7月18日の日記
当初の予定では、17日~18日の二日間の釣りを考えていました。
しかしながら、出発前となって急激に体調が悪くなってきました。
そしてまた、精神的にとても辛い事件も重なって起きたのでした。
さすがにこれにはまいりました。
よって、18日の一日だけ行く事にしました。
実のところ、残された一日も釣りに行くかは迷ったのである。
殆ど無気力であった。
正直、部屋に閉じこもりじっとしていたい気分であった。
しかし、そこは半ば無理矢理にでも行かなければと思った。
嬉しい時、辛い時、どんな時も海に行く事で今まで来た自分。
海が心を静めてくれる様にと。
南紀到着はいつもよりも三時間程早かった。
眠れる感じではなかった為、ライトゲームはどうかと港に立ち寄る。
街灯の下には生命感があり、よく眺めているとアジの群れが浮いている様だ。
時折、小魚を追いまわす姿も見られる。
おそらく、カマスも入っているのだろう。
しかし、釣りを始めるも全くアタらない。
10分と経たずして既に心が折れて来た。
ライントラブルと同時に納竿する。
仕方なく寝ようかと思っていた時、思いがけず一台の車とすれ違う。
アレっと思いよく見ると、どうやら、先輩のY氏のものではないか。
降りてこられたのでお声をかけさせて頂く。
Rockbeachです!の声に驚く氏。
お互いまさかであった。
先輩もしばしライトゲームをされ、その後そこで車を停めて寝る事に。
私も横になってはみたものの、色々な事が頭を駆け巡り一睡も出来ない。
やがて、釣りの時間となった為に車を走らせた。
少し時間を潰し、今日の渡船屋に向かう。
まだ、受付の時間には随分とあるのだが、駐車場は沢山の車であふれんばかりだ。
一見してルアーと分かる方の車も3~4台はある。
一台につき、1~2名と考えても既に定員オーバーだ。
おまけに常連の底物の方も何人かみえる様だ。
そこで、とりあえずは報告と先輩に電話してみる。
申し訳ない事に、自身の電話がモーニングコールとなってしまった。
状況をお伝えすると氏は少し考えられるとの事。
私は違うエリアに向かう事にした。
とある方より情報を頂いていた事もその理由の一つだ。
久々に御三家をメインで狙う。
出船前、Y氏より連絡を頂く。
氏は予定通りにそのエリアで釣りをされるとの事。
よって、一人初めての磯に渡るのだった。
海は穏やかであり、渡礁には不安は無かった。
しかし、釣り座や地形など全く分からなかった。
とりあえず、磯の一番高い場所まで行き、見下ろしながらゆっくりと準備をする。
沖に向かって立つとこれがどうにも面白い場所である。
まず、沖からは目に見えて潮が当たってきている。
はっきりと分かるほどの流れであった。
向かって右手はザワザワと川のせせらぎの様に見える。
地形的に少し浅くなっているのかも知れない。
一方、左手の方はたっぷりとした水深がありそうであった。
波こそ無いが、そこはどうして凪いではいない。
今いる磯を避ける様にして、沖からの潮が蛇行してさしている様子であった。
正直、どちらに向けて投げて良いものか悩む。
釣りの集中力を欠く要因にはなるのだが、ここはひとつ駆け足で両方を攻めてみる。
まず、向かったのは左手であった。
とりあえずは、ポッパーにて様子を伺う。
5分ほどして何も無い為、小走りで右手へと向かった。
こちらはいかにもトップに出そうな雰囲気ではあるが、思いのほかルアーの飛距離が出ないのだった。
渡礁後、僅かの間に西風が強くなって来た為である。
出そうで出ない。
気になる場所にルアーを届ける事が出来ない。
そんなもどかしさから、再び左側へと移動する。
再びキャストを繰り返していると、妙に右側が気になって振り返る。
その直後、水面を細長い魚達がジャンプしているのが見えた。
はたして、ベイトが逃げ惑ったのか、小型のダツが餌を追ったのかどうかは見えなかった。
ベイトである可能性を信じ大型の直ペンを投げた。
しかし、何も起きる事は無かった。
再び左側へ戻る。
再度、ポッパーへと戻すとルアーの後ろの水面が揺れた気がした。
二度、三度と引いて来ると、やはり何かが後ろについている風である。
ここで、丁寧にスローに誘ってみる。
水面のモワモワが大きくなり、パシャっと何かが出た。
更に引いていると、先程よりも少しだけ大きい飛沫があがった。
まるでスローモションの様に自身には見えている。
飛沫の後、浮いていたポッパーが水中に消えた。
よし!っと思ったのも束の間、次の瞬間ポッパーは浮いて来た。
何も出来ないまま終わってしまう。
その後、しばらくはプラグには何の反応も無い。
焦りと苛立ち、それに精神的な痛みが混じって力が消えて行く。
