
よく釣れる時期ではないかもですが、こうしてデイでも釣れてくれました。
美味しい魚ですから大満足です!
うまくパターンを見い出し、狙って釣れる様になれば最高ですね。
今現在、全くその片鱗すら分かりません(笑)

























P1010409

しばし移動するとそこは、何とも言えない濁りが入っているのでした。
これはアジや根魚よりも・・・。
そんな気持ちに素直にミノーに結び換えます。
即座にゴン!
ドラグはジィィィー!
気持ち良い
塩焼きサイズのヒラちゃんが飽きない程度にヒットです。
釣友たちは荒磯にてバンバン釣っています。
でも、今の自身はこの子で大満足です。









魚をキープして、新たにルアー交換にとタックルケースを開けていた時、暗闇から何かが一直線に向かって来たのである。
その感じ、獣のそれに間違いはない。
身構る間も無く、ソイツは私の懐向けて飛び込んで来たのだった。
野犬か、はたまた狸や狐か!
闇の中にオッサンの悲鳴が響く。
ここまで躊躇のない攻撃は初めてであった。
いったい、私に何を求めているのだろうか。



























P1010411

ブシュ、ブシュ、にゃーん
けたたましい音と共に姿をみせたのは子猫でした。
可哀想に、風邪なのか病気なのか、ずっと気持ち悪そうにむせています。

























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すぐに私の足にすり寄ってきました。
毛は逆立ち、その生活の辛さが伝わって来る様でした。
もしかすると、とても愛情に飢えているのでしょうか。
身体を擦り寄せて来るのでした。


























P1010421

こんなに小さいんです!
たまらない気持ちになりました。
撫でてあげるととても嬉しそうにするんです。



























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もう、気になって仕方がありません。
動物にはとても弱いんですよ。
良い事かどうなのか、その時点での判断はつきませんでした。
おととで買ったお魚を数本ポケットに入れました。
きっとお腹すいているのかもって。

ゆっくり、その子のリズムで与える事にしました。
ブシュブシュっと発作みたいになるのですが、ゆっくりとそれらを食べてくれました。
お腹が一杯になったのか、落ち着くと私の足下で遊ぶのです。
ぶら下がるルアーに夢中になったり、岸壁ギリギリまで行って海をながめたり・・・。
釣れたセイゴを引っ掻いたりしていました。
遠くに行ってはまた、私の顔を見て駆け寄ってくる。
気が気ではないのですが、釣りをしているとずっと近くで楽しそうに遊んでいました。

























P1010413

キャストしているとこんな子も釣れてきました。
凄いぞピンテールチューン!


子猫は果敢にオクトパスに攻撃をしかけます。
もうね、それを見ていると心がたまらなくなってしまいました。


連れて帰りたい。




はたして、それが子猫の幸せかどうかは分かりません。
だけど、未だかつて、こんなにも初対面の動物になつかれた事は無いのです。
しかし、すぐに我にかえりました。
私の家にはシェパードがいるのです。

自身には従順ですが、私以外の全てにはまさに猛犬なのです。
他のそれよりも二回りは大きく、警察犬の両親をもち、知能も意思もずばぬけている彼。
共存する事は難しいでしょう。

切なくなってたまらず、別れを告げる事にしました。
離れた場所にありったけの魚を置いて行きます。
ずっと食べるのに夢中だったのですが、立ち去ろうとする私を見てそれを止めて見つめていました。
南紀特急の轟音にもひるむ事無く。
この時、私がとった全ての行為が正しかったか・・・。
今も心が痛みます。
もし、もし、再びこの場所に行ったなら。
もう止められないかもしれません。





それでは








新しい相棒との初釣行

3月6日の日記







新南紀特急の試運転も兼ねて釣りに行く事にしました。
新とはいうものの、実のところ17年落ちの車なんです
丈夫で定評のある車ですが、そこはやはり、色々と気になるトコロはあります。
これからボチボチと直してあげようと思います。
不安無く、南紀への往復が出来る様になるのはいつの事やら







この日の出発は、16時頃であった。
まずは高速にのり、確かめる様にしてゆっくりと流して行く。
予想していたよりも回転数は高いのだが、その割にはエンジン音は静かであった。
やがて、R42におりて今度は峠道へとさしかかる。
充分なトルクが出てくれ、登坂の為のシフトダウンは殆ど必要無い。
しかし、足回りが相当に劣化しているのだろう。
不安定な挙動に自然と力が入ってしまう。
タイヤとあわせ、今後、新しいものへの交換が必要に思われた。

