W氏との会話の中で、凄い話を聞かせて頂きました。
私自身、気になっていた磯でもありました。
また、仲良くして頂いております、WKI氏からもリポート頂いておりました。
行くしかありませんね!
思い入れたっぷり、今夜も南紀特急の始動です。
やはり、出発が遅れて。
現地到着は午前2時をすぎた頃となった。
少しの休憩を挟み、現場付近へとハンドルを向ける。
早くから、磯へと下りている方々がいらっしゃる。
ポツリ、ポツリと。
ヘッドランプの灯が見えた。
どなたかが、目標の磯へと行かれるかと思ったが。
少し進んでは、後戻りされ、再び車へと乗り込まれた。
その隙に入るのは、自身としてご法度であると思った。
失礼ではあったが、夜分にお声をかけさせて頂くのだった。
別段、入る磯は決めていないと彼は言う。
入りたい方面をお伝えし、快く了承を下さった。
これにて、心置きなく釣りが出来る。
やはり。
リーダーと金具の結束が決まらない。
納得がいかないから。
またしても、現場でFGを組む羽目となる。
試行錯誤して気が付くと。
東の空が薄紫に明け始めた。
海はまだ真っ暗である。
この時間が大切なのだ。
自身の狙いはこの時であると思うし。
W氏のエピドードも。
この、僅か後であるとの事。
全くのブラインドにてキャストを開始する。
どこにルアーが飛び、どこを動いているのか!?
全ては勘の世界である。
見えないから、手元に伝わるものだけを便りとする。
あっ! 今、ミスアクションで海面を割った。
潮を掴みきれず、ルアーが暴れてしまった・・・。
等々。
なかなか、目の前の海に馴染ませる事が出来ない。
薄明るくなって来た頃、どうも、爆発力が欲しくて。
わざと荒ぶらせてみた。
ドバン!!
約20メーターほど離れた沈み瀬の真上で。
海面が爆発する!
なんというか・・・。
水面を 狂おしく、よじる様に ソイツは追ってきたのだ。
言葉で、それは表現出来ない。
その姿、私は今まで見た事が無い。
まるで、海獣が迫りくるがごとくのそれを。
闇の中で、目を見開いて追った。
ルアーのおそらく、10メーターほど目前にて。
ヤツは潜った。
来る・・・。
そう直感して、二呼吸ほどしてリーリングを緩めた。
二回ほどジャークを入れ、喰わせるタイミングを入れたつもりであった。
着弾するかと思ったタイミングで。
虚しく浮かび上がるルアー。
いよいよ、喰いに来たはずであったが。
ヤツがあたる事は無かったのだ。
止めてはいけない。
私の釣りの 「基本中の基本」 を忘れてしまったのである。
その後、二度と現れる事は無かった。
手前の瀬の際にて。
青物たちが刹那のボイルを起こす。
全くの筋違いのルアーをそこに放り込んだ。
グン、グン、ツン!っと。
口だか、体当たりだかでそれに触れる。
しかし、フックアップは無かった。
それが、最後の事である。
陽が昇る前の刹那の事。
以降、何も無い海が広がっていた。
磯から上がり、数時間の睡眠をとった。
あらためて、その海域へと向かうと。
朝の磯は波の中にあった。
唯一、鏡潮が小さく広がるそこへと向かうが。
途中、予期せぬウネリを浴びてしまう。
まるで、身動きが出来ずに退却。
「ここならば」 という磯にて、高台から20分ほど海を眺めた。
下へと降りるまでには至ったが。
背丈ほどのうねりがやってきた。
波は崩れて、足元へと這い上がってくる。
もし、それ以上が来れば。
終わりだろう・・・。
二日目も休みではあったが。
家へ帰る事にした。
思い出して書けば、何て事は無い文章なのですが。
怖かったです。
事故の無いように。
十二分の判断を持てる様にと願います。
うまく書けなくて。
すみません。
それでは