そこで竿を置き、クーラーボックスからスペシャルドリンクを取り出して飲んだ。
立て続けに、3パックを飲みほした。
それほどの心境であった。
少しだけ落ち着きを取り戻し、今度はジグの釣りへと転換する。
今回、ジグ用にと新しくラインを巻いて来たのであった。
PEの消耗や欠損が自身はとても激しい為、より安価な4本編みのものを選んだ。
それに合わせたのは、フロロカーボンのリーダー80lbである。
長さはキャスト態勢に入った際、少しスプールまで巻く程度とっている。
しかし、今回はこの組み合わせが全くよろしく無かった。
結果的には毎キャストの度、ガイドにPEが絡んでしまった。
一番先のガイドと二番目との間の穂先にも絡む。
ライン放出の際、ガチガチとバットにリーダーが当たった。
結束部分がガイドを直撃し、凄い音を立てる事もしばしば。
結束部分がガイドの足に引っかかりもした。
最終的には、先端より二つ目のガイドが飛んでしまったのである。
私のタックル、そして自身のキャストの癖には全く合っていないのだろう。
この組み合わせでは二度とはしない。
気持ちを新たに、ロッド、そして換えスプールにてラインシステムもかえて投げる。
ボトムから宙層を丹念に探るも反応は無い。
しばらくすると、何とか届きそうな沖で水飛沫が上がった。
ぶすぶすと沸いているボイルに激しさは無い。
だがしかし、時折、背中が見えるのだがそのサイズは相当なものであった。
一か八かでジグを大遠投する。
ボイルの手前、約2メーター程度の所に着水したのだった。
着水直後のバイトに期待したのだがそれは無かった。
かわりに、約5メーター程離れたところから黒く見える魚体がジャンプしてジグの方に飛んで来る。
水面直下でジャークさせるが、そいつが喰う事は無かった。
その後は何の反応も見られなくなった。
急に眠くなってきたので横になる。
いくつかのルアーを置きっぱなしにして、その脇で眠ってしまった。
目覚めたのは11時過ぎ。
磯上がりは船頭の都合で正午であった。
起きてルアーを片付けたが、どうしても一つが見当たらない。
買って間もない、カーペンターが忽然と消えてしまったのである。
おそらく、ライブベイトとして海へ帰って行ったのだろう。
ともかく、とても辛い一日であった。
尚、Y氏は素晴らしい魚と出会いその手にされたそうである。
それも、2本も。
それでは
当初の予定では、17日~18日の二日間の釣りを考えていました。
しかしながら、出発前となって急激に体調が悪くなってきました。
そしてまた、精神的にとても辛い事件も重なって起きたのでした。
さすがにこれにはまいりました。
よって、18日の一日だけ行く事にしました。
実のところ、残された一日も釣りに行くかは迷ったのである。
殆ど無気力であった。
正直、部屋に閉じこもりじっとしていたい気分であった。
しかし、そこは半ば無理矢理にでも行かなければと思った。
嬉しい時、辛い時、どんな時も海に行く事で今まで来た自分。
海が心を静めてくれる様にと。
南紀到着はいつもよりも三時間程早かった。
眠れる感じではなかった為、ライトゲームはどうかと港に立ち寄る。
街灯の下には生命感があり、よく眺めているとアジの群れが浮いている様だ。
時折、小魚を追いまわす姿も見られる。
おそらく、カマスも入っているのだろう。
しかし、釣りを始めるも全くアタらない。
10分と経たずして既に心が折れて来た。
ライントラブルと同時に納竿する。
仕方なく寝ようかと思っていた時、思いがけず一台の車とすれ違う。
アレっと思いよく見ると、どうやら、先輩のY氏のものではないか。
降りてこられたのでお声をかけさせて頂く。
Rockbeachです!の声に驚く氏。
お互いまさかであった。
先輩もしばしライトゲームをされ、その後そこで車を停めて寝る事に。
私も横になってはみたものの、色々な事が頭を駆け巡り一睡も出来ない。
やがて、釣りの時間となった為に車を走らせた。
少し時間を潰し、今日の渡船屋に向かう。
まだ、受付の時間には随分とあるのだが、駐車場は沢山の車であふれんばかりだ。
一見してルアーと分かる方の車も3~4台はある。
一台につき、1~2名と考えても既に定員オーバーだ。
おまけに常連の底物の方も何人かみえる様だ。
そこで、とりあえずは報告と先輩に電話してみる。
申し訳ない事に、自身の電話がモーニングコールとなってしまった。
状況をお伝えすると氏は少し考えられるとの事。
私は違うエリアに向かう事にした。
とある方より情報を頂いていた事もその理由の一つだ。
久々に御三家をメインで狙う。
出船前、Y氏より連絡を頂く。
氏は予定通りにそのエリアで釣りをされるとの事。
よって、一人初めての磯に渡るのだった。