そんな事を考えて走っている内に、気がつけば尾鷲の街並みが見えて来た。
少し走り足らないので、もう少しだけ足をのばしてみる事にする。
気になっているポイントもいくつかある熊野へ向かう事にした。
矢野川峠を走り行き、途中、海への道を左折しようとする。
すると、すぐに通行止めの標識が目に入った。
仕方なくUターンし、結局は峠を越えきってから、再び戻るかたちで向かうのであった。





ポイントに到着すると、お二人のサビキ釣りの方が竿を出してみえた。
ご挨拶をさせて頂き、少し離れた場所にて釣りを始める。
アジの回遊があるかと思い、まずはボトム付近から探って行く。
フォールやアクションを少しずつ変えてみるがアタリは無い。
サビキ釣りの方にも全くアタリは無い様子である。
そこで少し場所を移動して、魚がいそうなストラクチャー際を探ってみた。
ぐぅーっと穂先を締め込む様なアタリが出て驚く。
またもや烏賊か!?
アワセを入れるとちゃんと魚の引きをした。
結構、元気な引きにやっと顔がほころんで行った。






















P1010403


ガッシーちゃん
有難い!








その後も続くかと思って、キャストを繰り返すものの全然である。
歩きながら広範囲を探るが何の反応も無い。
それでも粘って、約2時間ほど釣りをしたが、結局、ガシラ一匹のみの釣果に終わるのだった。
スタートからかなり厳しい感じである。
そこでまた違うポイントに向けて車を走らせて行った。
途中の港を幾つか通り過ぎ、一気にそこを目指す。
到着は、20時過ぎとなり、海を見ると結構、潮位が下がってしまっている様だ。
すぐに準備を整えてキャストに入った。
まず、ここではストラクチャーをタイトに攻めてみる。
アジではなく、ここでは根魚を狙ってみたいと思っていた為である。
しかし、これが実に難しい。
三連続で根掛かりさせる事となった。
最後にはリーダー結束部からのラインブレイクとなった。
急いで結び直すも、慣れない車の中での結束に大幅に時間を要してしまう。
やっと再開するが、再びそこを狙う気にはなれなかった。
少し移動し、堤防の基礎部分を狙ってみる事にした。








しかし、撃てども撃てども、全くもってアタリは無い。
風が強くなり、おまけに足場も高い為に糸フケが激しくなる。
フケた糸のせいでワームが動いてしまい、気がつけば根に引っかかるといった具合である。
あと少し飛距離が伸びたならば、あの根の向こう、少し先のブレイクに届きそうなのであるが。
あまり水深が無い為、これ以上重いジグヘッドを使いたくはない。
出来れば極力スローにみせたいのもある。
キャストを続けながらも、風が弱まるその一瞬を待つのだった。








やがて風が緩み、その隙にルアーは真っ直ぐに飛んで行った。
暗くて着水地点はよく見えないが、ラインの角度からそれが目指す場所に届いた事を知る。
吹き付ける風を避ける様にして、何とか自然なフォールが出来る様に集中して行った。
ラインを張れない為、穂先にダイレクトに魚信が伝わる事は難しいだろう。
ならばと、暗闇にてそのラインスラッグだけを見るのだった。
月は雲に隠れ、その明りはほんの僅かでしかない。
ともすれば見失いそうであった。
そろそろ着底する頃だろうか?
そう思ったその時である。
僅かではあるが、ラインに一瞬変化が出た。
あまりにも小さく、それは違和感でしかない。
しかし、その直後に強くアワセを入れたのである。
ガッ!!
あろう事か、しっかりと根掛かりをさせてしまったのだった。



またかっ!
苛立ちながら、ロッドを大きく煽る様にゆっくりと持ち上げたその時である。
根と信じて疑わなかったそれがブワリと動いたのだった。
その時の驚きをうまくお伝えする事が出来ない。
まったく、一瞬の事であったが、それで私は凍りついてしまったのである。
身をひるがえした奴はすぐさま我に返ったのだろう。
一気に底に向けて突っ込むのだった。
当然、それを止めようとして抵抗する自身。
その重量感が右手に重くのしかかる。
強引だろうが何だろうが、その先に根があるのは間違いないのだ。
無理矢理でも浮かせなければ終わる。


やがて、その突っ込みが止まり、上に向かって動き出した頃であった。
以前にも味わった、あの何とも言えない感覚が伝わるのだった。
奴と自身をつなぐのは一本の細い糸である。
それにも関わらず、何故、あまりに鮮明にそれが伝わるか不思議でならない。
まるで、フックがゆっくりと曲がって行くのが見える様だった。
駄目だ、終わりだ・・・。

