6月1日の日記





前回の日記の続きです。
大興奮のまま磯から上がり、ホッッとしたところで、
やっと、T氏、そしてNORI氏と落ち着いてお話しが出来ました。
いざ、釣りを始めますと、殆ど話さずキャストを続けてしまうからです。
たまにはまったりと、釣り糸を垂れながら色々とお話したいとは思うのですがネ。
でも、こういう釣りもまた良いものです


残念ながら、お二人とはここでお別れです。
RockBeachは幸運にも連休
良い釣りが出来たので、本当は帰ろうかとも思いましたが・・・。
どうしても、フックを曲げて行った奴が忘れられません。
よって、明日は独りで挑む事にします






ポイント到着は前日より40分ほど早かった。
十分な光量の無い時間帯ではあるが、やはりいつもの様に眺める。


しかし、何という海だろう!!


まったく、言いようの無い生命感を感じるのだった。
タックルを準備しながら、興奮で息がつまりそうになる。
はたして、ここは本当に南紀の海なのかと錯覚する。
自身の文章力では表現出来ない、そんな海が眼前に広がっているのだった。





金具への結束をしていた時であった。
沖合、約300メートル程に突如として飛沫が上がる。
おびただしい数のトビウオが空を舞った。
サイズにして、約30センチほどだったろうか。
ギュンギュンと追い詰め、確実に捕食している姿が目に飛び込む。
まだまだ沖だと、ゆっくりとルアーを結んでいたその時であった。
目の前、100メーター程の場所でそれがリフレインする。



ともかく、落ち着いてまずはそれを見た。
水飛沫で真っ白になっているが、追っている魚の動き自体は派手ではない。
おそらく、驚く様なサイズには思えないのであった。
結んだルアーではとても届きはしない。


そんな事は問題ではない。


おそらく、遠くからでも十分に引き寄せる事は出来るし、静かなヤツはすでに磯際に到達しているだろう。
いつも通りにファーストキャストを打った。
結んだのは、昨日のフローティングポッパーである。
意識的にポーズを入れ、調律で手に入れた沈みを表現してやる。
次の瞬間、シュボ!っと小さく飛沫が上がりヒットした。
すぐに魚を手にし磯上のスリットに置く。


今度はこちらの流れだ!
再びキャストし、2度ほどとても地味なポッピングを入れる。
待たずにそのままラフに泡に包ませ、止めた瞬間に波紋が出来た。
一呼吸おいてフッキングする。
ゆっくりと寄せてキャッチした。





















P1010002

爽やかな、ツバス~ハマチでした
ひと安心(爆)






おそらく、ランディング時にわずかな鮮血が流れたのだろう。
すぐに、目の前の海はサメに覆い尽くされて行く。
その数、おそらく30匹はいたろうか。
背ビレを海面から出し、たむろする様は、「不吉」、以外の何ものでもない。
幼い頃に見た映画のせいだろう。

なるべく、サメがいない方角にルアーをキャストしてみる。
しかし、全く青物からの反応は途絶えてしまった。
隙を見てはポッパーに豪快なアタックを見せるサメ。
しばし散るのを待って釣りを中断した。






まったくの憶測である。
小型の青物は消えてしまった。
しかしながら、ド級の魚ならどうだろうか!?
おそらく、サメなど気にもしないのではないだろうか。


そんな事を妄想していた時、キャストで届く場所にとんでもない光景を見る。
それが、何の魚種かはいまだ不明である。
しかし、前にも一度見た。
水面から体全体を飛び出させ、狂った様に身をひるがえし消えた。
それはサメでもマグロでもない。
また、巨大な根魚でもなかった。
薄茶色に光り、ゆうにメートルを超す体高のある魚であった。
サメからのヒットを恐れずキャストして行った。
これも憶測に過ぎないが、ヘビーミノーに交換する。
ロッドの性格をフルに生かした連続トゥイッチ、そして流れに馴染ませるナチュラルな動きで迫る。
しかし、魚からの反応は全く見られなかった。





再び気持ちが落ち着いた頃、突如として強風が吹き荒れてくる。
向きはおそらく、南南東だったろう。
体感としては風速10メーター以上であった。
瞬く間に海は一変して行った。
高くなった波が容赦なく磯を打ち、その度に飛沫が舞い上がる。
狙いのスポットにキャストするが、結んだルアーでは15メーターほどの飛距離がやっと。

おまけに、風向きと潮流が真逆であるのだ。

重量のあるペンシルに換えたが、今の立ち位置では全く馴染ませる事が出来ない。
ルアーが自分の意思とは、全く別な動きをするのだ。
おそらく、これでは喰いたくとも喰えないのではないか。


そう思いながらも、一瞬の変化を期待し我慢の釣りを続けて行った。
しかし、海は更に激しさを増すばかりであった。
たまらず、重量のあるジグを打つも、ラインが風を受けて沈もうとはしない。
風下の場所に一途の希望を抱くが、そこでは何も起こす事が出来なかった。
ベイトは姿を消し、何の反応も見る事が出来ない。
荒れが苦手な自分には、はたしてそこに魚がいるかさえ判断出来ないのだった。
とても、ストレスフルな時間がただ流れて行く。


昼前に更に強さを増した風。
安全を確保する事が困難なほどの波となって行った。
後ろ髪ひかれる思いで納竿となった。


それでは



タックル

Rod   MC Works RAGING BULL 100XR-1
Reel  DAIWA SALTIGA Z6500EXP
Line   DAIWA   PE #5
Leader VARIVAS NYLONE 100LB