海は穏やかであり、渡礁には不安は無かった。
しかし、釣り座や地形など全く分からなかった。
とりあえず、磯の一番高い場所まで行き、見下ろしながらゆっくりと準備をする。
沖に向かって立つとこれがどうにも面白い場所である。
まず、沖からは目に見えて潮が当たってきている。
はっきりと分かるほどの流れであった。
向かって右手はザワザワと川のせせらぎの様に見える。
地形的に少し浅くなっているのかも知れない。
一方、左手の方はたっぷりとした水深がありそうであった。
波こそ無いが、そこはどうして凪いではいない。
今いる磯を避ける様にして、沖からの潮が蛇行してさしている様子であった。
正直、どちらに向けて投げて良いものか悩む。
釣りの集中力を欠く要因にはなるのだが、ここはひとつ駆け足で両方を攻めてみる。
まず、向かったのは左手であった。
とりあえずは、ポッパーにて様子を伺う。
5分ほどして何も無い為、小走りで右手へと向かった。
こちらはいかにもトップに出そうな雰囲気ではあるが、思いのほかルアーの飛距離が出ないのだった。
渡礁後、僅かの間に西風が強くなって来た為である。
出そうで出ない。
気になる場所にルアーを届ける事が出来ない。
そんなもどかしさから、再び左側へと移動する。
再びキャストを繰り返していると、妙に右側が気になって振り返る。
その直後、水面を細長い魚達がジャンプしているのが見えた。
はたして、ベイトが逃げ惑ったのか、小型のダツが餌を追ったのかどうかは見えなかった。
ベイトである可能性を信じ大型の直ペンを投げた。
しかし、何も起きる事は無かった。
再び左側へ戻る。
再度、ポッパーへと戻すとルアーの後ろの水面が揺れた気がした。
二度、三度と引いて来ると、やはり何かが後ろについている風である。
ここで、丁寧にスローに誘ってみる。
水面のモワモワが大きくなり、パシャっと何かが出た。
更に引いていると、先程よりも少しだけ大きい飛沫があがった。
まるでスローモションの様に自身には見えている。
飛沫の後、浮いていたポッパーが水中に消えた。
よし!っと思ったのも束の間、次の瞬間ポッパーは浮いて来た。
何も出来ないまま終わってしまう。
その後、しばらくはプラグには何の反応も無い。
焦りと苛立ち、それに精神的な痛みが混じって力が消えて行く。
そこで竿を置き、クーラーボックスからスペシャルドリンクを取り出して飲んだ。
立て続けに、3パックを飲みほした。
それほどの心境であった。
少しだけ落ち着きを取り戻し、今度はジグの釣りへと転換する。
今回、ジグ用にと新しくラインを巻いて来たのであった。
PEの消耗や欠損が自身はとても激しい為、より安価な4本編みのものを選んだ。
それに合わせたのは、フロロカーボンのリーダー80lbである。
長さはキャスト態勢に入った際、少しスプールまで巻く程度とっている。
しかし、今回はこの組み合わせが全くよろしく無かった。
結果的には毎キャストの度、ガイドにPEが絡んでしまった。
一番先のガイドと二番目との間の穂先にも絡む。
ライン放出の際、ガチガチとバットにリーダーが当たった。
結束部分がガイドを直撃し、凄い音を立てる事もしばしば。
結束部分がガイドの足に引っかかりもした。
最終的には、先端より二つ目のガイドが飛んでしまったのである。
私のタックル、そして自身のキャストの癖には全く合っていないのだろう。
この組み合わせでは二度とはしない。
気持ちを新たに、ロッド、そして換えスプールにてラインシステムもかえて投げる。
ボトムから宙層を丹念に探るも反応は無い。
しばらくすると、何とか届きそうな沖で水飛沫が上がった。
ぶすぶすと沸いているボイルに激しさは無い。
だがしかし、時折、背中が見えるのだがそのサイズは相当なものであった。
一か八かでジグを大遠投する。
ボイルの手前、約2メーター程度の所に着水したのだった。
着水直後のバイトに期待したのだがそれは無かった。
かわりに、約5メーター程離れたところから黒く見える魚体がジャンプしてジグの方に飛んで来る。
水面直下でジャークさせるが、そいつが喰う事は無かった。
その後は何の反応も見られなくなった。
急に眠くなってきたので横になる。
いくつかのルアーを置きっぱなしにして、その脇で眠ってしまった。
目覚めたのは11時過ぎ。
磯上がりは船頭の都合で正午であった。
起きてルアーを片付けたが、どうしても一つが見当たらない。
買って間もない、カーペンターが忽然と消えてしまったのである。
おそらく、ライブベイトとして海へ帰って行ったのだろう。
ともかく、とても辛い一日であった。
尚、Y氏は素晴らしい魚と出会いその手にされたそうである。
それも、2本も。
それでは