刹那、プンっとした小さい衝撃と共にテンションが消えた。
フックオフである。
我が手に戻ったワームは引きちぎれてズレていた。
#4のフックは完全に外を向いていた。
手も足も震えていた。
その重量感、そしてその引きは、先日の尺ガシラとは比較にならなかった。
全く変形する事のなかったフックがこの有り様なのである。
果たして掛かり所が悪かったのか、うまく貫通出来ていなかっただけなのか。
最早、それを知る術は無い。

その後も探って行ったのだが、再び魚信を得る事は出来なかった。
自身の未熟な腕では、反応が無いから魚が少ないと断定する事は出来ない。
しかし、この日、自身に釣れる魚は居なかったのだろう。
そしてまた、凄まじい奴が潜む海域なのを知る。
魚種の特定は出来なかったが、おそらくは根魚に間違いはないだろう。
いつか、再び出会える事を夢みて通うしかない。











その後も大きく移動して釣りを続けて行った。
あるポイントでは、約1時間だけアジの反応を得る事が出来た。
実に難しく、まず、なかなかアタリを得られないし、それが伝わってもなかなか喰い込んでくれない。
これには夢中になってしまった。
全く反応が消えると、ワームをローテーションさせる事で再び喰いが戻ったりもした。
僅かな魚信をとらえ、しっかりアワせたつもりでもすぐにバレてしまったり。
結局、まばらなアタリの三分の一さえもキャッチする事が出来なかった。






















P1010407


面白すぎて撮影は納竿後にしました。
しかし、寂しい釣果ですね
むっちゃ難しいっ!
一番下の子で、24センチ位ありました。
サイズもなんかマチマチですね。
アジング、また次回頑張ります






















P1010404


本当は日中も色々やってみたかったのですが・・・。
ルアーの殆どを家に忘れて来てしまったんです
おまけに朝マズメは爆風でした。
好きなジグにて何とか一匹。




ほんと、悔しい悔しい一日でした。

それでは





My Tackles


Rod  13READEN GRF-TR83deep
Reel  DAIWA EXIST HYPER BRANZINO 2508R
Line  YGKよつあみ PE #0.6
Leader  SUNLINE FLUORO #1.5
































Last Run

2月29日の日記






今回の釣行が、「南紀特急」、の最後の走りとなりました。
南紀特急とは私の車である軽ワゴンの愛称です。
2008年の初夏に手に入れ、丁度その頃より再び釣りに通う様になりました。
今もそうですが、その殆どが単独での釣行となる私です。
それは、ただの機械でしかありませんが、気持ちの上での実質的な相棒でした。
穏やかなる日も、灼熱、極寒の日も、また、台風や大雪の日にも私を乗せて南紀へと運んでくれました。
正に私の釣りの歴史であると思うのです。


そんな南紀特急も劣化や消耗により弱ってしまいました。
我々人間とは違い、機械には自然治癒力はありません。
一度は大がかりな修理を施したものの、そことはまた別の部分が悪くなってしまいました。
「特急」、本来の胸のすく様な走りを失ってしまったのです。



直してやりたいが先立つものが無い。
そんな憂鬱な日々の中で、思いがけないお誘いを頂いたのです。
父親の昔の仕事仲間であり、小学生だった頃から20代半ばまで自身もお世話になった方からでした。
高齢となり家業を閉める事にした。よかったら息子さんに使ってもらったらどうか?と。
あの方の車であれば間違いはない。
現車を見る事なく快諾していました。
私は自動車販売業に就いていますので、その気になればどの様な車でも探す事は出来ます。
千を超えるそれらをお世話いたしましたが、ただの機械であるとは思えない事も多かったのです。
全くの思い込みなのでしょうが、人との出会いと同じく縁のものであると信じています。
とても寂しいのですが南紀特急との別れが来ました。
そしてまた、新たな南紀特急との出会いとなります。
さらに古い車となりますが、また新しい歴史を相棒とともに刻んでまいりたいと思います。
皆様、これからもどうぞ宜しくお願いいたします。







前置きが長くなったので実釣の方は出来るだけ簡潔にと思う。
この週は休みが一日しか無く、また休日出勤となってしまった。
よって夕方からしか時間が無く、比較的近場へと向かう事にした。
最後となるのをまるで知っているか如く、南紀特急はすこぶる快調な走りを見せてくれた。
連続するタイトなコーナーをひらりと華麗に駆け抜けて行った。
ポイントへの到着は17時20分であった。


随分と陽は長くなったのでまだ十分に明るい。
この日は小潮という事だが、やはり目に見える潮の流れは無かった。
潮位も低く、足下での水深は1メートルを切っている様に見える。
前回、大雨の中での連発劇を体験する事が出来たのだが、はたして、その日の何が良かったのか疑問に思っていたのだった。
最近は休みの度に雨が降っている。
この釣行の前夜にも激しい雨が降り続いていたのだった。
雨が魚に火を点けたのか、それとも潮そのものだったのか?
今の自身には全くもって分からない。
良くも悪くも、今日は大雨が降ったあとの海である。
雨後を確かめてみたいと思った。









いざ釣りを始めてみるも全くもって反応が無い。
あれから一週間が経ち、自身の中でのレンジキープの感覚が狂ってしまったのかと思った。
何度も確かめる様にして底をとって行く。
前回の高活性時には、ボトムから飛び出して来て宙層のワームに喰らいつく姿を垣間見ていた。
多少のレンジのズレはさほど問題とはならない様子であった。
しかし、今日この日、それでは全く反応が無い。
更にスローに根際をタイトに通して行く。
見えない為、あくまでそれはイメージの世界の事ではある。
根に触れたり、根掛かりするのを便りにしてそれを膨らませて行くのだった。
5秒ほど底に置いておき、フワっと上昇させてみたその時であった。
やっと心地よい魚信を得る事が出来た。






















P1010401








その後も続けて行くが反応が無い。
様々な事を試してみるのだが魚信はピクリとも伝わっては来ないのである。
何が今日のパターンなのか、これでは分かる術が無い。
気分転換にと係留されている船の影に落とし込んでみる。
ロッドを立てて無理矢理にフォールを遅くしているとゴツン!
しかし喰い込みが悪く、ワームだけが大きくフックからズラされてしまうのみである。
目を凝らして水中を伺うと、20センチほどのメバルがそこに見えた。
少し移動し同じ様に狙うとアタる。
しかし、結果は同様であり、やはり同サイズの魚が見えるのだった。
アタリはするが軽くついばむ程度なのだ。
おそらく、何かがズレているから本気で喰いに来ないのだろう。



やがて陽が落ちて辺りは暗闇に包まれて行く。
真っ暗になる前の一瞬に期待してキャストを続けて行ったが、何も起こす事は出来なかった。
ここには灯りが無い為、月が顔を出していないならば漆黒の闇となる。
先程と同様、船周りにルアーを通してみたが反応は無い。
魚が移動してしまったのか、はたまた、ルアーが見えていないのだろうか?
どうにも、暗闇で反応をみた試しが無い為に分からない。
辛抱強く粘ってみるもガシ一匹の結果に終わった。





少し車を走らせ、今度は街灯のある場所に来てみる。
三人ほどの投げサビキの釣り人がいて、手返し良くコマセを詰めては投げを繰り返していた。
15分ほどしてやっと電気浮きが綺麗に沈む。
上がって来たのは、20センチ強のよく肥えたアジであった。
おそらく群れの回遊が始まったのだろう、そこからはまさに入れ食い状態となった。
離れて竿を出している自身には全く何も無い。
サビキの方々は約40メーターほど遠投してみえる。
底で喰ったと言い、仕掛けの一番下の針に頻繁に掛かっている様子であった。
予想するに水深は10メーター強であり、底ベッタリにて喰い気がある感じに思えた。
残念ながら手持ちの道具ではそこを攻める物は無い。
潔く諦めてランガンしてみる事にする。






知っているポイント、初めての場所、気の向くままに移動し繰り返し投げて行った。
自分でもよく集中力が続くなと呆れる程に釣りをした。
何故にアタリが無いのか、それが知りたくて仕方なかったのである。
見えないのだが、そこに魚が居る事はほぼ間違いないだろう。
しかし、そのクチを使ってくれない。
体当たりすら無い。
比較的にその数が多く、海中のどこかにほぼ定位する魚を狙っていると、余計にそんな想いが身近になる。
魚は居るのに喰わない。
そして、いったいどうすれば喰わせられるのかと。
そこが面白くも辛く悔しい。



何か所目かのポイントにて、海面を速い速度で動くものを目にする。
細長いそれはカマスの様にも見えるが、どうやら魚ではない様子であった。
ワームをアクションさせても反応しないが、何かの拍子にスッっと近付いて来たりもした。
半ば意地になって、いったいどうすれば喰わせられるかと夢中になってしまった。























P1010402

やっとの事で喰わせて満足でした。

抱くだけじゃなく、ちゃんとワームをカジってボロボロにしていました。
凄いぞガルプ!(笑)
やったね







結局、帰宅は午前2時となってしまいました。
もちろん、次の日は仕事!
近場の釣りは本当に病みますね。
障りない程度に頑張ります。
今夜は新南紀特急でちょっと出かけようかな


それでは




My Tackles


Rod 13READEN GRF-TR83deep
Reel DAIWA EXIST HYPER BRANZINO 2508R
Line  RAPALA RAPINOVA-X PE #0.6
Leader SUNLINE FLUORO #1.5











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